No.828836

孫権伝―23

ユウヤさん

約一月ぶりです。ユウヤです。今回も難産・・・という訳では無く、色々ラノベを読んだりラノベを読んだりラノベを・・・呼んだり・・・忙し・・・あ、蓮華さん、ごめんなさい。ごめんなさいぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!




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2016-02-05 21:13:17 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:3970   閲覧ユーザー数:3132

 

 孫権伝第23話

 

 『激突!汜水関』

 

 

 

 

 連合集結開始。そんな一報を受けながら虎牢関入りした俺達は汜水関に向かう部隊をどうするか最終決議に入っていた。当初、華雄が籠城策に反対で、汜水関を打って出て連合を蹴散らすなんて騒いでいたが、さすがに自分以外がそんな気が無いのを見てしぶしぶその意見を取り下げたのだった。

 

 一刀「俺達はあくまで援軍、他人の軍だ。そちらの意向には従うが、さすがに勝機が無い策ならこっちで勝手に動かせてもらうぞ。そこは構わないな?」

 

 賈詡「ええ。無論、そんな策は打たないわ。今、連合がどれだけ集まってるか報告が上がってるの。それを踏まえて最終決定をするわ。」

 

 そう言いながら賈詡は持っていた竹簡を広げて見せた。それを見た俺達はさすがに絶句した。今集まっている諸侯は参加表明した諸侯の7割ほど集まっているのだが、それでもすでに150万という規模になっているのだ。どうしたらこんな規模になるのだろうか。

 

 一刀「ちっ。曹操軍がとんでもないな。」

 

 そう。曹操軍が頭一つどころでは無い兵数なのだ。その数100万超。確かに檄が飛んでから相当時間が経っているとは言え、そこまでする物なのかと言いたくなる。虎牢関に入る前に明命子飼いのお猫様伝令で青州のみならず豫州を手中に収めて、そこに居た黄巾党を完全に掌握、結果としてそんな規模になったらしい。

 

 賈詡「残りは袁紹15万と袁術の15万、孫堅の3万と劉備の1万が大きなところね。他は烏合の衆だけど、纏めると6,7万近くになる。厄介ね。」

 

 一刀「こいつは打って出るにしても策が居るな。」

 

 賈詡「・・・北郷、聞いていい?」

 

 一刀「なんだ?」

 

 賈詡「貴方の所の軍は防衛に対してとんでもなく堅いって噂が有るんだけど・・・本当?」

 

 何処からそんな情報を仕入れたんだかちょっと問い詰めたい気がするが、さすがに間違っていないだけなんとも言えない。

 

 一刀「それは俺たちなら汜水関で耐えられるかどうかって話か?」

 

 賈詡「・・・ええ。」

 

 一刀「俺達だけで?」

 

 賈詡「・・・」

 

 それは肯定の沈黙だろうか。さすがに俺達だけというのは無理な相談だ。

 

 一刀「俺達だけというのは無理だ。幸い俺達の事は向こうに知られていないようだと内通者から連絡はあった。それを踏まえた策を俺は上申する。」

 

 賈詡「どう言う事?」

 

 一刀「旗を出し惜しみするだけの簡単な策だよ。」

 

 賈詡「?」

 

 賈詡は俺の意図が完全には読めていないようだった。将の存在を示す旗を隠す事に対する効果はあると考えているようだが、それ以上が思い浮かばないようだった。

 

 一刀「こっちは妙才、仲謀が居る。さらに劉備軍に居る厄介な軍師の親友とも言える軍師がこっちに居る。士元だ。彼女は水鏡塾での級友だ。精神攻撃としては効果的だと思うが?」

 

 賈詡「それは・・・そうね。」

 

 一刀「全兵力は7万で往こう。こっちが全兵力5万をつぎ込んで、そっちは2万。時間を稼ぎ、奴等の兵糧を消費させる。将はそっちで選別してくれ。出来れば霞が来てくれると助かるんだが。」

 

 俺の提案を賈詡は少し顎に手を添えて考える。確かに効果的な策だと思う。だが、敵の数が数だ。そこに自軍を向かわせたくないと思うのは気持ちも分からなくない。だが、そうは言ってられないだろう。

 

 一刀「追加で向こうの内通者を通じて敵兵糧の保管場所を調べてもらおう。そして・・・」

 

