No.790086

寂しがりやな覇王と御使いの兄 拠点第二幕

あなたまさん

夏侯姉妹 恋 ワンコ隊 月・詠 七乃の拠点です
期待しないで読んでください

2015-07-17 17:49:32 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:9073   閲覧ユーザー数:6260

拠点(夏侯姉妹・魏の日常の再来)

 

 

 

 

「ほんごーーーー!」

 

バタン!

 

春蘭「北郷いるか!!」

 

一刀「居ないよー中庭で寝てるはずだよ」

 

春蘭「おぉ?そうか、誰だか知らないが感謝するぞ!」

 

バタン

 

まってろほんごーーーーーー!ドドドドドドドド

 

 

 

華琳「行っちゃったわね」

 

一刀「なんだったんだ?」

 

コンコン

 

北郷、入っても大丈夫か?

 

一刀「この声は秋蘭?入ってきていいよ」

 

ガチャ

 

秋蘭「失礼する。華琳様もご一緒でしたか」

 

一刀「華琳と編成面での話し合いをね。秋蘭はどうかしたんだい?」

 

秋蘭「姉者が北郷の名前を叫びながら北郷の部屋に向かっているのが見えてな、何かあったのかと様子を見にきたんだが・・・姉者はどこに」

 

華琳「春蘭なら一刀の部屋に来たけど、一刀がここには居ない、中庭にいると言ったらそれを信じて中庭に向かったわよ」

 

一刀「俺が目の前にいるのに”中庭に居る”を信じるなんて流石春蘭」

 

秋蘭「・・・いくら馬鹿の姉者でも北郷が目の前にいて見逃すか?」

 

 

流石秋蘭、姉好きの癖に馬鹿とか意外と毒舌だよな

 

 

一刀「走ってくる音で春蘭だって気が付いたからね、近くにあったこの箱を被って対応したんだ」

 

一刀が取り出したのは目の部分だけ開いてる木の箱だった

 

 

秋蘭「・・・なんでそんなのを作ったんだ」

 

一刀「いや~好奇心に駆られて?」

 

秋蘭「やれやれ、強くなっても北郷は北郷か」

 

一刀「それはいい意味で言ってるのかな?」

 

 

秋蘭「ふふ、さあな」

 

秋蘭は記憶戻る前は一刀様~って慕ってきてくれたけど、記憶取り戻してからは一歩退いた感じだな~

いつもの立ち居地に戻ったといえばそうだけど・・・なんか寂しいな

 

秋蘭「どうした北郷、そんなに私の顔を食いつくように見つめて。もう私の顔など見飽きるほど見ているだろう?」

 

一刀「いやいや、秋蘭の様に美人を見飽きるなんてありえないからね」

 

秋蘭「間髪入れずにその台詞か・・・流石魏の種馬と言われただけはあるな。でもいいのか北郷、華琳様が嫉妬しておられるぞ?」

 

一刀「え”」

 

華琳「一刀・・・私にはそういう事言ってくれないのに、秋蘭には言うんだ」ムスー

 

 

いじけてるー!若干口調も変わってるし!?

華琳にも言うべきか?でも今この流れで言うのもなんか違うよな

 

華琳「そこは嘘でもいいから言いなさいよ・・・ばか」

 

 

秋蘭「今も昔も大変だな、北郷」

 

一刀「そう思うなら少しは助けて欲しいな~」

 

秋蘭「北郷が釣った魚にちゃんと餌をあげてればいい話さ」

 

 

一刀(以前も川で華琳に同じ事言われたな・・・俺はみんな平等に構ってるつもりだったけど、どこかで見落としか贔屓あったかな?)

 

一刀が考えながら唸ってると、くいくいと袖が引っ張られ、思考の海から戻ってきた。袖を引っ張ってたいたのは・・・華琳だった

 

 

一刀「華琳?」

 

華琳「結局・・・・私には言ってくれないの?」

 

一刀「グッハ」

 

掴んだ袖を強く掴み、目を潤ませ少し悲しそうにこちらを見てくる

 

一刀「なにこの可愛い生き物!秋蘭、この子持って帰る!」

 

一刀が華琳を両腕に抱え、政務室から自室に飛び出そうとしたところで、秋蘭の静止が入った

 

秋蘭「落ち着け北郷」ぽか

 

一刀「ッハ!?あれ・・・また暴走してた?」

 

秋蘭「やれやれ、華琳様が可愛いらしいのはわかるが、桂花並みの暴走癖は治した方がいいぞ?」

 

一刀「桂花並みと言われるのは嫌だな~なんとか暴走しないようにしないと」

 

秋蘭「まぁ、暴走したらまた私が止めてやるさ。それよりも、書類が進んでないが大丈夫か?私はこの後暇だから手伝ってやるぞ」

 

一刀「助かるよ秋蘭、量が多くて困ってたんだ。華琳も書類を抱えてるから一人でやるしかなくてな」

 

秋蘭「書類嫌いは変わらないな。私が手伝うんだ、手持ちは終らせるんだぞ?」

 

一刀「もちろんだよ、ありがと秋蘭」

 

秋蘭「礼には及ばないさ、私と北郷の仲だろ?」

 

一刀「親しき仲にも礼儀ありだよ。よし、頑張りますかー!」

 

 

 

華琳「秋蘭・・・謀ったわね」

 

秋蘭「こればっかりは華琳様であろうと譲れませんからね」

 

華琳「春蘭をここに向かわせたのはもしかして」

 

秋蘭「考えすぎですよ、華琳様」

 

 

一刀は書類仕事に戻り集中していて気が付かなかったが、華琳は悔しそうに、秋蘭はしてやったりの表情を浮かべながら仕事を進めていた

 

 

しばらく3人が黙って仕事を進めているとき・・・先ほど聞こえていた

廊下を走る音が聞こえてきた

 

 

春蘭「貴様!北郷は中庭にいないではないか!」

 

一刀「そりゃいるわけないからね」

 

春蘭「ほほ~嘘ついたと認めるか、その潔さに免じて、苦しまずに貴様の首を斬り落としてやる!」

 

 

いまは箱を被ってなく、素顔で話しているはずなのだが・・・脳筋の春蘭は気が付かずに七星餓狼を振り上げていた

 

 

秋蘭「姉者、静かにしないか。遊んでいる姉者と違って、我らはいま仕事中なのだぞ」

 

春蘭「おぉ、秋蘭いたのか!それと決して遊んでいるわけでは・・・」

 

秋蘭「それでは今何をしているのだ」

 

春蘭「それはそのだな・・・北郷を探していて」

 

秋蘭「北郷なら目の前に居るではないか、なのになぜそんなに暴れているのだ」

 

春蘭「何を言ってるのだ秋蘭、北郷がどこにいるんだ?」

 

一刀「呼んだか?春蘭」

 

春蘭「うひゃあ!北郷!貴様いつからそこにいたのだ!」

 

一刀「何を言ってるんだ?俺は最初からこの部屋にいたぞ?」

 

春蘭「嘘を言うな!この部屋にいたのは変てこな木箱を被った男ではないか!」

 

一刀「ふっふっふ、騙されたな春蘭!その男は俺が変装していたのだ!」

 

春蘭「なにー!とういう事は、貴様は最初からここに居て、私を騙したと言う事か!」

 

一刀「さっきからそう言っているだろ。。」

 

春蘭「私の前でいけしゃあしゃあと!我が大剣の錆びにしてやる!」

 

 

春蘭が一刀に罠に嵌めたら事に怒り、一刀に突進しようとしたその時

 

 

華琳「春蘭!静かにしなさい!」

 

今まで沈黙を守っていた華琳がとうとう怒り出し、その時始めて春蘭は華琳の存在を認識した

 

春蘭「か、華琳様!?いつからいらっしゃってたんですか!?」

 

華琳「最初から一刀と一緒にこの部屋に居たわよ。それで春蘭、私は今何してるように見えるかしら?」

 

 

ばかな春蘭でも、確実に華琳の機嫌を損ねたしまった事を理解したが、ここで黙ったままだと更に状況が悪くなるので恐る恐る返答する

 

春蘭「え・・・と書類・・・仕事ですよね」

 

華琳「そう、私達は暇な春蘭と違って書類仕事をしてるの。そうしたらどうして欲しいか・・・わかるわよね?」

 

春蘭「はい・・・部屋に戻って大人しくしてます・・・」

 

 

華琳に怒られてがっくりしながら春蘭は静かに執務室から出ていった

 

 

一刀「ちょっと春蘭が可哀想だったかな?」

 

秋蘭「あぁ~怒られてしょんぼりしてる姉者も可愛いな~」

 

一刀「・・・・君も記憶取り戻してもぶれないね」

 

華琳「結局春蘭はなんの用だったのかしら」

 

一刀「そういうのは追い出す前に聞いてあげようよ」

 

華琳「悪かったわね、春蘭がうるさすぎてついね」

 

一刀「秋蘭は何か知らないか?」

 

秋蘭「ふむ、推測になるがわからない事もないが・・・これは姉者に直接聞いた方がいいだろうな」

 

一刀「そう言われると気になるな・・・少し抜けても大丈夫か?」

 

華琳「急ぎの書類も無いし別に構わないわよ」

 

一刀「それじゃあ春蘭の様子見てくるから、すまないが後は頼むな」

 

秋蘭「姉者の事頼むぞ、北郷」

 

 

 

華琳「それで、結局春蘭はどうしてほしかったの?」

 

秋蘭「北郷に構って欲しかったんですよ、姉者もあれで寂しがりやですからね。記憶を取り戻しても構ってくれなくていじけてたんでしょう」

 

華琳「私が言えた事じゃないけど・・・あの子も素直じゃないわね」

 

秋蘭「そこがまた姉者の可愛いところですよ」

 

華琳「それもそうね。さて、さっさと仕上げるわよ」

 

秋蘭「お任せください」

 

 

 

春蘭・秋蘭の部屋

 

春蘭「う~北郷の馬鹿」

 

 

コンコン

 

春蘭いるか?

 

 

春蘭「いるぞ・・・勝手に入って来い」

 

ガチャ

 

一刀「さっきと違って随分大人しいな」

 

春蘭「うるしゃい~どうせわたしはがさつでうるさいおんなだあ~~」

 

一刀「酒臭いな!春蘭が部屋に戻ってきてからそんなに時間は経ってないはずだが・・・」

 

 

春蘭「かずと~~わたしは寂しかったのだ~少しは私に構ってくれてもいいじゃないか~かずとは私の事きらいなのら?」

 

 

・・・なんか以前もこんか光景あったよな、デジャヴか?

