美以「リュータ!みぃと遊ぶのにゃ!」
トラ「だいおーだけずるいにゃ!トラも遊ぶのにゃー!」
ミケ「ミケとも遊ぶじょ!」
シャム「リュータ~、膝枕して欲しいにゃ~」
リュウタロス「じゃあシャムちゃん膝枕しながら猫じゃらしで遊ぼっか?」
美ミト「「「にゃー!」」」
休日…アパートの中では小等部で年の近いリュウタロス達がじゃれていた…一匹寝ているが。
なんとも微笑ましい状況に、ギャラリーもほんわかしている。
明命「はう~~…お猫様~」←遊びに来た
亜莎「リュウタ君と美以ちゃん達って仲がいいんですね」←上に同じく
神崎「年が近いからだと思うが、なんとも言えない雰囲気だな」←雪菜が音々音達と遊ぶから付いてきた
穏「ですね~。見ててほっこりします~」←課題作成中
上四人はそれぞれの理由でいるのだが、目の前の光景に目を奪われている部分では同類だろう。
美以達まんま猫だし、自然と頬が緩むのは仕方ない。
だが、ほんわかしている四人の後ろから、ほんわかしていない雷火が声をかける。
雷火「……お前達、現実逃避するな」
明亜穏「「「はい?」」」
神崎「……忘れていたんだがな…」
完全に現実逃避していた三人と逃避しきれていない神崎は雷火の方を振り返る。
そして雷火の奥にいる……暗い空間が視界に入った。
そこは椅子の上で足を組んでる
いや、ぶっちゃけリト一人なんだが。
リト「だからさ、勝手に人の股間まさぐろうとするな部屋で脱ごうとするな食い物に変な薬を入れようとするなわかってんのか痴女教師」←シャーペンでグリグリ
傾「くっ……この絶妙な力加減…ッ!わらわを勝手に絶頂させない気だな…ぁんッ♪」
リト「発情期のポケモンの群れに放り投げるぞコラ」
青筋が今にもぶちきれそうなリトはシャーペンを傾にグリグリとさしている。
ちなみにどこをグリグリしているかはご想像にお任せします。
一見、傾が説教されているように見えるが、この空間を作る原因となったのは傾であり、本人は感じてるしこれはお仕置きと言う名のご褒美みたいなものだ。
で、そんな空間を外側から見ていた明命達は先程とは変わって少し顔が青くなっていた。
明命「雷火先生……あそこは魔界なんです。誰も入れないんです」
亜莎「そもそも目を向けられません…!」
穏「混ざりたいんですけど、リトさん怒らせて色々昇天しそうです…」
神崎「とばっちりはごめんなので」
雷火「…気持ちはわかるがあまり無視するな。被害も考えておけ」
一人おかしいのがいたが、空間は周りに被害を与えているようだ。
見てるだけでなんか怖いし現実逃避したくなる。
下手したらSAN値ピンチな状態で発狂しかねない。
そんでもって五分後、ようやく空間は解放された。
傾「ハァー…ハァー……なかなか、やるな…」
リト「褒められても嬉しくねぇよ。てか珍しいな、あんたが食堂で過ごしてるなんて」
傾「なに、妹が来ると聞いていてな」
リト「妹…ってあんたに妹居たのかよ」
傾「ああ。見目麗しい、まるで絶世の美女のようなのだ。誰もが見惚れるほどのな」
リト(ああ、シスコンですかそうですか)
この教師がここまで言うんなら美少女なんだろうな、とリトは思う。
ぶっちゃけ姉妹なんだし顔も似るから当たり前か。
そう考えていると玄関から誰かが入り、食堂までやって来る。
小等部以外の者達が目を向けると、そこには傾とよく似た顔立ちの少女がいた。
瑞姫「ごめん下さい」
傾「来たか。瑞姫、こっちだ」
リト「……ホントにあんたの妹か?顔はまだしも服装全然だけど」
リトの言う通り、少女…瑞姫の服装はどこぞのお嬢様が着そうな白く露出が少ないもの。
素肌はニーハイと少し短めのスカートの間から見える太股と両手、後は首から上あたりだ。
対して傾の格好は、誘ってんのかと言いたい位の露出度が高い。
足もそうだが肩や背中、胸元も空いてるし、少し動くだけでモザイクが必要になるくらいには。
そんな考察など知らず、瑞姫はリト達の所へ来て、頭を下げた。
瑞姫「お初にお目にかかります。鈴蘭 傾の妹の鈴蘭 瑞姫と申します。以後お見知りおきを」
明命「あ、これはどうもご丁寧に…」
亜莎「…スタイルがいいなぁ……」
雷火「……神よ、どうして世界に差別があるのだ…」
神崎「鈴蘭教諭とはまるで違うな。性格的な意味で」
リト「ああ…でもなんか近い所が…」
どこか似てるんだよなー、と瑞姫を観察する。
顔は似ていると言える、だがその他はどうだろうか。
服装も言葉遣いも違うのにどこか似ている…。
瑞姫「それでお姉様、そこのツンツン頭の人が今のターゲットですか?」
傾「察しがいいな。その通りだ。ところで前にした見合いはどうだった?瑞姫にお目にかかったとは…思えんな」
瑞姫「ええ。すぐに骨抜きになって…つまらなかったので取り下げました」
亜莎「え…お見合いって…!?」
リト「見合いとか…あんたらどこかの令嬢かよ」
傾「実家がそこそこ有名な会社でな。鈴蘭と言えばわかると思ったのだが…」
瑞姫「ちなみにお姉様は実家を勝手に出ていったので私が会社を継ぐことになっております」
穏「何してるんですか、先生!?」
傾「いや、学校の教師をしているとな、必ず若い男が…」
リト「私欲かい!?」
うっわ、この人やっぱり痴女だよ、ビ○チだよ。
だがそんな会話を聞いて納得した…姉妹揃って侮れない。
リト「てかさっき骨抜きって聞こえたんだけど?」
傾「実を言うとな、瑞姫は女の寄ってこなそうな男を弄ぶのが好きな変癖持ちでな…」
瑞姫「あら、さすがに体の方は弄りませんよ。お姉様と違って」
傾「はっはっは。そこの所は考えが違うな」
リト(いや、どっちもダメだろ)
明命(亜莎、なんだか怖いよ、あの二人…!)
