どうですか?この美味しそうな饅頭。
肉汁をたくさん含んでいて大変香ばしいですよ。
この饅頭が当店で一番の売り上げを誇っています。
これは「ハンバーガー」という饅頭で、天の国の食べ物です。
コレが食べられるのは当店、『鬼龍』だけです。
陳留に御寄りの際は是非ご賞味ください。
私こと陳留一の大店主、桐生久遠、がお送りしました~。
桐生久遠、大商人への道 第一話 ここまで大きくなられたのは皆さんのおかげです。
続く。
「続かねえよ!」
真・恋姫†無双 愉快な殺し屋さん 第八章 炎の黄巾党討伐!何故に『炎の』が付くのかは分からないがw
「全く、いくらなんでも話を変えちゃまずいだろっと………ふう、帳簿の記入と宣伝の立札はこれでよしっと!小説の方も3作目の執筆も終わって、新しく始めた酪農と酒造りも順調。店の方にも指示は出してるし、やっと暇になった~♪警邏も部下達に任せてるし………季衣を愛でにいこうにも春蘭と凪と討伐に向かってるしな~。よし!新作メニューでも考え………ん?」
遠くから聞きなれた喧騒が聞こえる。帰ってきたのか?
玉座の間に向かうと惇ちゃんと桂たんがギャアギャア喚いている。飽きないねえ………
「本当なの?凪?」
「だから、私に聞けよ!」
「えっと、私は官軍の撤退を手伝っていたんで詳しくは……」
「なら季衣、本当なの?」
「聞けってば!」
「えっと、それまでは都の軍を一方的に攻めてたんだけど……ボクと春蘭さまが攻撃を仕掛けたらばーって撤退していって……」
なんの話だ?
「ねえねえ、なんの話~?混ぜて混ぜて~!」
「久遠、今は遊んでられないから、後でお菓子を買ってあげるからあっちで遊んでなさい」
「わ~い♪お菓子お菓子~♪………っておい!華琳さんや!俺は構ってもらえない子供か!?」
「冗談よ。一応、貴方の意見も聞きたいから聞いていきなさい」
「うわ~い、華琳の冗談がボクの心をチクチクする~♪(泣)」
兎にも角にも、春蘭達の話を聞いてみる。
「要約すると―――攻めてみたら、黄巾党が撤退し始める。追ってみるとそこは袁術の領地で、袁術の客将、孫策と出会う。まんまと黄巾党に騙されるも、その後、孫策と組み敵を蹴散らした――――っと、こんな所でいいかい?」
「まあ、そんなとこね。でも呆れたわ。そのまま孫策に借りを作ったまま帰ってきたというの?」
「………………そこ気にする所か?」
「当たり前でしょう。全く……」
「え、ええっと……先程の述べたとおり、連中の領に逃げ込んだ盗賊の退治は手伝ったのですから、差し引きで帳尻は……」
「合ってないな。そもそも、お前らのせいで面倒事をあっちに持ち込んだ分、なお悪いわ」
「うぅ……ごめんなさい、兄ちゃん」
「いいんだよ♪悪いのはぜ~んぶ春蘭のせいだから♪」
「うおい!?全部私のせいか!?私のどこが悪いと言うんだ!?」
「頭」
『ぷっ……』
「………華琳さま?秋蘭?季衣?」
「コホン!……とにかく厄介ね。連中にそれだけの策を展開できる指揮官を得た事は……その将を討てたというのは幸いだったわね」
ふむ、先日の戦闘以来、黄巾党の活動は目に見えて小さくなっていたが、それも一時の事。軍議で連中がまた勢力をほぼ取り戻している、という調査結果が報告された。
「……春蘭。その孫策という人物。どんな人物だった?確か、江東の虎、孫堅の娘よね」
「はい。風格といい、雰囲気といい、気配といい………」
「それ、全部同じ意味じゃねえか!」
「う、うるさいっ!兎に角、袁術の客将と名乗っておりましたが、とてもそのようには見えませんでした」
「そういう難しい事は無理に使わなくても良いわ」
「馬鹿だしな」
「きぃ、さぁ、まぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
おお、怖い怖いw
「……武人の夏候惇としては、どう見たの?」
「……檻に閉じ込められた獣のような目をしておりました。袁術とやらの人となりは知りませんが、あれはただの客将で収まる人間では無いでしょう」
「そう。春蘭、その情報に免じて、今回の件についての処分は無しにするわ。孫策への借りは、いずれ返す機会もあるでしょう」
「ありがとうございます」
「他に何か報告すべき意見はある?」
「はい!」
「久遠?何かあるの?」
「今度出す新店舗の名前が決まらず困って―――――」
「他に無いわね。なら軍議もお終いね」
ああん、無視された~w
「黄巾党はこちらの予測以上の成長を続けているわ。官軍はあてにならないけれど……私達の民を連中の好きにさせる事は許さない。いいわね!」
「分かってます!全部、守るんですよね!」
「そうよ。それにもうすぐ、私達が今までに積み重ねてきた事が実を結ぶはずよ。それが、奴等の最後になるでしょう」
「どう云う事?」
「我々と連中との、決定的な違いと言う事よ」
「ああ、親玉が嗜虐趣味の同性愛者の変態―――――みげるぼっ!?」
鳩尾が~!!!
