注意!
是は、タンデムの書いている魏の龍の番外編です。
ですので、本編をある程度読んでから、
読んで頂く事を強くお勧めいたします。
設定
龍翠に、美蓮お母様&祭様が初めて龍翠のお仕置きを受けた時のお話です。
ですので、本編の時間軸と合っていません。
龍翠は暇を持て余していたので、丁度何時も思春が蓮華を相手にしている時間帯に、庭にやって来た。
庭に近づいていくにつれて、気合の入った声と鋭い剣戟が聞こえてくる。
「はぁっは、はっ……はぁぁっ!!!」
ブンッ!
ガキンッ!!
思春に向かって思い切って剣を振るう蓮華だが、見たところ悉くいなされているようである。
その証拠に息が乱れている蓮華と、まったく乱れていない思春と、差は歴然だった。
「ふむ。 少し悪戯をしますか。」
そう言って龍翠は、小石を二個拾い、何を思ったか、二人にめがけて其々1個づつ投げた。
「イタッ!」
「っ!!」
キンッ!
蓮華は防ぐ事叶わず、まともに当たってしまったが、思春は辛うじてその剣で防ぐ。
「何奴っ! なんだ、龍翠殿か。」
「お見事ですね。 アレだけ集中していても周りに注意出来る。」
思春は、今小石を投げた人物を確かめようと後ろを向くが、龍翠だと分かるとその矛を収めた。
だが蓮華だけは、龍翠の行動に納得がいかず、不満を持っているのか、少し不機嫌そうな顔をしていた。
「痛いでしょ! 龍翠兄さん!」
「おや? 僕は其処まで力を入れていませんですけど? よほど疲れていたんですかね。」
蓮華に龍翠はおどけてみせ、そんな龍翠を見て蓮華は頬を膨らませる。
「蓮華。 もし今のが矢だったら、君は怪我をしていましたよ?」
「でも……。」
「今すぐにとは言わないから、一騎打ちの途中でも周りを注意できるように頑張ってみてください。」
「……はい。」
「うん。宜しい。」
そう言って龍翠は蓮華の頭を撫でる。
龍翠に絆されたあと、頭を撫でられて蓮華も多少は機嫌が直ったようだ。
そんな蓮華に持っていた手ぬぐいと、水の入った水筒を渡し、
「さて、思春。 今度は僕の相手をしてくださいね?」
「な! う、えっ!?(助けてください蓮華様ぁ!)」
突然の龍翠の申し出に、思春はしどろもどろになりながら、蓮華に助けを求めた視線を送ってみるが、
「えと……、頑張って?(御免なさい。 思春骨は拾ってあげるわ。)」
「(蓮華様ぁぁっ!!)」
「さて主人の了承も得た事ですし、張り切って逝きましょうか♪」
蓮華からの死刑宣告に思春は、若干顔を引きつらせながら龍翠の前に構えの体制をとる。
龍翠も、そんな思春に応えるかのように、借りてきた剣を正眼に構える。
「……っ!」
瞬間とんでもない闘氣が思春に襲い掛かる。
毒で寝込んだときに鈍ったとは、とても思えない程の闘氣に、緊張感が増す。
そしていざ、思春が仕掛けようとしたその時
「「ばっかもんっ!(おばかっ!)」」
「「「―――!?」」」
と、突然屋敷の方から大きな怒鳴り声が響いた。
「い、今のは? 声を聞く限りでは、美蓮母さんと祭さんのようだけど……?」
「大方、暇になった母様が、祭と一緒に酔っ払っているのね。」
何気ない会話をする二人のやり取りの中、思春の脳みそは、文官並みに動いていた。
「(今のは、正しく何時ものアレ。 龍翠殿は見たことないし、行かせれば諌めてくれるやもしれん。
という事は、この『死刑』から逃れられる!)龍翠殿、今のは、最近何時もの事なのですが、
良かったら行ってあげてはくれませぬか? 相手方はいつも一人で、大変そうなので。」
「ふむ。そんなに酷いのですか。 分かりました。また時間が空いたら、相手をしてもらいましょう。」
「その時は、是非に蓮華様も。 同じ相手では、偏った鍛錬になってしまいますので。」
「ブ―――!? し、思春っ!?」
