No.78896

真・恋姫†無双魏√EDアナザー 外史の統一者2-16

sionさん

今回で反董卓連合終幕です!
話の内容は・・うん・・(ぁ
あとがきのラストにお知らせもあります。それもよろしくお願いします。
それでは!楽しんでいただければ幸いです!

2009-06-13 23:27:58 投稿 / 全12ページ    総閲覧数:78574   閲覧ユーザー数:35377

袁紹は焦っていた、自身が連合の総大将としての活躍が出来ていないことに。

 

難攻不落の関二つ。

 

汜水関は孫策の手によって陥落。一週間以上も此方だけに殆どの被害を被らせ、硬く門扉を閉ざし

 

ていた・・・はずだったのに。たった一度の奇襲紛いの戦法で落としてしまった。

 

同じく虎牢関。これを落としたのは旧知の仲である曹操こと華琳。自分と袁術、連合の発起人であ

 

り総大将として挑み、恐怖を植えつけられた忌まわしい関。それを・・・たった一度の攻防で押し

 

込んで落としてしまった。確かに孫策と劉備が協力をしたのかもしれない、がそんなことはどうで

 

もいい。唯一つ、総大将で名家である袁紹をして落とせなかった関をただ一度の攻防で落としたこ

と。

 

これらの事実がこの連合の中で二人の名を確固たるものとしていた。この連合にはほぼ全ての諸侯

 

が参加している。そしてそれは・・・この連合での名声はこの大陸での名声に繫がるという事。そ

 

してそれは本来・・・総大将の袁紹が受け取らなければいけない賞賛。

 

その賞賛を一切受けられていない、それどころか寡兵に負けたことにより袁家の名前も遂に落ち目

 

かといわれる始末。だからこそ、袁紹は焦っていた、だから

「今度は洛陽です!洛陽には私達が一番初めに入りますからね!?当然いいですわよね皆さん?」

 

軍議でそう言い放っていた。名声とは言わない、しかし一番初めに街に入り帝を手中に収めなけれ

 

ばいけない。だからこそ袁紹は焦る。

 

「其れは構わないわよ?私はあの虎牢関で十分な戦功を上げたわ。だからもう十分。洛陽への一番乗りが欲しいなら好きにすればいいわ」

 

そう言い放つのは余裕のある曹操。今回の件で春蘭が目を失いはしたものの。彼女がそれを表向き

 

とはいえ気にしなくなったのだからいつまでも引っ張るわけにはいかない。

 

「私も構わないわ、この戦で欲しいものは十分手に入れたつもり。一番手が欲しいなら勝手に持っ

ていって頂戴」

 

それだけ言って欠伸を噛み殺し退屈そうな顔を見せるのは孫策。

 

そして殊勲者二人にそう言われれば他の諸侯に出る幕など無く。

 

「流石にお判りになっているようですのね?この袁本初が見事に洛陽を落として見せますわ!おーっほっほっほっほ!

 

今の袁紹軍の武将二人、特に顔良は全くといっていいほど使い物にならないのだが。そんなことは

 

御構い無しという風に笑い軍議が終わる。

 

ところで同じく袁家の袁術のほうは戦功が欲しいのではないか?と聞かれれば

 

 

「七乃!妾はあの張遼と華雄が怖いのじゃ!だから洛陽の攻めには参加したくないのじゃ!」

 

・・・七乃、張勳の胸に抱かれてカタカタと震えて泣き声を出していた。

 

「はいは~い、大丈夫ですよ~?美羽様。怖い人は皆倒されちゃいますからねぇ~」

 

そういう張勳は袁術をかき抱いて幸せそうにしているが。

 

そうして、袁紹を筆頭として洛陽の街へと向かう連合軍・・・その異変に反連合の彼女達は気づい

た。

 

「・・・敵がいないというより・・・なにもいないと表現するほうが正確ですね、華琳様」

 

「そうね、何か企んでるんじゃない?あの男のことだから。斥候も何の情報も持て帰ってこないの

でしょ?桂花」

 

「申し訳ありません」

 

そう、彼女達の言うとおり

 

虎牢関から洛陽の街があと少しというところまで行軍したというのに、敵はおろかその斥候すらも

 

確認できない。同じように孫策のところも、劉備のところも斥候に何も引っかからないことに首を

 

捻っていた。

 

以前に天の御使い、北郷一刀に言われたことはたった一つ。

 

「洛陽の街への一番乗りを袁紹にすること、決して君達が一番乗りしないこと」

 

たったそれだけしか、虎牢関後の彼らの動きを図る材料が無い。

 

そして先陣をいく袁紹はこの違和感に気づいていない。いや、敵がいないことには気づいているのだが

 

(漸く董卓さんのところも覚悟を決めましたのね!)

