ある日のニューヨーク。その地下深く。およそ人類史上もっとも深い領域に調査隊がその巨大空洞を探検していた。
数日前におこった地震の影響により一億万年前の下層にある巨大空洞の入り口が開かれ、専門家の調査によれば、その空洞はニューヨークがすっぽり収まるほどの大きさだということ。また、世界の政治家たちはその空洞の探索のため調査員を派遣されたのだ。
「なぜ、ニューヨクの地下にこれだけの遺跡が…?」
その調査隊が目にしたのは都市のような遺跡だった。だが、遺跡というよりも風化した現在都市のようで、その光景は地上のニューヨークと瓜二つだった。調査隊の隊長や仲間たちはありえないという顔で驚愕し、調査隊の隊長は近くの高層ビルのような遺跡の壁を触った。
「まるで、SFに出てくる滅んだニューヨークのようだ…」
「ミスターセタ!?こっちをきてくれ!」
遺跡を探索していた仲間の一人が、声を上げて走ってくる。
調査隊は仲間の一人に案内され、どの遺跡よりも高い、ビルのような塔へと入った。
塔の中は、風化してぼろぼろだが、まるでビルのフロントのような感じであった。が、調査隊はそのフロントの中央にいけなかった。
なぜなら、中央の床が陥落し、巨大な奈落の穴が開いていた。
「この断面をみてくれ!まだ新しい!まるで数年前、だれかが人事的になにか重機のようなものでここを破壊したようだ!?」
仲間の一人が注目したのはその穴だった。風化はしても外と違って風化度がちがう。鉱物の専門家では床の断面面があたしいことは見てわかる。さらに、自然的に床が抜け落ちたらそれらしい断面となるも、床はまるで破壊されたように穴が開いていた。
だが、そこに謎がうまれる。
いったいだれが、
どうやって、
床を壊したのか?
巨大空洞の入り口は数日前の大地震で開いたが、床が破壊されたのはおそらく数年前だ。さらに風化しても重機などを使用しなけばこれほどの穴をあけることはできない。その重機を運搬するにしたって、大掛かりな通路を建設しなくては重機を地下に送ることはできない。
そして、そんなものは自分たちが通ってきた道などなかったはずだ。
調査隊の学者たちは困惑し、互いに議論するも、調査隊の隊長が一番注目したの、その床の穴でなく、床の上になにがあったのかだった。
「ここに、いったいなにが……ん?」
近くの壁側にある瓦礫から、キランと何かが光った。
近づいて、瓦礫を退かすと、なにか黄色い金属のような手のひらサイズの板らしきものがあった。
持ち上げてみると、それは丸みを帯びた三角形の円盤であった。
表面らしき面には、赤いライトペインでディフォルメ的に蜘蛛の巣のようなマスクを被った人らしき者の肖像画が描かれていた。
「こいつはディスクか…?」
まるでPCのディスクを連想するそのディスク
そのディスクに描かれた肖像画が、うっすらと赤く光る。
授業の終わりの鐘が鳴るといなや、俺はすぐさま教室から廊下に飛び出した。
「よっし学業終わり!部活だ~!」
俺の名は北郷一刀。聖フランチェス学園の高校二年生だ。
九州の実家から離れ、今は東京にあるこの学園に通学するため寮で一人暮らしている。
「おい、一刀!どこへ行く!剣道部はアッチだぞ!」
後ろで叫んでいるのきれいな黒髪をサイドポニーにしている女の子は関羽愛紗。同じクラスメイトで俺の中学の幼馴染だ。風紀員と剣道部を兼用して、性格はかなりの真面目で頑固者。
よくまー、俺のことでなにかと首を出したり、説教したりと、なにかと耳に蛸ができるくらい、うるさい子。
あと、腰が細いのにおっぱいがでかい。
一刀「今日はこっちの部活だー!」
一様、俺も剣道部にも所属してるけど、本命の部活は別。むしろ、そっちが俺の部活だ。
剣道は嫌いじゃないけど、もともと、実家の道場で武術を嗜んでいたという理由で、愛紗に強引に誘われただけだ。
つまり、俺が真面目に剣道部でがんばって竹刀を振る責務も義務もない。それに北郷家の家訓の中に『やりたいことをやりたいときはヤレ』がある。これは、自由に欲望のままに行け、という意味だ。
なので、俺も家訓道理、自由にやりたいことはヤル。やらないことはヤラない。
そういうわけで愛紗、部長にはよろしくな。
俺は手を振りながら部室にむかった。
愛紗「まったく…」
「なんや、今日も旦那さんに逃げられたんか?」
愛紗が腕を組んでため息を吐いていると、メガネをかけた男子生徒が口を挟む
彼の名は及川祐。一刀と愛紗と同じくクラスメイトで一刀の悪友だ。
愛紗「誰が旦那だ!あいつとはただの幼馴染だといっておるだろうが!」
ウガー! と、狼のごとく吼える愛紗。その頬が赤くなるが、及川は愛紗の反応に「へいへい」と苦笑して流した。
愛紗「はぁ、もうすぐ大会が近い時に…」
愛紗は先ほどを違って肩の力を抜き、ため息を吐いた。
性格がアレでも一刀の腕前は一級ほど。女である自分と肩を並べるほどの力量のため聖フランチェスカの剣道部の最大戦力の一つでもあった。自分たちは弱いというほどでないが、一刀が抜けるとなると、男子部の戦力が下がるのが大きく痛い。