 賈詡「そうね・・・曹操軍は100万なんて大軍なんだもの。兵糧もかなり無理して持って来てる筈・・・ええ、イケるわ!これなら時間稼ぎも十分出来る!月が逃げる時間も『そいつは違うぞ』え?」

 

 一刀「どんなに頑張っても月の風評はどうにもならなくなってる。改善するにしても数年では無理だ。」

 

 賈詡「ぐ・・・」

 

 一刀「文和、君達も俺達と一緒に行こう。君自身は月の天下を望んでいるが、個人がどれだけ望もうとも・・・」

 

 賈詡「分かってるわよ!・・・お世話になるわ。」

 

 そこで賈詡も折れてくれた。さて、いっちょやってやりますか。

 

 

 

 

 

 汜水関

 

 

 一刀「うっひゃ~。こりゃあ壮観だなぁ。」

 

 色々軍議を終わらせ、汜水関の城壁上に見張りの一人として立っている俺は目の前に迫る軍勢を目にしてさすがに驚きの声を上げた。よくよく思い返してみると俺は百万を超える軍勢の中には居たが、それを正面から迎え撃つ場面などまったくと言って無かった。華琳の元に居た時は黄巾の乱、反董卓連合、赤壁、この三つの大きな戦を前にしても相手は50万が良い所だったからだ。

 

 華雄「こんなにも董卓様を悪と断ずる輩が居るのか・・・本来ならば打って出ると言いたいところだが・・・」

 

 一刀「ま、打って出たら真っ先に見捨てるから。援護もしない。勝手に死んで?」

 

 華雄「そこまで言われたら出て行きたくも無くなるわ!味方の援護もしないとか頭おかしいのではないか!?」

 

 え?そう?

 

 一刀「作戦も無視して、主の命よりも自分の矜持を守るために打って出るとかそっちの方が頭おかしいんじゃない?華雄馬鹿なの?・・・馬鹿だったね、ごめんね?」

 

 華雄「うぎぎぎぎ!!!!」

 

 霞「やめぇ、華雄。一刀の言う事ももっともやで?まあ、言葉は選べって言いたくなるけど・・・」

 

 心外な。これは華雄の鍛錬なのですよ。そう、鍛錬。何も最近たまりにたまったナニカを発散させる為の八当たりでもなんでもないですよ?本当ですよ?

 

 一刀「華雄マジ脳筋プークスクス。」

 

 華雄「コロス!!」

 

 一刀「ほいっと。」

 

 向かってきた華雄を簡単に宙に放り投げる俺、マジカッケェ。

 

 霞「いや、全然かっこよくないで、一刀。マジ引きするぐらい下衆いで?」

 

 一刀「まじ?最近本気で溜まってるからなぁ・・・華琳とそう言う感じになったら俺自我保つ自信ないわ。」

 

 霞「・・・ちょい華琳に同情してまうわ。」

 

 霞さん、本気で引いていらっしゃいます。俺も自分の中の獣にマジ引くわーですわ。

 

 一刀「それにしても・・・」

 

 さすがにこれ以上霞の株を下げるのもいかがなものかと思い、正面に目をやると、華雄に八つ当たりしてでも目を反らしたい現実がまた目に飛び込んできた。

 

 一刀「先鋒劉備さんと孫堅さんなのは良いけど・・・明らかに居るよね?曹操軍もいちゃったりするよね?って言うか楽と李と于って明らかに三羽烏だよね?俺発狂しても良いよね?」

 

 霞「あかんて。」

 

 ズビシ!と俺の頭にチョップをかます霞にジト目を向けてやるが悪いとは思っていないのか呆れた目を返された。ぐすん、泣きそうです。

 

 一刀「華雄、いつまでも伸びてないでさっさと準備しようか?今は仲謀達が別働隊で敵兵糧の保管場所を襲撃準備中でこっちは3万しか兵が居ないんだから。」

 

 華雄「分かっている。だが、もう少し空を見させてくれ。此処まで完璧に綺麗に投げられて、しかも地面に叩きつけられてと言うのに痛くしないようにとうまく受け身を取らされて、完璧無慈悲に実力差を実感させられてさすがにまだ立ち直れない。」

 

 ああ、少しやりすぎた。けど俺は容赦はしない。

 

