キーンコーンカーンコーン…
桔梗「…よし、今日はここまで。来週は試験じゃからの、しっかり勉強するように」
チャイムが鳴り、午前の授業が終了する。
今まで桔梗の古典の授業だったらしい。
昼休みに入り、教室から生徒が移動する…あれ、なんかデジャブ。
それは置いといて、苦手教科がまさに古典のリトはと言うと。
リト「ΟДΟ」←プシュー
美花「ご主人様、大丈夫ですか?」←団扇ぱたぱた
コン「きゅー…」←尻尾でぱたぱた
ミミ「ピチュッ」←上に同じく
翠「ΟДΟ」←プシュー
愛紗「翠…あっちでは漢文を読めただろうに…」
桃香「愛紗ちゃん、あっちとこっちは違うんだよ?」
恋「……………大変」
神崎「…なんだかこうしてみると平沢と稲葉はけっこう気が合うんだな(教科的な意味で)」
七乃「何いってるんですか?」←ドス黒い笑み
神崎「……悪い、忘れてくれ」
柳琳「それよりも一緒に食堂で昼食はいかがですか?」
栄華「そこの男二人を除いてですけど」
リト「…酷くね?」
見ての通り撃沈していたリトは力なく席を立つ。。
テストまであと一週間、それだと言うのにリトは古典が全く身に付いてない。
それは翠も同じようで…一緒に煙を出していた始末だ。
で、二人がある程度回復したところで全員で食堂に向かう…
ガヤガヤガヤガヤ…
…と物凄く混んでいた。
蓮華「す、すごい人数ね」
七乃「やっぱり混んでますよね。確か今日は日替わりランチが安かったですし…」
リト「………おい、あれ…」
全「「「?」」」
リトはある場所を指差す。
いや、正確には二ヶ所だ……奇跡的に近くだったため普通に指が差せたのだが。
まず一ヶ所目は…
華琳「orz」
桂花「お気を確かに!」
春蘭「華琳様ぁああああ!!」
秋蘭「落ち着け姉者!」←羽交い締め
目の前の南蛮定食の前でorzしてる華琳とそのお供。
もう一ヶ所は…
朱里「orz」
雛里「orz」
包「ちょ、しっかりしてくださいよ二人共!今のままでも小さいのにまた小さく見えちゃいますよ!?それ以上小さくなったら消えちゃいますよ!?ミジンコ以下ですよ!?」
涙「あうあうあう…!(オロオロ」
餡掛けチャーハンの前でorzしてる朱里と雛里とそれを見ている包と涙。
…なんだこれ?いやマジで。
栄華「お姉様あああああ!!?」
柳琳「…え…えっと…?」
愛紗「朱里に雛里も、一体誰に…」
桃香「愛紗ちゃん、この反応私達もやったことあるよ」
恋「………」←食券買った
思春「平沢、まさかと思うが…」
リト「うん、アイツだな…」
リト達は丁度空いた席に座り、メニューを注文する事五分、頼んだものが運ばれてきた。
デネブ「お待ちどうさま、日替わりランチです」←割烹着
全「「「!?」」」
リト「……似合ってるな、割烹着」
翠「そこじゃないだろ!?」
七乃「て言うか、デネブさんその格好どうしたんですか?」
デネブ「え…あ、その、バイトのおばちゃんに、勧められて…」
リト「ああ、そう言うこと」
神崎「平沢…この人は?」
リト「俺のアパートに住んでる桜井デネブ。一応三年」
恋「…………ご飯、美味しい」
美花「はい。私も見習わなければなりません」
神崎(…女子力高そうだな…)
神崎の心の声は核心をついていた。
何せこの桜井デネブは並の女子より女子力が高い。
掃除洗濯は常人以上、裁縫はそこそこだが、それを上回るほど料理に長けているので総合的には高い部類だ。
タケシ「おーい、デネブー。次の注文だぞー」←割烹着
デネブ「あ、うん!すぐ行く!」
リト「タケシまでいるし…オカンコンビできそうだな」
神崎「それよりもあそこの人達はどうしたんだ?心辺りがあるようだが」
桃香「それは…そのぉ~…」
愛紗「…おそらく、心を折られたのだ。デネブ先輩の料理で」
神崎「は?」
リト「思い返せば…俺がアパートに来たときからだったな…」
翠「そこまで前なのかよ!?」
回想
祭『ん?桜井兄。お主料理ができるのか?』
デネブ『え?あ、はい…一応…』
祭『どれ、味を見てやるから何か作って見せい』
デネブ『じゃぁ、台所借りますね…』
リト『腹減ったー、デネブー。何か作っ…』
祭『orz』
リト『祭さん!?ちょ、デネブ何したんだ!?』
デネブ『に、肉じゃが食べさせただけだぞ…!?』
蓮華達が来た夜…
蓮華『orz』
冥琳『orz』
思春『蓮華様、お気をたしかに!』
炎連『おい、冥琳………ダメだ、死んでるぜ(目が)』