「………今度、ふざけた事言ったら………殺す!」
「怖いってば!?……まあ、今の答えなら分かってるしな。なあ、分かってるよな、惇ちゃん」
「え、ええっ!?も、もちろんだ!奴等との違いなら一目瞭然だ」
「………具体的には?」
「ええっと………我等には偉大な華琳さまがついておられ……」
「ブッブ~!不正解!正解は……詳しくは教えられないが一つ助言、『肥えすぎた獣は豚にすら劣る』で~す!」
「肥えすぎた……」
「……豚」
あ、なんか一部が傷ついてるw
「気にするな!お前らが最近間食を増やしてだらけてるが、肥えまくろうとも俺は気にしな――――ギャピ~~~!!!武器を持って襲ってくるなあ!!!」
その後、得物を持った鬼ごっこと言う名の複数による私刑が行われましたw
――――――――痛い痛い~!!!
あの後、軍議が終わり、近隣の場所で偵察中。
「ったく、あいつら~!体がミシミシ言うぜ」
「あれは隊長の自業自得では?」
「そげな事を言うのはこの口か!?それともこの胸か!?」
強引に凪の胸を後ろから鎧の中に手を通して揉みしだこうとする。
「ウワアアアアアアア!?!?何をするんですか、隊長!?」
「シイイイィィィィ!!!今は情報収集の偵察中だぞ?静かにして胸を揉ませ――――げれんでっ!?」
「……………いい加減にして下さい、隊長。場をわきまえてください。」
「うふふ、いい景色だ。ドクドクと頭から血が流れているからお花畑が見えるぜ」
「隊長!?なんで頭から血が!?」
「君ねえ……………動くな、凪。桐生久遠が命じる。『全力で俺に胸を揉ませろ!』」
「なんで、そんな自信満々にふざけた事を!?」
ちぃっ!?俺に『絶対遵守の力』があればぁ!!!
「もういいよ!………んで、凪。気付いてるか?」
「………やはり隊長も?」
「目標は二人。一人が一人でいいかい?」
「了解です。では!」
「よし!」
その瞬間、俺と凪は同じ地点に跳ぶ。
その地点には二人の黄巾兵。ビンゴ!
「凪!出来れば情報を聞き出したい!出来る限り穏便に――――」
「ハアアアアアアアアア!!!」
いきなり氣弾!?なんて大雑把な奴なんだ!やはりお前はあの二人の親友だったか!
着弾するや派手に吹っ飛ぶ黄巾兵………南無。
仕方がないので吹っ飛ぶ黄巾兵を掴み縄で縛りつける。
「どんな情報を持ってるかな~、何か持ってるかな~っと」
「………これは?っっっ!!!隊長、これを!」
「どうした?敵の男性兵を弄っている凪さん?」
「なんでそんな言い方をするんですか!?兎に角これを!」
凪が何か紙を渡してくる。
「あんがとよ………チィィ~~~ン!ふう、スッキリし―――――ごるばちょふ!?演技なのに!?」
「何やってるんですか!これは敵方の地図です!今すぐ、華琳さまに渡してきます!」
「いや、その前に医者を………」
「では隊長、先に行ってきます!」
見捨てられた!?絶望した!容赦のない非人道的な部下に絶望した!
…………………………………本当に行きやがった。
ムカついたので直ぐに追いつきピトッと凪の後ろに張り付く。
凪が後ろを振り返ると前方に移る。兎に角、視線から離れることを行う。
とりあえず帰るまで凪に精神的なダメージを―――
「隊長、やってて楽しいですか?」
おお、気づかれとる。ヘマはしてない筈だが?