以前も拗ねて猫みたいになってたっけ?確かここを

 

一刀「よーしよしよしよい」コショコショ

 

猫春蘭「う~ごろごろ」

 

 

おー流石猫春蘭、顎の下くすぐり気持ちよさそうだ

あんまりしつこいと嫌がられるから撫でるのをやめたが、春蘭のほうから寄り添ってきた

 

猫春蘭「もっとなでるのだ~」

 

一刀「仕方ないな~うりうり」

 

猫春蘭「キシャーー!」

 

一刀「強すぎると怒るか、こんなところも猫そっくりだな~春蘭の場合猫は猫でも虎かもしれないけど」

 

 

秋蘭「どうだ北郷、姉者は落ち着いたか?」

 

一刀「仕事押し付けて悪かったね、春蘭は・・・見ての通りだよ」

 

猫春蘭「すや~すや~」

 

秋蘭「おやおや、すっかり懐いているではないか」

 

一刀「こんな大きな猫飼った事ないけどね。春蘭はなんで今日こんな荒れてたんだ?」

 

秋蘭「分かってて聞くのは反則だぞ?」

 

一刀「やっぱり寂しかったのかな」

 

秋蘭「姉者は自分から言う事はないからな、北郷がワンコ隊達を構ってるときは羨ましそうに見つめていたぞ?」

 

一刀「そっか、もう少し春蘭と秋蘭の事も見てあげないとな」

 

秋蘭「おや、私は頼んではないぞ?」

 

一刀「春蘭と秋蘭は意外と似てるし、執務室で華琳と張り合ってたからそうかなと思ったけど・・・違ったかい?」

 

秋蘭「北郷よ、以前の鈍感さはどこに置いてきたんだ。しかし・・・ばれてるなら隠す必要はないな」

ガバ

 

一刀「こうして秋蘭が甘えてきてくれるのも・・・俺が旅に出る前ぐらいかな」

 

秋蘭「こんな私は嫌いか?」

 

一刀「俺が秋蘭の事嫌いになるはずないだろ?」

 

 

猫春蘭「うにゃ~」

 

秋蘭「ふふ、姉者がこんな調子だからな、今日はこのまま泊まっていくといい」

一刀「いま離すのも可哀想だし.,..そうさせてもらおうかな。寝る配置はどうするんだ?」

 

 

秋蘭「愚問だな、私 一刀 姉者に決まっているだろ?」

 

一刀「やっぱりそうなるよね」

 

秋蘭「不満か?」

 

一刀「こんな可愛い二人と寝れて文句言ったら罰が当たるよ。そうじゃなくてね」

 

秋蘭「我慢できなかったら襲ってもいいんだぞ」

 

一刀「うぐ、手出せないと分かってて挑発してるな?」

 

秋蘭「ふふ。さぁ・・・どうだろうな。私には手出してくれてもいいんだぞ?」

 

一刀「今日は我慢します。。。あんまり喋ってると春蘭が起きちゃうからそろそろ寝ようか」

 

秋蘭「そうだな、おやすみ北郷」

 

一刀「おやすみ秋蘭」

 

 

翌朝

 

 

うひゃあああああああああ!

 

一刀「朝か・・・どうしたんだ春蘭、朝からそんなに騒いで」

 

春蘭「なんだではない!どうして貴様が隣で寝ているんだ!」

 

一刀「どうしてって...春蘭が離してくれなかったからだけど」

 

春蘭「そんなはずなかろう!」

 

秋蘭「姉者うるさいぞ」

 

春蘭「秋蘭!お前からも言ってくれ!こいつ私達の部屋に潜り込んできたんだぞ!」

 

秋蘭「姉者・・・姉者が北郷から離れなかったのは事実だ。素直に認めろ、昨日の事覚えているんだろ」

 

春蘭「言うなーーーー!恥ずかしいんだああああああ!」ドドドドド

 

 

一刀「行っちゃったな」

 

秋蘭「顔を真っ赤にして慌てる姉者も可愛かっただろ?」

 

一刀「まったく、俺は春蘭を追うよ。なにをするかわからないからね」

 

秋蘭「すまないが姉者を頼む」

 

一刀「あぁ、またあとでな」

 

パタン

 

 

秋蘭「甘えるか・・・ここでは私も遠慮するつもりはないさ・・・一刀」

 

 

 

 

 

 

 

拠点(三軍師の新たな夢)

 

城壁

 

風「いい天気ですね~陳留の城壁をこうして歩くのも久しぶりなのです」

 

稟「我々は冀州からそのまま天水でしたからね。やはり陳留は思い出深い地ですね」

 

風「お兄さんと最初に出会ったのも陳留郊外でしたからね~陳留と縁が深いのかもしれないのです」

 

稟「私と風と星殿で旅をしていた頃ですね」

 

風「あの時はいきなり真名を呼ばれて焦りましたね~」

 

稟「貴族の息子かと思ってましたが...天の御使いとは思ってもみませんでしたね」

 

風「そこから華琳様に仕えて再会。男と女の関係になるなんて・・・流石の風も想像出来なかったのです」

 

稟「私や風だけではなく、魏の主力武将みんなとですからね。流石魏の種馬・一刀殿です」

 

風「おや稟ちゃん、鼻血出しませんね」

 

稟「私だってずっと鼻血を出すわけじゃありませんからね」

 

風「言いましたね~?稟ちゃんはお兄さんと一対一だとどこでやりましたか~?」

 

稟「え?それはもちろん部屋で」

 

風「風にはなんでもお見通しなのです、稟ちゃんは・・・外でもしましたね」

 

稟「な・・・なんの事ですかね?見に覚えがありません」

 

風「稟ちゃん~白状した方が身の為ですよ~?ほら、林の中の湖で乙女の純潔を散らしたと白状するのです」

 

稟「な!?なんでそんな事まで知っているのですか!」

 

宝譿「諦めな姉ちゃんよ、風にはすべてお見通しだぜ」

 

稟「そこ宝譿で逃げない!」

 

風「グゥ・・・Zzzzz」

 

稟「寝るな!」

 

風「おぉう!?」

 

稟「疲れる・・・」

 

風「稟ちゃん~お疲れなら休むのが一番なのですよ?」

 

稟「誰のせいですか誰の!」

 

風「それで、お兄さんとの初めての時はどんな感じだったのですか~?」

 

稟「それは・・・一刀は華琳様に捧げた方がいいと言ってくださったのですが、私が強くお願いして一刀殿硬く太いのが少しずつ私の中に・・・」

 

 

風「グゥ・・・Zzzzz」

 

稟「プッハーーー!」ドサ

 

 

 

 

一刀「なんだ!?空から血が降ってきたぞ!?」

 

桂花「呪われてるんじゃないの?もてない男の僻みを集めそうだし」

 

一刀「そんな事・・・あるのかな~?」

 

桂花「まあ普通に考えて、血が降ってくるなんて現象の犯人は一人しかいないと思うけどね」

 

一刀「あ~稟か、ここの真上だから・・・城壁に行って見るか」

 

 

 

再び城壁

 

桂花「・・・・これどういう状況よ」

 

一刀「多分・・・いつも通りだろうな」

 

一刀と桂花が城壁にたどり着くと、飴を片手に持ち頭に宝譿を乗っけて寝ている風と、鼻血の海の中心でニヤケながら倒れている稟の姿だった

 

桂花「なんというか・・・いつも通りの光景ね」

 

一刀「この光景を見て安心するのはなぜだろう」

 

桂花「風、起きなさい」

 

風「グゥ・・・・Zzzzzz」

 

桂花「おきろーーー!」

 

風「おぉ!?」

 

稟「ピクピク・・・」

 

一刀「すまないが稟を助けてやってくれないか?顔が青ざめて体痙攣してるし」

 

風「仕方ないですね~もうちょっと眺めていたい気もしますが」

 

桂花「ちょっと、あんた稟を殺すつもり!?」

 

風「は~い稟ちゃんトントンしますよ~トントン」

 

稟「ふがふが・・・ふらふらします」

 

桂花「あんだけ血を出せばふらふらするでしょ・・・というか普通死ぬわよ」

 

一刀「それで風と稟は城壁で何をやってたんだ?」

 

風「風達は久々の陳留ですからね~城壁を散歩しながら感傷に浸ってたんでよ」

 

一刀「そういえばそうだったね。桂花は陳留にいたけど、二人は桂花の実家から俺に従ってくれてるもんな」

 

稟「あの時といろいろ状況が違いますが・・・城壁からの景色は変わりませんね」

 

風「桂花ちゃんは変わりましたけどね~種馬に尻尾を振る肌馬ですね」

 

 

桂花「っぐ、本当の事だから反論出来ないけど、他に良い例えはなかったの!?」

 

稟「そうですか?私は言いえて妙だったと思いますが」

 

風「魏最後の砦も陥落ですね~」

 

桂花「うるさいわね!そういうあんた達はどうなのよ!」

 

風「風は元々お兄さんの事好きですからねぇ」

 

稟「私も一刀殿の事は買っていましたよ?」

 

桂花「あんたそんな事一言も言ってなかったじゃない」

 

稟「誰もが桂花みたいに感情を表に出すと思わないでください」

 

風「軍師があんなに落ち着き無く騒いでたらお終いですよね~」

 

桂花「確かに昔はそうだったかもしれないけど、いまは落ち着いて采配執れるわよ!・・・たぶんだけど」

 

稟「そこは自信を持って発言してくださいよ」

 

風「それで~お兄さんと桂花ちゃんは何をしていたんですか~?もしかして・・・森ですか?」

 

一刀「ちょっと待て・・・なぜ風が”森”を知っている!まさか・・・稟!」

 

稟「私は喋ってませんよ!と言いますか、そこで私の名を出さないでください!関連がばれてしまったではないですか!」

 

桂花「最初からバレバレだったじゃないの。私は外でやった事なんてないし、風が言い出して一刀が稟に振る、もう確定じゃない」

 

稟「桂花に冷静に分析されるのもなんか嫌ですね」

 

風「まぁまぁ~桂花ちゃんもたまにはちゃんと分析出来るのですよ」

 

桂花「あんた達は私の事どう見てるのよ!私だって元曹魏筆頭軍師よ!」

 

稟「・・・」

 

風「・・・」

 

一刀「・・」

 

桂花「な、なによその反応!」

 

風「そういえばそうでしたね~すっかり忘れてました」

 

稟「ここでは桂花以上に存在感がある人が多いですからね、陥落した肌馬では没個性と言えましょう」

 

桂花「鼻血しかない稟に言われるのもムカツクわね」

 

稟「誰にも真似出来ない”特技”と言ってください」

 

風「でも稟ちゃん~最近鼻血もお兄さんに取られがちではありませんか~?」

 

稟「・・・・」

 

一刀「そのなんだ・・・すまん」

 

