フォークト博士「ブァカ者がァアアアア　ナチスドイツの科学は世界一チイイイイ！！
片肺でも飛行可能にィイイイイ
このP178は作られておるのだァァァァーッッ！！」

というわけでBlohm＆Voss(ブローム・ウント・フォス)P178、急降下爆撃機になります。

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左右非対称！！でもエンジンは片面一発！！！


…見たことがない？聴いたこともない？
無理もないと思います。計画機というやつです。実機はないし図面も残ってるか怪しいもの。
……そんなとんでもないものをなんとキット化したのがブロンコモデル。
1/72で日本語wikiすらない(英語wikiにも画像すらない)機体をプラキット化です。これは熱い。

実機が存在しないので適当に妄想全開で作りました。爆撃もこなしながらも前方の20mmが火を噴きます。50回くらい出撃したエースが乗ってるんじゃないかな（ハナホジ
ワンオフの試作機なのでドイツの軍人さんが見張っています。

［実機について］
本業が造船のB＆V。フォークト博士という非対称フェチが数々の非対称機を手掛けており、その実現しなかったモデルのひとつ。
BV-141に関しては「中央エンジンの片面コクピットで完全な視野を得ながら飛行できる」というコンセプトでしたが、こいつはいまいち何を考えてこういう形にしたのか…
「前面火力を強化」…ジェットにした段階で解決します。
「単発化して整備性をアップ」テールヘビーだし片方にウェイトかかる。っていうかこれ主翼も非対称で胴体とエンジンでウェイト取ってるんですね。そこまでして得る物あるのかな…
「やりたかっただけ」ああこれ一番分かるかも。
なんとかネットで得た資料には脚が内側向いており忠実にそれにあわせました。
ちなみに実際の飛行機は多くが航空安全の観点から片肺でも飛べるように設計されている、かつ非対称飛行経験があるB＆Vですので、作ったら飛べたかも。

［キットについて］
ブロンコモデルの久々の飛行機模型！と思ったらなんだこれ！
実在もしなかったのに現時点で7機種のバリエーションが展開している。相当これに執念を持つスタッフがいるのかな。
この初期モデル、爆撃機仕様もJu-88を初めとした6部隊のデカールが用意されていて、フィンランド軍なんかも作れます。サービス精神すごい。
エンジンは内部まで作り込まれていてとても計画機とは思えぬ出来。勘合も非常にいいです。組み立てに一切ストレスはかかりませんでした。
しかしながら、非常にケツが重いのに機首が狭くて全然錘が入らない…10gも入らないよ。
エンジンや胴体下も入れるべきかも。作例手がけた他のモデラーさん曰く一応自立はするそうです。自立しなくても一応ケツ持ち棒はついてくるのであんしん。
脚もこんな反らなくてもよかったですね…
好きに作れる反面いじってると分からないとこだらけ。面白いキットでした。
フィギュアは「シーザーミニチュアズ」の1/72ドイツ兵。
72って何が出来るねんって思ってたけど凄く造形がしっかりしてる。雰囲気出るのでこれは病み付きになるかも。
エプロンパネルはICMの駐機エリアパネル（ロシア空軍）を流用。
ドラム缶と木箱はイタレリ「バトルフィールド・アクセサリーズ」。
今回初めて1/72の小物を色々漁ったんですが意外と充実しているんですね。こういうお手軽ビネットをする際に雰囲気を出すにはうってつけかもしれません。
というわけでBVP178でした！

……塗る直前になって「やたら資料ないなぁ本当に飛んだのかなぁ」って思ったら「飛んですらいない机上の存在」なのに今さら気づきました。
なんで誰も教えてくれなかったんだ！