「姿は見えませんが、こ、このような視姦されてるような視線は隊長にしか出せません!」
……………酷い言われようだw
「兎に角出てきてください!たいちょ――――」
「此処にいるぞ~!!!」
「うわああああああああああ!?!?!?」
幽霊の様に木にぶら下がりだら~んと長い髪を下ろす。
「うわっ!うわっ!うわああああああああああああああ!!!」
「ヘブッ!ちょっ!イヤッ!待って!俺はサンドバッグじゃ――――――ウッキャアアアアアアアアアアア!!!」
ドゴゴゴゴゴゴッゴゴゴゴゴ!!! ジャブのラッシュ 10combo COOL!
ズガガガガガガガガガガガガ!!! ミドルキックの往復 50combo GREAT!
ドゴンッ!ドゴンッ!ドゴンッ!ドゴンッ! デンプシロール 99combo MARVELOUS!
シュ~~~………ドオオオオオオオオオン!!! 渾身の氣弾 100combo FANTASTIC!
「み、見事だ………凪よ」
「た、隊長!?」
「この桐生久遠!天に還るのに人の手を借りぬわ!我が生涯!一片の悔い無しぃぃぃぃぃ!!!………いや、めっちゃありまくりだあああああ!!!」
――――――――巨星、堕つ!
「でかしたわ、凪」
「はっ!」
帰り次第、華琳に褒められる凪。いや、ちょっと待てや!
「あんの~、こんな事を言ったら飴を貰えない子供みたいなんですが、俺には?お褒めの言葉は?」
「……………敵の連絡地点が分かった以上、状況は大きな前進となるわ」
さらっと無視された!?
「うお~い!?こんなズタボロになってまで任務をこなしたのにその扱い!?」
「うるさいわね。そもそも貴方は凪の邪魔をしてただけでしょ。挙句の果てに地図で鼻をかむなんて!」
「只の演技だよ!地図に鼻水ついてないでしょうが!」
「そういう問題じゃないでしょう!挙句、他の兵士によると、凪に性的悪戯をしたとか?」
…………………いたんだ、他の兵士。影薄いからな~w
「………………………ナンノコトデショウカ?ミニオボエガマッタクゴザイマセンガ?ダイタイミスイダシ」
「それは神に誓って言えるのかしら?」
「もちろんだ!神に誓って言えるわ!」
「…………貴方、神を信じてる?」
「…………………………………テヘ♪」
「………………評決を取りましょう、有罪か無罪か。有罪と思う者、手をあげなさい」
『はい!』
全員!?しかも季衣まで!?
「この節操無しが」
「種馬」
「種まき男」
「大うつけ」
「変態魔人」
「エロ王」
数の暴力反対!ってか桂花、今ほとんどお前言ったろ!?
「兎に角、この男の処刑は後にして軍議を進めましょう」
処刑は確定っすか!?
「偵察に出した部隊の話では連中の物資の輸送経路と照らし合わせて検証もしてみましたが、敵の本隊で間違いないようです」
「にゃるほど。張角もそこにいるわけだな?」
「ああ。張三姉妹の三人が揃っているとの報告も入っている」
「間違いないのね?」
「何というか……………三人の歌を全員が取り囲んで聞いていて、異様な雰囲気を漂わせていたとか」
「ライブかよ!?」
「らいぶ?」
「ライブ――――音楽において、演奏会のこと。録音や録画ではなくリアルタイムであることを強調して、特にポピュラー音楽でよく使われる呼称。音楽そのものを聞きにくる聴衆をターゲットとして音楽を演奏するイベントであるが、この場合、張角達を見に来る為であり――――」
「…………………何を言っているかさっぱり分からないわ」
だろうね~。
「まあ、いいわ。ともかく、凪のおかげでこの件は一気にカタが付きそうね」
さらっと俺を省かれた~w(泣)
「グスン………華琳の馬鹿」
「動きの激しい連中だから、これは千載一隅の好機と思いなさい。皆、決戦よ!」
「華琳のオタンコナス」
『はっ!』
「華琳のアンポンタン、分からずや、ば~かば~か」
「総員解散!」
「……………………………貧乳――――――ゲボハァッ!?それは反応するのかよ!?見事なリバーブローだ……ガクッ!」
―――――――――順逆二門に無し 大道心源に徹す 五十五年の夢 覚め来れば 一元に帰す by明智光秀 辞世の句…………………やめて!頭踏まないで!
