No.819334

恋姫なんやかんやあって

なんやかんやあって現代の世界にやってきた皆の話(数年後)
気が向いたら他の話も書きます
書いて欲しいキャラがいたら検討します

2015-12-17 12:41:08 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:921   閲覧ユーザー数:808

 

秋蘭「姉者!右だ右!」

 

春蘭「お!?あれ?」

 

ナビ『ルート、カラ、ハズレマシタ。アタラシイルートヲ、ケンサクシマス』

 

秋蘭「姉者……サンクスのある交差点を右折と言っただろ……」

 

春蘭「す、すまん秋蘭……奥のファミマとごっちゃになってしまってだな……」

 

秋蘭「言い訳はいい……とりあえずそのファミマで止まってくれ、季衣がもう限界だ」

 

春蘭「え?」

 

季衣「うぷ、春蘭さま……まだ着かないんですか……?」

 

流琉「ほら季衣、水だよ、飲める?」

 

季衣「飲めない……今飲んだら……吐く……」

 

春蘭「なんだ全く、まだ一時間も運転していないぞ?相変わらず季衣はこっちの乗り物に弱いなぁ!」

 

秋蘭「半分以上は姉者の運転が下手なせいだ。何故ナビと私がいながらこうも道を間違える……」

 

春蘭「い、いやそれは……おっと」

 

ガコン

 

季衣「うえっぷ!」

 

秋蘭「だからもっと丁寧に駐車できないのか姉者ァ!」

 

流琉「うぅ……せっかくのゴールデンウィークなのになんでこんな目に……」

 

秋蘭「ここからは私が運転する。ほら季衣降りられるか?すこし外の空気を吸っておけ」

 

季衣「はひ」

 

春蘭「むぅ、せっかく私がドライブテクニックを最後まで見せてやろうと……」

 

流琉「春蘭さまは今後一切市外まで車出さないで下さい」

 

秋蘭「流琉、私の財布だ、これでこのコンビニに酔い止めがないか探してきてくれ。なかったら飴かチョコレートでかまわん」

 

流琉「はい!」

 

春蘭「ついでにファミチキ買ってきてくれ!」

 

秋蘭「姉者ァ!!」

 

何故私と季衣、春蘭さまと秋蘭さまがこうして車に乗っているかというと、それはつい昨日のことです。

 

 

~~~~~~

魏寮~リビング~

 

春蘭「やっと……やっと免許とれたぞ!!」

 

秋蘭「やったな姉者!」

 

雪蓮「え?何?あんたまだとれてなかったの?教習所行ってたの去年じゃなかった?」

 

春蘭「うるさい!取ろうとすらしてない貴様に言われたくないわ!」

 

雪蓮「私はいいのよ、冥琳と祭が免許持ってるし、基本的にお酒飲んでるから運転する機会自体ないもの」

 

春蘭「お、おぉ……それを自覚してお前は何も感じないのか……」

 

秋蘭「……伯符、私もあまり言いたくはないが……」

 

TV『三番レッドウォール!前方の七番ハニーイエローと距離を詰める!』

 

秋蘭「自分の寮に戻ったらどうだ?」

 

真昼間からワンカップを片手にジャージ姿で大股広げてソファーに踏ん反り返る、かつて小覇王の姿が…そこにはあった

 

雪蓮「いやよ、蓮華がうるさいじゃない」

 

秋蘭「周瑜のマンション……」

 

雪蓮「いやよ、冥琳がうるさいじゃない」

 

秋蘭「……」

 

これで彼女の生活費を冥琳が支出しているのだから、まさに絵にかいたようなヒモっぷりである

 

春蘭「秋蘭、こっち世界の仕事は大変だが……もっと頑張ろうと思う……」

 

秋蘭「あぁ、私もだ……」

 

季衣「たっだいまー!あ、春蘭さまと秋蘭さまだー!」

 

流琉「ただいま戻りました」

 

春蘭「季衣に流琉!今日はずいぶんと早いな!」

 

流琉「はい、今日は半日授業で部活も休みでしたから」

 

秋蘭「そうか、明日からはまた部活か?」

 

琉流「いえ、明日は陸上部も料理研究会もお休みで……」

 

雪蓮「……?え、明日も平日でしょ?授業はないの?」

 

四人「………」

 

雪蓮「あれ、今私変なこと言った?」

 

ゴールデンウィーク。(一部)社会人、学生にとって貴重な連休である。

 

 

春蘭「そうだ!明日二人とも休みなのだな?私が車でどこか連れて行ってやろう!」

 

エッ…ムシ?

 

季衣「えぇ!ほんとですか!?」

 

秋蘭「お、おい姉者……」

 

琉流「四人でですか?」

 

春蘭「あぁ、本当は真っ先に華琳様からエスコートしたかったのだがな……」

 

秋蘭「まぁ今はさすがに……」

 

 

inロンドン

 

華琳『何よ、前もって調べておけばまともな食事にありつけるじゃない』

 

亞莎『うぅ……すいません』

 

華琳『さっきの店は酷かったわね……フィッシュチップスの油が白く凝固してて……ウェイターの態度も……』

 

亞莎『こ、今度からちゃんとしたお店を調べておきますからぁ!留学先で問題を起こさないでくださいぃ!』

 

 

 

季衣「じゃあボク!ディズニー行きたいですディズニー!」

 

琉流「ちょっ……季衣!?」

 

春蘭「ディ、ディズニーかぁ……」

 

秋蘭「さすがに免許とってすぐ高速は酷だろう……」

 

春蘭「そ、そうだな、悪いがディズニーは諦めてくれ」

 

春蘭「(さすがにそこまでお金に余裕があるわけでもないしな……)」

 

季衣「そっかー……じゃあ!」

 

 

