No.841559

英雄伝説~焔の軌跡~ リメイク 改訂版

soranoさん

第107話

2016-04-09 18:13:01 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:1164   閲覧ユーザー数:1079

~根源区画・奥~

 

「『絶対障壁』がなくなった……今なら攻撃が効くわ!刃よ、行けッ!まだまだっ!―――奥義!ヘヴンサウザンド!!」

「ガッ!?」

絶対防壁が破壊される様子を見たアーシアは仲間達に助言をした後自分の最大奥義をワイスマンに叩き込み

「ミーシャの仇……今ここで取ってやる……!らぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

「その身に刻み込みなさい、滅びの太刀を!ハァァァァァ……!」

アガットは重剣に凄まじい闘気による炎を纏わせ、ワイスマン目がけて突進し、レンもアガットに続くように全身に膨大な闘気を纏って跳躍した!

「テメエの顔も見飽きたぜ!奥義!ファイナリティブラスト―――――ッ!!」

ワイスマンに突進したアガットは重剣で斬り上げながら跳躍し、アガットが攻撃した部分からは次々と大爆発が発生し

「絶―――――黒皇剣――――ッ!!」

アガットのSクラフトが終わると間髪入れずに跳躍したレンが二振りの小太刀をワイスマンに叩き込んで風のエネルギーを爆発させると共に無数の鎌鼬をワイスマンに叩き込んだ!

「グアアアアッ!?」

レンの絶技―――終ノ太刀・黒皇と爆炎の闘気を重剣に集中させ、敵を斬りあげるアガット最大の奥義――――ファイナリティブラストによって大ダメージを受けたワイスマンは悲鳴を上げた。

「ヨシュア、行くわよ!」

「了解!そこだっ!!」

「はぁぁぁぁぁぁぁぁ………!」

「「奥義!太極無双撃!!」」

「があああああっ!?」

そこにエステルとヨシュアが協力技(コンビクラフト)を放ってワイスマンに追撃し

「アリエッタ、合わせてください!」

「はい、イオン様……っ!」

仲間達が攻撃している間に二人で協力して放つ譜術の詠唱を終わらせたイオンの呼びかけにアリエッタは頷いた後イオンと共に譜術を放った!

 

「我らが呼びかけに応えよ!」

「開け、異空の扉!」

「黎明へと導く破邪の煌きよ、罪深き者達に裁きを!」

「凍てつく魂の叫び、その身に刻め………おぉぉぉぉぉぉぉ………」

そして譜術を発動した二人に続くようにステラとステラによって傷を治療されたレーヴェもSクラフトを発動し

「塵も残さず!」

「虚空へ消え去れ!」

「刹那の輝きに時を見よ――――」

「絶!」

二人が発動した譜術によってワイスマンを左右から包囲するように巨大な太陽が現れると、二つの太陽は同時に輝いてワイスマンを焼き尽くし、更にステラのSクラフトによって光の十字架による連鎖爆発をその身に受けると共にレーヴェのSクラフトによって全身が凍結した後強烈な一撃を受けた!

「「デュアル・ザ・サン!!」」

「エヴァンジル!!」

「冥皇剣!!」

「キャアアアアアア―――――ッ!?」

二つの灼熱の恒星の間に敵を閉じ込め焼き尽くす禁断の譜術と破邪の譜術、そして”外の理”によって作られた剣で解き放たれた絶技をその身に受けた大ダメージを受けたワイスマンは悲鳴を上げた!