稟「そこで謝らないでください!余計惨めではありませんか!」

 

桂花「なんだ、私以上にあんた”無個性”じゃない」

 

ハム「なんだ?誰か私を呼んだか?」

 

稟「呼んでないです!なので帰ってください!」

 

ハム「なんだ、誰も呼んでないのか~せっかくの出番だと思ったのに」

 

 

風「よかったですね~綺麗にオチがつきまして」

 

一刀「稟の新しいキャラ立ちが出来たな」

 

稟「まったく嬉しくありませんよ。。。」

 

風「稟ちゃんの新しい属性は後々協議するとしまして・・・お兄さんと桂花ちゃんは何をしていたのですかぁ~?」

 

桂花「決戦に向けての兵站の準備よ。なぜか備蓄して兵糧が減ってるから、30~40万の兵を動員するからには各地から集めないと。その話し合いよ」

 

風「色気がありませんね、風はてっきりでぇとだと思いました」

 

稟「魏の種馬と肌馬が一緒ですからね。普通は逢引を想像しますね」

 

一刀「あの~少しは認識を改めてくれたりは」

 

稟「ありえませんね」

 

風「無理ですねぇ」

 

一刀「だよね・・・うん、知ってた。」

 

稟「さて、集めるとしましたら後方都市の天水・長安・益州からですね」

 

風「あとは美羽ちゃんの領土の南郡からも少し頂きましょう」

 

桂花「益州は平定して間もないのだし、あまり持ってこれないわよ?」

 

稟「その辺りの匙加減は厳顔殿と法正殿に任せましょう」

 

桂花「懐具合に精通してる二人に任せるのがよさそうね」

 

風「後は孫策さん達に頼んで、江東一帯からも捻出を出来ないか聞いてみましょう」

 

桂花「江東一帯は土地が肥えて作物が豊か。上手くいけば兵糧の問題は解決ね」

 

稟「次は軍の配置と、陳宮が仕掛けてくるだろう策への対策ですね」

 

風「陳宮さんの能力は予想以上に高いですからね。風も一度やられてますし、綻びはすべて無くさないと逆手に取られそうなのです」

 

桂花「兵力の差は確かに厳しかったけど、あの難攻不落だった琢郡の要塞を落とされたのだし、私や稟でも勝てたかわからないわね」

 

稟「決戦でも張三姉妹起用みたく奇襲をしてくる可能性は大ですね」

 

 

少し前まで

ふざけていた姿などどこにもなく、スイッチを切り替え、自軍を勝利に導く為に三軍師本来の姿に戻り協議を始める。これには思わず一刀もぽかんとしてしまった

 

 

稟「どうしたのですか一刀殿、そのような間抜けな顔をされて」

 

一刀「いや・・・急に真面目な会話になったから驚いてね」

 

桂花「私達の夢の実現の為にも・・・次は負けるわけにはいかないのよ」

 

一刀「桂花達の夢?」

 

 

桂花「あ」

 

風「桂花ちゃん、ばらしたらダメじゃないですか」

 

稟「やれやれ、やっぱり桂花はどこか抜けてますね」

 

桂花「うるさいわね!全部一刀が悪いのよ!」

 

一刀「責任転嫁!?この流れも久々で懐かしいな!それで・・・夢ってなんなんだ?」

桂花「ッチ、無かった事に出来なかったか」

 

 

 

稟「そんな大した事無いので教えますが.....今度は私達、誰一人欠ける事なく天下泰平の世を迎える事です」

 

一刀「誰一人欠ける事無く・・・か」

 

風「華琳様、春蘭様、秋蘭様、三羽烏、季衣・流琉ちゃん、霞ちゃん、張三姉妹、風達三軍師それに・・・お兄さん・・・今度こそ全員揃ってです」

 

桂花「前回は・・・統一してすぐ一刀が消えちゃったから・・・全然平和な世を迎えたって実感がなかったのよ」

 

稟「なので今度こそ・・・私達の夢の為ならば、私は外道と誹られようが・・・みんなが笑顔で過ごせる世の為にもどんな手を使ってでも袁紹軍を降します」

 

風「風や桂花ちゃんも同じ気持ちなのです。お兄さんはもう風達の精神的支柱なのです。支柱を失って生気を失う味方の姿を・・・風はもう見たくないのです」

 

 

風・稟・桂花から語られる決意表明。

以前最後まで傍に居られなかった事は一刀に傷を負わせたが、それと同じぐらい彼女達も傷を負っていたのだ。華琳以外別れも言えなかったのだから・・・

 

 

桂花「だから・・・言っても無駄だとは思うけど、次の戦無理しないでよ」

 

稟「その前にいまでは一刀殿は君主なのですから、自重していただかないと困るのですが」

 

風「お兄さんみたいな人物が力を持つと、ある意味苦労しまくりですねぇ」

 

一刀「もう無茶はしないよ、落鳳坡の時は華琳達からしこたま怒られたし」

 

稟「当たり前です、いくら華琳様を逃がすためだったとはいえ、あんな無茶を何度もさせたりしません!」

 

桂花「あんたは駄目と言っても、仲間が窮地に陥ったらじっとしてるなんて無理なんだし、そうさせない為にも、私達はいま知恵を出して戦うの。袁紹や陳宮達に夢の邪魔なんてさせない!」

 

風「なのでお兄さん、決戦は絶対に勝つと・・・絶対生きて帰ってくると誓ってください」

 

 

一刀「・・・あぁ、今度はきちんとみんなの下に戻ってくるさ・・・笑顔でな」

 

風「言質はとったのです、これで破ったら本体(チ○コ)を切断するしかありませんね」

 

一刀「それは勘弁して!というか、俺の本体それじゃないからな!?」

 

稟「さて、オチも着いた事ですし、作戦の詳細を詰めましょう」

 

桂花「そうね・・・さっきどこまで話したかしら?」

 

一刀「誰か俺に賛同して・・・」

 

風「ほらほら~落ち込んでないでお兄さんも加わってください、今のお兄さんなら”それなり”に期待してますから」

 

一刀「まだそれなりか~手厳しいな」

 

桂花「いつまでも城壁もどうかと思うし、場所変えるわよ」

 

 

 

王佐の才 荀彧文若

 

神算鬼謀 郭嘉奉孝

 

十面埋伏 程昱仲徳

 

 

その知恵で敵を翻弄し、味方に数々の勝利を与えてきた歴史に名を残す軍師達。

 

そんな彼女たちの願う・・・夢実現までもう少しまで迫っている

 

 

 

 

 

 

拠点(ワンコ隊に華琳様が突撃!?)

 

 

 

 

 

 

ワンコ隊一同「ワンコ隊に入隊したい?」

 

恋「本気....?」

 

華琳「えぇ、本気よ」

 

明命「本気と書いて”マジ”と読むやつですか!」

 

華琳「また変な事教えたのね・・・」

 

凪「なぜ急にそんな事を?」

 

華琳「凪と流琉を少し借りるわね」

 

 

 

流琉「それで・・・どうして入隊しようと思ったのですか?」

 

凪「我々と違って華琳様は我々を率いる立場です。それに、こんな事をしなくても隊長の傍に居られるではありませんか」

 

流琉と凪の疑問はもっともだ。以前と違い君主では無く一人の武将ではあるが、将を使う立場であるのは変わらない。そんな華琳が最前線で戦うワンコ隊に入隊したいなど晴天の霹靂である

 

華琳「前から入りたいとは思ってたのよ?でも前は記憶が無くて妹だったから気にしてなかったんだけど、記憶取り戻してからはどうしても入りたくてね。一刀の傍に控え、一刀を護る特殊部隊って響きがいいじゃない」

 

流琉「華琳様・・・以前と性格違いすぎますよ~」

 

 

華琳「ここでは一人の女の子だもの、遠慮はしないわよ?」

 

凪「しかしですね」

 

華琳「大丈夫よ、私も以前より武力は上がってるし、絶の使い方も思い出したからね」

 

絶を取り出した華琳はそのまま絶で演舞はじめる。絶を振るう姿は凪や流琉の記憶にある姿よりも隙が無く、磨き上げられ、洗練された武の型を披露する

 

 

華琳「どうかしら?記憶が無い時に鍛えた武と、取り戻してから鍛えた武を私なりに融合させてみたのだけれど」

 

流琉「凄いです華琳様!」

 

凪「私も驚きました、いつの間にここまで武を昇華させたのですか」

 

華琳「一刀の下には武官・文官が大勢集ってるからね。仕事も早く終るし武の訓練に費やせる時間が結構取れたのよ」

 

流琉「確か・・・以前の華琳様の武も愛紗さんや恋さんには劣るけど一線級と称されてましたよね」

 

凪「その華琳様が更に武を昇華させたと言う事は・・・」

 

流琉「兄様も華琳様も・・・どこまで強くなるんですか」

 

 

明命「いまの曹操様の型凄かったです!」

 

愛紗「思わず見とれてしまいました。見事な武です」

 

恋「華琳強い」

 

 

凪や流琉に武を披露し、話してる間に愛紗・明命・恋が華琳達に近づき、凪達同様に華琳の武に賞賛を送っていた

 

華琳「恋からお墨付きをもらえるとは思ってなかったから、私もびっくりよ」

 

流琉「あれ、華琳様と恋さん真名呼びですか?」

 

恋「華琳は恋にご飯作ってくれた....いい人」

 

華琳「あの子犬の様な目で上目を使われたら断れないわよ・・・」

 

凪「華琳様も恋様に陥落ですか」

 

明命「そういえば私達も交換していませんでしたね」

 

華琳「周泰と関羽も私の事は華琳でいいわよ?同じ陣営同士、他所他所しいのは良くないものね」

 

明命「はぅわ!先に言われてしまいました!私の真名は明命です、改めてよろしくお願いします!」

 

愛紗「私の事も愛紗とお呼びください」

 

 

華琳「二人の真名はありがたく受け取らせてもらうわ。話しを戻すけれど、私は入隊させてもらえるのかしら?」

 

凪「確かに武に関しましては異論はありません。ですが、隊長の居場所を索敵する事など出来ますか?」

 

華琳「それって愛紗が出来ないって嘆いてた能力だったわよね?」

 

愛紗「っぐ、た、確かにずっと一緒に居たのに出来ませんでしたけど!いまはもう出来るようになりました!」

 

明命「おぉー!愛紗さんも習得しましたか!おめでとうございます!」

 

恋「愛紗おめでと....でも遅い」

 

華琳「確かに遅いわね。加入は恋とほぼ同時期なのでしょ?」

 

恋「恋のすぐ後に愛紗と風が来た」

 

凪「愛紗さんは嫉妬神を抑えるのに時間を費やしていたので、仕方ないと言えが仕方ないですが」

 

