No.808131

九番目の熾天使・外伝~マーセナリーズクリード~番外編 Secret Mission

okakaさん

SecretMission第二話です

2015-10-15 07:38:09 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:567   閲覧ユーザー数:445

番外編~Secret Mission~ TypeFuture 未来の力はどうやって手に入れるのか2

 

 

 

「マッハだと!?それに今なんて言った?親父!?」

 

「ごちゃごちゃ言ってねぇで戦え!」

 

 

okakaの疑問をよそに猛ラッシュを仕掛けてくるマッハ。その攻撃をいなし、時に躱しながら話を聞こうとokakaは声を上げた。

 

 

「親父ってどういうことだ!?俺には嫁や子供はおろか恋人すらいねぇぞ!」

 

『言ってて悲しくないか?』

 

「黙ってろPD!」

 

「アンタも黙って戦え!」

 

 

茶々を入れたPDにツッコミを入れつつゼンリンシューターを振り下ろしてきたマッハの手首を右手ではじき、軌道をそらす。カウンターの絶好のチャンスにもかかわらず反撃の一つも無い事に更に腹を立てたのかマッハはついにゼンリンシューターのトリガーに指をかけた。

 

 

「喰らえ!」

 

「隊長、今の音って・・・きゃあ!」

 

 

不意に現れた人影、格納庫が騒がしいのを疑問に思ったのか情報部の新人であるA子が顔を出していたのだ。そして運の悪いことにその覗き込んだ顔面に向けられていたゼンリンシューターが今まさにビームを発射しようとしていたのだ。

 

 

「!マズい!」

 

「いけません!拓海さん!」

 

「っ!やべえ!」

 

 

okakaと兄と呼ばれた青年の声に気付いた拓海がとっさに銃口を逸らそうとするが間に合わない。その瞬間だった。

 

 

「おおっ!」

 

 

okakaが超高速移動用の体術、掛爪で一瞬で間合いを詰め、ゼンリンシューターを持つマッハの右手首を自身の右手で掴み逸らした。それと同時に見当違いの方向へ飛んで行ったビームを見て呆然としたマッハの顎へ左手の掌底、その衝撃と振り払った左手で仰向けにされたマッハは同時に右手を引っ張りながら地面へと叩きつけるように投げ飛ばされた。

 

 

「ぐぅっ!」

 

「・・・いい加減にしろ、これ以上は俺も本気で殺しに行くぞ」

 

「・・・」

 

«オツカーレ»

 

 

危うく誤射しそうになったことと、okakaの殺気に当てられマッハは変身を解除、拓海の姿に戻った。

 

 

「畜生!昔の親父になら勝てると思ったのに!」

 

 

okakaの手を払いのけ、起き上がった拓海は悔しそうに歯噛みしながらも、自身が誤って撃とうとしたA子に向かって頭を下げた。

 

 

「スマン!あと少しで巻き込むとこだった!申し訳ねぇ!」

 

「え、ええと・・・どうしたら良いんでしょうか?ああ、とりあえず私の事は気にしないでください。大丈夫ですから!ねっ?た、隊長一体何がどうなってるんですか!?」

 

 

突然頭を下げられてオロオロしながらもA子は事情が飲み込めず、okakaに助け舟を求めた。

 

 

「いやぁ俺もよく解ってないんだが・・・とりあえず俺が【親父】ってのは何かの間違いじゃねぇのか?」

 

「いえ、間違いなどではありません」

 

 

okakaの疑問に答えたのは長身の青年だった。彼はokakaに歩み寄ると一枚の名刺を差し出した。

 

 

「1111プロ?・・・なんて読むんだ?」

 

「1が4つでワン・フォー・オールと読みます」

 

「ふーん・・・1111プロダクションアイドル部門CINDERELLA PROJECT担当プロデューサー・・・岡島武(おかじまたける)・・・俺と同じ名字?」

 

 

受け取った名刺を読みながらokakaは青年に尋ねた。そしてその青年、武は改めて名乗った。

 

 

「改めまして、岡島武と申します。こちらが妹の岡島拓海と岡島晶葉、25年後の未来から来た、あなたの息子と娘です」

 

「・・・・・・え?」

 

「「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!?」」

 

突然外野からの大声、そちらに目を向けるとディアーリーズとロキがこちらを覗き込んでいた。二人はokakaに高速で詰め寄るとokakaの肩を掴んで揺さぶってきた。

 

 

「どういう事だよokaka!?お前子供いんのか!?しかもこんなでけぇ!」

 

「そうですよ!こんなの絶対おかしいですって!大体恋愛はおろか色恋に興味なんて微塵も感じてなかったokakaさんがですよ!?何かのギャグですか?ドッキリか何かですか?僕らはそう簡単に騙されませんよ!?」

 

「落ち着けお前ら!そもそもなんでいるんだよ!」

 

「「そんなことどうでもいい!(ですよ!)そんなことより事情を説明しろ!(してくださいよ!)」」

 

『いや良くはないだろう』

 

 

PDのツッコミを無視してテンパる二人に逆に冷静になったokakaが一発ずつ拳骨を落としたのはその直後だった。――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―【楽園】情報部オフィス付近okakaのプライベートルーム―

