No.840412

とある傭兵と戦闘機  閑話  エピローグ

次回から新しい章的な何かに入ります(震え声
と、いう訳でエピローグです
どうぞ

2016-04-02 16:02:16 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:2267   閲覧ユーザー数:2218

 

 

 

 「ねぇねぇ~」

 

 教室の一角、例のごとくいつものトラブルメイキンググループこと

 

 「今度は何よ本音」

 

 「また変な事考えてるんでしょ?」

 

 乃仏 本音、水崎 静音、大時 香奈 の三人だ

 

 というより、第一学年全体の噂関係の出所は大抵この三人である

 

 つまり、第一学年全体の情報に通ずるのも彼女たちという事でもあるが

 

 「いやいや~素朴な疑問だよ~

 

  フィリアってどこに住んでるんだろうってね~」

 

 「・・・・そういえば」

 

 「確かに、最近寮で妹ちゃんを見ないね・・・食堂にもいないし」

 

そこからがこのグループの本領~

 

 「「「・・・尾行しよう!!」」」

 

第一学年で一番行動力があるグループの

 

行動力が光る時が来てしまった

 

 

 

    放課後~

 

 

 「あ~やっと終わった・・・」

 

授業を終えた私は教材を鞄に整理し、席を立った

 

 「んーっ!!早く帰ってご飯作らないと」

 

背中を伸ばし、足早に教室から出た

 

あ、今日だっけ

 

食材が確か届くのって

 

よし、腕を振るうぞ~

 

と、前方で織斑先生と歩いているラリーを発見

 

 「ラリー!!」

 

 「おう、その呼び方ここではやめろ」

 

 「そうだったね」

 

織斑先生を見ると・・・何か凄く複雑そうに私を見ていた

 

 「先生?」

 

 「・・・いや、何でもない」

 

 「・・・・・・・」

 

 「いや、後で家に伺う

 

  その時にでもいい・・・ただ、言わせてくれ。ありがとう」

 

 「何のことですか?」

 

 「スロックケイドの事だ。それにしてもあいつまで”お前と同じ”だとは・・・

 

  お前より戦力バランスを崩壊させないのが救いだが」

 

 「甘く見ない方がいいですよ。あの子大人しそうで私と同等の力を持ってますから」

 

 「・・・・・」

 

 「チフユよ、そんな絶望した顔になるなよwww」

 

 「これを絶望せずに居られるか・・・

 

  専用機が無いと言うのが唯一の救いだぞ」

 

 「・・・(えっと、じゃがいもに牛肉ににんじんに・・・

 

  あ、和食にしよう・・・肉じゃがだっけ?今日はあれにしよう)」

 

 「それにしても、すっかり主婦の顔をしてるな」

 

 「今日の夕飯メニューでも考えてるのか・・・」

 

 「あれ?私声にだしてた?」

 

 「完全に織斑弟と同じ顔してたぞ」

 

 「つまり?」

 

 「織斑姉の戦場は台所では無かったって事だ」

 

 「あっ・・・・(察し)」

 

 「ポートマスよ、一回手合わせ願おうか(割と気にしてる」

 

 「おお、怖い怖いwww」

 

いつもの流れだね★

 

 「やめてくださいよ二人とも・・・」

 

 「「何だ?」」

 

 「・・・・・(クイクッイッ)」

 

ハンドサインで状況を達する

 

 「「(・・・尾行者三人と・・・後ろに雑魚が一人か)」」

 

 「(・・・いつもの・・・あぁ、あの三人か・・・)」

 

 「「(雑魚とは・・・?)」」

 

 「(水色生徒会長)」

 

 「「ブフゥッッ!!」」

 

え?今笑う所?

 

 

 

 

 

 「なんだろう・・・今おねーさん馬鹿にされた気がするわ」

 

三人の後方で更に尾行をしていた生徒会長、更識はそんな予感めいたものを察知した

 

 「う~ん・・・先回りしちゃおっか♪」

 

と残し、追跡をあっさりやめて踵を翻した

 

 

 

 

 

  ~IS学園特別住居地区~

 

 「ここって・・・」

 

 「うん、先生や作業員の方の住居地区だけど・・・」

 

一般生徒立ち入り禁止区域に侵入した三人はその光景に唖然とした

 

 「こんなになってるんだ~・・・高級住宅街って事も無いんだね」

 

さる一般的な住宅街・・・ごく普通の住宅が立ち並ぶ閑静な雰囲気がその場所を包んでいた

 

 「それでも、一軒家をまるまる買えるって凄いよね・・・流石国立」

 

 「破格だよね・・・」

 

 「でも何でこんな所に?」

 

 「さあ?」

 

そう言いつつ住宅地の電柱に隠れながら進んでいく

 

するとその中の一軒家にポートマス先生とフィリアの二人が入っていくのが見えた

 

 「あそこみたいだよ?」

 

 「あそこがポートマス先生の家なのかな」

 

 「お前達、ここで何をしている?」

 

 「「「アイエェェェェ!?センセイ!?センセイナンデ!?」」」

 

 「解釈してやろうかそれとも介錯が先か?」

 

 「「「アバーーーッ」」」

 

 

 

 

家に帰ると、フィアが蹲って泣いていた

 

 「ぐすっ・・・えぐっ・・・ごめんなさい・・・」

 

 「え、ああ、ほらほら、よしよし」

 

泣いていた理由は・・・まぁ・・・状況を一目見たら判るね、うん

 