「淵ちゃん。本隊、到着したってよ」
俺達先発隊が偵察を終える頃、そんな報告を伝令が持ってきてくれた。
「そうか………各隊の報告はまとまったか?」
「ちょうど終わったところやで。連中、かなりグダグダみたいやな」
「やはりな……。華琳さまの予想通りか」
「俺の予想通りでもあるがな」
「まずは報告を聞かせてもらおう。真桜」
またもや無視!?段々扱いが粗雑になってきてない!?
「はいはい。まず、連中の総数やけど、約二十万」
WAO!普通なら白旗揚げたくなる数だな。………普通なら。
「うは~。ものすごい大軍隊なの~……」
「なにせ本隊だからな。数が多いのは当然だろう」
「それって……ボク達だけで勝てるんですかね?」
「大丈夫さ。季衣は俺が守ってやるからな」
「あ~、ズルイの~。季衣ちゃんだけエコ贔屓なの~!」
ふっ、愚聞だな!贔屓だと?ああ、その通りだよ!悪いか!?
「安心しろ。これでもお前らの上司だぞ。ちゃ~んと―――」
「守ってくれるの?」
「――――立派な棺桶を発注してやるよ♪」
「見捨てる気満々!?」
「アンタは鬼畜か!?」
「た、隊長?」
「冗談だっつうの。安心しろ。ま、それなりに守ってやるさ」
そう言って凪の頭を撫でる。他の二人がブーブー言うので他の二人も撫でてやった。季衣がこっちを見ていたので念入りに撫でてあげましたw
「ま、それより、聞きや。総数は二十万やけど、そのうち戦えそうなんは……三万くらいやないかな」
そういう事は先に言おうぜ~♪予想通りとはいえ、頭を撫で損?
「え?真桜ちゃん。どう云う事?」
「武器も食料も全然足りてるように見えんのよ。その割に、さっきもどっかの敗残兵みたいなのが合流してたから……」
「さっきの大兵力は、その非戦力を合わせた上での数ということか」
「せや。あちこちで内輪同士の小競り合いも見えたから、一枚岩ですらないみたいや。指揮系統もバラバラなんちゅうかな?」
「そっか~。敵は無駄に大きくなり過ぎてるって事か」
「そういうことだ。受け入れる本拠地がないのだから陣内に取り込むしかないだろう。その結果は、見ての通りだ」
「正に『肥えすぎた獣は豚にすら劣る』だな」
「うう、何度聞いても嫌な例えなの」
「はっはっはっ!まあ、俺には関係ない話だな。見てみろ、この腹。忙しくて、更に痩せちゃったぜ♪………あれ?秋蘭さん?凪さん?真桜さん?沙和さん?……どうしてこちらを睨んでくるんだい?何で武器を出――――ミギャアアア!!!」
ノーモアバイオレンス!ノーモアバイオレンス!
「にゃ?」
「こほん。……兎に角ここまで組織が肥大化すれば、おのずと動きも鈍くなるし、指揮系統も作らねばならん。そうなればこの程度の相手、そこらの野盗と変わらんさ」
「しかし……当初の予定通りの作戦で大丈夫でしょうか?」
「問題なかろう。華琳さまの本隊に伝令を出せ。皆は予定通りの配置で、各個撹乱を開始しろ。攻撃の期は各々の判断に任せるが……張三姉妹にだけは手を出すなよ。以上、解散!」
『了解!』
――――――――――――皆、僕の事忘れてない?ってか毎ページの最後、俺瀕死じゃね?
秋蘭と別れた後、凪と敵陣地に奇襲で火を放っている。……おろ?あれは―――
「凪さんや。華琳たちの本隊が来たじょ~♪」
大地を揺らして突っ込んでくるのは、曹の旗を掲げた華琳の本隊。まあ、美味しいタイミングですことw
「さすが華琳さま。予定通りですね……」
一糸乱れぬ大軍団の突撃は、混乱の極地にある黄巾兵とは雲泥の差だな。当り前か。
「んじゃ、お前も合流しとけ。淵ちゃんと――――」
「…………………………」
「―――――――あ?どうした?」
「あ、いえ!隊長は秋蘭様や春蘭様を変わった名で呼びますから気になって……」
あ~、確かにな。秋蘭や桂花をちゃん付けするし、春蘭に至っては色々な呼び名があるしな。
「………………もしかして、お前もそう呼んで欲しいのか?」
「ええっ!?いえ、私はその様な……」
ん~?楽進だから……ガッちゃん?いやいやいや!なんかクピポ~って言いながら何でも食べちゃいそうな名前だ。やっぱ凪だから―――
「………………なっちゃん」
「え……ふぇ?なっちゃん?……なっ!?ななななななななぁ~~~~!?」
うるさっ!慌てすぎだろ!