 一刀「追い打ちを掛けるようで悪いけど、絶対あいつ等華雄を挑発して来るよ?武を貶してくるよ?華雄を馬鹿にして来るよ?絶対孫堅さんが馬鹿にして来るよ?これぐらいでへこたれるとか本当に馬鹿なの?」

 

 霞「やめえ、一刀!華雄が空眺めながら声も出さずに涙流しとるやろ!?さすがに可哀そすぎや!!」

 

 華雄弄り楽しいんだもん、仕方ないじゃん。まったく・・・

 

 一刀「華雄、あいつ等は確かに華雄の事を馬鹿にして来るけど、俺は本気でそんな事は思って無いぞ?」

 

 そんな俺の言葉に華雄は涙でぐちゃぐちゃな顔をこちらに向ける。って言うかそろそろ起きて欲しいからもういじるのやめた。

 

 一刀「例えあいつ等が華雄の武を馬鹿にしようと月の事を悪く言おうと関係ないと思ってる。俺は華雄の武を知ってるから。月の優しさを知ってるから。他の誰がなんと言おうと、華雄の武は素晴らしい物だ。月は素晴らしい人物だ。それだけが真実だ。あいつ等の戯言なんて負け犬の遠吠えと思って聞き流せる。華雄もそれが出来る。俺はそう信じている。だから、もう涙は拭いて立ち上がれ。ちょっと反応が可愛くて俺も言い過ぎたよ。華雄は最高の武将だ。さあ、立ち上がれ、その程度で君は立ち上がれないのか?そんな事は無いよな?だって、俺や月や華雄の部下達が、華雄はそんな弱い奴じゃないって信じてるんだから。」

 

 華雄「/////////////」

 

 あれ?真っ赤になったぞ?どう言う事だ?

 

 霞「・・・相変わらずの一刀平常運転や。ウチは安心したでぇ・・・」

 

 あるぇ~?

 

 っとそうしている間に敵将さんが前に出て来ましたよっと。

 

 霞「さ、華雄。ウチ等の仕事をこなすで?真っ赤になって照れとらんで、シャキッとせぇ。」

 

 華雄「て、照れてなどおらん!!」

 

 ん、復活したようだ。さて、どうなるかなぁ。楽しみだなぁ。

 

 こうして汜水関で反董卓連合との戦闘の幕が切って落とされたのだった。

 

 

 

 

 

 一刀「・・・世の中には変えられない事ってあるんだよなぁ。」

 

 霞「そんなこと言わんで一刀も止めに入りぃ!!!」

 

 華雄「落ち着け賈詡!ああもう!何故私が我慢できたことが我慢できんのだ!!」

 

 賈詡「うがぁぁぁぁ!退きなさい!月を悪く言ったあの関羽とか言う胸だけでかくて、料理も碌に出来なさそうで、好きになれば一途、だけれど嫉妬に狂いやすそうな女は捨て置けないわ!!」

 

 的確な指摘ですね?みて来たんですか?でも俺は合ってる気がします。勘です。

 

 

 

 

 

 ぷちひめ†むそう

 

 前回のあらすじ

 

 呉国の査察も終わり、魏に逝く事をちょっとため息混ざりに覚悟する一刀の前に現れたのは、あらたなぷちひめだった!

 

 

 『これが本当の名家の実力です』

 

 

 ちっちゃい金髪クルクルのぷちひめ、名前は『おじょう』と大きい金髪クルクルのぷちひめ『ひめ』を仲間に加えた一刀は、呉の重鎮と話し合いの結果、ふぁんふぁんを預けて二匹を連れていくことに・・・

 

 雪蓮「だめよぉぉぉぉぉ!!!おじょうは誰にも渡さないわぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 おじょう「のじゃああああああああああああああああ!!!!!!!!!!(ばたばたばたばた!!)」

 

 蓮華「お姉さまの暴走も無視すれば負担にならないわね、ふぁんふぁん」

 

 ふぁんふぁん「もぅ(やれやれ)」

 

 一刀「どうすればいい?ひめ。」

 

 ひめ「ですわ(ふるふる)」

 

 冥琳「すまん一刀、出発は三日延期で頼む。」

 

 まだ少し、出発が遅れるようです。

 


 
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