正しく死なばもろともな発言をする思春に、蓮華は驚いて飲んでいた水を噴出してしまった。
蓮華の様子と、思春の内心に気付かない龍翠は
「分かりました。 では、また今度。」
「ちょ、兄さん! ま!」
そう言って、龍翠は蓮華の呼ぶ声を聞かぬまま、問題の場所に向かった。
後に残ったのは死刑から免れてホッとしている思春と、塩の塊になっている蓮華だけであった。
「確かのこの辺のはず。」
龍翠は、声のした方に歩いていき、廊下の角から顔をのぞかせた。
「まったくこの石頭め!」
「そうよ! 何度、同じ事を言ったら分かるのよ!」
「……申し訳ございません。」
何と其処には、祭と美蓮に説教される冥琳の姿。
そんな予想外すぎる光景に、流石の龍翠も珍しい事があるものだと思ってしまった。
何時もは、逆の光景が日常茶飯事であるからだ。
「良いか、周公瑾。 人生の伴侶とは酒と戦だぞ? それを忘れて知のみを追求するような者に人はついていかんのだ!」
「そうよ、冥琳。 私を見なさい。 良い例でしょう!」
「はあ……。」
何だか、内容はかなり無茶苦茶な気がする発言が多いのは、やはり酔っているせいだろうか。
「幼い頃から儂の言葉を聞かせておるだろう。」
「まさか、忘れたとでも言うの!」
「いいえ、そういうわけではございませんが……。」
「ならばつべこべ言う出ない!」
「そうよ。 黙って私達にお酒飲ませてよ!」
「し、しかし、美蓮様、祭殿……。」
「お三方とも、如何したのです?」
流石に、二人相手では冥琳も強くは言えなくて、相当弱っていたみたいだ。
藪蛇だと思いつつ、龍翠は間に割ってはいる事にした。
「……龍翠。」
「おお、龍翠ではないか! 丁度良い所に現れた!」
「龍翠君も、この娘に、なんか言ってやってよ!」
「おっと!」
見つかった途端、龍翠は二人に、物凄い力で引っ張られてしまい危うく二人の方に転倒しかけるが、
二人とも、まったく気に留める様子も無い。
その上、二人から、物凄いお酒のにおいがする。
「(完全に酔っ払ってますねぇ……。)」
「さあ、いけ!」
「やっちゃって、龍翠君!」
「いやいや、来たばかりなのに、行き成りやれでは何にも言いようがありませんよ。 何の話をしていたかも、知れないのに……。」
と、掴まった途端なんか言ってやれと言われて流石に困惑する龍翠。
そんな龍翠に、二人はたいそう不思議そうな顔をして
「「どうして(じゃ)?」」
と聞き返して来た。
「いや、だから、来たばかりだから」
「「何故(じゃ)?」」
「何故といわれても。」
流石に困り果ててしまった龍翠だが、二人はハッとした顔つきになり
「もしや、お主までもが、儂等を苛めようと言うのかっ!?」
「そうなの? 龍翠君っ!?」
「何故そうなるんですかっ!?」
「…………はぁ。」
完璧に酔っ払いと化してしまっている二人に、龍翠も話が通じず、
冥琳もそんな様子を見て眉間にしわを寄せ溜息を吐いている。
「あのね、二人とも、僕はどちらの味方でもないですから。 それはどうしてこういうことになったかを聞いてから考える事にしますよ。 ね?」
「ふ、ふぅむ……。」
「う、うぅん……。」
とりあえず、龍翠は、二人を落ち着かせるために自分は、中立の立場である事を言った。
「とりあえずは、理由が知りたいですから、揉めていた理由を教えてください。 忙しいので3行以内で。」
と、余り時間が取りたくないが故にとでも言うような風を装って、二人に対して意地悪を言ってみた。
「さ、3行だけ?」
「5行にまけてはくれぬか?」
「だめですよ。」
「むぅ……けち。」
「男の癖にみみっちいのう。」
「ふむ。 では、そのけちでみみっちい男は部屋で読書でもしましょうかねぇ……。」
そう言って、踵を返そうとする龍翠の腕を、二人は必死の形相で掴んで来た。
「嘘じゃ、すまん! 龍翠は男の中の男!」