 

「お、おのれ………ここまで私を侮辱する真似をするとは……!それもこれもレーヴェの身を心配してレーヴェを追った貴様によるものだ!何故、貴様は敵であった者の為にそこまでする!?」

度重なる大ダメージを受けたワイスマンは自分が追い詰められたのはレーヴェを追ったステラのせいだと思い、ステラを睨んで声を上げた。

「それは…………………」

「ステラさん……」

「………………」

ワイスマンの叫びに対して顔を俯かせて黙り込んでいるステラをヨシュアは辛そうな表情で見つめ、レーヴェは静かな表情で見つめた。

「―――彼女が”剣帝”の身を心配して、彼を追ったのは当然の行動ですよ。彼女が僕達と共に行動していた理由はは”自分の死によって闇に堕ちてしまった大切な幼馴染である剣帝と弟のヨシュアを連れ戻す為”なのですから。」

するとその時イオンが静かな表情で前に出てステラの代わりに答えた。

「へっ!?」

「……あ……や、やっぱりステラさんは本当に……!」

「!!」

イオンの話を聞いたエステルは驚き、イオンの話によってステラの正体が明確になった事を悟ったヨシュアは希望を持った表情で、レーヴェは目を見開いてステラを見つめた。

 

「―――今まで辛い思いをさせてしまってすみません、ステ――――いえ、”カリン”。もう正体を隠す必要はありません!予定より少々早いですが、仮面を取り、素顔を顕わにして構いません!」

「イオン様……はい、ありがとうございます……!」

そしてイオンの許可を聞いたステラは深く被って髪を隠していたフードと今まで頑なに顔を隠し続けていた仮面を取った。するとフードが取れた事によって腰まで届く美しい黒髪が顕わになると共に”ヨシュアと非常に似ている容姿とヨシュアと同じ琥珀の瞳を持つ素顔”が顕わになった!

「やっと………会えたわね……ヨシュア……レーヴェ……」

「あ…………」

「カ……リ……ン…………」

素顔が顕わになったステラに微笑まれたヨシュアとレーヴェは呆けた表情をした。

「そ、それがステラさんの素顔……って、ちょ、ちょっと!?な、何でそんなにヨシュアと似ているのよ!?し、しかも”カリン”って名前は確かヨシュアの死んだお姉さんの名前じゃない……!」

「うふふ、エステルったらまだ気づかないなんて、相変わらず鈍いわねぇ……ここまで決定的な証拠が揃ったら、ステラお姉さんが誰なのか誰だってわかるわよ♪」

「いや、事情を知らない奴からしたら絶対にありえない事だから、わからないだろ……」

ステラの顔を見つめて呆けていたエステルだったが、ステラがヨシュアの容姿と非常に似ている事に気づくと信じられない表情でステラを見つめ、エステルの様子をからかいの表情で見つめているレンをルークは苦笑しながら指摘した。

 

「―――改めて自己紹介をさせて頂きます。私の本当の名はカリン・アストレイ。ヨシュアから既に私の事は聞いていると思いますが、ヨシュアの姉です。」

ステラ――――かつて『ハーメルの悲劇』で死んだはずのヨシュアの姉であるカリン・アストレイは名乗り上げ

「ええええええええええええええっ!?ステラさんがヨ、ヨシュアのお姉さんのカリンさんって……!な、何で死んだはずのカリンさんが生きているのよ!?」

「おいおい……どうなってんだ!?」

「なるほど……彼女に正体を隠させていた理由も何となくわかったよ。あの外道に彼女まで生きている事を悟られない為なのだろう?」

ステラがカリンである事にエステルは混乱し、アガットは戸惑い、カリンが今まで正体を偽っていた事を察したレイスはイオンに視線を向け

「ええ。彼女の血縁者であるヨシュアが帰還した時は、正直いつ彼女の正体が皆さんに判明してしまうのかヒヤヒヤしていましたけどね……」

レイスの疑問にイオンは苦笑しながら答えた。

 

「姉さん……本当に姉さんは生きていたんだ……!でも……姉さんはあの時死んで、遺体も埋めたのにどうして……」

「…………!”七の導師(セブンスフォンマスター)”。まさかお前達”守護騎士(ドミニオン)”が持つ”真の聖痕”によるものか?」

ヨシュアが今にも泣きそうな表情でカリンを見つめている中、ヨシュアの疑問を聞いてある事に気づいたレーヴェはイオンに訊ねた。

「―――死んだはずの彼女が何故今この場にいるかの説明は後にさせてください。今はあの外法の制圧が先です。彼女の為にも力を貸してもらえますか?」

「………いいだろう。」

そしてイオンの指摘に頷いたレーヴェはワイスマンを睨んだ。

 