 

自分に都合のいい風にしか考えていない。

 

またその袁紹に着いていく顔良と文醜の二人も

 

「・・・なぁ斗詩・・・また呂布って出てくるのかな」

 

「・・・・・・・・」

 

不安を和らげようとする文醜の声と・・・その声が聞こえていないのか暗い眼をしてなにやら思案

 

している雰囲気を持つ顔良の二人。

 

そして、その袁紹軍の士気は・・・最悪な物と言えた。たった一軍、それも大きい原因は一人の武

 

将の存在に自分達が半数近くまで減らされた事実が彼らの士気を極端に下げていた。

 

 

 

そんな状態でも行軍は止まらない、だからこそ足さえ向けて常に前に進めば

 

洛陽の町はすぐ目の前まで迫る。

 

「いいですこと皆さん!董卓軍がまだ待ち構えているかもしれません!油断はせずに!!しかし、

袁紹の軍として堂々と行きますわよ!」

 

その声で彼女達は洛陽の閉じられた城門へと向かい。

 

それを開けるために口上も述べようとしたところで

 

「開門!急げ!」

 

その声と共に門が開いた。

 

その様子に一同は唖然とするしかない、ただ一人

 

「おーっほっほっほっほ!どうやら本当に降伏のようですわね!皆さん!いきますわよ」

 

その声で街の中へと入っていく。そして見て驚くものがある

 

袁紹は名家というだけあり、洛陽の町にもそれなりに来たことがある。

 

そして最後に来たのは十常侍を排斥しようとと何進に協力していた時。その時の洛陽はお世辞にも

 

いい街とはいえない状況だった。それなのに

 

「・・・ここ・・・どこですの?」

 

その声が体現しているように洛陽の町は整然としていた、今でこそ兵が入り民が屋内へと避難して

 

いるため活気は無いが、そこにはかつてまでのあれた街は存在しない。

 

「すごい・・・」

 

そう呟いたのは先ほどまで暗い目をしていた顔良。そしてその目は洛陽の街並みを見てただ一言、

 

その一言がつい口をついて出てしまった。

 

その街並みに多少の動揺を見せるものの、袁紹達は王宮へと足を向けてただ歩を進める。

 

そして街の中ごろまで来たところで・・・人の壁にその進行を妨げられる。

 

「?何なんですの?貴方たちは」その疑問に答えるように町人が口を開く

 

「董卓さまを返せ!御使い様をこの街へ返してくれ!」

 

「何で戦なんて起こした!嘘の情報まで使って!」

 

ほぼ全てがそれと同じ内容、歓待の言葉など何一つ無く、その全てが拒絶の言葉。

 

その様に袁紹は怒りを感じていく。

 

(貴方達を解放して差し上げたのは私達ではないですか!?)

 

そんな思い違いで怒りを篭めていくそしてその怒りは

 

「御使いのお兄さんを返せ!」

 

そう言った子供が投げた人形が袁紹に当たったところで・・・爆発した

 

「皆さん!ここにいる人たちに誰が主か教えて差し上げなさい!」

 

その言葉で士気が低かった袁紹軍は・・・暴走を始めようとした

 

今まで溜まった鬱憤の全てをそこで晴らそうとして剣を振るい

 

ガギ・・・っという音と共にそれを阻まれる

 

 

 

「悪いが・・・民衆を守るのが俺ら警邏の役割なんでね。御使い様・・・北郷隊長にもこの町の治安をよろしく頼むといわれているんだ。だからここは行かせないし・・・俺らを抜くまで街の人たちには危害を加えさせない」

 

阻んだのは洛陽の町の警邏隊、ただし今ここにいる警邏隊の数は200そしてその200全てが、北郷一

 

刀の正規軍の最精鋭。一刀の部隊は攻撃には殊更に向いていない。ただ耐え、守り、時間を稼ぎ、

 

敵に疲労を与え、自らの数を減らさぬ戦いを心掛ている。

 