雪蓮『うわ、凄く美味しいんだけど』
梨晏『うんうん!三ツ星シェフ顔負けだよ!』
小蓮『むむむ~…』
雷火『…女としての自身無くすな』
粋怜『オデブちゃん、おつまみおかわりー』
デネブ『あの、俺デネブですけど…』
家出組が来た夜…
黄『………すみません、空丹様。私しばらく料理作れません…』
空丹『…理由は言わなくてもいいわ』
白湯『モグモグ……お兄ちゃん、あーん』
リト『ん?あーん』
妹×3が来た夜…
流琉『ごめんなさい、兄様…私、兄様の妹失格です…』←佃煮食って泣いた
リト『ヴェヴェブウウウウウウウ!!』
デネブ『え、ちょ、お、俺なにもしてないけど!?』
季衣『おいしー!』
香風『うまうま~』
教師陣が来た夜…
紫苑『………』←黙って食べてる
桔梗『む…これは…』
楼杏『何で男の子がこんなに美味しい料理作れるの…orz』
燈(後でレシピ聞こうかしら…)
美花が来た夜…
美花『…すみません、弟子にしてください』
デネブ『えええ!?で、弟子って一体…』
美花『ご主人様のメイドたる者…料理を極めなければなりません!そして最終的に精のつく料理で熱い夜を…』
リト『ナニイテンダアンタイッタイ!?』
引っ越し組が来た夜…
白蓮『…どうせ私は料理も普通orz』
桃香『orz』
愛紗『ぐ…なんと言う味…!私よりも美味しい…!』
鈴々『ムグムグ…そんなの当たり前なのだ!』
愛紗『orz』
リト『止めろ鈴々、愛紗が暗黒面に堕ちる!』
続き…
蓬『……母ちゃん…!』←死んだ母を思い出した
翠『ちょ、なに泣いてんだよ!?』
蒲公英『…今度から真面目にお料理しよ…orz』
月『へう…orz』
詠『…世界って広いのね』←蓮根とにらめっこ
恋『もきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅ(ry』
華雄『………うまいな』
音々音『リト兄ィ、お料理できない娘は嫌いなのですか…?』←涙目
蒼『ハァハァ…このバナナ…リトさんの【ピー!】と同じかなぁ…?』
鶸『アウトォォオオオオオ!!』
回想終了
リト「こうしてデネブはアパートの食事係になったとさ」
神崎「壮絶だな…」
七乃「しかも食堂とクスクシエもありますしね」
一体デネブは一日にどのくらい厨房に立っているのだろう。
てか心折る回数多すぎだろおい。
そんなこんなで昼食を食べ終えた頃…華琳が復活した。
華琳「ふ、ふふ…そう言うこと…」
リト「あ、生き返った」
華琳「桜井 デネブ…覚えたわ。次にこの料理を食べるときは必ず越えてみせる!」
桂花「ああ、流石です華琳様!」
春蘭「素敵です、華琳様!」←カレー食いながら
秋蘭「姉者、こぼしているぞ」
ミミ「ピッチュ!(おいしかった!)」
コン「きゅん(ごちそーさまでした)」
リト「…なんかいつの間にかデネブ、ライバルにされてるな」←二匹の口フキフキ
めんどくさい奴に絡まれたのかな、と思いながらもリトはソースで汚れたミミとコンの口の周りを拭いていた。
そして話を聞いている中で栄華と柳琳、神崎はそれぞれ注文したメニューを一口食べると……
栄華「……ッッ!に、肉汁が!口の中に広がって私に新しい味を刻み込んできますわ!!!」
柳琳「…………。Ο△Ο。」←感涙中
神崎「これは……まさしく味の
リト「おい神崎、キャラがぶれてるぞ」
桃香「他は!?他にも言うことあるよね!?」
愛紗「と言うより、三人が食べたのはデネブ先輩の料理だったのか……」
思春「…反応を見ればわかってしまうな」
恋「もきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅ(ry」
全「「「ハァ~~~♪♪♪」」」
恋の食事風景に周囲の生徒達はほんわかしている。
………あれ?誰か忘れてるような…
朱里「なんかもう…胸以外に女の子としての自身無くなっちゃった…」
雛里「朱里ちゃぁん…」
包「orz」←デネブの焼きそば食べた
涙「グスン……誰か助けてぇ…T△T」
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XXX「なんか久しぶりに投稿する気がする…」
一刀「そりゃ三週間みっちり働いてたからな」
XXX「言うな馬鹿。そういうわけで『二十九話:デネブの料理事情』!あ、キャラ設定完成したんで来週投稿します」
一刀「期待できねぇ」