「おのれ―――――ッ!ケビン・グラハムに続いて小癪な真似をしてくれたな、”七の導師(セブンスフォンマスター)”ッ……!ならばその女を殺して、”漆黒の牙”と”剣帝”を絶望に陥らせて、この私が人形にしてくれる!死ねえ!!」

一方怒りに震えたワイスマンは複数の光の槍をカリンに放ったが

「はっ!!」

「せいっ!!」

ヨシュアとレーヴェがカリンの前に出て、それぞれの武器を振るって、光の槍を弾いた!

「今度こそ絶対に姉さんを!エステルを!レーヴェを!僕の大事な人達は失わせない!」

「あの時は守れなかったが………今度こそはカリン。絶対にお前とヨシュアを守る………!」

ヨシュアとレーヴェはカリンを庇うかのように、カリンの目の前で決意の表情でワイスマンを睨み

「ヨシュア………レーヴェ………」

「えへへ………なんだか照れるわね。」

二人の決意を聞いたカリンは優しい微笑みで二人の背中を見つめ、エステルは照れていた。

 

「フン、戯言を………!所詮貴様らの無駄な足掻きというものだ。無限の力を秘めた”環”の前では―――」

ヨシュアとレーヴェの様子を見たワイスマンが鼻を鳴らして答えたその時、ワイスマンの身に異変が起こった。

「な、なんだ……?”環”が…………私の中の”環”が……!」

突然の異変にワイスマンが戸惑っていたその時、地下から蛇のような生命体が登ってきてワイスマンに噛みついて、一体化した!

「ぐっ……おおおおおおっ……!」

すると”輝く環”と融合したワイスマンの姿はさらに変化し、凄まじい力が迸(ほとばし)った!

「て、天使………!?」

「くっ………何て霊圧………!」

「恐らく、あれが”輝く環”の真の力だと、思います……!」

「へっ……上等だっ!」

「どうやらこれが最後の悪あがきみたいだな………」

「うふふ、これが本当の最後の戦いって事ね♪腕がなるわ。」

異形化したワイスマンを見たルークは驚き、ワイスマンから感じる膨大な霊圧を感じ取ったアーシアは表情を歪め、アリエッタの推測を聞いて鼻を鳴らしたアガットはワイスマンを睨み、ワイスマンが追い詰められている事を悟ったレイスは真剣な表情で呟き、レンは不敵な笑みを浮かべた。

 

「遊撃士として!リベールの市民として!そして何よりも人として!」

「ワイスマン……貴方は僕達が倒す!」

「師匠(せんせい)から学んだ”アルバート流”の剣……老師から学んだ”八葉一刀流”の剣……そしてエステル達やティア達との旅で得た経験……存分に震わせてもらうぜ!」

「うふふ、さっさと倒して最高のハッピーエンドを迎えさせてもらうわよ♪」

「リベール王子レイシス・フォン・アウスレーゼ!リベールに住む全ての民の為に……全身全霊で参る!」

「ミーシャのような奴がもう現れない為にも……テメェをブッ倒す!」

「私が夢見た世界に少しでも近づく為にも……全身全霊を持って貴方を倒す!」

「空の女神(エイドス)……そしてユリアよ……どうか僕達に勝利の加護を!」

「今度こそ、イオン様を守る為に、アリエッタ、絶対に負けません……!」

「これ以上悲劇を繰り返さない為に……全身全霊を持って貴方を倒します!」

「貴様に受けた屈辱………今ここで全て返させてもらうぞ………!」

そしてそれぞれの決意を叫んだエステル達はワイスマンとの決戦を開始した!

 

 

 

 

 

今回の話でようやくステラ改めカリンが正体を現しましたwwなお、次回のラストバトルはラストバトルの前にデスティニー2のラスボス戦前みたいにステータス画面が現れて、ステータス画面に写るステラはカリンに名前が変わって、カリンの素顔が顕わになったステータス画面が出ていると思ってくださいww


 
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