華琳「嫉妬心じゃなくて嫉妬神なのね・・・」

 

恋「愛紗は汝南で大暴れした」

 

流琉「そういえば・・・汝南で一人の女武将が山越軍相手に大暴れと聞いたことがあります」

 

恋「それが愛紗」

 

華琳「ただの戦闘狂じゃないの」

 

愛紗「うわーーーー!私の事はいいのです!華琳様は出来るのですか!」

 

華琳「出来るわよ?」シレ

 

愛紗「そうですよね~そんな簡単に・・・・って!出来るのですか!?」

 

凪「驚きました・・・いつから出来ていたのですか?」

 

華琳「いつからだったかしら?覚えてないわね」

 

明命「出来るのが自然すぎて思い出せないって事ですか?」

 

華琳「そうね、意識して使い始めたのは最近だけどね」

 

流琉(前までは無意識で兄様の居場所を把握していたということですか・・・)

 

愛紗「で、でしたらいまどこに居るか言ってみてください!」

 

華琳「いまは中庭に居るわね、風と一緒に居るから日向ぼっこ中かしら?」

 

明命「はぅわ!一緒に居る方までわかるのですか!?」

 

華琳「兄さん(一刀)の傍に居る人限定だけどね」

 

流琉「流石華琳様と言うべき場面でしょうか・・・あれ、恋さんはどちらに」

 

凪「そういえば・・・静かだと思ったら居ませんね」

 

愛紗「恋はいつも静かだけどな」

 

明命「恋さんでしたら向こうに走っていきましたが」

 

華琳「・・・恋は一刀の下に居るわね」

 

凪「っく!恋様抜け駆けに行きましたね!」

 

流琉「みなさん!兄様の下に行きますよ!抜け駆け者には罰です!」

 

嫉妬神「任せろ・・・恋と言えど罰は罰だ・・・フフフフ」

 

 

 

 

華琳「これが一刀が言ってたやんでれってやつかしら・・・拗らせると恐ろしいわね」

 

明命「私達はこれから恋さん討伐に行きますが・・・華琳様も来られますか?」

 

華琳「そうね、私もワンコ隊の一員だし、行かせてもらうわ」

 

凪「まだ認めてませんが・・・とりあえず参りましょう」

 

 

 

 

中庭

 

風「いい天気ですね~」

 

恋「ん...お昼寝に最適」

 

一刀「急に恋が来たからビックリしたよ」

 

恋「にぃにが中庭でお昼寝してる気配がしたから恋も来た」

 

風「流石お兄さん発見能力は凄いですねぇ~恋ちゃんが来たらワンコ隊全員来そうな気もしますが」

 

恋「・・・来た」

 

 

愛紗「恋!見つけたぞ!」

 

明命・流琉・凪「「「抜け駆けは許しません!」」」

 

恋「にぃにと昼寝邪魔するなら・・・こい、恋の本気見せてやる」

 

凪「恋さまといえど、我ら4人相手ならば!」

 

流琉「いきます!」

 

 

 

一刀「どういう状況なんだこれ」

 

風「ワンコ隊5人が全力で激突してますねぇ~」

 

華琳「みんな一刀と一緒にお昼寝したいのよ」

 

一刀「あれ、華琳がワンコ隊と一緒に居るの珍しいね」

 

華琳「私もワンコ隊に入隊したかもの」

 

一刀「・・・・イマナント?」

 

華琳「だから私もワンコ隊の一員よ」

 

一刀「どうしてそうなってるの華琳さん!?」

 

華琳「なによ、私がいるのは不満なの」

 

一刀「そういう事じゃなくてね?華琳が怪我でも負ったら・・・・冷静でいられる自信がない」

 

華琳「大丈夫よ、私に傷を付けられる相手なんて袁紹軍には居ないわよ」

 

一刀「でもな~華琳の肌に傷なんて負わせたくないし・・・やっぱり俺の傍に居て欲しいしな~」

 

華琳「え!?」

 

風「流石お兄さん、呼吸をするかのように自然に口説いてくるのです」

 

華琳「本当にこの男は・・・自分の発言の破壊力をわかってないのかしら」

 

風「わかってないでしょうね~ですが、女心の機微に聡いお兄さんは、もうお兄さんでは無い別人ですけどね」

 

一刀「ひどい言われようだ!?」

 

華琳「あなたがにぶいのが悪いのよ」

 

風「まぁ~これは言っても無駄でしょう・・・向こうは終わったみたいですね」

 

 

明命「つ・・・疲れました。。。」

 

一刀「あれ、明命だけ?残りの4人はどうしたの?」

 

明命「あそこの木の所に・・・」

 

 

 

 

恋「・・・やられた。抜けられない」ぶら~ん

 

 

愛紗・凪・流琉「「「チーン」」」ぶらーーーん

 

 

一刀「恋はわかるけど・・・愛紗達はどうしたんだ」

 

風「おぉ!?愛紗ちゃん達みんな簀巻きで吊るされてるのです」

 

明命「それが本気になった恋さんに返り討ちに合いまして・・・」

 

華琳「三人餌食になったわけね。よく明命は無事だったわね」

 

明命「私もギリギリの所でした。。。数万の敵を相手にするより大変ですよー!」

 

 

一刀(恋は黄巾党3万を一人で屠ったもんな~世界は違うけど)

 

 

 

 

明命「ってことで一刀様!お昼寝しましょう!」

 

一刀「別にいいけど・・・あれは放っておいていいのか?」

 

明命「縛られてても痛くないように工夫してありますから大丈夫です!これも私達には必須技能なので!」

 

華琳「そんな技能まで必要なの?」

 

明命「必要です!みなさんいつ抜け駆けするかわかりませんからね!抜け駆け現場に遭遇した時には捕縛用に、後から発覚した場合はお仕置き用です!」

 

華琳「っく!身につける技術は多そうね。すべてを身につけるまでは入隊を先延ばしにするしかなさそうね」

 

風「おや、随分諦めがいいですね」

 

華琳「流石に縄抜けは出来ないから、抜け駆けして捕まったらイチャイチャできないじゃない」

 

風(と言いますか~いちゃいちゃしたいだけなら、入隊しないでお兄さんの傍にいればいいと思いますが・・・迷走してる華琳様も珍しいのでこのままにしておきましょう)

 

 

一刀「まぁ、落ち着いたなら寝ようか」

 

明命「はい!お隣失礼します!」

 

華琳「っく!抜け目ないわね!反対側はもらったわ!」

 

風「おや、風が寝る場所無くなってしまいました」

 

明命「早いも者勝ちですね!」

 

風「しょうがないですね~お兄さん、寝そべってもらえますか~?」

 

一刀「ん、これでいいか?」

 

風「動かないでくださいね・・・・おぉ~なかなかいい寝心地なのです」

 

明命「はぅわ!一刀様の体の上に乗っかりました!」

 

華琳「やられたわね、その手があったなんて・・・曹孟徳一生の不覚だわ」

 

一刀「そんな気にする事なのか・・・まあそろそろ寝よう」

 

華琳「次こそは一刀の上で寝てみせるわ」

 

風「ふふり、風の特等席は譲りませんけどね~それでは寝るので・・・・Zzzzzz」

 

一刀「そこまで言いかけて寝るか!?」

 

明命「ほえー風さんは捕らえ所がありませんね」

 

一刀「不思議ちゃんだからな、俺達も寝よう。おやすみ、華琳・明命」

 

明命「おやすみなさいです!」

 

華琳「えぇ、おやすみ」

 

 

 

 

後日

 

 

愛紗「明命待てーーー!」

 

凪「私達が気を失ってる間に隊長の腕枕とは許せません!」

 

恋「明命大人しく捕まる」

 

明命「嫌です!逃げ切ってみせます!」

 

 

流琉「明命さん!これを見ても逃げ切れますか!」

 

 

明命「お猫様!」ずさー

 

お猫様「にゃ~」

 

明命「モフモフです~!」

 

 

流琉「みなさんいまです!」

 

 

明命「っは!しまったのです!」ぶら~~~ん

 

愛紗「さあ・・・お仕置きだ」

 

恋「みんなこれ」

 

 

愛紗・恋・凪・流琉は鳥の羽を装備した。攻撃手段、くすぐりを会得した

 

 

明命「な・・・なんだかとっても嫌な予感が・・・」

 

 

流琉「これも罰です、大人しく受けてください」

 

凪「抜け駆けをしたご自身を恨んでください」

 

恋「容赦しない」

 

愛紗「覚悟するデス・・・フフフフ」

 

 

明命「あ・・あ・・・・・あ・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

明命「いーーーーーーーーーーーーやーーーーーーーーー!」

 

 

 

華琳「っく、ワンコ隊入隊は険しいわね、でも私は諦めないわよ!」

 

 

宝譿(やっぱりあの覇王様・・・覇王の衣脱ぎ捨ててからお馬鹿になってるぜ)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

拠点(恋が見抜いた秘密)

 

華琳「恋~出来たわよ」

 

恋「・・・いい匂い。ぐぅ~う」

 

華琳「レシピ通りに作ってみたのだけれど・・・どうかしら」

 

恋「美味しい・・・!」

 

華琳「いい食べっぷりね。作ったこちらも嬉しくなるわ」

 

恋「もきゅもきゅ」

 

華琳「はぁ~~~ん」

 

恋は以前華琳に餌付けされて以来、こうして定期的に華琳にご飯を強請るようになっていた。

最初は仕方ないわねと渋々作っていた華琳も、恋の愛くるしく食べてる姿の虜になり、

恋が強請るのを今か今かと待つようになっていた

 

一刀「華琳のこんな姿・・・以前じゃ考えられないな」

 

華琳「あの飛将軍がこんな可愛いなんて・・・以前も劉備じゃなくて、私に仕えさせたかったわね・・・ハァハァ」

 

一刀「人材マニアの血が騒いだのか、女の子好きが騒いだのか・・・判断に苦しむな」

 

華琳「愚問ね、私を誰だと思っているの?そんなの両方に決まってるじゃない!」

 

一刀「ですよね~」

 

ちょんちょん

 

恋「食べ終わっちゃった・・・まだある?」

 

華琳「もう食べちゃったの?もう全部なくなっちゃったわよ?」

 

恋「・・・無いの?」ウルウル

 

華琳「ぐは!....待ってなさい!いますぐ追加で10人前作ってくるわ!」

 

恋「華琳...大好き」

 

華琳「そこ!はやく材料を倉庫から持ってきなさい!恋を待たす時間を少しでも短くすのよ!迅速に行動できぬ者は斬る!」

 

恋「狙い通り、ぶいvv」

 

 

