孫権伝第16話
『届く檄文』
蓮華の陣営がどんどんとチートじみてきた今日この頃。冬の寒さも落ち着きも取り戻し、桃の花が咲き始めたころ。各諸侯たちは如何しているのかというと・・・
普通(不遇)の人、公孫賛陣営
公孫賛「ぬぉぉぉぉぉぉ!!!竹簡の山がぁぁぁぁ!!!山がぁぁぁぁぁ!!!」
公孫越「お姉ガンバ。」
公孫賛「越!少しは手伝おうと言う気は無いのか!?」
公孫越「私は武官だしぃ。報告書持ってきただけだしぃ。だからお姉ガンバww」
公孫賛「ちくしょおおおお!!!って、ん?これって王朝からの書簡じゃないか?ってぇぇぇぇぇぇぇぇ!?!?!?!?こ、皇帝陛下が崩御!?!?!?」
公孫越「な!?本当?お姉。」
公孫賛「ああうあうああうああいああ。」
公孫越「落ち着け!(ズビシ!)」
公孫賛「あぐぅ!?あたた・・・痛いなぁ。あ~あ、報告書が崩れたじゃないか・・・ってこれは麗羽の所からの書簡じゃないか。何で報告書の中に入ってるんだよ・・・ってはぁぁぁぁぁぁぁ!?!?!?」
公孫越「お姉それしかないの?」
公孫賛「は、反董卓連合の檄文だけど?」
公孫越「お姉の心労の種がもう一つっと・・・」
公孫賛「って言うか!ウチの文官達は何でもかんでも私の所に持って来すぎだぁぁぁぁぁ!!!人材不足にもう泣いていいよね!?私もう泣き喚いていいよね!?!?!?」
お隣さんの袁紹陣営
袁紹「おーっほっほっほっほ。」
文醜「姫、楽しそうだな。」
顔良「はぁ、どのぐらい集まるかなぁ・・・」
一部の人が大っ嫌いな劉備陣営
劉備「朱里ちゃん!朱里ちゃん!袁紹さんからの檄文が届いたって本当?」
諸葛亮「はい。『洛陽で劉弁皇帝陛下を幽閉し、暴政を働いている董卓を討伐すべく諸侯は集まるべし。』という内容です。それで・・・どうしましょう?」
劉備「どうするも何も。それは事実なの?」
諸葛亮「時期が時期です。それに確かめようにも集結時期と場所を考えると・・・情報は集まる前に出発しなければなりません。」
劉備「そっか。愛紗ちゃんはどう思う?」
関羽「当然参加すべきです。民が苦しんでいる時にそれを見過ごすなど有りえません。」
劉備「うんうん。そうだよね!そうだよね!」
諸葛亮「で、ですがあまりにも時期がよすぎます。崩御の知らせと変わらない時期に反董卓連合・・・これは何かしらの陰謀の可能性が・・・」
劉備「でも洛陽の民は苦しんでいるんだよね?」
諸葛亮「それは・・・そうかもしれません・・・ですが。」
関羽「朱里よ。まさか参加するべきではないと考えているのか?」
諸葛亮「はわわ。そ、そんな事は・・・」
劉備「愛紗ちゃん。そんなに睨んじゃ駄目だよ!朱里ちゃん。何でそんなにためらっているの?」
諸葛亮「えっと・・・まず洛陽で暴政が行われていると言う事が事実なのかがとても怪しいんです。もしもこれが袁紹さんによる陰謀だとしたら私達はその片棒を担がされることになります。」
関羽「だが、暴政は行われていないと言う情報も無いんだろう?」
諸葛亮「それは確かにそうです。過去、董卓という人物について調べようとした一部の諸侯は結局その姿を捕らえることが出来なかったそうです。放った間諜のほとんどが帰ってこなかったそうなので・・・」
劉備「つまり董卓さんは知られたくない事があるって事だよね?つまりそれが暴政の事実って事だよ!」
諸葛亮「そうかもしれませんが・・・」
関羽「朱里。事実がどうであれ、民が苦しんでいるかもしれないと言うのに二の足を踏むなど我等は我慢ならん。此処は参加するべきだと思うが。」
諸葛亮「本当に・・・いいんですね?」
劉備「うん!洛陽の人達を、そして皇帝陛下を助けに行こう!」
諸葛亮「分かりました。愛紗さん、兵站は1万人で手配お願いします。桃香様は私とこれからたまりにたまった政務の処理です。今度ばかりは逃げる事は許しません。」
劉備「あぐ!?うぅ~。わかったよ~。」
関羽「桃香様。これは自業自得です。それでは私は兵站の準備に取り掛かりますので、失礼します。」
諸葛亮(どの道、参加しなければ袁紹さんから何を言われる事か・・・弱小勢力故に此処は参加が最善手。名声を得るためにも私がしっかりしなきゃ!)