また、剣道の大会が半月もないのに、最大戦力がいなければ、がんばって特訓している後輩や応援する生徒や教師たちに示しがつかないのだ。
及川「しょーがへんてぇ~一刀はアレでも部長を務めてるさかい、あんまし部室を空にしとくのも部長としてあかんやろうし」
愛紗「そんなもん、趣味で作った部活だろうがっ!そもそも、なんで一生徒のためだけに部活が作れるんだッ!?学園に献上しない部活なのに学園は奴の部活を黙秘している!?こんなの認められるのか!?」
及川「認める以前に、うちのトップはフリーダムやさかい、非公認あろうがたのしければそれで良しの学園やでここは」
聖フランチェスカ学園を支配する生徒会長、および学園長は生徒一人一人の夢や活動を尊重するのため、生徒の個人的な活動を個人負担で自由に許可し、おおよその危険、事件がなけえば干渉しないことをしているのだ。
簡潔にいえば、部活動を管理するのが面倒だから、勝手にヤレというわけである。
そのため、学園には非公認の部活がすくなけれ存在する。
その非公認の中に一刀が立ち上げた部活があるのだ。
及川「そもそも、カズピーが剣道部に入ったのーは、ただやりたかった部活がなかったらとりあえず愛紗のススメで入っただけで、剣道の道を極める気はもとからないし。剣道部の部長だって『己の夢は己の力と心で叶えてみろ』って逆に応援して一刀を自由にさせとるみたいやし、愛紗が出しゃばる理由はないと思うでぇー」
愛紗「ヴッ!?」
痛いところ突かれた愛紗。その胸には言葉のみえない槍が刺さった。
同時に及川に正論を言われショックでもあった。なぜなら、及川は女子更衣室に着替える女子を覗き見するわ、女子のはずかしい写真を撮ったり、それを売るわで、まさに女子の天敵兼学園一の変態でもあった。その変態に正論を言われて無性に腹が立った。
そのため、愛紗は及川に八つ当たりとばかり、彼の頭に拳骨を下ろした。
及川「アッダ!?」
愛紗「くっ、なにが『仮面ライダー部』だっ。ただの都市伝説のくせに…」
愛紗は妬むように呟く。まるで、愛する夫を寝取られたような心境であった。
学園の校舎裏の建てられた木のログハウス。
もともとはガーデニングのための倉庫だったが今は俺の牙城『仮面ライダー部』の部室だ。
元が倉庫であってログハウスの中は広い。あと、(独自に)リフォームしたので、整理設備はばっちり。ちゃんと水や電気は通っている。いやーじっちゃんにサバイバル技術と我流の建築知識でなんとかなるものだなー。
まるで別荘のリビングみたいな出来栄えだ。俺って天才(自称)かも。
一刀「さてと、今月の仮面ライダー部のホームページの更新をしよ~と」
椅子に座り、三つのモニターがあるPCに向かってホームページにアクセスする。
ふむ、アクセス数が二千がいったかぁ…。
上々だな、と、俺は微笑み椅子を傾けて足を机に乗っけた。行儀が悪い?じいちゃんの悪い遺伝が受けづいているので。
あっ、俺が立ち上げた部活については説明しておこうか。
この仮面ライダー部は、仮面ライダーをよばわれる戦士たちの歴史、目撃談を集め、彼らの活動や謎、または記録をつけたり彼らを応援する活動を目的として部活だ。
仮面ライダーとは一言でいえば、人知れず悪の怪人などを倒す孤独なヒーローみたいなもの。
もっとも都市伝説しか知名度がなく、信じない人が大半だ…。
けど、仮面ライダーは本当にいると俺は信じてる!
なんたって俺は仮面ライダーに会ったことがあるのだ。
忘れもしない。そう、あれは俺が小学生の頃、実家の九州で――
「おっす!いるかカズトー!」
一刀「うっわ!?」
過去を振りかえようとしたとき、部室のドアから入ってきた女子にびっくりし、椅子から倒れてしまった。
痛む頭を抑えて仰向けになっていると、見覚えのある金髪のツインテールの少女の顔が俺を見下ろしていた。
一刀「なんだ、サラっか…驚かすなよ…」
サラ「なんだとはなんだ。これでもあたしも仮面ライダー部の部員だぞ」
このいかにも口の悪そうな少女は瀬田サラ。日本人の義父をもつ外人で、愛紗よりも前の友人、つまり、ファースト幼馴染だ。そしてわが仮面ライダー部の部員でもある。
俺が起き上がると、サラはお決まりの椅子に座り、カバンの中をあさり始める。
一刀「他のメンバーは?」
サラ「みんな用事で部活に来られないんだと」
仮面ライダー部の部員は俺とサラとこの場にいない四人と顧問の教師を一人を合わせて計7人。
もっとも俺以外の連中は、遊びと暇つぶしのために部室でぐーたらする人が顧問とサラを含めて四人、真面目に活動する人(またの名を仮面ライダーのファン)が一人、名に考えているかわからないがとりあえず協力する不思議っ子が一人と、ほとんど活動に参加しない部員が多い。
とくに、前者はうちの部室の設備目当てで入部したので、せめて、もうちょっと部活の活動に協力してほしい所だ。顧問の教師も同じくサボれる場所がほくしてうちの部の顧問を引き受けたとか…。まともな奴がいないな、この部は…(汗)
まぁ、真面目子と不思議っ子は俺と同じく仮面ライダーに憧れがあって積極的に仮面ライダー部の活動に取り組んでくれるから、こっちは大助かりだけどね…。
あれ、そういえば顧問はどうした?