その戦い方は異質、しかし北郷一刀の人柄を考えればそれこそが本質。だからこそ、その部隊は剣

 

よりも盾を選ぶ。そしてその戦場は、城中や城下であることを前提としている。篭城戦などに特化

 

している部隊。孫策のところと汜水関でやったときこそあっさり降伏はしたが。普段の訓練の仮想

 

相手は野戦で張遼隊、篭城戦で華雄隊、そして奇襲での防戦で趙雲隊。その全てから攻撃を受けて

 

最低でも四半日耐えれるだけの防御の部隊。だからこそ、それだけの訓練をしていない袁紹の部隊

 

ではその守りを抜けない。数で潰すにしても取っ掛かりが必要なのだが・・・そのきっかけは与え

ない。

 

そうして4刻程攻防が続いた時に

 

「双方!己が武器を地へと置け!袁紹よ!献帝様がお呼びだ!すぐに来るがいい!」

 

一人の文官がその場へと大喝を入れて袁紹へと声を掛け

 

「分かりましたわ!皆さんお下がりなさい!」

 

その声で争いは終局を見せ。

 

「文醜さん!顔良さん!いきますわよ?」

 

3人は城内へと案内されていく。

 

袁紹はそこで帝からお褒めの言葉を賜り、そしてその帝を自らの手中に収められることを考えて。

 

そして董卓の泣いて謝る様を想像して。

 

そこには既に、董卓軍がいないことなど頭の片隅にも置いていない。

 

 

その頃の董卓軍はというと

 

 

「一刀さん!」

 

「月!」

 

その言葉で月が駆け出して一刀の胸へと飛び込んだ。

 

「無事で・・・よか・・よかった・・・・です」

 

その顔は嬉しそうな笑顔と涙でぐちゃぐちゃで

 

「あ~もう!月!顔が大変なことになっちゃってるから!」

 

そう言って急いで布で月の顔を拭こうと詠が駆け寄り、必然的に一刀の脇で

 

「褒めてあげるわ、お疲れ様一刀。最後の詰めもしくじってはいないでしょうね?」

 

そう言ってほんのり赤い顔で笑顔を見せてくれた。

 

「あぁ、万事上手くいったよ。ただ袁紹は読み易過ぎてなんかあれだったけどね」

 

苦笑を一つその顔に浮かべて

 

「けど皆無事だから、安心してね?さて、時間も無いんだし早いところ行こうか」

 

「そうね!ほら月!いつまでも一刀に甘えちゃダメ!」

 

「・・うん、あとは詠ちゃんの分だもんね」

 

「ゆ、月~~///」

 

そんな姿もほほえましくて

 

「ちゃんと無事で帰ったよ、ただいま、月、詠」

 

ついつい二人を後ろから抱きしめてその頬へとキスを落とした

 

その行為に二人は声すら出せずに顔を赤くして・・・

 

「もう!そういうことはいきなりしないの!」

 

その声で振りほどいた詠も

 

「へぅ~~~・・・・・/////」

 

赤くなって上気した顔を両手で隠している月も

 

一刀の帰還を誰よりも喜んでいた、ただしここは洛陽ではなく長安だが

 

 

 

「ウチらは無視か・・・そうか~悲しいなぁ華雄~」

 

張遼が華雄に嘘泣きしながら肩にしがみつき

 

「そうだな、主のために武を尽くしたものとしてはこの扱いは少しな」

 

華雄がそれに同意し

 

「ふむ・・・まぁ大目に見ないことも無いのですが、お気持ちは分かりますので・・・ただまぁ一

刀殿が幾らいい男とはいえ我等に対して一切触れぬとは」

 

星がからかい

 

「・・・・・・月たち、ずるい」

 

恋が抱きしめられてキスされる二人に嫉妬し

 

「この扱いはあんまりですぞ!」

 

ねねが自らの待遇を嘆く、そしてその光景に

 

「う、悪かったわよ。けどみんなの無事を喜んでないわけじゃないんだから勘違いはしないでよ

ね?」

 

「えっと・・・あの・・・ごめんなさい」

 

月と詠が自らの性分にあったことばで謝る

 

その様を見て・・・一刀はとても幸せそうな笑みを浮かべた。

 

この平和な光景を見るために彼は戦っていたのだから・・・だから安心した北郷一刀は

 