可愛い女の子は私の物、曹操陣営
荀彧「華琳様!皇帝陛下の崩御に加え、袁紹から反董卓連合の檄文が届いたのは本当ですか?」
曹操「ええ、これよ。」
荀彧「・・・見事に陰謀ですね。」
曹操「ええ、そんなのは重々承知よ。でも・・・参加するわ。漢王朝はすでに死に体。董卓には悪いけれど我が覇道の生贄になってもらいましょう。可能ならば董卓軍の将も確保するわよ。」
荀彧「は!それでは兵站の準備に取り掛かりますので失礼します。」
曹操「お願いね。それと・・・今日は気分が良いから今夜は閨に居らっしゃい。」
荀彧「は、はい!それでは失礼します!!」
曹操「・・・・・・・・・秋蘭。貴方は今どこで何をしているの?死んだなんて・・・思ってやらないわよ。」
蜂蜜まみれのエロい幼、少女の袁術陣営
袁術「七乃、蜂蜜水を持ってくるのじゃ~!」
張勲「はいお嬢様。」
孫堅「それで?私達はどうすればいいのかな?」
張勲「文台さん達には我が軍の先陣を任せますからさっさと準備して出発しちゃってくださ~い。あ、兵も武器も兵糧も全部そっち持ちですよ~?当然ですよね~?分かってますよね~?」
孫堅「ああ・・・分かってるさ。ただ、戦力不足が否めない。旧臣達を呼びよせる許可をいただきたい。」
張勲「まあ、それぐらいならいいですよ~?さ、お嬢様。蜂蜜水です。どうぞ~。あ、用が終わったなら早くお帰りを。私はお嬢様のお世話で忙しいので。」
孫堅「ああ。」
張勲(はぁ。背中越しに怒気を叩きつけられる人を後どのくらい引き止められるでしょうか・・・そう言えば仲謀さんの所がちょこちょこ怪しい動きをしてましたね?調べてみましょうか。うまくいけば脅しの材料が眠ってるかもしれませんしね~?本当に・・・あったらいいですね~。)
お漏らし馬家
馬騰「翆!翆はいるか!」
馬岱「どうしたの?おば様。翆お姉さまなら蒼と鶸に稽古を付けてるよ?」
馬騰「たんぽぽは逃げて来たのか?」
馬岱「酷いよ、おば様。私これでも仕事帰りなの!」
馬騰「そう言えば賊討伐に行ってたっけ?すまん忘れてた。」
馬岱「本当に酷い!?」
馬騰「それよりもだ。翆に伝えな。すぐに出陣の準備だと。」
馬岱「え!?」
馬騰「洛陽に行くよ!」
馬岱「街で噂の反董卓連合に参加?確かに皇帝陛下を幽閉するなんて穏やかじゃないけど。」
馬騰「いいや、違う。私達は董卓側に着く。」
馬岱「へぇ・・・ってえぇぇぇ!?大丈夫なのおば様!」
馬騰「私の隊の変態中隊長が居ただろう?」
馬岱「う、うん。あの可愛いは世界の宝、可愛いは正義って騒いでた人だよね?」
馬騰「連合の話を聞いたあいつな、仕事中の私の部屋に乗り込んで来て董卓の暴政は十中八九嘘だって言ってのけたんだ。」
馬岱「うへぇ・・・おば様の仕事の邪魔するなんて命知らずだなぁ。」
馬騰「あいつは言ってのけたよ。『如何なる処断も受け入れます。首を差し出せと言うのなら差し出します。その代わり董卓嬢を助けるために動いていただきたい。漢の忠臣としてではなく、同じ涼州の同胞を助けるためにお願い申し上げます。』ってさ。あんな男、今のご時世珍しくてね。つい了承しちまったのさ。しかもお咎めなし。」
馬岱「へぇ、珍しいな~。あの変態中隊長が・・・」
馬騰「あいつがどうして董卓を“嬢”と称したのか。何故それを知ってるのか。詳しく聞いたらさらに納得さ。そしてあの男を変えたと言う黒い鎧の男・・・ふふふ、楽しみだねぇ。」
馬岱(あ、なんかいやな予感が・・・でも面白そうだから良いか♪)
渦中の董卓陣営
賈詡「まさか霊帝陛下が崩御されてすぐに反董卓連合だなんて・・・洛陽の街中もかなり大騒ぎ。それにしても・・・これ、月宛ての書簡よね。こんな上質な紙どうやって・・・『月明かりが雲に隠れし少女へ、北の郷里より来たりし一振りの刀剣より』か。どうしよう。普段なら中身を改めるんだけど・・・この蝋、たぶん開封確認用よね?うぅ~。」
月「どうしたの?詠ちゃん。へぅ、真っ白な紙。どこで手に入れたの?」
賈詡「ゆ、月!?あ、その、はぁ・・・これたぶん月宛て。」
月「え?『月明かりが雲に隠れし少女へ、北の郷里より来りし一振りの刀剣より』?月明かり・・・これは私の事かな?雲に隠れしって?」
賈詡「たぶんそれはこの事だと思う。」
月「・・・へぅ。暴政。やっぱりこんな事になっちゃったんだね。」
賈詡「うん。それで誰からなの?『北の郷里より来たりし一振りの刀剣』ってかなり回りくどいけど・・・月の真名を知ってるって事は真名を預けた人?」