「そうそうっ! 龍翠君こそ、男の鏡よっ! よっ! 大将っ!」
「分かればいいんです。では、はい3行。」
二人の必死な形相に、もうチョット苛めてみようと思ってしまった龍翠は、また3行という。
「う~む、難しいことを言いよる……。」
「返事が遅いので、僕本読みに部屋に帰ろっかなぁ……。」
「わわっ! ま、待て!」
「え、えとね、つまり、『私達がお酒を飲んでいた。』。」
「『公瑾に見つかった。』。」
「『叱られた。』。」
「なるほど、何時もと一緒で、二人が全面的に悪いと。」
二人の、説明に何時もの事かと、思ってそう口にすると、二人が慌てて言い方が悪かったなどと言って、訂正しようとしていたが、
「…………はぁ。」
隣で、冥琳が額を押さえて、また溜息を漏らしているところを見ると、どうやら二人が言っている事は真実らしかった。
と、二人の話し合いが終わったのか龍翠の方を向いて、
「すまぬな、やはり三行は無理があった。」
「だから少し長めの説明になるけど、聞いてね。」
「う~ん。 良いでしょう。」
もとよりそのつもりだったのだが、二人が中々気付かないので、
今度は仕方なさそうな風を装って、話を聞いてみることにした。
「えとね、先ず私達がお昼を食べに台所に言ったらお酒が置いてあったの。」
「それでの、中々良い器に入っていて、香りを軽く嗅ぐだけで、逸品と分かる上等な酒じゃった。」
「それで、私達はね思ったのよ。 いったい、どこのだれが、こんな逸品をこんな場所に放置したのかって。」
「龍翠。 おぬしとてそう思うじゃろう? 盗まれでもしたら如何すると。」
「ええ。」
二人の話を聞いている間に、何だか展開が読めてしまいそうな龍翠だが、
まだ続きがあるみたいなので、聞いてみることにした。
「そこで、呉随一の勇将であるこの儂と――。」
「元孫呉の王の私がきちんとお酒をほごしてあげようと思ってね。」
「しかしだ。 保護する前に、まずは相手の真意を確かめにゃならん。」
「だから、私達で、一杯ずつお酒の味を確かめていたんだけど――。」
「是が、物凄く美味でのぉ。 ついつい二人とも手が止まらなくなって飲み干してしもうたのじゃ。」
「ふむ。 お話は大体分かりましたが、お二人の先ほどの様子から察して、それだけではないと見ますが?」
「「ギクッ。」」
そんな二人の話に、内心ヤッパリさっき言った事であっていると思いつつあったが、
よほどのこと有ったのか先ほどの二人は、とても普通に怒られた感じではなかった。
事実、二人は龍翠に目をあわそうとしない。
「で? 其れだけではないんでしょう?」
「流石龍翠ね。 貴方の言うとおり、お二人は最も重要な点を話しておられぬ。」
「「ぎくぎくっ」」
「やはり。 それで? 」
「「ぅ……。」」
「隠し通していては、いくら僕でも庇ってあげられませんよ?」
そんな龍翠の言葉に二人は、互いを見合わせ、仕方ないといった風に話しをする。
「そのぉね? 龍翠君、実はね。」
「その酒なのだが……。」
やけにもったいぶって話す二人。
だが、予想だにしない言葉が二人の口から出てきてしまう。
「「帝への献上品だったの(だ)。」」
「…………なんですって?」
「じゃから! 帝への献上品だったのだ!」
「………………。」
ちらりと、冥琳の方に目を向けると、困り果てた顔でうんうん頷いている。
どうやら困った事に、本当のようだ。
「……二人ともゴメン。 流石に庇えそうに無いよ。」
「な!? お主、儂等の話をちゃんと聞いておったのか!?」
「お話を聞いた限りでは、全面的に完膚なきまでに、二人が悪いじゃないですか。」
「むぅ。 全部話したら、庇ってくれるって言ったじゃない! 龍翠の嘘吐き!」
ピキッ!
「儂等を騙したのだな……。 怖い男じゃ……。」
ピキピキッ!!