「顧問は校門から出て行くの見かけたぞ。なんか赤丸がついた新聞紙もってたし、たぶん競馬だろうな」
「…あの人は…教師なのに競馬にいっていいのかよ…」
「しょうねーって、なんたってあいつプー太郎でまるで駄目なおっさん、略してマダオだしよ…おっ、あったあった。ほい、一刀これ」
顧問の駄目っぷりに頭を痛めていると、サラがカバンから取り出したチケットを俺に差し出した。カバンの中身がぐちゃぐちゃに詰め込まれていたため、チケットもシワクチャになっている。
俺はそのチケットを受け取り、チケットに書かれているタイトルを読んだ。
一刀「『ニューヨークの地下深く眠るオーパーツと古代遺跡』…の入場チケット?」
サラ「そう。なんでもパパがニューヨークの地下ですげーもん発掘したらしくってさー。今日、その発掘した一部を近くの博物館で初日公開するから、一刀も一緒にどうだって渡されたんだ」
一刀「瀬田さん…またえらいもんを掘ったなぁ…」
サラの義父…瀬戸記康さんはちょっとばかり有名な考古学者で東大の教授だ。
俺の親父とは幼馴染らしく、その縁でいつも発掘したものを俺とサラに見せてくれた。
やさしくって面白い人…なんだけど、あの人が関わると大抵ろくなことが起こるんだよなー。
たとえば、
とある遺跡から掘り当た土偶を預かって言われて預かったらその土偶を狙う悪の秘密結社に俺ごと狙われたり…、
バイト代をあげるからという理由で化石の発掘の手伝い行ったらそこは恐竜たちが今も生殖している島だったり…、
拉致同然のようにプロペラ飛行に詰められてどっかの王国の失われた秘宝探しに協力されたり…、
瀬戸さん、あんたはどっかのダンディーな教授兼冒険家ですか?
大学の教授もやってるけど、あんたの本職は悪の組織を壊滅させるデンジャラスなエージェントじゃないんですか?
そんな人が、偉大な発掘をやりとげたのだ。嫌な予感がしないわけもない。むしろ関わりたくないのが本音だ。
サラ「つうわけで、今回の活動は博物館見学にすんぞ!」
一刀「はぁ?なんでそうなる!?だいたいそれ、仮面ライダー部の活動目的じゃないだろう!?」
なのにサラは巻き込む気まんまんだった。
冗談ではない。古代の力を使う仮面ライダーの調査ならともかく、瀬田さんが絡むなら俺は逃げる!
安全第一!
命は大事にしましょう!
けれど、金髪ツインテールの悪魔に首根っこ掴まられて逃げ出せなかった…。
サラ「いいじゃねぇーか。どうせ、部室でオタクみたいに特撮みたいな都市伝説をネットで探しながらだらだらと放課後を過ごすだけだろう?」
一刀「むしろ、だらだらとすごしてるのはおまえっ!あと、誰がオタクだゴラァ!?」
サラ「いいからつべこべ言わずに行くぞっ!ほらっ!」
一刀「あ~れ~!!」
俺はなすすべなく俺は悪魔に引きずられていく。暴れるけどサラの握力はビクともしなかった。
ちっ、こいつと素手じゃー分が悪すぎる!?
なんったってサラは、身体能力が高い上に瀬田さんに我流の武術を、義母に八極拳を叩き込まれてるから、めちゃくちゃ強い。下手すればこの学園の一番かもしれない。
武器が逃げ出すことは出来るけど、今の俺の手元には武器や武器に使えるものはない。
まさに絶命……おねがい、たすけて仮面ライダーっ!
