夕時。河川敷。少年が二人寝転がっている。
「なぁ。空は、どこまで広がってるのかなぁ」
「さぁな」
尋ねられた少年が答える。そして
「空にでも聞かないとわからないな」
「空に聞く…かぁ」
感慨深げにつぶやいた。
つぶやいた少年が立ち上がり
「おーい。空やーい。お前はどこまで広がってるんだー」
そう叫んだ。
「……………」
「……………」
少し無言になる。
「答えないな」
「答えないね」
二人はそう言って、目の前に広がる空を見つめた。
「空の広さなんてそんなもんさ」
上半身を起こした少年が続ける。
「果てなんかないのかもしれないし、すぐそこにあるものなのかもしれないな」
「そうだね……」
二人は、目の前に広がる赤い空を見つめた。
「受験の合格だってそうさ」
少年が続けた。
「合格の果てなんかないのかもしれないし、すぐそこにあるものなのかもしれない」
「……………そうだね」
二人は、目の前に広がる少し暗さを増した空を見つめた。
「恋の告白だってそうさ」
少年が続けた。
「告白の果てなんかないのかもしれないし、すぐそこにあるものなのかもしれない」
「?……………………………………そうだね」
二人は、目の前に広がる一段と暗くなった空を見つめた。
「友達との関係…」
「何か悩み事でもあるのかい?」
「……………」
少年は黙った。
「どんな悩みなんだい言ってごらんよ」
「そうだね、その悩みは、まるで」
少年は続けた。
「空の広さのようだよ」
THE END
Tweet |
|
|
2
|
0
|
追加するフォルダを選択
精神的に参っているときです。
なんかこれを書きました。
…というか最後の言葉を言わせたかっただけのような…
まぁ、ボクの最期の言葉にはならなくて良かったです。
続きを表示