 「こりゃまた・・・すごい事になってるな・・・また」

 

横でラリーが困惑の顔色をしてる・・・それもまた仕方がないと思う、うん

 

とりあえず、フィアを抱っこしてをあやす

 

本当に・・・かわいいなぁ・・・

 

お母さんの気持ちって、こんな気持ちだったんだろうなぁ

 

昔の記憶がだんだんと蘇ってくる

 

無邪気に笑って、お母さんに抱き付いていたあの頃を

 

その頃のお母さんも、同じように私を抱っこしてくれてたんだ

 

 「・・・何だこの状況は」

 

織斑先生がこの状況を見てため息を付いてる

 

 「こんにちわ、おりむらせんせい」

 

 「こんにちわ、フィアちゃん」

 

あ、織斑先生が笑った

 

織斑先生って・・・慣れてるんだろうけど

 

無理に強面にしてる感じが鼻につくんだよね

 

今の織斑先生は・・・本当に、学校内の雰囲気が嘘みたいに

 

優しい笑顔を浮かべてフィアを撫でている

 

織斑先生もまた、私と同じように

 

世界を知ってしまった故に、人格を抑えるしかなかった人だ

 

 「それで・・・あの壁の大穴は何があったんだ?」

 

そう、リビングの壁にぽっかり大穴が開いているのだ

 

その向こう側の和室に伸びてるのは・・・

 

 「生徒会長何をやったんだ・・・というか、不法侵入ですよねこれ」

 

 「これをフィアちゃんがやったっていうのか?」

 

 「会長が余程狂ってなければフィアですね」

 

 「そんな力が何処に・・・」

 

織斑先生がフィアの腕をぷにぷにと触る

 

でも、思い出してもらいたい

 

フィアは、元々F-15という制空戦闘機であって

 

F-15は、その大型の機体を垂直に打ち上げる事が可能な程の推力を生み出す心臓を持っている

 

その力を発揮できたとするならば・・・お察しだよね

 

 「・・・取り合えず後ろの三人を小突いてくる」

 

あ、先生逃げた

 

 

 

 

 「・・・・で、尾行してきたと?」

 

私達を待っていたのは、制服の上にエプロンを纏い

 

片手にお玉を持った・・・お母さんがそこに居た

 

というか・・・そのスタイルが異様に様になってるね妹ちゃん

 

その後ろに隠れているのは、妹ちゃんをそのまま小さくしたような女の子だね

 

怯えながら裾をぎゅっと握ってる・・・ああ、かわいいなぁ

 

 「・・・・・・」

 

 「はい・・・ごめん!!」

 

 「いや、別に謝らなくても・・・丁度いいや、ご飯まだでしょ?」

 

 「う、うん」

 

 「ならうちで食べていくといいよ」

 

と、彼女は笑った

 

その笑みは・・・私達が知っているものよりも優しいものだった

 

 「フィア、お父さんの所に行ってなさい」

 

 「・・・うん・・・」

 

コクリと頷いたフィアと呼ばれた女の子はトテトテと小走りでーーー

 

 ぼふっ

 

 「おう?フィアか、ちょっと待てな。今この馬鹿生徒を出荷するからな」

 

 「ん”~!!」

 

と、生徒会長・・・と、思しき生徒を縛り上げているポートマス先生に抱きつく

 

がフィアちゃんを撫でる

 

それはもう、愛娘を笑顔で撫でる父親そのものだった

 

 「よっと・・・チフユ、後はお願いする」

 

 「任された」

 

と、織斑先生がその生徒を抱えて出て行く

 

 「かいちょ~ばいば~い」

 

本音が反応してる辺り、会長さんで間違いないんだけど

 

 「シチューだけど大丈夫?」

 

 「え?ああ、うん」

 

それから晩御飯をごちそうになった

 

それはもうおいしかった

 

そして・・・妹ちゃんとフィアちゃん、ポートマス先生のやりとりを見ていると

 

不思議と、心が温まっていった

 

 

 「それじゃあ、気をつけてね」

 

玄関で見送りに来ていた妹ちゃんは、本当に優しげな笑顔で見送ってくれた

 

 「うん、それじゃあ明日ね」

 

 「ばいばいふぃ~ふぃ~」

 

 「晩御飯おいしかったよ。ありがとうね」

 

微笑んで手を振る彼女は、本当に眩しい程に優しい顔だった

 

 

 「なんか・・・私達が思っている以上にさ」

 

 「うん。妹ちゃんって・・・フィリアさんって」

 

 「物凄い”大人”なんだね・・・」

 

 

 

 

この尾行が・・・後にこの三人を嵐に巻き込む事になるとは

 

この時・・・この三人は思っても見なかった

 

そしてその嵐で、三人はそれを見てしまう

 

ただ、その三人は世界の裏側を・・・その暗闇と青空の淵で戦う翼の色は

 

淡色で・・・・寂しく、そして切なかったと後に語る

 

 

エピローグ   神が夢見る記憶の翼

 

 

 

 

 

 

どうも、作者です

 

満足にやりたい事できないのが不満ですこの職(震声)

 

やりがいあれど、責任重大です。精神的に削れます

 

配属三日で航空機に殺意が芽生えました(暗黒微笑)

 

さて、安定した投稿はまだまだ先になりそうです

 

きれそうです(大マジ)

 

次回から新章ですが・・・中々投稿する余裕ありません

 

短いですがご容赦下さい

 

意見感想募集中

 

よろしくお願いします

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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