「・・・ん」

 

その声を一言だけ、それと同時にフラッとその姿が崩れ

 

「「「「「「一刀(さん)!」」」」」」

 

意識を手放した。ここなら安心していられるという考えが一刀の緊張を切らせた。

 

だがその表情は、変わらぬ笑みを浮かべていて・・・

 

「しゃーないなぁ一刀は・・・まぁよくやったからな、これは褒美や」

 

そう苦笑して、眠る一刀の頬にそっとその唇を押し当て・・・

 

それを見た全員が一刀の顔のどこかにキスを落としていった。

 

余談だが、唇にキスをしたのは恋と華雄と詠の3人だった。

 

 

 

「董卓ならばすでに長安へとその身を移したぞ?袁紹」

 

そう厳かに、けれどその声に残る幼さは隠せずに、献帝、劉協は言う

 

「袁紹よ、余はそなたに問う、何故董卓を討とうとした?そなたの言う暴政などは余の知る限りた

 

だの虚言。それ相応の理由があってこの洛陽へと剣を向けたのであろう?」

 

その言葉に対して袁紹はただ眼を伏せ何も言えずにいる

 

文醜はそうでもないが、顔良など真っ青を通り越してすでに紫色の顔色だ。

 

「そ、それはですわね!」

 

「それは?」

 

「う・・・洛陽の町の酷さは私も知っていました、それを私の手で正そうと。その折に献帝様が宦

官達に拉致されかけ、それを救った董卓さんが傀儡として『もうよい黙れ』な!」

 

そこまで言って未だ幼い献帝に睨まれる

 

「高々その程度の理由で余の命の恩人である董卓を討とうとしたというのか。それに彼の者の統治

は非常に優れていたぞ、その成果はあの街並みを見れば分かるだろうが、あれに仕えている軍師達はとても優秀だな、人は財産、それ持つ董卓もまた優れた御人だった。」

 

そこまで言って

 

「袁紹、貴様はその洛陽の平和を踏みにじり、余の恩人の顔に泥をかけたのだ。」

 

それだけを言って

 

「しかし!」

 

というその言葉を献帝は封殺して

 

「あの者達をここへ呼べ!」

 

その言葉で一礼した者はどこかへと姿を消し。

 

5人の見覚えのある女を連れてまた姿を現した。

 

それは連合の中にいた一刀の協力者達・・・

 

 

「ところで一刀?」

 

「なにかな?詠?」

 

そんな洛陽の会話の外、洛陽のすぐ近くの長安、そこでの一刀の私室で一刀の様子を見ていた詠と

 

目を覚ました一刀は二人きりで話し合う。

 

「今頃あいつ等はどうなっていると思う?」

 

「ん~街の人たちは完全に俺達のほうに傾いてくれているし、俺の部隊から特に守戦に長けたのを

200人警邏として残した。だから民に被害は無いと思うよ。それで彼女だけど、」

 

そこで一区切りして少しだけ意地の悪い笑みを見せる

 

「今頃協に絞られてるんじゃないかな?すごく怒ってたし」

 

一刀は献帝をその名、協で呼ぶことを許されていた

 

「そうね、時の帝までこちらに付いてくれたのは嬉しい誤算だったわ」

 

そう、そのおかげでこの策は失敗しないだろう、そう二人は考える、そのとき洛陽では

 

「な!華琳さんたちが何故ここに!?」

 

袁紹の前には曹操、孫策、劉備、馬超、公孫瓉の5人が現れ

 

帝に対しての礼をとった。

 

「余が呼んだのだ、これからのことに関係するからの」

 

それだけ告げて

 

「袁紹よ、余はそなたを許せぬ、不当にこの洛陽の平和を乱し、余のいる洛陽にその剣を振りかざ

したこと、許せることではない!そしてだ袁紹よ!そなたは余の恩人董卓にまでその牙をむい

た・・・ならばその身でこれがどういったことかを受けるがいい!」

 

そう言い放ち一呼吸置き、視線を曹操たちに移し

 

「そなた等の特に曹操、孫策、二人の活躍は余の耳にも届いている、董卓の軍はかなり優秀、それが守る難攻不落の関を落とした功労者と。そしてそなた達が連合に参加したのは名家袁紹の名があったがゆえであろう?ならばそなた達が連合に参加していたことは責められぬ。そしてだ、曹操!」