「いちいち叫ぶな。兎に角、淵ちゃんと沙和の隊が右翼だから、お前は季衣と真桜と合流して左翼に行け。分かったな、なっちゃん」
「はい……………………って、隊長!?それはやめっ―――――」
「やだプ~♪んじゃ、俺はいつも通り自由行動でいくからな。後は季衣と真桜を待って――――」
「兄ちゃ~ん!」
「隊長、おまたせ~」
「GOOD!よし、二人とも、お前らは凪の指揮で動け。俺はいかせてもらう」
凪は今まで通りの呼び名でホッとしたような残念そうな顔をしている。
……………………………クスクス♪馬鹿だなあ、聞き手が二人じゃつまらんだろうw後で皆の前で絶対なっちゃんって呼んだるwwwフハハハハハハ(悪魔w)
後ろの方で凪の号令が聞こえる。
「これより我等は本隊に合流、本隊左翼として攻撃を続行する!ただし張三姉妹は生け捕りにせよ!総員、今までの借り、存分に返してやれ!」
『応っっっっっっ!!!』
「全軍突撃ーーーーーーっっっっっ!!!!!」
へえ、サマになってるじゃないか♪こりゃ、今後はああいう事は凪に押し付けよっとw(鬼w)
―――――――――んじゃま、いきますか!
しっかし、酷い有様だ。敵の真っ只中に入ったはいいものの再三の攻撃やら火計やらでまともに敵が動いてないし。
「これで、襲いかかっても弱い者いじめだな……お?」
何人かの黄巾兵が俺に気づき襲い掛かってくる。そうこなくては♪
「今日の武器はなんだろな~?トンファーでした~♪」
俺は取り出したトンファーを左手のみに装着する。
まず、トンファーで、敵の武器を弾き――――――――敵の頬に打ち込むべし!
グシャッと破壊音が鳴り敵が吹っ飛ぶ。よく飛ぶなぁ。ギネスに載るかなあ?
ん?………お、いいねえ、まとめて襲い掛かって来たよ♪
俺は逆立ちするかのように右手でバランスを取り両足をスピニングバードキックの様に回転させ複数の敵を吹き飛ばす。
後は、もう一方的な苛めだな、こりゃw
トンファーで殴る、どつく、引っぱたく。黄巾兵たちには強力な武将がいないからな。ホント退屈至極にて御座候w
もう、やる事なんて………お♪戦場に咲く3輪の花見っけ……ってうおい!?ここにいる黄巾兵の女って張角達しかいねえじゃねえか!?
くっくっく!狩りの時間じゃぁ!!!レエェェェツハンティィィィィングッッッ!!!w
「この辺りまで来れば……平気かな」
「もう声もだいぶ小さくなってるしね~。……でも、みんなには悪い事しちゃったかなぁ?」
「難しい所だけれど……正直、ここまでのもになるとは思っていなかったし……潮時でしょうね」
「けど、これで私達も自由の身よっ!ご飯もお風呂も入り放題よねっ!」
「……お金ないけどね」
「そんなものはまた稼げばいいんだよ。ね~?」
「そう……そうよ!また三人で旅をして、楽しく歌って過ごしましょうよ!」
「で、大陸で一番の……」
「そうよ!今度こそ歌で大陸の一番に……っ!」
「そうね……ん?っっっ!?!?姉さん、一番になりたいなら急ぎましょう。絶対に振り返っちゃ駄目よ!」
「なんでよ?別に振り返っても―――――」
「待てい、貴様等ぁぁぁぁぁぁああ!!!そのタマよこせやあああああ!!!」(目的を見失っているw)
『ひっっっ!?!?!?』
むっ?あいつら突然走りだしたぞ。俺に気づいたか、わざとだけどなwつかず離れずで距離を徐々に縮めるとするか。
「ふははははははは!!!待て待てぇ~~~~~♪」
「な、なんなのよ!?アレは!?」
「そんな事言われてもお姉ちゃん分からないよぉ!」
「無駄口叩いてないで急いで!」
「そ、そんな事言われてもぉ……」
ふむ、体力切れか?さ~て、捕まえますか♪俺はマナーを守るからな、キャッチアンドイートの心得で♪………いや、喰ってどうするよ!?キャッチアンドリリース……は駄目だよな?逃がしちゃまずいし……ま、捕まえてから考えるか。
「つ~かまえ――――」
「張角さまっ!」
―――――たぁ!……おろ?