一刀が救命を求めて叫ぶが、その助けに答えるものはおらず、一刀の耳にドナドナド~ナの歌が聞こえるだけだった。
とある駅にある噴水広場。大勢の通行人が噴水の前を通るのを、メイド服を着た中学生くらいの少女が目を光らせていた。
その少女の隣には、蜘蛛らしきフォルムが特徴なバイクが一台停められていた。前方のボディーは蜘蛛の頭をあしらい、ライトは蜘蛛の目のように赤黒く、後方は蜘蛛の風船のような尻の形をしたブースターが付けられていた。
『どうでやんすか?』
「駄目だ、反応なし。ほんとにいるのか、こいつが使える奴…?」
バイクのメーター下にあるモニターから少女のような電子音に近い声が発せられた。モニターにはまるでエルフのようなゴスロリ少女が映っていた。
メイド服の少女は手に持っていた赤いメッシュがある長方形の黒い装置をみつめる。その装置の一辺の長辺には、なにかディスクらしきものを挿入する溝穴と、中心には丸いレンズがあった。
『あたりまえなのです!でなければ、サポーターであるユーフェルもアンナちゃんも作られていませんです!あいつら対抗できるのは継承者、ただ一人だけ!そのためには、なんとかしても『アルティメットドライバー』を使える適合者を探すのです!』
アンナ「そんなこといわれてもよ…。こんだけの人だかりから、適合者一人を探すなんて無茶だぜ~。宝くじを当てるくらい確率低いぞ?」
ユーフェル『無茶でも可能性が0%じゃなければ大丈夫です!アナちゃんならヤレる子なのやんす!』
アンナ「人を出来ない子みたいに言うなっ。だったら、おまえがそこらじゅうにある監視カメラで探し出せばいいじゃねーか。そのほうが早く見つかるはずだぞ?」
ユーフェル『無理です』
アンナ「即答だな、おい!?」
ユーフェル『こっちだって目覚めてばっかで、外の世界と回線をつなぐのも一苦労なのでやがります~!ただでさえ、船の調整とか深夜のアニメの録画とかいそがしいんであやすよこっちは!』
アンナ「おい、ごら、こっちが汗水たらして労働してるのに何アニメなんか見てんだテメェ!!テレビ回線繋ぐより先に回線を繋ぐ所があるだろう!」
ユーフェル『B○11ですか?』
アンナ「NASAでもハッキングしとけ、ポンコツAI!!」
アンナと呼ばれるメイド服少女は、モニター越しにエルフのような少女でAIのユーフェルにキレる。アンナは気づいていないが、通行人たちの視線が徐々にアンナに集まっていた。
ただでさえメイド服に特徴的なバイクなので目立ってる上に、その少女がバイクに向かって叫んでいるだ。注目があつまるのは当然である。
ユーフェル『やれやれ、アナちゃんは怒りぼさんで困ったものです。どうしパパたちはこんな子を作ったんでしょうか…?…ん?これは…ッ!?』
アンナ「どうした?ネット詐欺にひっかかって料金騙し取られたのか?」
ユーフェル『違うでやがります!行方不明になっていた例の『アレ』、やっと見つけたんですよ!』
アンナ「なんだと!?で、場所は?」
ユーフェル『そこから1キロ先にある博物館…どうやら展覧会の目玉として発表されるようです』
アンナ「よっし!すぐにむかう!」
アンナはジャンプしてバイクに跨った。
ユーフェル『むかうって…継承者はどうするのでやがるんですか!?』
アンナ「そんなもん、回収が先だっ!」
アクセルを全快に回し、バイクはブッォオオオオン!! と、エンジン音が鳴り排気ガスを噴射する。
通行人たちはまさかあんな小さい子が運転するのか?と困惑していた。
アンナ「オラ!どきやがれ!!」
暴走族のようにアンナが叫ぶと前方で集まっていた通行人たちに向かってバイクを走らせた。
通行人たちはびっくりしてすぐさま道を開け、アンナはすぐさまその道を通りると、向かってくる車やバイク類をアグレッシブに避けては道路に入り、博物館にむかった。通行人たちは、バイクを走らせるアンナの後ろ背中を最後まで見届けながら、ポーカーンを呆けていた。
数分後、アンナはスピード無視と通行人たちから通報を受けた警察官に追われて、壮絶なカーチェイスを展開。撒くために時間を食ってしまったのは余談である。
サラに無理やり展覧会に連れてこらえた俺は、やむなしにサラと一緒に展覧会を楽しむことにした。
入場したし、見ないで帰るのは損だしな。
一刀「オッ、そこにいるのって瀬田さんじゃないのか?」
サラ「ほんとだっ。お~いパパ~ッ!」
ある程度、展示品を見て回っていたら、記者や教授みたいな人たちがメガネを掛けた男性に群がっていた。
彼こそが瀬田記康さんだ。なにやら、インタビューや学会の発表とか、むずかしいことを質問されてるみたいだ。
サラが声を上げて手を振ると、瀬田さんが俺たちに気づく。
瀬田「サラッ、それに一刀くんも!」
記者たちを掻き分けて、俺たちに駆け寄った。
一刀「おっさしぶりです瀬田さん」
瀬田「ひさしぶりだな一刀くん。最後にあったのはたしか、南の太平洋の島で遺跡調査をしたときだったね」
一刀「えぇ、おぼえてますよ。瀬田さんがうっかり俺を遺跡に置き去りにして帰国したあと、三日間、一人でサバイバル生活をしながら迎えにくるのまってたのが、よーくおぼえています」
瀬田「あっははははは、たしかにあったねーそんなことが…」
苦笑して目をそらさないでください。
その島の金もない、言葉もわからない。さらにパスポートを忘れるはで大変だったんですよ。習っていたサバイバル技術と現地の住民のやさしなおかげでなんとか生きられたけど。
俺のこと心配してくれたサラと愛紗が瀬田さんと一緒に迎えに来てくれたのは、うれしかったかなー。
サラ「あのとき、航空でおまえとパパを愛紗と一緒に出迎えをやってると、何食わぬ顔でパパを見たとき、もしやと思って説いたら、パパがおまえを忘れたときはおもわずずっこけたぞ」
