一刀は趙雲と共に立ち寄った街で宿を取り、休日を過ごしていた。
「久しぶりの休日ですな」
「まあな。幸いここにはいい医者がいるようだし、ゆっくりさせてもらうとするさ」
「とりあえず腹ごしらえをしませぬか?」
「そうだな。さて何にするか・・・・・・」
そんな二人の所に食欲をそそるいい香りが流れてきた。
「この香りは・・・ラーメンか」
「試しに行ってみますか?」
「そうだな。昼飯には丁度いいだろう」
・・・・・・
「へい!らっしゃい!」
「ラーメン二つ」
「あいよ!」
注文して数分後、二人の前にラーメンが置かれた。
ネギ、もやしなどの野菜が多めのラーメンだった。
「へえ、こいつは美味そうだ。いただきます」
手を合わせ、麺を啜り始める一刀。
野菜、スープとどんどん口に運んでいく。
・・・が、趙雲はラーメンに箸すらつけていなかった。
「・・・店主よ」
「は?」
「このラーメン・・・メンマが入っておらぬのだが・・・」
「ああ、うちはメンマ入れないんですよ。そのぶん他の野菜を多めにしてさっぱりした感じに仕上げて・・・・・・」
「・・・・・・」
「お客さん?」
「・・・メンマを」
「はあ」
「メンマを入れないラーメンなど!認めぬぞーーーーー!!」
「ぶはっ!」
いきなり大声をあげて店主に掴みかかる趙雲と、突然の事に麺を吹き出す一刀。
その後、趙雲は店主との大喧嘩の挙句に屋台を破壊。
この街の店からは危険人物として顔が知れ渡り、出禁をくらうはめになったのだった・・・・・・
宿屋の主人からも早く出て行ってくれと言わんばかりの視線を浴びせられ、気まずくなった二人は宿を引き払って早々に街を後にした。
「メンマが好きだと言う事に文句をつける気はないが・・・やりすぎだ」
「面目ない・・・・・・」
「金にさほど余裕があるわけでもないのに、店の修理代やら何やらで一気に金が無くなったぞ」
「うぐ・・・」
「まあ、その辺は体で払ってもらうとするか」
「か、体で?」
「ああ」
平然と言い放つ一刀。
「少々意外ですな。一刀殿がそのような事を言われるとは・・・」
「俺だって言う時は言うさ」
「ふむ・・・しかし、場所はどうされるので?」
「外に決まってるだろ」
「そ、外?一刀殿はそういう趣味が?」
「むしろ外でなきゃ出来ない」
「むう・・・で、ではせめて人がいない所で・・・」
「それは大丈夫だ」
・・・・・・
「それだ。そのぶっとい物を掴め!」
「も、もう少し寄せてくだされ」
「ぬう・・・これでどうだ!」
「・・・つ、掴みましたぞ!」
「よーし!今引っ張り上げるからな!!」
以上、ロープを胴に巻きつけ吊り下げられながら行った趙雲の、人里離れた山岳地帯での高価なキノコ取りの一部始終であった・・・・・・
あけましておめでとうございます。
アキナスです。
新年一発目から何ともアホな話をやってしまいました。
結局の所、変に重い話をやろうとして更新遅い割にたいして面白くも無い話を書いてしまったなあと反省した去年。
今年からは初心に帰り、恋姫の世界観を生かしつつ面白い(せめて笑える)作品を書きたいと思います。
更新速度も初めて書いていた頃を目指して・・・いや、毎日は流石に無理か・・・できるだけ早く更新できるよう努力しようと思います。
それでは皆様、今年もよろしくお願いします。
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ちょっと一息・・・