「テメエ!俺達の張宝ちゃんに何をしようとしてるんだっ!」
――――――火事場の、
「彼女達は俺達の希望なんだ!汚い手で触る―――」
「メガトンパンチィィィィィィイイイ!!!」
『ギャアアアアアアアアアアア』
ふっ、俺の前に遮るからだ。俺の前に立つな………某スナイパーの場合背後だけどなw
………ってか、アイツラ生きてるかな?ダイアモンドすらぶち抜く鉄拳だからな。とりえあず生きてる事(だけ)を祈ってるやるか。
「―――――――さて」
『ひっ!』
「素直に投降してくれるとありがたいんだが?」
「うっ…な、なによ、投降したって殺されるに決まってるじゃない!」
「その身をヌッチョヌッチャに穢されて連れて行かれるのと、素直についてくるの、どっちがいい?」
「ひっ!?」
「……諦めましょう、姉さん。あんなのに当たったら無事では済まないわ。……いきなり殺したりはしないのよね?」
「…………………………………………………………………………………………………………………………………多分」
「多分なの!?」
「いや~、一日に一回以上は理不尽な理由で暴力振るうからな。まあ、大丈夫だろう。…………………………………きっと」
「……まあ、いいわ。他に選択肢が無いしね。投降しましょう」
「人和……」
「れんほーちゃん……」
―――――麗しき姉妹愛だな………あれ?俺、どっから見ても悪役じゃね?
「……で、あなた達が……張三姉妹?」
「そうよ。悪い?」
「黄巾党って色々悪さしたよな?その党首である張三姉妹が悪い以外にないだろ」
「うっ………」
はっはっはっ♪プルプル震えおって♪(ドS)
「季衣、間違いない?」
「はい。ボクが見たのと同じ人達だと思います」
「あ、わたし達の歌、聞いてくれたんだね~。どうだった~?
「すっごく上手だったよ!」
「ほんと!?ありがと~♪」
「で?なんでこんな事を?どう見ても旅芸人以外に見えないんだが」
「……色々あったのよ」
色々かぁ。じ~んせい、楽ありゃ苦~もあるさ~w
「色々ねえ……?ではその色々とやらを話してみなさい」
「話したら斬る気でしょう!私達に討伐の命令が下ってるのだって、知ってるんだから!」
「それは話を聞いてから決める事よ。それから、ひとつ誤解をしているようだけれど……」
「何よ?」
「あなた達の正体を知っているのは。おそらく私たちだけだわ」
「……………………へ?」
「そうよね、桂花」
「はい。あなた達ここ最近、私達の領を出ていなかったでしょう」
「それは、あれだけ周りの捜索や国境の警備が厳しくなったら……出て行きたくても行けないでしょう」
「だから首魁の張角の名前こそ知られているが、その正体は不明ってか」
「そうよ。誰を尋問しても、張三姉妹の正体を口にしなかったからよ。……大した人気じゃない」
「そんな……!」
「そんな奴等を裏切って自分たちだけで逃げたのにな、こいつ等は」
『うっ………』
おおう、落ち込んでる落ち込んでるw
「まあ、気にするな。モケケケケケケケ」
「お前が気にさせてるんだろうが!と云うかなんだ!?その笑い声は!?」
「駄目?じゃあ、ギシャシャシャシャシャシャシャシャ!!!」
「怖いわ!」
「マジで?コレ、惇ちゃんのいびきだぜ?」
「そんな訳あるかぁ!」
まあな♪嘘に決まってるじゃん♪
「………それに、この騒ぎに便乗した盗賊や山賊は、そもそも張角の正体を知らないもの。そいつらの出鱈目な証言が混乱に拍車をかけてね……。確か、今の張角の想像図は……久遠!」
「へえへえ。ほれよ」
俺が持っている絵に描かれているのは、身長三メートルはあろうかというヒゲモジャの大男。更に腕が八本、足が五本、おまけに角とシッポまで生えていたりする。どこの化け物だ!?人ですらないし!
「え~。お姉ちゃん、こんな怪物じゃないよ~」
「いや、いくら名前角があるからって、角はないでしょ……角は」
「ついでにこれが張梁の絵な」
そう言って俺が見せる絵に描かれているのは―――――
「……………眼鏡?」
そう!眼鏡だけだwww
「え、私の特徴って眼鏡だけ?」
あ、なんかすっごいショックを受けてるw
「あ、じゃあじゃあ!ちぃのは?」
「以上でお終いです♪」
「なんでちぃのだけないの!?」
はっはっはっ!…………………知るか!