華琳が作った料理をぺろっとたいらげ、恋必殺の泣き落とし心攻作戦を発動。

恋の作戦に嵌ったメロメロ状態の華琳はすぐさま補佐の料理人を招集、さきほどよりも多くの料理を作り始めた

 

一刀「恋、それ誰に教えてもらったんだ」

 

恋「風に教えてもらった....お腹空いたら、華琳と流琉に使えばご飯くれるって教えてくれた」

 

一刀「やっぱりあいつか!本当にそのうち”風からの被害者の会”とか発足されるんじゃないのか?」

 

 

風は基本的に考えてる事を他者に悟らせようとしない。

だが、ここでは魏の面子に加え、袁家・孫家・劉家の人材が揃っている為か、

以前よりも精力的に”ネタ”を収拾しイジリ倒すようになっていた

 

 

恋「にぃに怒ってる?」

 

一刀「いや、怒ってはないんだが・・・風が明るくなって楽しんでくれてるだけならいいんだが」

 

恋「華琳も明るくなった?・・・性格が変わった?」

 

一刀「え....どうしてそう思ったんだ」

 

恋「にぃにの呼び方が”兄さん”から”一刀”に変わってるのと・・・身に纏ってる雰囲気が前と違う」

 

 

確かに何も覚えてなかった”少女”と、かつて大陸を制覇した”覇王”だからな~

立ち振舞い、言動、自信のある姿と鋭い人物なら見抜けるとは思うが・・・まさか恋が気が付くとは

 

恋「恋間違ってる?」

 

一刀「いや・・・間違ってないよ。華琳は妹じゃないんだ、事情話そうか?」

 

恋「フルフル....恋難しい事はわからないからいい。それに、変わっても華琳は華琳。恋はにぃにの家族として...妹として華琳とにぃにを護る」

 

一刀「仕事が増えてすまないな」

 

恋「恋強いから大丈夫。それに・・・恋には一歩及ばないけど、華琳も強い。恋でも苦戦する」

 

一刀「恋にそこまで言わせるのか。あれ、華琳が戦ってるところ見た事あるっけ?」

 

恋「戦う所は見てないけど...にぃに、風とのお昼寝に行く前に、武の型見せてもらった」

 

一刀「あぁ、ワンコ隊に入隊するどうこうの時か」

 

恋「あの時の華琳は自信に満ちてた。その時に以前と違うって気が付いた」

 

華琳も迂闊だったが、それで気が付くなんて普通思わないもんな~

武だけじゃなく、直感も優れてるって事か

 

恋「華琳が妹じゃないなら・・・にぃにの妹は恋だけ・・・恋だけの特権」

 

一刀「そこ気にしてたのね!」

 

恋「華琳が妹で居るなら...恋はあんまり甘えたら駄目だと思った」

 

 

それで洛陽で華琳達と合流してからくっついてくる事が減ったのか。

確かにあの時は記憶を取り戻してない華琳は俺にべったりだったもんな

恋はこういう事を自分から話そうとしないから気が付かなかったか・・・

 

一刀「こんなんじゃ兄として失格だな」

 

恋「にぃに、どうかしたの?」

 

一刀「なんでもないよ。恋、俺達は”家族”なんだ。だから・・・気にせずに甘えてくれ」

 

恋「ほんと?迷惑じゃない?」

 

一刀「恋に甘えられて迷惑なもんか、むしろ嬉しいよ」

 

華琳「まったく・・・私に遠慮なんてしなくてよかったのに」

 

一刀「戻ってきてたのか」

 

華琳「少し前にね、真面目な話しをしてたから待ってたのよ」

 

恋「ご飯!食べていい?」キラキラ

 

華琳「真面目な話しは終りみたいね。いっぱい食べなさい」

 

恋「モグモグモグ」

 

華琳「はぁ~~可愛いわね」

 

 

 

 

 

一刀の妹は恋だけ、華琳も自分に遠慮しなくていいと聞いて、安心して食べる事に集中していく

細い体のどこに入っていくのか・・・華琳や料理人が作った10人前を完食してしまう。

 

しかし、その食べる姿を見た料理人が、後日我先にと料理を作るようになってしまったので・・・

決戦を前にして兵糧が足りずに、三軍師が各地からの調達に頭を悩ますのはまた別のお話であった

 

 

 

 

 

 

 

恋「モグモグ♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

拠点(月・詠:月・へぅ~ 詠の黒歴史)

 

 

一刀「平和だな~」

 

月「平和ですね~」

 

三軍師の依頼で、洛陽から兵糧を運んできた月は任務が終ると、久しぶりに会う一刀とのんびり過ごしていた

 

一刀「こうして月の美味しいお茶を飲むのも久しぶりだな。やっぱりお茶は月のが一番美味しいよ」

 

月「そう言っていただけて嬉しいです。お菓子も用意してありますので、お茶のお代わりいかかがですか」

 

一刀「是非頂くよ、入れ終わったら月もこっちおいで」

 

月「はい、お隣失礼いたします」

 

一刀「そういえば話聞いたよ、濮陽に恋を向かわせてくれたのって月なんだってね」

 

月「私の独断で兵や恋さんを動かしてしまって、すみません。」

 

月「恋さんが洛陽から離れたので、上党から攻められる危険性もありました・・・”味方の窮地を助けられるのに動かない”なんて私には出来ませんでした」

 

 

一刀「いや、いい判断してくれたよ。風の十面埋伏が炸裂しても張郃達はギリギリだが戦闘を継続してたからね。そのギリギリ踏みとどまってたところに”恋が戦場に現れた”これで敵から完全に戦意を失わせることが出来た。」

 

 

一刀「殿部隊の将が全員生きて陳留まで撤退出来たのも、月の気転のお陰でもあるんだ、ありがと月」

 

月「お咎めを受ける覚悟もしていましたが・・・そう言っていただけて安心しました」

 

一刀「いやいや、罰なんて与えるつもりないから!むしろ何か褒美をあげようと思ってたんだ。なにがいいかな」

 

月「そんな、ご褒美なんて!ですが・・・頂けるのでしたら」

 

一刀「お、何か希望あるか?可能な限りかなえてあげるが」

 

月「それでしたら・・・今日一日は一刀さんと一緒に居たい・・・です」

 

一刀「月と一緒に居られるのは俺も嬉しいからいいんだけど・・・そんなんでもいいの?」

 

月「私にとって・・・一刀さんと過ごせる時間がなによりの宝物なので」

 

一刀「・・・」

 

月「へぅ~言っちゃった、恥ずかしいです・・・・一刀さん?どうかしたんですか?」

 

 

 

月がテレテレ状態から復帰し、だんまりしている一刀を不思議そうに眺め、声がかけているが、当の一刀は何の反応も無かった。

 

そしてしばらく見詰め合い、ようやく動き出したが・・・勢い良く月を抱きしめた

 

一刀「月~~!」

 

月「か、か、一刀さん!?急にどうしたんですか!?」

 

一刀「月が健気で可愛いすぎるのが悪いんだーーー!」

 

月「一刀さんが私の事可愛い・・・へぅ~~~!ボン!」

 

一刀「スリスリ・・・あれ?月?」

 

月「ふしゅ~~~~」

 

一刀「月!どうしたんだ!顔が真っ赤だぞ!?」

 

 

 

詠「いたいた。お~い月~」

 

一刀「あ、詠!いいところに来てくれた!」

 

詠「なんだ一刀と一緒だったの。それで、そんなに慌ててどうしたのよ」

 

一刀「月と話してたら急に月の顔が茹蛸状態になったんだ!」

 

月「詠ちゃん・・・私もう駄目かも・・・」

 

詠「・・・なんか前にもこんな状態あった気がするわね。気のせいかしら」

 

一刀「どういう事だ?詠?」

 

詠「一つ聞きたいのだけど・・・なんで月はこうなったわけ?」

 

一刀「え~と、濮陽での撤退戦で恋を派遣してくれたから、みんな無事撤退出来る事が出来た。だから救援の功をあげようとして」

 

詠「なるほどね。なんだ、いつのも無自覚行動じゃないの」

 

一刀「最後まで言ってないけど、わかったのか?」

 

詠「当たり前よ、ボクを誰だと思ってるの?多分だけど、月は褒美はいらないから一緒に居たいって言ったんじゃないかしら?それで月に向かって可愛いとかなんとか言ったんじゃないの」

 

一刀「流石涼州にその人有りと言われた賈詡文和・・・全部当たってるよ、凄い洞察力だ」

 

詠「全く。無自覚な行動ばっかり取ってると、そのうち刺されるわよ?特に関羽とか曹操辺りに」

 

一刀「・・・ありえそうだから想像したくない」

 

詠「だったら少しは思わせぶりな態度を改める事ね。月~正気に戻って~」

 

月「あれ....詠ちゃん?」

 

詠「お帰り。月も毎回そんなんじゃ体持たないわよ」

 

月「うぅ~だって~毎回防御しても・・・その防御を貫いてくるんだもん」

 

詠「もんって。それにしたって防御が甘すぎるんじゃないの?」

 

月「一刀さん少しお耳をお借りします」

 

一刀「ふむふむ・・・それを言えばいいんだな」

 

月「はい、お願いいたします」

 

詠「何を言ってくるかわからないけど、ボクはそう簡単に陥落しないわよ」

 

 

詠は今まで見聞きした情報を元に、一刀が言ってくるだろう台詞を予測。

その台詞の攻撃を防御かつ、華麗に避ける手段をいくつか考えついていた。

その為、詠は自信満々に一刀と対峙していた

 

 

一刀「詠ちょっと後ろ向いてもらえるか?」

 

詠「後ろ向くの?変な事しないでよね」

 

 

どんな手が来ても自分は月みたく堕ちる事は無いと、詠は高をくくっている為、一刀の要求をすんなり聞き入れてしまった

 

一刀「詠、ありがとな」ギュ

 

詠「なななな!なに抱きしめてるのよ!?」

 

 

月が一刀に耳打ちした内容・・・それは後ろから優しく抱きしめる....現代で言うアスナロ抱きである

 

 

一刀「騎馬民族から駿馬を安く買取ったり、平定したばかりの益州や荊州の反抗する気配のある豪族に、利害を説いて俺達に味方するようにしてくれたりと、俺の見えない所で色々動いてくれてたんだろ?」

 

 

一刀「あの時の俺は戦の事で頭が一杯だったから、詠が縁の下で支えてくれてたから反乱も無く今日まで過ごす事が出来た」

 

詠は決して褒めてもらったり、労ったりして欲しくて日陰を選んだわけではない。

一刀の役に立つ為にはどうしたらいいか、それを考えた時・・・出てきた答えが、表を桂花・風・稟を筆頭とする軍師達に任せ、自らは裏方を担当するっと言う事だった

 