亜莎(あうあうあうあうあう~…)
瑞姫「そういえばお姉様。早くそちらの方を召し上がらなくてもよろしいのですか?」
傾「問題ない。時間をかけ、より成熟した味になるまで待つのが人生のメインディッシュだからな」
リト「誰がだコラ」
どこぞの美食屋四天王みたいに言う傾。
まぁ、アレの大きさで決めるのはどうかと思うが。
それはそうと、瑞姫は今日どうしてきたのだろう?
穏「そういえば今日は何でここに来たんですか~?」
瑞姫「特に理由は。強いて言えば新しい玩具捜しね」
神崎「平たく言えば男捜しだろう…」
瑞姫「ま、失礼しちゃう。モテない殿方に希望を見せていると言うのに…」
リト「いや、悪質だろ」
瑞姫「ちなみに貴方は論外ね。女タラシのオーラがすごいもの」
リト「誰がだッ!てかまず相手がいねぇよ!」
神崎「………嘘をつけ(ボソ」
瑞姫「でもそうね…そこの貴方は面白そうだわ」
瑞姫が指を指したのは…ここではリト以外の男である神崎。
とうの神崎は少し眉を動かすだけで大した反応はない。
だがそれは想定内と言う顔の瑞姫は神崎の近くへ進み、顔を近づける。
瑞姫「ねぇ、これから私と一緒に遊びましょうか?なんならデートぐらい…」
神崎「悪いが今日はこれから妹の宿題を見る事になっているから遠慮しておこう」
瑞姫「じゃあ明日にでも…」
神崎「明日は妹の調理実習で使うエプロンを縫うのに時間をかける。ちなみにそのあとは教材を買いに本屋へ直行だ」
瑞姫「なら明後日…」
神崎「学校だ。放課後になったら妹と夕飯に買い物にいく予定。明明後日も同じ内容だがセールのため少し早めに行く。そのあとは…」
雷火「もういいだろ!?どれだけ予定がつまってるんだ神崎!?」
リト「しかも半分以上が雪菜ちゃんと一緒とか…さすが
シスコンをマイフレンドと言うのかお前は。
それはともかく、神崎をターゲットにした瑞姫は見る目がなかった。
何故なら、神崎は筋金入りのシスコンだからだ。
一に妹、二に妹、三四に妹、五に妹。
十二歳になるまで修道女のシスターは全員誰かの妹だと勘違いしていた時期もあり、シスコンと言う言葉を誉め言葉だと今も信じているシスコン。
ドラ○もんの好きなキャラはドラ○ちゃん、ギャルゲーで選択するのは実妹or義妹、好きな歴史上の人物は小野妹子のシスコンなのだ。
リト「最後の違くね!?」
…とりあえず、瑞姫は今までに無い反応をした神崎を凝視したまま直立不動になる。
瑞姫「…………」
傾「クク…残念だったな瑞姫。神崎は重度なシスコンでな…」
瑞姫「お姉様、私天ノ川学園に転校します」
傾「……は?」
瑞姫「私が誘ったのにピクリとも反応しないなんて……今までに無いことですもの。あの人を堕とさないと気がすみません」
穏「えぇー…理由それですか…?」
明命「けっこう無理がありますよ!お猫様にまったく反応しない人なんですよ!?」
亜莎「それは関係ないよね…?」
雷火「……その学校の教師の前でそんな台詞を吐ける度胸が知りたいな」
リト「神崎、頑張れよ」
神崎「…?」
なんだか訳の分からないと言いたそうな顔をする神崎。
コイツ鈍感だな、とリトが思うが……テメェに言われたかねぇんだよ!!!!
とりあえず、瑞姫は宣言通り天ノ川学園に通うこととなり、神崎兄妹の住むマンションの隣に引っ越す事となったとさ。
で数日後…
瑞姫「神崎君、いるかしら?いまから一緒にお弁当食べません?」
神崎「いや、俺はこれから平沢達と…」
リト「神崎いいって、たまには別な人と食いに行けよ」
神崎「…そうか。ならそうさせてもらおう」
リト「はいはいリア充爆発しろー」
神崎「人の事を言えるのか君は…」
悪い気はしない神崎だった。
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XXX「ドライブ楽しかったぜ!」
一刀「毎週見てる癖に。それよりタイトルタイトル」
XXX「わかってるって。今回は英雄譚キャラの最後の登場人物登場!『十九話:遅れた上に理由が酷い』。ダークドライブの正体はまさかのあの人!」
一刀「って映画の方!?」