月「・・・北・・・郷里・・・一振り・・・刀剣・・・きた・・・きょう・・・北郷?ひとふり・・・とうけん・・・かず・・・と・・・さん?」
賈詡「ゆ、月!?どうしたの?」
月「あ・・・えっとね・・・嬉しくって・・・つい。」
賈詡「月・・・」
月「くすん・・・ええと・・・中身は・・・『月へ、こんな感じで手紙を出すともしかしたら届かないと思ったんだけど、真名をからめれば君の傍に居る人がきっと君まで届けてくれると思ってこれを送ります。君はきっと大事な時期に周辺諸侯から何かしらの非難を受けると思う。もしかしたら何かしらの行動がこの手紙が届く頃には起こってるかもしれない。でも大丈夫。君の味方は必ずいる。身内だけじゃない。少なくとも俺は味方だ。君が助けを望まなくても俺は君を助け出して見せるよ。さて、長々と済まなかったね。心優しい月光は夜天に輝いてこそだ。そして俺がその天にきっとなって見せる。』・・・へぅ//////」
賈詡「完全に恋文じゃない!!!」
月「へぅぅぅぅぅ////////////////」
賈詡「月ぇぇぇぇ帰ってきてぇぇぇぇぇ!!!」
自由人はお酒を煽り苦労人に説教を受ける孫堅陣営
孫策「反董卓連合ねぇ・・・どう思う?冥琳。」
周瑜「どう、とは?」
孫策「参加は確定だとしても、この連合・・・ヤバイ気がするの。」
周瑜「いつもの勘か?」
孫策「そ、身内に不安要素を抱え込んでいる私達に勝ち目ってある?」
周瑜「・・・蓮華様の所から明命も帰ってこない。何を考えていらっしゃるのか・・・まさか謀反?」
孫策「蓮華の性格上あり得ない・・・と思うんだけど。・・・・・・・・・男かなぁ?」
周瑜「それも勘か?」
孫策「これは予想。あの堅物がこんな変り方するって言うんなら・・・ね?」
周瑜「女を変えるのはいつの時代も男・・・か。」
孫策「ま、良い男ならいいんだけどね?蓮華も頑な過ぎるから困ってたのよ。」
周瑜「だが、蓮華様がいなければ未来の孫家は・・・」
孫策「こうは考えられない?これで道が分かれてもどちらかが生き残れば孫家の血は残る。栄えなくても・・・後世にその血筋が残ってくれれば・・・」
周瑜「それは孫家を支える臣下達に失礼であろう?」
孫策「少なくても蓮華にはそれすら見えてるのかもね。小さくも細々と・・・・・・」
周瑜「雪蓮?」
孫策「あ、うん・・・あはは。私らしくないなぁ・・・どうしちゃったんだろう。私の横に・・・誰かいた気がするんだけどなぁ・・・」
周瑜「・・・」
孫策「さ、私達は私たちで準備しましょう?」
周瑜「ああ。分かった。」
反董卓連合。それは心やさしき少女を生贄に天下を乱す大きな大戦。かつてそれを是とした王に付き従い、王を支えた男はその歴史に反旗を翻す。今度は歴史をどう変えようと自身に反動は無い。ならばこそ。それを成すためにありとあらゆる手を尽くす。製紙革命。製鉄革命。兵器革命。それは北郷一刀がありとあらゆる知識を使い、チートアイテムで歴史に牙を向く。さあ、歴史を変えに往こうか。
一刀「なんてらしくないかな?」
蓮華「イタイ。」
一刀「酷い評価だ!?」
思春「アイタタタ。」
一刀「そんな頭抱えるほど!?と・に・か・く!反董卓連合に向けて会議だ!」
雷火「まあ待て一刀。」
一刀「なんだ?」
雷火「もう五千字を超えた。次回に続く、だ。」
一刀「メタい!」
そして軍議は次回に続く。
帯裏四コマ
一コマ目
貂蝉「ご主人様ぁぁぁぁん!!!」
一刀「寄るなぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
二コマ目
卑弥呼「だぁぁぁぁりぃぃぃぃぃん!!」
華陀「ん?こんな所に落し物が」(スカ!)
卑弥呼「ぬおぉぉぉぉぉ!?!?」
三コマ目
于吉「左慈ぃぃぃぃぃぃぃ!!!」
左慈「変態絶対滅殺完全消滅剣!!!!!」
于吉「ふぉぉぉぉぉ、体が消えていくぅぅぅぅ!!!」
四コマ目
及川「かずピーーーーーーーー!!!!!!」
一刀「及川ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
ヒシ!!
朱里「というのをベースに描こうかと。」
一刀「売り上げは俺が7な?」
朱里「はわわ!?」
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ついに動き出す迷家。
不遇の公孫とお花畑の劉、お漏らし三姉妹の馬家に戦力不足が心配な曹陣営が遂に動き出す。
それでは本編どうぞ
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