チュンチュンチュンと小鳥の囀りが聞こえる。
…新しい今日がやってきた。
「ルンルンルン♪」
私は心を躍らせながら髪形をチェックしていた。
「前髪よぉし!!」
昨日切った前髪はイイカンジだ。
『気付いてくれるかな…。』と私は少しドキドキしながらも用意をした。
ピンクのスカートをはき、彼から貰ったお花の髪飾りをして用意を終えると、私は待ち合わせ場所へと向かった。
なんの待ち合わせだって?
それは…
デートの待ち合わせ。
☆☆☆☆☆
「……。」
周りは仕事や学校に行く人達であふれていた。
「おーい!!こっちこっち。」
その人込みの中から一際大きな声で呼ぶ一人の男性。
私の彼氏だ。
「ごめん。待った?」
「大丈夫。全然待ってないよ。」
そう言うと彼はおもむろに私の頭に手を置き、撫でながら言った。
「…前髪切った?」
「えっ!?あっ、うん。」
気付いてくれた…。
嬉しい!!
「やっぱり。見て、始めに気付いたよ。」
彼は微笑みながら言った。
「じゃあ、そろそろ行こうか?」
「うん!!」
それからは様々なお店に行ったり、ご飯を食べたりした。
お店で買い物をしていて、ふと外を見ると雨が降っていた。
「うわっ。土砂降りだね…。」
私は彼を見て言った。
「しょうがない。傘を買って帰るか。」
彼は売り物の傘をひとつを手にとった。
「あれ?ふたつなんじゃ…」
「ひとつでじゅーぶん。」
彼はその傘を買うと外へと出た。
「バサッ」彼が傘を開いた。
するといきなり彼が私を引き寄せ、強引に傘の中に入れた。
「えっ!?なっ!?」
「なっ?ひとつで十分だろ?」
私は恥ずかしくて彼の顔を見ることが出来なかった。
☆☆☆☆☆
私達は帰るために駅に向かっていた。未だに雨は止まない。
彼はすぐ横について歩いていた。
こんなにも彼が近い…。
「……。」
手が近い位置にある。
……。手、勝手に繋いでいいの、かな?
悩んでいると彼が突然「もうすぐ駅に着くよ。」と言った。
「えっ?」
ふと前を向くと駅が小さくだが見えてきていた。
『えっ!?もうすぐで駅に着いちゃうの?嫌だな…。』と私が勝手に落ち込んでいると彼が話しかけてきた。
「なぁミク。」
「えっ。あっ、なっ、何?」
私はあまりに不意にだったので少し焦りながら返事をした。
「今日は楽しかったか?」
「うん!!とても楽しかったよ!!」
「そうか。ならよかった。」
彼は少し淋しげに微笑んだ。
「どうかしたの?」
「いや…。もうすぐお別れだなぁ…、ってな。」
「あぁ。もうすぐ駅に着いちゃうからね…。」
彼はふと立ち止まりこう言った。
「なぁ。手、繋ぐか?」
不意に言われ、私は戸惑ってしまった。
「えっ!?あっ、うっ、うん!!」
彼は笑いながら「動揺しすぎ。じゃあ、はい。」と手を差し延べてきた。
私はその手を恐る恐るに握った。
暖かい…
人の…
彼の温もりが伝わってくる。
私達は再び歩きだした。
駅はもう目の前だ。
駅に着いた。
もうお別れだ。…嫌だなぁ。
「ミク。ひとりで大丈夫か?」
「うん。大丈夫だよ。子供じゃないしさ。」
私は笑って答えた。
本当は一緒に来てほしかったけど迷惑をかけるわけにはいかない。
「そうか。まぁ子供じゃないもんな。」
「うん。」
淋しいよ。本当はまだ一緒にいたいよ。
でも、今日はここまでなんだ。
「ミク?」
私は気付くと涙を流していた。
「泣くなよ。」
彼は心配そうに私の頭に手を置き言った。
「俺だって別れるのは嫌だよ。でもしょうがないだろ?また明日学校で逢おうぜ?」
「うん。私…。」
私は涙を拭いた。
「逢うの楽しみにしてるからね!!絶対に逢いに来ないと許さないんだからね!!」
私は、プイッと涙をばらまきながら横を向いた。
「あぁ。任せとけ!!」
彼は自信満々にそう言って私に近づき
「!?」
キスをしてきた。
それから私は彼に抱き着き泣いた。
「……。」
彼は微笑みながら頭を撫で言った。
「また明日な…。」
~END~
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初音ミクの名曲≪メルト≫をまったく文章構成が下手な自分が小説にしてみましたwwwww
ってか、一日だけで3つくらい小説うpしてるよ(笑)
どんだけってね♪
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