ありがとうサラ。あとこの場にいない愛紗。おまえたちがいなかったら俺はあの島で一生移住することになってたよ。
瀬田「で、どうだい二人とも?今回の展示は?」
この中年ニコチン中毒者、無理やり話を変えましたね。
たしかに、サラと一緒に展示品をある程度見回りましたけど…。
俺とサラは互いに向き合い、瀬田さんに向かって一言、吐く。
一刀、サラ「「粗大ゴミ?」」
瀬田「ぐっほ!?」
見えない槍が瀬田さんの胸に突き刺さった。
この人、大怪我しても、頭から血を流しても動じず、ヘラヘラ笑っていつのまにか元道理に完治するという非常識なギャグキャラだけど、精神攻撃は有効なんだよなこの人は…。あと、奥さんの鉄拳も有効だ。
瀬田「ひ、ひどいな~二人とも…これらはほんとうに一億年以上の地層にある空洞で発掘したオーパーツなんだよ?」
一刀「オーパーツってゆうより、粗大ゴミしかみえませんよ瀬田さん」
サラ「そうだぜパパ。あっちに展示してるのって車と車のエンジンじゃねぇのか?」
サラの言うとおり。展示してるのは、ステンレスのタライとかコーヒーショップで売られている食器とか、ビルのコンクリート壁の一部とかコンクリートブロックとか、さらに廃車のような錆びた自動車とか、機械の部品とか…詐欺ですよこの展覧会。
俺とサラだけでなく、入館者たちが同じ疑問を抱いてるはずだ。
瀬田「アッハハハ、たしかに粗大ゴミにしかみえないよね…だけど、これでもある種のオーパーツなんだよ。一刀君、オーパーツはどういうものか知ってるかい?」
一刀「たしか、発掘所とそぐわない場違いの物品・工芸品のこととですね?」
瀬田「そうだ。そして、最初に言ったとおり発見された空洞の地層はおよそ一億年以上のまえのもの。なのに空洞という隔離された空間には古びた都市があった。それも現在のような都市がまるまるとあったんだ。不思議と思わないかい?」
一刀「たしかに言われてみればおかしいですね。過去で地下に都市を作るにして、その時代の文化が反映された都市が作られるはずだのに、現在のような文化や都市があるのは不自然です」
サラ「とある監獄の島の下にデッカイ地下都市がある噂はあるけど、そんな地下に都市を作るなんていまの技術じゃー不可能だぜ」
地下都市…地下世界…なんだがメルヘンを感じる。
まだ認めてないけど、遺跡が現代風でメルヘンのメの字がないな。代わりSFのSがちらほらと頭の周りを回っていった。
瀬田「それだけじゃないよ。まずはこっちのをみてくれ」
瀬田さんがケースに中の新聞紙らしきものを紹介した。なんと古い古文書くらい茶色く変色してるけ、どうみても新聞紙だ。
……あれ、俺の目がおかしくなったのか?日付がおかしいぞ?
ゆっくりと一文字ずつ日付を読んでみると、そこに書かれているのは…
一刀「西暦22世紀!?今は21世紀だよな!?」
サラ「偽者じゃないのかパパ!?」
瀬田「いいや、本物さ。インクの成分と紙の質を検証したところ、この時代とは少々成分構造が異なっていてね。この時代のものじゃないことがわかったんだ」
瀬田さんはさらに、あと、ずいぶん変色してるけど、隔離された空間だったために風化の速度が遅くなて千年前くらいしか風化していないんだ、と付け加えた。
瀬田「これらを資料と現場を照らし合わせて、僕ら考古学者はある仮説を立てたんだ」
一刀「仮説?」
瀬田さんはもったぶるように俺たちに告げた。
瀬田「過去、それも歴史が生まれる前の過去に僕たちと技術と文化先の文明世界が一度滅んだ…つまり、世界は一度リセットしてやり直しているってことだったんだ!」
一刀、サラ「「な、なんだってー!?」」
衝撃的なことでおもわず叫んでしまった。
館内の人が全員、なにかと見つめてくる。館内は静かにでした。さすがもサラも叫んだので恥ずかしそうに赤くなってる。
瀬田さんはいつもどおり笑ってるけど。
瀬田「頭の固い先輩たちはその仮説を否定してるけど、大きい証拠があるから、学会で否認されるのはまずないだろうな」
サラ「ニューヨークの地下にある都市かっ!?」
実際、ニューヨークの真下に巨大都市、それも、一度滅んだ世界の都市がまるごとあるんだも。
偽物だと、否定するなんてまず無理な話だ。
瀬田「大統領も『ロマンとSF感があっていいネ』って、僕たちのチームの仮説を押してくれてさぁ。今回も展示大統領のおかげで一部資料だけで展示することができたんだ」
一刀「さすが自由の国!?これが合衆国の器なのか!?」
サラ「その大統領に応援されるパパもすぜぇー!」
瀬田「あっははは、そうかなー?」
大統領の援助で展示会を開くのはすごいことですよ。むしろ瀬田さんだから納得できるけどね。
…ん?
一刀「これは…?」
俺は、ふと、近くに転じていた黄色い円盤に目が止まった。
すると、「おっ、やっぱり君もそれが気になるかい?」と言って、俺の肩を叩いた。
一刀「瀬田さん、これはなんなんですか?」
瀬田「これはねぇ、今回の展示の目玉のオーパーツさ。僕が直接調べてみたんだけど、どうにもこうにもなにかの装置で、現在の科学技術を超えるほど品物なのはわかったんだけど…まだ解析不足なんだ」
サラ「それって、あの未来の青狸の未来道具みたいなものなのか?あっ、過去の世界のものだから未来道具じゃないか」
瀬田「はっははは、そうだねー。ならこいつは過去の道具なら、正真正銘、場違いの物品・遺産…オーパーツってことだなサラ」
後ろで親娘の会話がされているが、俺はただ目の前のディスクに目を奪われていた。
なんだろう?中央になんか蜘蛛の巣みたいな赤いコスチュームを着た奴が目を離せない。いいや、彼が俺を見つめているのか?