 

 

「・・・つまりお前らは25年後から来た俺の子供で、未来の俺から行けと言われて過去の俺に会いに来たってことか?」

 

「はい」

 

「・・・にわかには信じられんなぁ・・・」

 

 

子供達と向い合ったソファの背もたれに倒れ込みながらokakaは息を吐いた。それもそうだろう。こんな事普通ではありえない。自身の子供が未来から来るなんてSFのテンプレみたいなものだ。嘘なのかもしれないと思うのは必然だった。

 

 

「・・・お前らが俺の子供だっていう証拠はあるか?」

 

「証拠、ですか?」

 

「例えば・・・俺以外知らないこととか、誰にも話してない秘密みたいなのとか」

 

「・・・そうですね・・・」

 

 

武は右手を首筋に当て、考えこむと壁に目を向けた。

 

 

「【世に真実はなく、許されぬことなどない】・・・その下は【貸しは忘れろ、借りは返せ、恨みは死んでも晴らすべし】・・・ですね」

 

 

武の言葉にokakaは目を見開いた。武の見ていた壁にはなにも書かれていない。いや、正確には書かれていないように見えるのが普通だ。なぜならそこにはかつてokakaが【指でなぞっただけ】のアサシンの行動規範となる言葉とokakaの信条が書かれていたのだ。普通では見ることのできないものを完全に把握できる。【目】okakaには心当たりがあった。

 

 

「・・・【鷹の目】か」

 

「はい、全員が使えます」

 

「・・・」

 

「では次は私の番だな!」

 

 

そう言うと武の隣りに座っていた晶葉が立ち上がり自身の眼鏡のフレームを軽く叩いた。

次の瞬間、okakaの左目にokaka自身とそのバイタルデータが表示された。

 

 

「!これは・・・」

 

「この眼鏡は外付けのアナリティカルエンジンだ。今、親父殿の左目とのリンクを作った。私の見ているものが親父殿にも見えているはずだ」

 

 

晶葉の言うとおり晶葉が目線を動かすたびに画面も変わる。これは間違いなくアナリティカルエンジンだ。

 

 

「・・・確かにそうだな」

 

「じゃあ最後にとっておきを話してやるよ」

 

 

そう言ったのはソファの端でそっぽを向いていた拓海だった。

 

 

「親父の結婚の決め手はお袋達に押し倒されて無理矢理・・・あ、これ未来の話だった、今の無しで」

 

「え?ちょっと待て今とんでもないこと言ったよな!?」

 

「気にすんな、なるようになるって」

 

「いや気になるって!」

 

 

拓海の口から飛び出したとんでもない発言にokakaが更に詳細を聞こうとしても。機嫌が悪いのか拓海はそれ以上喋らなかった。

 

 

「いやいや無いって、押し倒されたとか・・・・・・」

 

「あの・・・それで私達の事は信用していただけたのでしょうか?」

 

「ありえねーって・・・ん、ああ・・・確かに俺の子供なのかもなぁ・・・取り敢えずそういうことで話を進めよう。で、わざわざ過去に何しに来たんだ?・・・と、ちょっと待て」

 

 

okakaはそう言って席を立つと足音を消したままドアに接近、ドアノブを回すと4人の男女が室内に転がり込んできた。

 

 

「いてっ!おいこなた押すなって!」

 

「ロキさん重いです。どいてください」

 

「ハルカ、私に胸を押し付けるとは・・いい度胸だね、胸だけに」

 

「どうでもいいけどバレたわよ?・・・どうするの?この状況」

 

「「・・・あ、そうだokaka(さん)これ!VFの整備申請書類!これ届けに来たんだ(ですよ!)じゃあ渡したからこれで!」」

 

「あ、おいお前ら!」

 

 

転がり込んできた4人ロキ、ディア、こなた、ハルカはokakaからの冷たい視線を受けながら立ち上がると書類を押し付け、一目散に逃げていった。

 

 

「はぁ・・・ったく」

 

「あの・・・父さん、それで本題なのですが・・・」

 

「ああ、すまんすまん。で、本題は?」

 

 

話の腰を折ってしまった事を武に詫びながらokakaはソファに座り本題を聞いた。

 

 

「未来のあなた、岡島一城からこれを渡すように仰せつかってます」

 

 

そう言って武は懐から取り出したものをテーブルに置いた。その物、シフトカーを見たokakaは驚いた。自分はこれを知っている。正確にはデータ上でのみならば自身はこれを熟知していた。

 

 

「これは・・・」

 

 

シフトカーを手にとったokakaの口を付いて出た言葉に武が答えた。―――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「未来のシフトカー、【シフトスペシャル】です。これを渡すように言われてきました」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――ちょうどその頃、とある場所では―――――――――

 

 

「財団X・・・こんな奴らがいるのか・・・調べてみなくちゃな」

 

 

一人の男がその言葉とともにネクタイを締め直し、愛車に乗り、走りだしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あとがき

おかしい、こっちはスイスイ出てくる・・・ちなみに旅団側で今回出てきた4人がメインに関わってくる人物になります。

 

 


 
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