二人の発言に段々と、龍翠の顳顬に青筋が浮かび出し、雰囲気もなんだか黒いと言うか、邪悪と言うかそんなオーラをまとってき出した。
「祭さん、美蓮母さん? 僕は、お二人のお話を聞けば聞くほど、お二人の悪事が公になっていると思うのですが?」
「あ、悪事じゃと!? おぬしまでそんな事を言うのか!」
「酷いっ! 冥琳もなんか言ってやってよ!!」
ピキピキピキっ!!!
先程よりも、さらに暗く、黒く、邪悪なオーラを龍翠がかもし出す。
それに気付いているのは、冥琳だけだった。
話をふられた冥琳は、
「い、いや、わ、私に如何しろと、お、おっしゃるのです?」
かなり動揺してしまいながらも、ちゃんと応える。
勿論、その声は言い知れぬ恐怖に震えていた。
「ううぅ~、みんなして、私達を悪者にして!」
「そうじゃそうじゃっ! おぬし達若造に、儂等のことが分かって堪るものか! 良いか、人生と酒というのはな……!?」
プッチーーン★
お兄様スイッチOFF!!
鬼畏様スイッチON!!
「クスクス……。 言いたいことはそれだけですか?」
「「「!?」」」
「お二人には、『お仕置き』が必要ですねぇ?」
ゾクゾクッ!!!!
今まで聴いたことの無い龍翠の声に、3人は龍翠の方を見る。
そこに居たのは、暗い光を瞳に宿し、クスクスと妖しく微笑い(わらい)、黒く邪悪なオーラをまとった龍翠鬼畏様だった。
その光景に酔っ払っていた二人も、完全に酔いが吹き飛んでしまった。
記憶はまだ取り戻していないのに、鬼畏様になれるというのは流石と言うものか?
閑話休題
三人がこのように、震えてしまったのは、初陣のとき以来だろうか?。
龍翠はそんな三人の様子などまったく気にせず、懐に手を入れて薄く小さな竹の板を何枚か取り出し、それをトランプのカードのように広げて、美蓮の方に出す。
「さぁ、お好きなのを一枚お引きください。」
美蓮は、クスクス微笑う龍翠にビクビクしながら、真ん中の竹の板を取る。
其処に書かれていたのは、紅い文字で、葱と書かれていた。
「クスクス……。 紅の葱ですか。」
そういったかと思うと、他の竹の板は懐に収めてしまい、くるりと踵を返した。
「そうそう。 お二人とも、今宵、そうですね丁度天に月が輝くとき、
お二人のために僕の部屋で酒宴を開きたいのですが、勿論来てくれますよ……ねぇ?」
「「コクコクコクコクッ!!」」
さいごの「ねぇ」だけが何故か、途轍もなく恐怖を促進させ、二人は首振り人形になったしまった。
その二人の様子に龍翠はにこりと微笑んで、そのまま其処を後にした。
後に残ったのは、龍翠の『お仕置き』と言う言葉の、
言い知れぬ恐怖に震える二人と、それを可哀想に見る冥琳だけだった。
天高く月の上るその下で、美蓮と祭は震える膝を叱咤しながら、龍翠の部屋に向かっていた。
龍翠の部屋につくと、何故だか扉が地獄の門のように見えて仕方なかった。
コンコン。
「りゅ、龍翠? 来たわよぉ?」
ガチャ。
「クスクス……。 いらっしゃいませ。 さぁ、どうぞ入って?」
「う、うむ。」
「お、おじゃましまぁす。」
やはり雰囲気がおかしい。
何時もの優しい雰囲気なんか微塵も無い。
有るのは、妖艶な雰囲気のみ。
「クスクス……。 大丈夫ですよ? そんなに怯えなくても。 さぁ、先ずは一献。」
そう言って、二人に杯を持たせて、その中に酒を注ぐ。
二人もそんな龍翠の好意をむげには出来ず、一気にあおる。
酒によって少しでも恐怖心が和らぐように祈りながら。
だが、酒を飲んだ後すぐ二人は、違和感に気付いた。
「(か、体が動かない?!)りゅ、龍翠!?」
「(あ、熱い! 燃え尽きそうじゃ!)是は如何いうことじゃ!?」
「クスクス……。 お薬利いてきましたね? なにお仕置きをするための準備ですよ。」
そう言って、体の動かない二人を脇に抱えて、誰もいない地下牢に歩いていった。
此処にくるまでに、誰にも会わなかったのは、昼間の龍翠のせいだろう。