 

「っは!」

 

その応答には確固たる決意があり・・・それは

 

 

「そなたを盟主として、袁紹を討つことを命ずる!またその折には現在長安へとこの洛陽を離れた董卓も連合へと加盟せよ!孫策、劉備、馬超、公孫瓉!そなた等も加盟し、逆臣袁紹を討て!これは天命である!」

 

そこまで言えば

 

「・・・承りました、この曹孟徳、見事に袁紹軍を討ってご覧に入れましょう」

 

華琳は袁紹と敵対する。

 

「袁紹よ!今ここでそなたの首を飛ばすことは容易いが・・・余はこれ以上この宮殿で血を流した

くはない、これまで仕えていたことに対するせめてもの温情だ!早くこの場を去り、来るべき連合との決戦に備えるがいい!」

 

そう言い放つ。その言葉に袁紹は返す言葉もなくただ呆然として

 

「な!?・・・何故華琳さんたちですの!?彼女たちが信じられる保障でもあるといいますの!?」

 

そうあがく、だから

 

同時刻の長安での二人の思考と被るように、それは見越していないが協は言う

 

(袁紹、貴女は月の、そして僕の理想に泥をぬった・・・そして戦を起こした)

(袁紹、あんたは私利私欲のために俺の主を傷つけた)

 

「この者達は天の使い、一刀が信用できるといったものたちだ、それを信じたまで!」

 

「な!あんなわけの分からない男の言うことを聞くといいますの!?」

 

その会話の中にも思いが入る。

 

(僕はあなたを絶対に許さない、月が笑顔で暮らせる街を奪った貴女を!だから!)

(俺はあんたを許さない。月の優しさを踏みにじったあんたを、だから!)

 

「貴様!余の命の恩人にして余が慕う一刀をも愚弄するか!もはやここにいるだけでも不快!早々に去ね!」

 

(僕と一刀の渾身の策!嵌まりに嵌って奈落の底まで落ちてしまえ!)

(俺の知識と詠の智謀で織り成す会心の策。抵抗一つ出来ずに追い落とされるがいい!)

 

長安の二人の思考と洛陽の協の言葉が重なり。

 

その言葉で袁紹は憤慨し口をぽかんと開けている文醜と茫然自失した顔良をつれて宮殿を去ってい

 

く。その背には、ただ死神が鎌をもたげて待っていることに誰も気づかない。

 

反董卓連合が壊滅したその日、反袁紹連合が設立された。

 

しかしこの戦争の傷痕もあるゆえにその反袁紹連合は、少しの休みを入れてから袁紹を追い詰める

 

こととなる。名家袁紹にもはや逃げる道はない。

 

その日、洛陽にいた袁紹の兵達、その全てが自らの領土への撤退を余儀なくされていた。

 

その士気は非常に低い。ただ一人、顔良だけが異質な雰囲気を放っていた。

 

それは好意的に取れるものではなく・・・ただ絶望を目の当たりにしている眼だった。

 

 

 

 

おまけ(本編に関わります) 一刀が呼ぶ理由

 

それは献帝が即位して少ししたときのこと

 

「余の命の恩人、北郷一刀よ。そなたに褒美を取らせる。官位がいいか?それとも金銀資材か?何

でも言うがよい」

 

「えっと・・・気持ちはありがたいのですけど。これといって」

 

その問いに対して一刀は何も望むものが無いことを告げると

 

「何か無いのか?何もやらぬでは余が帝として恥をかくことになる」

 

恥をかけるわけにもいかないと考えた一刀は

 

「ならば献帝様、あなたの力を月に、董卓に貸していただきたい、あの者は将来この大陸を平定す

る身、故に彼女に力を貸していただきたい」

 

その言葉にさらに困惑する。

 

「それはそなたへの褒美ではないではないか・・・まぁよい、約束しよう。それとだ北郷よ、そな

たは天の御使いと呼ばれているらしいな」

 

そこで帝は天を名乗っていることを思い出すが

 

「よい、気にするな。そうじゃな・・・褒美として余を呼ぶ時、協と名で呼び捨てにすることを許そう。まぁ余もそなたを一刀と呼ばせてもらうがな。そなたが天の御使いであるのならば帝を名で呼ぶことくらいは許される、それが余の命を助けたものであるのならばなおさらだ」

 

そういわれてはと仕方無しに名を受け取ったのだった。

 

そして一刀が消えてから劉協は

 

「本来なら真名を授けたいところなのだが・・・余の真名は将来の伴侶以外には明かすわけにはいかぬのでな・・・すまぬな一刀」

 

そう寂しそうに呟いた。

 

 

 

超おまけ(本編には何の関係もありません・・・?)