そのとき、ドッカーンと、なぞの爆発音が館内に響き渡った。
サラ「な、なんだ今の音!?」
瀬田「今の音は…爆弾だ!?」
一刀「爆弾っ!?」
ちょっとまって!なんで博物館で爆弾が爆発してるんだ!?
でも、あの瀬田さんが爆弾というからには先ほどの轟音が爆発音であることはそうに違いない。
館内の人たちは大慌てで、非難しようと出入り口に向かって走っていく。
瀬田「一刀くん、サラを連れて外に非難するだ!」
一刀「瀬田さんはどうするんですか!?」
瀬田「僕は館内の人を避難誘導を――」
そのとき、俺とサラの眼前で、瀬田さんが逃げ迷う人たちという大波に飲まれてしまった。
瀬田「あぁぁぁあああれぇぇぇええええええー!!」
一刀「瀬田さーんっ!?」
サラ「パパーッ!?」
駄目だ。もう非難する人たちに連れてかれちゃった。強いクソに肝心なときは役に立たないだよあんたは!
そうしてる間に館内には俺とサラしかいなかった。
とりあえず、俺とサラも非難しないと…
「なんだ。まだ、餓鬼二人残ってたのか」
一刀、サラ「「っ!?」」
俺とサラが振り返ると、ソイツがいた。
まるで童話に登場するゴブリンのような姿をした全身緑色の怪人だった。
その怪人に両手にはなにやら機械のような籠手が装着され、背中にはパラグライダーのような機械を背負っていた。
「オイ、餓鬼共。痛い目に会いたくなかったらさっさと退け。俺様が用があるのはそのディスクだけだ」
ディスク?もしかして、この黄色いヤツが狙いなのか?
なら、さっきの爆発は館内を空にするための囮だったのか?
サラ「全身緑の化けモン!さっきの爆発はおまえの仕業か!」
「うん?だったらハイっていったらどうする?」
サラ「だったら、ゆるせねぇ!大好きなパパの展覧会を台無しにしやがって!ぶちのめしてやるーっ!」
一刀「あっ、まてっサラ!?」
一刀の静止をきかず、サラが緑に怪物に向かって飛び
「俺様とやるんいうか、嬢ちゃん!」
怪物は腕力まかせに、ボクサーのように殴りかかるけど、そんな素人くさい動きはサラには通じない。
サラは瀬田さん直伝の截拳道、またの名をジーククンドーで、急所を中心に緑の怪物を攻める。
怪物は腕で急所をガードするけど、サラは蹴りで足払いし、怪物をこけさせた。
「ぬぅ、調子に乗るなっ」
怪物が起き上がり暴れるように腕を振り回す。
サラは避けるけど…やばい、あれはギリ貧だ。
怪物はパワー任せに殴りかかるけど、サラが避けると、後ろにあったコンクリートの柱が砕かれた!? どいうパワーしてんだ!?
それに数で急所とかを当ててのに、ダメージを受けてるようにはみえない。そればかりか、サラが息切れをしているのに対して、あいつは息をひとつみだしてなかった。
サラ(こいつ、動きは単調なのに、スピードとパワーが桁違いだ!?)
サラも馬鹿ではない。俺と同じく、怪物の戦いからして、あの怪物はパワーと頑丈と体力のうりだと推測したようだ。
けど、決め手がない以上、長期戦でこっちが不利だ。
…って、
一刀「サラ!?後ろに下がるな!そっちは壁だぞ!」
サラ「げっ!?」
怪物の拳を避けていたサラがいつのまにか壁側に追い詰められてしまった。あれでは逃げ道と回避が制限されてしまう。
怪物にいたって微笑している…まさか、こいつサラを壁側に誘導したのか!?
どうやら、あの怪物は、ただの脳筋じゃなさそだ…って、考えてる場合じゃなかった!?
すぐさま、近くにあった柵のポールを一本持って、駆けつける。
「死ねっ!」
怪物は腕を振りかざして、サラを壁に叩き潰そうとする。
やらせない!
一刀「ハッ!」
「ぐっへ!?」
俺は死角から怪物の喉目掛けて、鋭い突き放った。
怪物は怯み喉を手で押させながら後退し倒れた。…ポールからの感触でわかったけど、なんちゅう強靭な柔軟性をしてるんだ!?
よくみれば、喉の横が赤いアザがあるだけだった。普通なら喉が貫通するほどの突きだったんだけど…。
さすが怪物…いや、それよりもサラだ。
一刀「大丈夫か、サラ?」
サラ「フン、おまえがいなくても勝ってたわ」
助けてやったのにその態度。よし、どうやら無事のようだな。
すこし感謝してほしいいいけど…。
「この餓鬼共がぁ~!