物凄い黒いオーラにあてられて、周りに居た衛兵は体調を悪くし、中には救護室に運ばれるものもいた。
そして、冥琳から今宵は中の見張りはせずとも良いという、ありがたいお言葉を頂いているため、誰もここにはいないのだ。
そう、地下牢にも誰も……。
龍翠は、慣れた手つきで、手かせ足かせをはめていき、二人を四つんばいの格好にする。
「(何する気?)」
「(ふぅむ態々何でこの体制に?)」
龍翠の不思議な行動に二人は首をかしげ、ある推測にたどり着く。
「「(ま、まさか!?)」」
~桃色煩悩妄想・美蓮、祭編~
「りゅ、龍翠、私は……はぁ、はぁ、貴女の母親なのよ? ん! 今すぐこんな……事は、やめて!」
「わ、儂もっん! 今回は、見逃す、から、あはぁ、今でも…ん!…おそう無い、止める! んじゃ。 ぁ!」
「クスクス。 そんな事も言いつつ、僕は何もしていないのに、もうこんなに成ってますよ? 二人とも。」
「や、ダメェ♡」
「くぅん♡」
「それに、是はお仕置き。 お二人には反省してもらいませんと♡」
「「そ、そんなぁ、あぁん♡」」
「さぁ、覚悟は良いですか? 美蓮母さん、祭さん♡」
「「だ、ダメェェ♡」」
~桃色煩悩妄想・美蓮、祭編~終了。
と言う、己等の欲望だらだらな妄想に期待しつつ、龍翠の方を見る。
「前に、華陀君と飲んだときにですね、お隣の邪馬台国にある、
『風邪と性根の治し方』という物を教わりましてね。」
そう言って、龍翠は二人のほうを振り向く。
そして持っていたものを二人に見せる。
それは、葱。
それも、かなり太く、そして何故か真赤に染まっていた。
「りゅ、龍翠? それは何?」
「是ですか? 昼に市に下りて、一番太い葱2本を買ってきた逸品です。 そして、紅いのは物凄く辛いと評判の醤が塗ってあるからです♪」
「ほ、ほう。 そ、そうか。 じゃ、じゃあ何故今儂等は、下着を脱がされておるんじゃ?」
「クスクス……。 このお仕置きの方法が、『葱をお尻の穴に突っ込む』と言う方法でしてね。」
と、龍翠の言葉に、二人は言いようの無い恐怖に身を振るわせる。
そんな二人に向かって龍翠は判決を言い渡す。
「では、お仕置きの内容ですが、これから二時この葱をお尻に刺したまま耐えていただきます★
身体は、お薬のお陰で、感じやすくなってますので醤が良い刺激をあたえてくれる事でしょう♪
では、逝ってらっしゃい♪」
そして、龍翠は葱という名の拷問具をお菊ちゃんにあて、
「「あぁ~~~~っ!!!!」」
二人が目を覚ますと、そこは美蓮の部屋だった。
二人は、同時にあれは夢だったのかと思って、安堵したが美蓮は机の上においてある竹の板を見て固まった。
祭は、その視線を追っていくと、其処にあったのは、あの紅い字で書かれた葱の板。
「「葱は嫌ぁぁぁぁ~~!!!!」」
そう言って正気を失って、二人とも布団に包まって震えだした。
それから1週間後。
あのあと、二人は葱を見ても正気を失うことはなくなったが、
龍翠のクスクス微笑う声と、『龍翠のお仕置き』の言葉と、
あの暗い笑顔を見ては、恐怖に震えるのだという。
龍翠「クスクス……。
どうでしたでしょうか?
今回の『お仕置き』も、楽しんでいただけましたか?
今回も、あんけーとをとりたいと思います。次の中から1位になった人のものを執筆いたしますとのことです。」
1:雪蓮御姉様 2:三烏羽
3:張三姉妹 4:小蓮ちゃん
5:タン(途中で文字が紅く染まっていて読めない。
返り血を浴びたような感じの龍翠がやってきた。
龍翠「では、また会いましょう? クスクス……。」
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皆様御待たせしました。
やっとこさ、外伝出来上がりました。
今回若しかしたら、規制に引っかかる可能性が……。
引っかからなければ良いんですが……。
では、作品をお楽しみください。