 

「ねぇ?冥琳?」

 

「なんだ?雪蓮」

 

二人は今、閨の中で過ごしている

 

「帝まで認めている北郷一刀・・・やっぱり欲しいんだけど無理かな?」

 

「流石に・・・な。何の理由もなしにあれが離反などすることは考えられん・・・それと同様にあ

れを手放す理由も考えられん。」

 

「あら?冥琳までそう思う?」

 

「無論だ、町人や警邏のものに聞いた限り、あの街の実質的な改正は北郷一刀と董卓軍の軍師によって執り行われているが、区画や役所、警邏などを考案したのはあの御使いだそうだ。そして戦場ではあの智謀、知略。胆力もある。武のほうは分からぬが兵たちからの信頼は全幅だ。それはあの指揮の巡りの良さと士気の高さで分かる。明命に聞いた限り人柄もよさそうだしな。これだけ揃った人物をそう手放す理由などあるまいよ」

 

そこまでを一気に語り一息つく

 

「そうなのよねぇ・・・まぁこれから袁紹を倒す同盟の盟友として何度か会うでしょうから・・・

その時に篭絡すればいいのよね?」

 

その言葉に苦笑を漏らして

 

「誰が行くのだ?」

 

「私か明命か蓮華かシャオかな?」

 

「まぁ頑張れ。無駄だとは言わんが確率が低いことだけ言っておこう」

 

「ぶ~ぶ~冥琳も参加する?」

 

「私は遠慮しておくよ」

 

そう二人で語り明かす。天の御使い、北郷一刀を自軍へと引き込むための策を談笑としながら。そ

 

して・・・

 

「ぶ~いいもん、今は冥琳を堪能するんだから!」

 

そういった孫策は

 

「な!こら・・・そこは!・・・ん」

 

周喩の体をまさぐり顔を綻ばせていく。

 

二人の夜はまだもう少しだけ長い。

 

 

 

-あとがき-

 

反董卓連合終わったよー!・・・この展開予想できた人どれくらいいるんだろう

 

予想しにくい話の展開にしてみたんだけど・・・

 

っは!まさか皆見抜いていたな!っく・・・スパイはどこだ!

 

閑話休題

 

そんなこんなでここまでこれました。ここまで来れば董卓さんは一大勢力となれますので

 

展開が少しだけ楽になれます。

 

そしてふとTOPページをみれば私の作品の名前がランキングに・・・

 

総合3位とか・・・何か悪い冗談とかドッキリを疑った後、気分が有頂天に・・・

 

これも読んでくださる皆様、支援、コメ、応援してくれる方々のおかげなのですよ!

 

修正コメとか感想コメとか要望コメとか質問コメとか!読むたびに書く気力が沸いてきます!これ

 

からも頑張りますのでよろしくお願いします!

 

懲りずに友達との問答をここに晒しますね。(いい加減これ要らないかな?)

 

 

1、それで?アンケート見たけど10の???ってなによ:

黙秘権を行使します。正直書くことはないだろうなぁとおもって???としただけだからあまり気にするんじゃないぜ相棒。

 

 

2、逆刃刀折れたけどいいの?:

もともと折るつもりで二本用意したんだ。だから想定どおり折れて安心した。

春蘭の本気の一撃とか刀なんて折れてしかるべきだろう?

 

 

3、ところで俺の凪たちの出番がないわけだが、どうしてくれるんだ?:

すまん、三羽烏出す機会がない・・・出してもやられ役立ったし。どこかで出番を与えたい気もするんだけど・・・この√だと難しいかも。凪は武人として、真桜は兵器面で出せるかもしれないけど・・・沙和が特に難しい。

 

 

4、ハムの存在感薄くね?:仕様。

 

だいたいこんなところで。

 

それではまた次のお話で!

 

(6月14日は所用がありますので更新できないかもしれません。また次回は拠点√を予定しております、本編は進みません。ご了承ください)

 

 


 
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