やばい…なんか怪物がキレたっぽい。どうやら、さっきの突きは効いたようだな。
怪物はどこから出したのか、ハロインの定番のミニカボチャを取り出した。
横でサラ「なんだそれ?」と馬鹿にしてるけど、俺の直感では、なんかやばそうだと訴えている。
「これで木っ端微塵になりやがれっ!」
そのミニカボチャを俺たちに向けて投げった。
「おっりゃ!」
なんなのかわからないけど、とりあえずポールをバットみたいに打ち返してみた。
あっ、ファールだ。と、俺が思ったら、ミニカボチャは空中でドッカーン、と爆破。天井や壁に穴があいた。
その光景に、俺とサラは驚いている。
どうやら、アレはミニカボチャの形をした手榴弾らしい。怪物の癖してファンキーなデザインだな…。中身は爆弾だけど。
「まだまだ、あるぞー!」
怪物がさらに、ミニカボチャの爆弾を大量に投げつけてきた!?
さすがに爆弾を打ち返すのは危険だ!?
俺とサラはすぐにその場から逃げて、近くの展示の物陰に隠れると、連続で爆発音が館内に響き渡った。
音が鳴り終えたので、ゆっくり覗くと館内がめちゃくちゃだ。壁だった大穴が開いていた。さっきの爆発はこれのようだ。
この博物館もつかな?
「フン。てこずらせてくれる」
そう言って、怪物はディスク?と呼ばれる展示品のケースを壊して、ディスクを取った。
怪物の目的はそれか!
なんで狙ったのか知らないけど、そいつは瀬田さんが発見した物だ!さわるんじゃねぇ!
俺は飛び出してディスクを奪い返そうとした、その時、爆弾で開いた壁の大穴から、バイクらしきものが横切った。
一瞬だったけど、そのバイクらしきものに乗っていた人…もといメイド服着た少女と目が合った。その目の瞳は鈍く深い蒼だった。
「のっわー!?」
バイクはそのまま怪物に向かって走り、怪物を轢いた。
怪物は横に吹き飛ばされ、バイクは一旦、停車した。
よくみればバイクらしきものは、基本的にバイクだけどどこか蜘蛛のようなイメージがあるデザインをしていた。
「ふーっ。社会の犬共を撒くのに時間がかかっちまったぜ…」
そしてバイクを運転してたのはメイド服を着た少女だった。でも、なんで少女がバイクを運転を?足が届かないはず?
いや、それよりも…どうして少女がバイクを操縦して、壁の大穴から現れて怪物を轢いたんだ!?
もう、いろいろありすぎて、わけがわからん!?
「間違いない。ヒーロー側のディスクだな…それもスパイダーマンのやつだ」
…ってか、少女の手には、怪物が取ったあのディスクが!?つうかスパイダーマンってなんだ…!?
「あーっ!?いつのまに!?」
怪物が手に持っていたディスクがないことに気がついた。
どうやら、轢いた瞬間にディスクを少女が奪ったらしい。それも、俺の目には捉えられないほどのスピードで。
物陰から出ていたサラも、今の状況に追いつけず、困惑している。
「ついでに敵もおでましとわな。ユーフェル、スキャンしろ」
ユーフェル『ハイなのです!』
あれ、バイクにはあの子しかいないのに、別の少女の声が聞こえる(いまさらだけど俺の聴覚はすぐれている)?
あのバイクが声を発してるのか、それとも別のところから
すると、蜘蛛の目の様なバイクがライトが緑色の光を放射し、怪物に当てた。
まるで、SF映画とかで出てくるスキャンのようだ。
ユーフェル『スキャン完了。モデル【グリーン・ゴブリン】と特定。属性はファイト。ボードタイプのグライダーに乗り、お得意の爆弾・パンプキンボムを武器とするヴィランです。注意するでやがりますよアンナちゃん』
アンナ「まかせときな!」
うーん、なんか俺とサラを無視されてるような気がするけど、話の内容を聞いたところ、あの少女はあの怪物と敵対同士だってことは読めた。
もしかして、正義の味方?いや、魔法少女のほうがしっくりするけど、なんでメイド服?
グリーン「おい、餓鬼!テメェなにもんだ!」
アンナ「おまえらヴィラン・ドールを狩る者だ。別に覚えなくていいぞ、どうせ、テメェは死ぬんだからよ」
怪物はヴィラン・ドールっていうのか…日本語だと怪物人形。怪物って、そのまんまじゃん。なんで人形かわかんないけど。
それに、アンナちゃんって呼ばれていた声の主、ユーフェルだけ?その子が、目の前の怪物のことをグリーン・ゴブリンとか呼んでたな…。まさに見た目通りの緑色のゴブリンだ。ハイテクそうなグライダーを背負ってるくせに。あと、カボチャに似せた爆弾も現在兵器だし。
グリーン「俺たちを狩るだと?ふざけたことぬかすんじゃねぇ!さっさとディスクを返せっ!」
グリーン・ゴブリンっていう怪物がアンナちゃんという少女に襲い掛かるけど、少女はニィと微笑して、両腕をガトリングガンに変形…――って、ガトリングガン!?
グリーン「なっ!?」
アンナ「血まみれのミンチになりやがれ!オラオラオラオラオラオラ!!」
ガトリングガンの砲身が回転し無差別に弾丸が飛び出す。
グリーン「あぶねぇ!?」
一刀「伏せろ!」
サラ「のっわ!?」
弾丸が壁に兆弾して、館内に弾丸が飛び交う。
俺とサラはまた物陰に隠れて非難。グリーン・ゴブリンも慌てて弾丸を避けながら防いでいた。
つうか、あの子人間じゃないよな!?腕をガトリングガンにトランスフォームする少女は、まず俺の知り合いにはいないぞ!ター○ネーターの親戚かなにかか!!未来のアンドロイドなのか!?
