巨人と小人
今日、起きたことをカタチにする。これは文字で。
私は深夜の路線工事に度々目を覚ます。
砂利を掘り返すその音は、
『ドシーン!ドシーン!』と巨人が家に向かって
歩いてくるように近づく。
『ドシーン!ドシーン!』
その正体を覗く。
するとヘルメットの小人がせっせと作業をしている。
今日まで感じていた巨人の行進から、
小人たちの靴作りに変わる。
観ると一辺する。
それを感じる時と観る時との差に胸をなでおろす。
イメージから現実に戻りまたイメージへ。
小人はいつから働き出した?
どうして?
何をきっかけに?
答えてはくれない。答えをイメージする。
人間のために。自分のために。
どうやってあなた達をを迎え入れよう。
私は巨人を恨んでいたので、すぐに心がついていけない。
変わろう。私に勇気があれば、すぐにでも正体がわかったのに。
私の正体も届いたかな?
「それは欲張りだね!」と一人の小人が言う。
そうだね。そうだね。と皆で笑う。
私は迎えられた?
いや、また小人たちは働き出した。
私はそこへはある日の深夜にしか会えない。
「またね…。」と聞こえたか聞こえなかったでさよならする。
「おやすみ!」往生際が悪い私。
「ねぇ。聞いてる?」もうとっくに小人はいなくなっている。
夜が明ける。また朝が来た。夢かな?
まだ眠い。おやすみ小人。
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線路沿いに住む私の空間です。