詠「なんであんたがそんな事知ってるのよ・・・あんたには知られないように仕事してたのに」

 

一刀「うちには優秀な間諜が多いからね。報告を聞いてるうちに詠の事があがってきたんだ。後始末を押し付けてわるかったね。それと・・・ありがと詠」

 

 

詠は自分の予想したパターンとことごとく違う為、完全に主導権を失ってしまった

 

 

詠「べべべべ、別にあんたの為とか、お礼言われる為にやったんじゃないんだからね!」

 

一刀「久しぶりのツンツンツン子が出たな」

 

月「慌てすぎたよ詠ちゃん。顔真っ赤になってる詠ちゃんも可愛い」

 

詠「ボクに可愛いなんて勿体無いわよ!」

 

一刀「そんな事ないさ、詠は可愛くて魅力的な女の子だよ」

 

詠「うがー!いまその台詞を言うなああああ!」

 

月「詠ちゃんいいなぁ~」

 

一刀「もちろん月も魅力的な女の子だよ」

 

月「へぅ~」テレテレ

 

詠「ッハ!しまった!完全に私の負けじゃないの!」

 

月「今更だよ詠ちゃん」

 

一刀「あはは」

 

詠「あんたまで笑うな!」

 

月「そういえば、詠ちゃんはここに何しに来たの?」

 

詠「そうだった!忘れてた!」

 

一刀「やっぱり詠ってドジっ子だよな」

 

詠「うっさい!誰のせいよ誰の!」

 

一刀「詠じゃないか?」

 

詠「そこシレっとボクのせいにしない!ったく、街まで買い物に行くから月も一緒にどうかと思ったのよ。でもお邪魔みたいだし、辞めておくわ

 

月「もぉ、私が詠ちゃんを邪魔なんて思うわけないでしょ。一刀さんを含めて3人で行こうよ、詠ちゃん」

 

一刀「いいね、そろそろ月と詠用に仕立てた服も完成したはずだし」

 

月「私達にですか?」

 

詠「変な服じゃないでしょうね!」

 

一刀「ちゃんとした可愛い服だよ、多分二人には似合うはずだよ」

 

月「一刀さんがここまで言うんだし・・・見に行こうよ」

 

詠「・・・仕方ないわね、買うかどうかは見てからだからね!」

 

一刀「それでいいよ、きっと気に入るはずだから!よーし、行こ行こ!」

 

詠「ちょっと!引っ張らないでよ!」

 

 

 

張り切って月と詠を街の服屋に連れて行く

 

 

二人用に仕立てた服とは・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

詠「何よこれー!どこかで噂になってためいど服じゃないの!こんなの着ないからねーーー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

詠は絶対に買わないと店を出て行くが・・・

 

後日メイド服を購入している姿が目撃され城中に知られてしまったが、詠はそれに気が付かず、誰にもばれないようにこっそりと服を着て楽しんでいる

 

 

 

 

詠「あいつが作ってくれた服・・・えっと確か....おかえりなさいませ、ご主人様♪」

 

 

 

 

月(詠ちゃん可愛い)パシャ

 

もちろん月にはバレバレで、真桜の作ったカメラで盗撮され、一刀のアルバム(宝物)の一ページに刻まれていた

 

 

 

詠「上手く給仕出来たら褒めてもらえるかしら・・・お茶の入れ方勉強してみよっと♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

拠点(七乃:一刀の過去に触れ、決意を新たに)

 

 

美羽「・・・・」ギリギリギリ

 

バシューン

 

 

ドス

 

 

祭「うむ、見事」

 

尚香「あ~あ、また美羽に的勝負で負けちゃった」

 

美羽「ふぅ~。やっぱり一射ごとに神経使うのじゃ」

 

祭「しかし見事な腕前じゃのう、誰に師事してもらったんじゃ?」

 

美羽「弓の師は黄忠(紫苑)なのじゃ!」

 

祭「ふむぅ、流石弓の神・曲張と称えられるだけはあるの」

 

雪蓮「というかシャオ負けすぎよ、弓腰姫なんて呼ばれてるのに、肝心の弓で連敗してどうするのよ」

 

尚香「ちょっと!雪蓮お姉ちゃんはどっちの味方なのよ!」

 

雪蓮「そんなの決まってるじゃない~美羽よ♪」

 

尚香「むきーー!こうなったら勝つまでやるもん!美羽!もう一回勝負よ!」

 

雪蓮「美羽頑張れ~シャオなんて負かしちゃえ~」

 

祭「少しはご自身の妹を応援しなされ」

 

 

 

 

 

 

 

七乃「楽しそうですね、美羽様」

 

一刀「本当にな、あそこまで仲良くなるとは思ってなかったが」

 

確かに孫策には孫呉の再興ではなく、周りに視野を広げろと言ったが・・・ここまで美羽LOVEになるなんて予測なんか出来るか!今度美羽の親衛隊に入らないか聞いてみようかな?今の雪蓮なら嬉々として入りそうだな~

 

 

七乃「いやですね一刀さん、お嬢様の可愛らしい姿を見て、嫌いになる人なんているわけじゃないじゃないですか~」

 

一刀「アァーソウデスエー」

 

七乃「なんですかその返事。ですが、私達を踏み台にしようとした孫家、涼州の董家、西涼の馬家、幽州の劉家、そして一刀さん達の曹家・・・大陸屈指の実力者達を集め、結束させる事が出来ましたね。これだけの有力諸侯が垣根を越え、仲良くしあうなんて普通ありえませんよ」

 

以前の外史で最後まで争い続けた魏・呉・蜀の人材が集結するなんて、華琳が統一を果たす時までありえなかったもんな

 

 

一刀「確かにな、これだけの人材が揃えば出来ない事なんて無いな」

 

七乃「よく言いますよ、一刀さんが引き合わせたんじゃないですか~」

 

一刀「十常侍から逃れる為に行った旅で色々な人達と会えたからだよ。天水の地を得たりとやっぱり人との出会いは財産だな」

 

 

 

七乃「確かに人との出会いはかけがえの無い物です。ですが・・・私が言いたいのはそういう事ではありません」

 

 

七乃真剣な表情をしている。七乃がこの表情を取る時は茶化さずに話しを聞いて欲しい時・・・そしてこの話の展開・・・もしかして

 

 

七乃「一刀さんは”最初から”私達を引き合わせ、互いの絆を強固にし、協力して国を治め、繁栄させようと画策した」

 

 

 

 

私の考え・・・間違ってますか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

”北郷・・・一刀さん?”

 

 

 

一刀「!」

 

なぜだ!なぜ以前のフルネームを知っている!?

確かに七乃は観察眼・洞察力が鋭い、有力諸侯の引き合わせは看過されてるとは思っていたが・・・なぜ俺の名まで!

 

 

 

七乃(普段は冷静で、自分の感情を悟らせようとしない一刀さんの動揺がはっきりと読み取れます。これは当たりですね)

 

 

七乃は北郷の名を指摘された時、一刀の一瞬の動揺を見逃さず、その僅かに動揺を見せた事で自分の考えが推測から確信に変わった

 

 

七乃「最初におかしいと感じたのは、十常侍達による一刀さんへの襲撃時に親衛隊に渡させた手紙です。あの手紙の内容に従って、当時劉表に仕えていた紫苑さんを私達の陣営に組み入れる事が出来ました」

 

 

一刀「・・・黄漢升の武勇は勇名だったからな、俺の代わりに美羽を護る人物を推挙しただけ・・・だろ?」

 

 

七乃相手に誤魔化しは効かないと内心思いながらも、なんとか誤魔化そうと返答する

 

 

七乃「そうですね、普通に捉えればなんの違和感も感じません。ですが、紫苑さんの人柄・評価・勇名を事細かに書かれていました」

 

 

 

一刀「美羽や七乃が全く知らない人を推挙するのだから、詳しく書くのは自然の流れのはず」

 

七乃「そしてなぜそれらを知ってるか・・・これは間者を使って調べさせたと言われましたら、それ以上追求するのは難しい。なのでこれは推測止まりでした」

 

 

俺がそう弁論するってのも予測して話しを進めてるな・・・推測止まりと言う事はまだあるか

 

 

七乃「次に疑問に思ったのが、孫策さんの態度が急変した事です。あれだけ美羽様を憎み、隙あらば噛み付く姿勢を見せていた孫策さんが・・・ある時を境に大人しくなりました。いつからかわかりますか?」

 

 

一刀(黄巾党の戦いで、雪蓮が仕掛けてきた一騎打ちの時の話しか)

 

 

七乃「孫策さんの態度が急変したのは黄巾党と戦った時・・・厳密に言えば黄巾党との戦場で”誰か”と行った一騎打ちの後、その”誰か”とは誰の事ですかね?」

 

 

一刀「・・・」

 

 

七乃「他にも女の子と親密になるのが早すぎます。いくら節操が無く、誑しの一刀さんといえど、急激に仲良くなるとは思えません。典韋ちゃんや許褚ちゃんが良い例です」

 

 

七乃「典韋ちゃん達は連合時、袁紹軍です。初対面したのは虎牢関の時ですよね?にも関わらず、典韋ちゃんと一刀さんはお互いを真名で呼び合い、ワンコ隊にも所属させました。」

 

 

七乃「許褚ちゃんも、牢を脱獄してでも窮地に陥っていた一刀さんを助けに行きました。後から聞いた話しですと、兄ちゃんが危ない、と言って駈けていった。捕虜となり、牢に入れられていた将がそんな事しますか?」

 

 

七乃「荊州平定後、一刀さん達と合流し時から感じていた華琳の雰囲気の変化。例えるならば、狩られる立場の兎から、狩る立場の虎になっていました。それほど華琳さん全体から才覚・覇気を感じるようになりました・・・それも圧倒的な・・・ね」

 

 

七乃「長くなりましたが・・・疑惑が確信に至ったのは・・・春蘭ちゃんの言い放った”北郷”でしたね。」

 

 

これ以上は・・・無理だな。

まさかここまで細かく詳細を調べあげてくるとはな

 

一刀「ふぅ・・・参った、降参だよ。」

 

七乃「やっと陥落しましたか。もっと細かく言えばもっとありますけどね?春蘭ちゃん突いたら色々聞けちゃいましたし☆」

 

一刀「春蘭・・・秘密をあっさり喋りすぎだろ。」

 

七乃「安心してください、私以外は聞いていませんから」

 

一刀「出来れば七乃も聞かないで欲しかったんだけどな」

 

七乃「それは無理ですね♪人の秘密は暴きたくなる性分ですから♪」

 

一刀「ほんと....いい性格してるよ」

 

