No.788572

英雄伝説~運命が改変された少年の行く道~戦争回避成功ルート

soranoさん

第56話

2015-07-10 00:13:02 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:1240   閲覧ユーザー数:1139

 

 

 

~カレイジャス・ブリッジ~

 

「何だと!?」

「ルイーネさんがノルドでも現れたあのギデオンを………」

パントの説明を聞いたユーシスは声をあげ、ガイウスは複雑そうな表情をし

「ちょっと待て!確かギデオンは”通商会議”でのオズボーン宰相の暗殺失敗後撤退している所を”六銃士”達に追い詰められて、最後は自爆したという話だぞ!?」

「まさか……あの情報は”六銃士”によって偽装された情報だったの!?」

トヴァルとサラ教官はそれぞれ厳しい表情でパント達を見つめた。

 

「まさにその通りですわ。なお情報を偽装した理由はできる限り自分達の”敵”を増やさない為ですわ。」

「自分達の”敵”を増やさない為に情報を偽装したって……!」

「エレボニアとカルバードに喧嘩売る事を考えていたのに、何で今更敵を増やす事を恐れているのか意味わかんないよ~。あれ?まさかとは思うけど”黒月(ヘイユエ)”のクロスベル支部長のツァオと側近のラウもあの時に暗殺したの?あれ以降二人の消息は不明だし。」

シグルーンの説明を聞いたアリサは厳しい表情をし、ミリアムは疲れた表情をしたがある事に気付いてシグルーン達を見つめて尋ねた。

「ああ。ツァオ・リーが後々クロスベルにとって災いの種になると判断したクロスベル警察のルファディエル警部の指示によって、”神殺し”セリカ・シルフィルの使徒の一人―――”紅き魔女”レシェンテが唯一意識があった側近のラウと共にツァオを魔術で塵も残さず消し飛ばしたとの事だ。」

「何だとっ!?」

「クロスベル警察のルファディエル……―――”叡智”のルファディエルね!警察に所属している癖に、暗殺を指示するとか何を考えているのよ……!どう考えても犯罪じゃない!」

パントの話を聞いたトヴァルとサラ教官はそれぞれ厳しい表情をし

「そうは言っても相手はプリネ姫の命を狙った”賊”。予めプリネ姫を含めた通商会議に参加しているメンフィル皇族の命を狙った賊は最悪命を奪っても構わないというメンフィルの委任状を彼女達は持っていましたので、”G”を殺害したルイーネ一佐も含めて罪には問われませんわ。かの”鉄血宰相”が”赤い星座”に”帝国解放戦線”の処刑の委任状を渡したように。」

「……ッ……!」

「まあ~、それを言われたらボク達は反論できないし、どうせ”証拠”もとっくに処分していて残っていないだろうから、”通商会議”で”G”やツァオー達の暗殺した件で”叡智”や”六銃士”を責める事はできないだろうね~。」

シグルーンの話を聞いたサラ教官は唇を噛みしめてシグルーンを睨み、ミリアムは疲れた表情で呟いた。

 

「……それに今は数ヵ月も前の話で既に決着がついている”通商会議”の件ではなく今のクロウ達の事を気にすべきだろう。―――パント卿。先程オルディーネと戦ったのは”六銃士”とレン君との事ですが……オルディーネを破壊したのも彼女達なのですか?」

「いや、彼女達がオルディーネを弱らせたあたりで別の場所での戦いを終えた”六銃士”の”鋼鉄の剣姫”エルミナ・エクスが”アハツェン”や”機甲兵”を操縦するクロスベル警備隊を引き攣れて現れたそうでね……オルディーネはクロスベル警備隊とパテル=マテルによる集中砲火を受けて撃破されたとの事だ。」

アンゼリカの問いかけにパントは静かな表情で答え

「そんな……!」

「弱っている所に集中砲火をして止めを刺すなんて酷すぎるよ……!」

「まさかエルミナさんまで関わっていたなんて……」

「……さすがの”騎神”と言えど、弱っている所に近代兵器による集中砲火を受けたらひとたまりもないでしょうね……」

パントの説明を聞いたリィンとエリオットは悲痛そうな表情をし、ガイウスとセリーヌはそれぞれ複雑そうな表情をしていた。

 