「……まあ、この程度と云う事よ」
「何が言いたいの?」
「黙っていてあげても良い、と言っているのよ」
「……どういう事?」
「あなた達の人を集める才覚は相当なものよ。それを私の為に使うというなら……その命、生かしてあげても良いわ」
「何?脅迫するつもり?」
「……目的は?」
「私が大陸に覇を唱えるためには、今の勢力では到底足りない。あなた達の力を使い、兵を集めさせてもらうわ」
「その為に働けと……?」
「ええ。活動に必要な資金は出してあげましょう。活動地域は……そうね。私の領内なら、自由に動いて構わないわ。通行証も出しましょう」
「ちょっと!それじゃ―――――ムグゥッ!?」
はいは~い。話が進まないから黙っててね~♪
「……曹操。あなた、これから自分の領土を広げていく気なのよね」
「それがどうかした?」
「そこは私達が旅できる、安全な所にいるの?」
「当たり前でしょう。平和にならないのなら、わざわざ領土を広げる意味はないわ」
「……分かったわ。その条件、飲みましょう。その代わり、私達三人の全員を助けてくれる事が前提」
「問題ないわ。決まりね」
「ムグ~!……ブハッ!人和!なに勝手に決めて……!姉さんも何か言ってやってよ!」
「え~。だってお姉ちゃん、難しい話ってよくわかんないし……」
「あ~!もう役に立たないわねっ!」
『………………………』
「………どうした、秋蘭、桐生?何故私を見る」
「………べっつに~?」
「いや、……何でもない」
いるとこにはいるんだな~。脳みそ空っぽな姉w
さて、後は華琳が彼女達と今後を決めてくれるだろう。
ノンビリさせてもらうとするか。
お、あっちは皆納得したみたいだ。ん?華琳が小声で秋蘭になんか言ってるな。
こんな時は久々のく~ちゃんの108の処世術! NO.71!『読唇術』!
何々?……久遠………張三姉妹……仲介役……更に仕事が増えるけど……アレなら大丈夫でしょう……
――――――――見なかった事にしよう♪
ボクハナニモミテマセンヨ~♪
ん?更になんか言ってるな。……太平要術……燃えた…書の天命…。
ああ、あの本燃えたんだ。……あれ?そうなると、俺の行く末は?
―――――――まあなんとかなるでしょ♪(楽観主義)
結論から言うと俺は置いてもらえる事になった。
まあ、俺が出ていって俺の仕事を引き継げる奴がいないのも一因だが。
とりあえず、黄巾党の事件はこれで終わるかに思えたが―――――
「で、なんで集められたんだ?流石に今日は会議をしないんじゃ?」
「私はする気はなかったわよ。あなた達は宴会をするつもりだったのでしょう?」
「ダメなん?」
「馬鹿を言いなさい。そのためにあなた達には褒賞をあげたのよ?……私だって春蘭や秋蘭とゆっくり閨で楽しむつもりだったわよ」
おいおい、そういうことは……………見てええええええええええ!!!言うなよぉ!言ったらみれない未練が残るだろうが!
「……すまんな。みんな疲れとるのに集めたりして。すぐ済ますから、堪忍してな」
…………………誰?真桜の知り合いか?関西弁だし。
「貴方が何進将軍の名代?」
「や、ウチやない。ウチは名代の副官や」
「なんだ。将軍が直々にというのではないのか」
「あいつが外に出る訳ないやろ。クソ十常侍どもの牽制で忙しいんやから」
自分の上司に凄い言いようだ。そういうのは嫌いじゃないぜ♪
「呂布様のおなりですぞ~!」
おお、これまた小さいのが……って呂布!?
あの三国志において裏切りの代名詞!三国最強とも云われている飛将軍呂布!多分、これまたゴツイのが出てき―――――
「………………」
……………あっるえええええええええええええ?なんか眠たそうにしてる可愛らしいのが出て来たんですけど!?
「曹操殿、こちらへ」
「はっ」
「…………………………」
いや、なんか言おうよ。
「え~っと、呂布殿は、黄巾党の討伐、大儀であった!と仰せなのです!」
言ってない。この娘、絶対に言ってない。
「……は」
「…………………………」
「して、張角の首級は?と仰せなのです!」
言ってない。それも言ってない。
「張角は首級を奪われる事を恐れ、炎の中に消えました。もはや生きてはおりますまい」
「…………………………」
「ぐむぅ……首級がないとは片手落ちだな、曹操殿。と仰せなのです!」
…………何、この三文芝居?