七乃「それほどでもあります♪それで・・・話していただけますか?」

 

七乃になら話しても大丈夫か、俺達の状況が悪くなる事はしないし。

ここで真実を話さないと、七乃は自分は信用されてないと落ち込むだろうな

 

 

一刀「俺や華琳達の話しは、かなり荒唐無稽な話しになる。信じてくれるか?」

 

七乃「私は一刀さんの事は無条件で信じ、一刀さん全肯定の七乃です。なので聞かせてください、一刀さんの明るい表情の裏で・・・何を背負い込んでいたのか」

 

一刀「はは、そんな事初めて聞いたよ。さて・・・どこから話そうか。七乃は突然自分が項羽や劉邦が生存していた過去の時代に飛ばされるって想像出来るかい?」

 

七乃「いえ、私でも考えた事もありませんし、想像出来ません。一刀さんはその状況に遭遇したという事ですか?」

 

一刀「その通りだ。俺はこの時代から約1800年先の”未来”からやってきたんだ。こことは違う世界だけどね」

 

七乃「1800年先の未来の話しは、私が秦の時代に飛ばされたと思えばわかりますが、私達の住む世界と違う世界とはなんですか?」

 

一刀「理解出来ないのも無理はないさ。なんとなくでいいから聞いて欲しい。例えば、七乃は俺の事信じてくれているだろう?」

 

七乃「改めて言われますと恥ずかしいですが・・・私は一刀さんの事を信じています」

 

一刀「そう言ってもらえるとやっぱり嬉しいな。この世界の七乃は俺の味方でいてくれている。けど違う世界では俺の事嫌いな七乃もいるかもしれない。こんな風に世界は一つでは無く、いくつもあるんだ。俺達がいまこうして生きている世界も、たくさんある世界の一つなんだ」

 

七乃「こうして話している間にも、どこか別の場所で私が生きて生活しているって事であってますか?」

 

一刀「だいたいはその認識で大丈夫だよ。そして未来から飛ばされてきた俺は・・・この陳留の地で華琳に出合ったんだ」

 

 

一刀「最初は大変だったよ、知り合いも居ない、字も読めない、住む場所も無い、人を殺しあうのが当たり前の過去に来ちゃったんだしね」

 

七乃「一刀さんが住んでいた未来では戦はなかったのですか?」

 

一刀「戦争が無いわけじゃないんだけど、俺の住む国は平和だったかね。殺しあうなんて経験無かったんだ、あの時華琳に拾ってもらえて本当に助かったよ」

 

 

一刀さんは何事も無かったかのように話していますが・・・この体験の大きさを理解してるのでしょうか?私が同じ立場ならば・・・きっと心が壊れ、正気を保ってられる自信はありません。

 

私だけじゃなく、常人ならば普通耐えれないはずです。

 

 

一刀「華琳に拾ってもらった後も苦難の連続だったよ。華琳に怒られるし、いまと違って、前の俺は一般兵以下の武しかなかったから、理不尽に怒って斬りかかってくる春蘭から命がけの逃走劇をしたり、桂花から会うたびに罵倒されて精神的にもきてたし」

 

 

七乃「荀彧さんって昔は口悪かったのですか?いまは一刀さんにべったりでそうは見えませんが」

 

 

 

一刀「前の桂花は男嫌いだったからね。仕事の事で話しかけようとした時だって”近づかないで!あんたと話してたら妊娠しちゃうじゃない!”とか”全身精○男/孕ませ無責任男/万年発情男/全身精○孕ませ男/全身精○下劣男”とか散々な言われようだったよ」

 

 

七乃「辞めてください一刀さん!それ以上思い出さなくて大丈夫ですから!」

 

はは、七乃の優しさが目に沁みる・・・あれ?おかしいな、目から汗が出てきたぞ

 

七乃「なんと言いますか。。。そのような環境でよく生きてこれましたね」

 

一刀「我ながら本当にそれは思うよ・・・その後も黄巾党を始め各地を転戦して仲間を増やしていったんだ。その時の仲間が」

 

七乃「典韋ちゃんや許褚ちゃんって事ですか」

 

一刀「全員挙げるとしたら、華琳・夏侯姉妹・楽進・李典・于禁・典韋・許褚・程昱・郭嘉・桂花そして・・・いま袁紹軍に捕らわれている張角・張梁・張宝の張三姉妹。これが俺にとってかけがえのない・・・大切な女の子達だよ」

 

 

大切な女の子・・・か。

一刀さんが心の底から彼女達を愛しているというのが読み取れます。

一刀さんが戦う理由....彼女達を護る為なんですね

 

 

七乃「そうして・・・彼女達とはどうなったのですか?」

 

 

いま一瞬だけど七乃が泣きそうに見えたのは・・・気のせいか

 

七乃「どうかしましたか?」

 

一刀「・・・いやなんでもない。その後俺達は順調に勢力を拡大、中原を支配、河北を治めていた袁紹・西涼の馬一族を倒し、大陸北部全土を領土として、『国号を魏』と定めたんだ。そんな俺達に最後まで対抗していたのが、揚州を治めていた『国号、呉・孫策』・益州を治めていた『蜀、劉備』なんだ」

 

 

七乃「あんなに親密な関係を送っている一刀さん達が敵対していたのですか!?」

 

一刀「目指す先は一緒でも、理想や考え方の差があった、お互い相容れない存在だったんだよ。華琳の目指した道は”覇道”、劉玄徳が掲げた理想は”王道”。劉備と孫策の理想は近しいものだったから呉蜀連合を結成して、俺達と決戦したんだ」

 

 

七乃「大陸の半分を支配している華琳さん達の方が国力・兵力は圧倒的、強大な華琳さん達に対抗する為に劉備さんと孫策さんが手を組んだ・・・」

 

一刀「ちなみに蜀・呉の将はこんな感じだよ」

 

 

蜀:劉備・関羽・張飛・諸葛亮・趙雲・馬超・黄忠・厳顔・魏延・馬岱・龐統・董卓・賈詡・呂布・陳宮・顔良・文醜・おまけに袁紹

 

呉:孫策・孫権・孫尚香・周喩・陸遜・甘寧・周泰・黄蓋・呂蒙

 

 

 

 

七乃「あの~一刀さん、なんですかこの凶悪な面子は!ワンコ隊の内、3人があちら側ではないですか!しかも紫苑さんは蜀、亞莎ちゃんは呉ですか!?」

 

 

一刀「そうなんだよね~関羽・張飛・趙雲・黄忠・馬超5人の武勇を讃えて五虎大将軍、通称五虎将と呼ばれていたし、孫策も江東で快進撃を続けてたから小覇王、恋も古の名将・李広と同じように飛将軍と呼ばれてたね」

 

 

七乃「武官が武官なら、文官もおかしいですよ・・・孔明ちゃん・士元ちゃん・賈詡さん・周喩さん・陸遜ちゃん・亞莎ちゃんと豪華すぎます!」

 

一刀「七乃の言う通り、この集団はおかしい。俺の住んでいた未来の国では、こんなおかしな集団を指す言葉があるんだ。人それをチートと呼ぶ!」

 

七乃「ちーと...!確かに響きがしっくりきます!」

 

 

まぁ、本来は魏がチートすぎる奴が多いからそうなっただけなんだけどな~チート筆頭のマオえもんとか

 

七乃「それで・・・その呉蜀のちーと武将達に勝てたのですか?」

 

一刀「確かに国力・兵力で上回ろうと、敵の猛将達は侮れない。軍師も権謀術数・神算鬼謀の士ばかりだ。でもね七乃、俺は最初どこから来たと言ったかな」

 

七乃「確か、1800年先の未来でしたよね?それがどうかしま・・・まさか一刀さんは呉蜀の策を知っていたと言うのですか!?」

 

一刀「そう、この時代の事は俺が住んでいた国の教科書にも載ってる事なんだ。そして、決戦を行った場所は最も有名な戦いの一つなんだ」

 

七乃「その戦いを未来で学び、敵の策を知っていた一刀さんは、敵が練りに練った策を逆手に取り自軍を勝利に導いたということですか」

 

一刀「導いたってほどでもないけどね。その決戦を勝利出来たことで、呉は揚州を保つ事が出来なくなって蜀軍と一緒に益州まで落ち延びたんだ」

 

七乃「一刀さんの未来で得た知識ってズルもありましたが、呉蜀でも太刀打ち出来なかったのを、人材がいるとはいえ蜀一国で対抗しろって言うのは無理がありすぎますね」

 

一刀「あぁ、その後成都まで進軍して蜀軍を降したんだ。黄巾党から始まった戦乱の世は集結を迎える事が出来たんだ」

 

七乃「それでめでたしめでたしなら・・・一刀さんはここには居ませんね」

 

一刀「さっき学んだ知識を使って勝利を得たと言ったが、これはやってはいけない禁忌だったんだ」

 

一刀「厳密に言うならば、未来で学んだ歴史を”変えて”はいけなかったんだ」

 

七乃「変えてはならなかったと言う事は、本来決戦で勝ったのは・・・呉蜀連合側・・?という事は、華琳さんは天下統一を成し遂げていないって事ですか」

 

一刀「七乃の言うとおりだ。本来の歴史では華琳は決戦で敗北、甚大な被害を出しまい、国力が低下して天下統一を成し遂げる事が出来なくなったんだ」

 

七乃「その本来の歴史をねじまけ、天下統一まで導いたと」

 

一刀「その結果、俺を待っていたのは・・・破滅だった。その決戦以前も、歴史の重要な場面で俺は歴史を変えて味方を救っていた。そして歴史を変える度に体調不良がひどくなっていった。」

 

 

一刀「占い師の許子将にこんな事を言われたことがあるんだ”大局に逆らうな、逆らえば身の破滅”ってね、最初は何を言っているのか理解出来なかったよ」

 

七乃「破滅というのは・・・どういう事ですか」

 

一刀「破滅と言うよりかは消滅かな?俺の姿体が霧のように無くなって、存在しなくなるんだ。」

 

 

七乃「そんな・・・平和に過ごしていた未来から飛ばされただけじゃなく、そんな辛い別れも経験したのですか・・・なのになぜ!そんな風に笑ってられるのですか!」

 

一刀「俺が愛した女の子の覇業を支えることが出来た、彼女が夢を叶えることが出来た。それだけで・・・俺は満足だったんだ、自分のしてきた行動は間違ってなかったんだってね」

 

七乃「ですが一刀さん・・・それで余りにも・・・消える一刀さんや残される華琳さん達が悲しすぎます....」

 

一刀「華琳以外の子とは・・・別れも言えなかったからな。長く続いた戦乱がようやく集結した、そんなめでたい日に消えなくてはいけなくなったから・・・言い出せづらかったんだ」