「クロスベルに捕らわれたクロウ君はどうなるんだろう……?」

「せめて”極刑”の判決が出ないといいのだけど……」

「………………少なくても懲役刑は確実だろうね。クロウは”通商会議”の襲撃を計画した”首謀者”の上、”列車砲”でクロスベルを滅ぼそうとした罪があるからね。」

トワとジョルジュがそれぞれ不安そうな表情をしている中、アンゼリカは重々しい様子を纏って呟いた。

「クロウさんの身柄をエレボニアで確保する事ができれば、わたくし達皇族の権限で”極刑”の判決は出ないようにできるのですが……」

「…………いや、一つだけクロウさんの身柄をエレボニアが確保できる”方法”があるよ、アルフィン。」

アルフィン皇女が辛そうな表情をしている中、セドリック皇太子は真剣な表情で答えた。

 

「それは本当ですか、セドリック殿下!?」

「一体どんな”方法”なの?」

セドリック皇太子の答えを聞いたリィンは血相を変え、フィーは真剣な表情で尋ねた。

「メンフィル帝国を通じて”戦争回避条約の救済条約”の”第5項”――――『アルフィン・ライゼ・アルノール皇女がリィン・シュバルツァーに降嫁した際、メンフィル帝国は”クロスベル帝国”とエレボニア帝国との国交回復に協力する』を使ってクロウさんをエレボニアに引き渡す事を”クロスベル帝国との国交回復の協力”にすれば、クロスベルにクロウさんの身柄をエレボニアに渡してもらう事も可能なはずです。」

「あ……っ!」

「なるほど……エレボニア中でテロ活動を行い、内戦を引き起こした首謀者の引き渡しも考えようによっては国交回復の材料になりますね。」

セドリック皇太子の答えを聞いたアリサは声を上げ、サラ教官は口元に笑みを浮かべて頷いた。

 

「なるほどね~。要はメンフィルを利用してクロスベルからクロウを取り返すって事だね。」

「ミ、ミリアムちゃん!」

「君な……パント卿達がいるのだから、少しは遠回しな言い方をしてくれよ……」

ミリアムの言葉を聞いたエマは慌て、マキアスは疲れた表情で指摘した。

「私達の事は気にする必要はないよ。それよりもよくそこにお気づきになられました、セドリック殿下。確かにその方法でしたらメンフィル帝国も応えて”C”をエレボニアに引き渡す事をクロスベル帝国に要請するでしょう。」

「うふふ、パント卿の教育のお蔭で立派に成長したわね、セドリック♪この事をお父様達が知ったら、きっと驚いて喜ぶでしょうね♪」

「ふ、二人とも褒めすぎですよ。それにその為には”戦争回避条約”の猶予期間を守ってエレボニアの内戦を終結させる必要があるのですから、まだ楽観視するのは早いです。皆さん、クロウさんの為にも必ず猶予期間以内に内戦を終結させましょう……!」

パントとアルフィン皇女に称賛されたセドリック皇太子は謙遜した様子で答えた後真剣な表情になってリィン達を見回して号令をかけ

「はいっ!!」

リィン達はそれぞれ力強く頷いた。

 

「そう言えばヴィータの話は出なかったけど、ヴィータはどうなったのかしら?」

その時ある事を思い出したセリーヌはパント達に尋ね

「”蒼の深淵”でしたら、ウルスラ間道にてファラ・サウリン卿達と交戦していたそうですが……ファラ・サウリン卿達に敗北し、更に援軍として現れたセリカ殿によって”結社”の”盟主”が殺された事を知らされた後慌てた様子で撤退したとの事ですわ。」

セリーヌの問いかけに対して、シグルーンは驚愕の事実を伝えた。

 

「何だと!?」

「な――――”結社”の”盟主”が殺されたですって!?」

”結社”の”盟主”の殺害という驚愕の事実を知ったトヴァルは驚き、サラ教官は信じられない表情で声を上げ

「ちょっと待って!アンタたちメンフィルは一体どうやって”結社”の”盟主”や他の”蛇の使徒”達の居場所を知ったのよ!?」

ある事に気付いたセリーヌは血相を変えて尋ねた。

「―――その件については私が詳しい説明をさせて頂きます。」

するとその時レグラムにある”槍の聖女”の石像と瓜二つの女性騎士がブリッジの出入り口から現れた!

 

 

パントのお蔭でセドリック、地味(?)に成長していますwそしてここでまさかのアリアンロード(シルフィア)登場ですww


 
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