「……申し訳ありません」
「なあ、惇ちゃん」
「秋蘭に聞け」
聞いた俺が馬鹿でした~w
「淵ちゃん、誰だ、あれ?ってか、何これ?」
「軍部の頂点にいるおかただ。朝廷での地位でいえば我々どころか華琳さますら足下にも及ばん」
「何進といってね。皇后の兄で肉屋のせがれよ」
「肉屋って……」
ま、この時代だと、皇帝の奥さんの家族ってだけでいい地位に就けるってか。
「…………………………」
いい加減喋ろうぜ~。
「今日は貴公の今回の功績を称え、西園八校尉が一人に任命するという陛下のお達しを伝えに来た。と仰せなのです!」
だから言ってないから。
「は。謹んでお受けいたします」
「…………………………」
もう、ツッコまんぞ~。
「これからも陛下の為に働くように。では、用件だけではあるが、これで失礼させてもらう。と仰せなのです!」
「…………………………眠い」
喋った!?ってか初めての言葉がソレ!?人の事言えないけど、こいつぜってえ空気読んでねえ!
「ささ、恋殿!こちらへ!」
「………ま、そゆわけや。堅苦しい形式で時間取らせてすまんかったな。あとは宴会でも何でも、ゆっくり楽しんだらええよ。
そうして彼女達は去って行った。
「…………………………(怒)」
さて、逃げるか。
『……………』
なして、皆、俺を見る!?話しかけろってのか!?今の華琳に!?ド畜生めが!
「あ~、華琳さ――――」
「フンッッッッッッッ!!!!!」
「―――――ドイルッ!?………何故にソーラープレキサスブローを………」
「少しスッキリしたわ」
そりゃあ、よござんしたねえ!?人で憂さ晴らしすんなや!
「春蘭、秋蘭。閨に戻るわよ!気分が悪いったらありはしない!今日は朝まで呑み直すわよ!」
「はっ!」
逝ってらっしゃ~いw
「久遠達も今日は休みなさい。作業は明日からで構わないわ。明日は二日酔いで遅れてきても目をつぶってあげるから、思い切り羽目を外すと良いわ」
「そうさせてもらいまっす!」
そう言って嵐……ってか暴風雨は去って行った。
「ったく……沙和、真桜!酒の調達を!季衣と桂たんは場所を庭園で見つけといてくれ。俺は食料でも調達してくる」
「隊長、私は?」
「ん~……………(ニヤリ)なっちゃんは好きにしてていいぞ~。今回の戦の功労者だからな」
「なっ!?隊長!?それは――――」
『なっちゃん?』
フハハハハハ!皆、呆気に取られている。今のうちに退散!
「ちょおっ!?凪、どういう事や?」
「凪ちゃん、どういう事なの?」
「いや、それは………隊長のバカァァァァアアアアアアアア!!!」
凪の絶叫が木霊した。
その後の宴会では大いに絡まれまくった。
何故か他の二人の名もま~ちゃんやらさっちゃんと呼ぶ破目になった。
とりあえず、一つの事件は終わった。
どうせ、すぐに問題が降ってくるだろうが。
続くw
あとがき
どうも、紅い月です。
そんなわけで『愉快な殺し屋さん 第八章』お送りしました。
最近忙しくて書けなかった。(汗)
次回は原作通り、反董卓連合……ではなく閑話、拠点√を書きたいと思います。
誰を書くかはアンケートで決めたいと思います。
よければ選んでみてください。多いの人の拠点を書こうと思います。
1:華琳 2:春蘭 3:秋蘭 4:季衣
5:桂花 6:凪 7:真桜 8:沙和
9:張三姉妹
この中から選んでください。(これで全部だよね?(汗))
多い順に2,3人ほど書きたいと思います。
では、前回、読んでくれた方、支援してくれた方、コメントしてくれた方に感謝を。
そして、今回読んでくれた方にも感謝を。
誤字、変なところがあればお知らせください。
ではでは本当にありがとうございました!!
それでは、また次回にお会いしましょう!!
ではではー。
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どうも、紅い月です。
愉快な殺し屋さん、第八章。
オリキャラ主人公なので、嫌いな方は戻ることをお勧めします。
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