No.794204

【サイバ】コンビニ強盗を捕まえるでござるの巻【交流】

古淵工機さん

2015-08-04 22:59:19 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:688   閲覧ユーザー数:656

唯たちが北海道大使としての文化交流を行っていたころ…。

北海道の空の玄関口・新千歳(しんちとせ)空港の到着ロビーに降り立つ少女たちの姿があった。

 

「ついに来ちゃったにゅ!あこがれの大地、北海道!」

「いやにテンション高いねミミナちゃん」

やってきたのは晴天中学校2年生の女子グループ。高井戸ミミナ、六浦真緒、紀ノ川美銅鑼、戸隠真実の4人だ。

「そりゃそうだにゅ!お魚好きのあたしとしては本場の味を知っておかないとにゅ。ミドラちゃんもそう思うにゅ?」

「まあ、否定はしないねwww」

「えーっと、ここから札幌方面は…あ、あったあった」

 

4人は空港の地下にある鉄道駅から快速電車に乗り込み、一路札幌方面を目指す。

「やっぱりまずは札幌よね!」

マオが先頭を切って札幌の観光案内を始める。

「みゃあ!札幌といえばやっぱり時計台…」

「あーダメだにゅ。これネットで知ったんだけど、実物は結構…」

「まあまあ、そんなこと言わずに一度見てみようよミミナちゃん」

「ま、それもそうだにゅ。何事も食わず嫌いはよくないにゅw」

 

巡り巡って羊ヶ丘展望台。

「ここには有名なクラーク博士の像が建ってるのよね!」

「あー、ボーイズ・ビー・アンビシャス(少年よ、大志を抱け)」

「みゃあ、でもあれって本当はこういう風に言ってたらしいよ」

「えーなんてなんて?」

「『少年よ、この老人のように野心的であれ』だとかって」

「それにしても羊さんがいっぱいだにゅ。みんなかわいいにゅw」

…札幌・ラーメン横丁。

「さて、ここがいよいよハイライト!」

「お魚もいいけどラーメンもはずせないにゅ!」

「食いしん坊だなあミミナちゃん…」

と、4人が談笑していたそのときだった。

 

「…!」

「あっ!どこ行くのマミンちゃん!」

突如、マミンは謎の気配を察知するとビル街を潜り抜けていった。

「みゃあ、マミンちゃんどこ行っちゃったんだろう」

「…きっとなにか嫌な予感でも感じたのかもにゅ?」

その直後、表通りから声が響いた。

「強盗だー!コンビニ強盗だ!」

「コンビニ強盗ですって!?」

「みゃっ!それはホントなの!?」

「ああ、やつは凶器を持っているかもしれん!気をつけろ!!」

「くそっ、あいつめどこへ行きやがった!あと一歩というところでいつも逃げられるんだ!おまけにナイフを持ってるから手が出せん!」

地元住民が慌てふためいていると、ミミナが一言。

 

「…そういうことだったら多分大丈夫だにゅ。あたしたちの仲間がそいつを捕まえに行ってるはずだにゅ」

「何言ってるんだ!殺されるかもしれないんだぞ!!」

「大丈夫、彼女に任せておけば間違いはないにゅ」

さて、路地裏。

「へっへっへ。こんなにあっさりいただけるとは思ってなかったぜ。凶器を持ってるからやつらもうかつには…」

と、札束を抱えてご満悦の男。痩せこけた頬にバンダナとマスクをつけたヒューマンの男だ。

「そうね。でもまさか()けられてるとも思ってなかったでしょうね?」

「なっ!?貴様何者!!」

男が驚いたのも無理はない。逃げおおせたと思ったら少女に尾行されていたからだ。

「悪いけどそのお金、元の持ち主に返してもらうわよ」

「くそっ!そこをどきやがれ!どかねえとぶっ殺してやるぞ!!」

「やってみなさい。やれるもんならね」

その少女…マミンの挑発に乗せられた男はめくらめっぽうにナイフを振り回す!

しばらく、ナイフをかわし続けていたマミンだったが、次の瞬間、男はナイフが当たった感触を覚えた!

 

「へ、へへっ!ざまあみやがれってんだ!俺の邪魔をするからこんなことになるんだ。悪く思…」

男が笑みを浮かべたところに、後ろから響くマミンの声。

「それで殺したつもりなのかしら?」

「なっ!なんでだ!?なぜ声が聞こえる!?夢でも見てるのか?」

「まさか。あなたがナイフを突き立てた相手を良く御覧なさいな」

「んだとぉ!?…ハッ!これは変わり身!!」

 

…そこにマミンの姿は既になく、代わりにあったのはなんと人形だ!!

「くそっ!ヤツめどこへ…あっ!くそっ!せっかく盗んだ金が!あの野郎どこへ…うわぁ!?」

なんと、次の瞬間マミンが置いていった人形から煙が出始めた。

変わり身の術と煙遁(えんとん)術の合わせ技だ!!

 

「ゲホッ!ゲホッ!なんだよこりゃあ!」

たまらず路地から飛び出した男を待ち受けていたのは、北海道警の警官だ!

「げっ!し、しまったっ!」

「観念しろ!もう逃げられんぞ!」

かくして、コンビニ強盗はあえなく御用となった。

一方、売り上げを盗まれていたコンビニの店主のもとにマミンが降り立つ。

「はい、盗まれていた売上金、取り返してきましたよ」

「ありがとうお嬢ちゃん。でも大丈夫だったのかい?」

「そりゃマミンちゃん、忍j」

「だからそれを言っちゃダメだにゅミドラちゃんってばっ」

「あははは…」

「さ、はやくラーメン食べに行きましょw」

 

かくして、一人の忍者の活躍でこの札幌の町にも平和が戻った。

晴天流忍術第35代継承者・戸隠真実。彼女の戦いは人知れず続く!


 
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