 

七乃「一刀さんがみなさんを思っての行動だったと思いますが、みなさんは伝えて欲しかったと思います」

 

一刀「俺も・・・この選択は申し訳ないと思うようになったよ。俺が消えたのを見取った華琳は、他の子達にこの事実を伝えたんだ。そうしたら凪は大暴れした後精神崩壊しかけた、霞も騎馬隊を編成して俺を捜し回ってたと・・・この事をつい最近華琳から聞いたよ」

 

 

 

一刀さんと一緒に戦った魏の女の子達の気持ちはわかります

大切な人を見送ることも出来ず、事後報告でそのような事を知れば、正気を保っていられるはずがありません

特にワンコ隊に所属してる楽進さんのような”忠犬”ならその影響は計り知れないです

 

 

私も・・・楽進さんと同じ立場なら・・・・多分後を追って自決してますね

 

 

 

一刀「そして俺は消えた後、天の国に戻るはずだったんだ」

 

 

一刀さんがこうして私の目の前に居るわけですから

戻る途中で何かがあって、またこの戦乱の世に身を投じたという事ですか。

問題は、一刀さんがまた戦う事になった理由の”何か”ですか

 

 

一刀「戻る途中、俺を最初に華琳達の世に送った貂蝉って・・・筋肉達磨で下穿き一枚だけの全裸変態とあったんだ」

 

七乃「すみません・・・もう一度その人の特徴をお聞きしてもいいですか」

 

 

貂蝉の特徴を聞いた七乃は、そんな人いるはずがないといった表情で聞きなおしてくる

その気持ちはわかる!いい奴だとは思うんだけど・・・もう二度と見たくない

 

 

一刀「一言で言うと・・・変態の化物だ」

 

七乃「気にしたら負けそうですね・・・続きをお願いします」

 

 

七乃がこういったことで折れるなんて珍しいな

あれの異常さは会わないと分からないけど・・・会わせたら七乃でも気絶しそうだ

 

 

一刀「その貂蝉が俺にこう言ったんだ、”この世界の華琳に危険が迫っている。その危機から救ってほしいってね”」

 

 

一刀「貂蝉は未来に帰る事も出来るから、未来に帰るか、華琳を救う為に力を貸すか選んで欲しいって

。俺は迷わず華琳を救う方を選んだ」

 

七乃「未来には一刀さんの家族・友人が居るんですよね?なのに迷わなかったのですか?」

 

一刀「確かに親父や母さん、おじいちゃんや妹には悪いと思ってる。友人の・・・おい・・おいなんだっけな?思い出せないや」

 

 

友人の名前を思い出せないって。。。

はたしてその人を友人と呼べるのでしょうか

おいなんとかさん哀れですね

 

一刀「心配をかけてる家族には申し訳ないけど・・・俺との思い出が無くても、俺の事を知らなくても・・・傍に居たかったんだ」

 

 

そうしてこの世界に来た一刀さんは、華琳さんの兄として護ってきたんですね

 

七乃「ですが待ってください、華琳さんは最初本当の妹として過ごしてきましたよね?この世界の華琳さんと、一刀さんと過ごしてきた華琳さんは別人なんですよね?なんで一刀さんと過ごした記憶・人格を取り戻してるのですか?」

 

 

 

七乃は凄いな、俺の拙い説明でここまで理解出来るか。

それと同時に言ってない事も推測して質問してくる

 

以前の外史では袁術と一緒に国を追い出されたが、袁術軍の軍事・内政・外交・袁術の世話を一人でやり抜き、やる気を出せば天下を取れる才だとどこかで聞いた事がある

 

袁術への歪んだ愛が邪魔してたみたいだが・・・七乃の才は華琳に匹敵するかもしれない

 

 

一刀「そこは俺にも解らないなんだ。貂蝉いわく、この世界は何が起こるかわからないから気をつけて欲しいと言っていた。魏のみんなが俺と過ごした記憶が有るのも、何が起こるかわからない現象の一つなんだと思う」

 

一刀「桂花・風・稟みたいに俺と会う前から記憶を取り戻している子も居た。俺と接触する事で思い出す子も居た。華琳みたいにずっと一緒に居てもなかなか思い出さない事もあった。だからこの現象は上手く説明できないんだ」

 

 

七乃「世の中不思議な事で溢れてるものですねぇ~それと一刀さん、天下統一を支えた程昱ちゃんと郭嘉ちゃんと、五虎将の関羽さん・飛将軍恋ちゃんを真っ先に配下するって”ちーと”すぎませんか?」

 

 

一刀「ぐは・・・・やっぱりそう思いますか?愛紗と恋の件は完全に不可抗力と言いますか」

 

七乃「どう言いつくろっても、ちーとは変わりませんね」

 

一刀「それは置いておくとしてだ!」

 

まぁ、こんなに大切に思ってる華琳さんの為ですからね

力が必要なのはわかりますから、これ以上は言いません。誤魔化されてあげますよ

 

一刀「あとの流れは七乃も知っている通りだ」

 

 

七乃「結局、華琳さんの危機は十常侍や反連合だったんですか?」

 

一刀「貂蝉は”危険”しか言ってなかったからな~これで危機が全部去ってれば安心なんだが」

 

七乃「最後に敵として立ちはだかるのが・・・麗羽さんとは。こればっかりは私でも予測出来ませんでしたよ」

 

 

麗羽さんは美羽様同様、一刀さんに懐いてますから、一刀さんが生存したと解ればすぐに帰順すると思ったのですが・・・

なにか麗羽さんを考えを変えてしまったのでしょうか?

 

 

一刀「麗羽には悪いが・・・天下を治めるためにも、張三姉妹を取り戻すためにも・・・手は抜かない」

 

七乃「大丈夫です、勝てますよ一刀さん。一刀さんがかつて経験した魏・呉・蜀すべての人材が結集しているのです、これだけの人材を揃えてたら負けるほうが難しいです!慢心は駄目ですが、気負いすぎも駄目です!」

 

一刀「すまんすまん、どうも最近神経質になってるみたいでな。俺からの説明はこれぐらいだが、あと他に聞きたいことあるか?」

 

 

他に聞きたいこと・・・なにかありますかね?

聞きたいことは全部聞けましたし....

あ!一番重要な事を聞くの忘れてました!

 

七乃「麗羽さんを下し、天下統一した後・・・一刀さんはまた消えてしまうのですか?」

 

 

そう、私にとってこれが一番大事な事。

きっとこれは私だけじゃなく、一刀さんの周りにいる女の子達にとって、一番重要な案件

消えると言われたらどうしようと内心ドキドキでしたが、一刀さんの口から発せられた言葉は逆の事でした

 

 

一刀「あぁ、それなら大丈夫だよ。最初の世界と違って、この世界の”住人”として送ってもらえたから」

 

 

はぁ~ならよかったです。もし一刀さんがこの世界から居なくなるなんてなったら・・・

憂さ晴らしに鮮卑や異民族をいじめに行くところでしたよ~あくまでいじめの範疇ですからね?

 

一刀「な、七乃?物凄く悪い笑顔してるが・・・どうかしたのか?」

 

七乃「なんでもありませんよ~?平定しても一刀さんが一緒に居られるならば、さっさと麗羽さんを半殺・・・じゃなくて教育に行きましょう♪

 

一刀「いま半殺しって言いかけたよね!?むしろ言い切ってから言い直そうとしたぐらいハッキリ言ったよね!?」

 

七乃「やだな~そんなはずないではありませんかあ~♪ただちょっと”お仕置き”するだけですよ~?」

 

一刀「は、腹黒い。そこは変わらないのな」

 

乙女に向かって腹黒いなんて失礼しちゃいます!

私のような可憐な女の子に腹黒なんて似合いませんし

 

 

 

 

 

美羽「一刀にいさま~七乃~!そんなところにいないでこっち来てくれたもー」

 

 

一刀「美羽が呼んでるから行こうか」

 

七乃「一刀さんは先に行っててください、私は少し涼んでから行きますので」

 

一刀「わかった、美羽が待ってるから早く来てくれよ?」タッタッタッタ

 

 

 

 

 

 

 

美羽「七乃はどうしたんじゃ?」

 

一刀「少し涼んでから合流するって」

 

雪蓮「来たわね一刀!私と勝負よ!」

 

一刀「面倒だから却下」

 

雪蓮「美羽にいいところ見せたいから受けて下さい、お願いします!」土下座

 

尚香「必死すぎだよお姉ちゃん・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一刀さんが抱えてもの・・・正直全部を理解したわけではありませんが、わかったのは一刀さんと魏の女の子が特別な絆で強く結ばれている事。

この絆に割って入ることは劉備さん・月ちゃん・美羽様、そして私でも無理ですね

 

私も一刀さんと幼少から過ごしてきましたから絆の強さには自信があります。

でも・・・比べる対象があまりに大きすぎますよ、私のが霞むほどの強さなんですもん

 

違う世界からの付き合いなんてひどすぎます!

ですが!私は諦めませんから!正妻は無理でも第・・・・何妾なら狙えるんでしょう?

 

うぅー言ったそばから自信が無くなります....

 

この問題は後で解決するとしまして、官渡決戦の準備を進めましょう。

麗羽さんだけなら何の問題もありませんが、陳宮と言う人が厄介ですね、劉備さんや風さんが奇策にやられてますし。

今回も何かしら仕掛けてくるのは想像出来ます、軍師が集まって対策を練っているようですが・・・今回は私も動きます!

 

少しでも一刀さんにいいところを見せて・・・え~とあぴーるでしたか?をしてみせます!

恋する乙女は国士無双!です!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お久しぶりです、2週間ぶりかな?

三國志Ⅸのプレイ動画(久遠戦記・101匹阿斗ちゃんなど)を漁ったり、

三國志Ⅸのグラ変更のやり方覚えたのでそっちに集中していたりと完全にこっちが疎かになってました。。。

 

前言われた久遠戦記を全部見たのですが・・・確かにループ、記憶が戻るとか似てますね

クオリティーは月とすっぽん、天と地ほどの差がありますけどね!

 

もちろんすっぽんと地がこちらです

 

 

 

 

さて・・・七乃のパートだけ異常に長い、七乃だけで1/3取ってるかもしれないです

メインヒロイン七乃だっけ?状態ですはい。

七乃の理解が速すぎるかな?本気出せば七乃はこれぐらいいきそうかな~と思ったんですけど

 

 

動画漁りはある程度終わったので、こちらに戻って残りの拠点と最終話仕上げたいと思ってます

今月中に終るかな・・・

 

例の如く、違和感あるところありましたら指摘お願いします(m(_ _)m)

 

 

 

 

 

 

 


 
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