~~~~~~

 

そんでもって海

 

春蘭「着いた~!」

 

秋蘭「着いたな」

 

琉流「着きましたね」

 

季衣「つ、つい……うぅ……」

 

秋蘭「だ、大丈夫か?」

 

季衣「はい……秋蘭さまが運転してからはそこまで酷くなりませんでしたし……」

 

琉流「ちょっと防波堤で休もっか……私もさすがに疲れちゃった……」

 

春蘭「あぁ泳ぎたくなってきた!なぜ私たちは水着を持ってこなかったのだ!?」

 

秋蘭「泳ぐにはまだ早いぞ姉者」

 

春蘭「あははは!」

 

秋蘭「走って転んでも着替えはないぞ!」

 

春蘭「大丈夫だ!大丈夫!」

 

琉流「元気ですね春蘭さま……」

 

季衣「遊びたいのに遊ぶ気にならない……」

 

 

ウオー!ツメタイ!

 

 

秋蘭「思えば、まだ海に来るのも指を折るほどにしかないのだな……」

 

琉流「そうですね……長江は海ではないですから……」

 

秋蘭「向こうから敵の艦隊が来ることも……ないのだな……」

 

琉流「ふふ……あの時はこうして安心してくつろげはしませんでしたしね……」

 

季衣「……よし!ボクも行ってきます!」

 

秋蘭「ん?もう大丈夫なのか?」

 

季衣「帰りも秋蘭さまが運転してくれるなら大丈夫です!」

 

秋蘭「そうか」

 

 

チョリャー!シュンランサマ!

 

ヌワー!ショッパイ!

 

 

琉流「……そういえば秋蘭さまは最近お仕事どうなのですか?」

 

秋蘭「大変だな……一応事務仕事にありつくことはできたが、まだ知らないことばかりで苦労している」

 

琉流「秋蘭さまは……進学は考えなかったのですか?」

 

秋蘭「考えたさ……でもさすがにこの高校に中途編入、一年ちょっとでそれまでの知識を蓄えて、さらに受験勉強……」

 

秋蘭「二年浪人しても厳しいだろう」

 

琉流「……」

 

秋蘭「確かに社会的地位は、あの頃に比べたらずいぶんと変わった」

 

秋蘭「何万という兵を従えた将軍が……今はスーツを着てメガネをかけてパソコンとにらめっこだ」

 

琉流「戻りたいとかは……」

 

秋蘭「思わないな……微塵も」

 

琉流「ですよね……」

 

秋蘭「あぁ……」

 

 

ゲゲッ!フクヌレテル!

 

カワカセ!シュウランニオコラレル!

 

 

秋蘭「だが、お金を溜めて大学に入るというのも手だな」

 

琉流「えっ!?」

 

秋蘭「仕事を辞めてから趣味で大学へ行くという人もいると聞く……学びたいものを見つけたらそういう道もあるかもしれんな」

 

琉流「学びたい事……ですか?」

 

秋蘭「そうだな……例えば、華琳様がなにか事業を始めようとしたら力になれるような……とか」

 

琉流「華琳さまが……お酒ですかね?」

 

秋蘭「一理ある」

 

 

ナンカデッカイリュウボクガオチテマス!

 

ウワー!ムシワイテタ!

 

 

prrrprrr

 

 

秋蘭「ん?……蓮華だ」ピッ

 

蓮華『もしもし秋蘭!?』

 

秋蘭「あぁ、どうした?なにか落ち着きがないようだが……」

 

蓮華『姉様知らない!?魏の寮にいた痕跡があったから連絡したのだけれど』

 

秋蘭「ん、すまない、今出かけていてな……朝は昨日同様腹出して寝ていたが、いつものことだろう?」

 

蓮華『あぁもう姉様は!冥琳から連絡が来て昨日振り込んだ雪蓮への仕送りが全額引き落とされてたらしいのよ!』

 

秋蘭「伯符への仕送りなら伯符がおろしたのだろ?」

 

蓮華『全額一斉に引き落とすときはろくでもないことに使うって決まってるのよ!そっちに迷惑かけてごめんなさい、掃除は姉様にさせるから……』

 

秋蘭「それは構わんが……雪蓮、もしかしたら競馬場ではないか?」

 

蓮華『競馬場!?盲点だったわ……そこに一番近いのは……穏!』

 

『東区のパチンコ密集地を捜索中の明命ちゃんですねぇ』

 

蓮華『つないで!……秋蘭ありがとう!このお礼はまた!』

 

秋蘭「あ、あぁ……」

 

ピッ

 

 

琉流「どうかしましたか?」

 

秋蘭「……今日はゆっくり帰ろう。そうだ、久々に焼肉でも」

 

ヤキニク!?

ヤキニク!?

 

琉流「食べ放題の……ですよね?」

 

秋蘭「当たり前だ、私を破産させる気か?」

 

 

右も左もわからない世界にやってきた四人の、ほんの一ページ

 

 
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