いや、そんなことよりもまず、この危機的状況をなんとかするのが先決だ!
なんたって、弾幕でこっちの命があぶないだけじゃなく、館内がさらにやばいことになってるんだもん!?もう穴だらけのチーズだぞ!?
一刀「なんなんだよ、あのメイド!めちゃくちゃだ!?」
サラ「やめろよっ!パパの展覧会を壊すんじゃねーっ!」
アンナ「うっせーい!こっちは取り込み中だ!ノーマルは黙っとけ!!」
…絶対に正義の味方でも魔法少女でもプ○キュアじゃないな、あの子。
だって鬼みたいな形相で「死ね死ね死ね死ね」と連発して、弾丸をバラまいてるもん。
もうは、どっちが怪物がわからん。
グリーン「いいかげんにしやがれー!」
ブチ切れたグリーン・ゴブリンが爆弾を投げて、彼女の眼前で爆発させた。
アンナ「うっわー!?」
爆発の衝撃で吹き飛ばされた。
やばい、あのままだと壁にぶつかってしまう!?
一刀「おっりゃぁああああ!!」
俺はすぐさま物陰から飛び出し、鍛え上げた脚力で少女を見事キャッチした!
…んだけど、いきよいが止まらず、代わりに俺が壁に叩きつけられた。
一刀「ぐっは!」
サラ「一刀っ!?」
平気だ…サラ。アバラは折れてないよ…たぶん。
それよりも、少女のほうが専決だ。俺は少女の様態を見た。
至近距離の爆発を受け気絶したようだが、メイド服が破れた以外、怪我はなかった。どういう皮膚してるんだこの子?やっぱ、アンドロイドだから?
俺は怪我を見落としてないか、少女の顔を見つめる……よく見れば、かわいいなぁ。煤だらけで汚れてるけど、この子れっきとして美少女だ。少女というより美女に近いって感じかな?
もっとも、その両手のガトリングガンで暴れなければ、男性たちは声をかけただろうに。
アンナ「んっ…おまえ…」
一刀「大丈夫…君…?」
少女は目をパチパチと開ける。どうやら目が覚めたようだ。
アンナ「ちっ、ノーマルが…余計なことしやがって・・・・・・・・けど、ありがとうよ///」
なんか、向こうで隠れてるサラみたいな性格だなこの美少女。サラと愛紗より強暴そうだけど。
まっ、恥ずかしがって小声で感謝してくれるからいいか…サラと愛紗はデレないし。
サラ「なんか、無性に腹が立ってきた…っ!」
その頃、聖フランチェスカ学園の剣道室。
愛紗「不動部長!手合わせをおねがいします!」
不動「うむっ、今日はやけに気合が入っているなっ閑羽」
愛紗「ハイッ!なんで知りませんが、急に行き場のない怒りがこみ上げてきまして…」
不動「はっ?」
ぶるん!?なんか、寒気が…!?
アンナ「顔が青いをぞおまえ…?…んっ?」
少女はポケットから何かを取り出す。
それは長方形の黒い物体だった。なにか装置っか?しかも、電子音が鳴ってるし、赤のメッシュが光ってる?
アンナ「ドライバーが反応してる…!? まさか、こいつが…!?」
えっ、なに?なんか仇みたいな目で見てるんですか?
「オイ、おまえ、立ち上がれ!」
一刀「へっ?」
アンナ「いいから立ち上がれって言ってんだ!三回目言わせたら、蜂の巣にするぞ!」
わ、わかったから!?ガトリングガンの銃口をむけるな!
俺は言われたとおりに立ち上がると、少女は上下と見つめる。
アンナ「おまえ、名前はッ?」
一刀「ほ、北郷…一刀…」
アンナ「なら、一刀。おまえ、大いなる力を求めるか?」
一刀「大いなる力?」
少女は黒い装置らしきものと、例のディスクをみせた。
アンナ「こいつを腰に装着しろ。あとはそのベルトのスロットにこのディスクを挿入すれば大いなる力…究極の力が手に入る。だが、その代わり代償としておまえは大いなる責任と戦いの宿命を一生背負うことになる」
……なるほど、そういうことか…。
俺は彼女がなに言ってるか理解した。
アンナ「お前はその覚悟はあるk――ってあれ?」
アルティメットドライバーとディスク――スパイダーマンだったなこれ。それを少女が話してるうちに、手に取った。
一刀「悪いけど、俺には大いなる力とか大いなる責任とかそんなもん興味ない」
アンナ「なんだと!?だったらソレをかえ――」
一刀「けど、その究極の力と戦いの宿命を背負って修羅の道を走る覚悟と信念は…とっくの昔に出来てるッッ」
そうじゃなちゃー、あの人たちに追いつけない。
ドライバーを腰につけると、ベルトになって腰に装着された。
ディスクから、静かに鼓動が聞こえてくる。まるでディスクに描かれた肖像画の彼がなにかをいってるように聞こえる。
――大いなる力には大いなる責任が伴う。
わかってるよ。あんたが言ってること…だけど、今は力や責任なんて考える場合じゃない。
サラ「一刀…」
一刀「…心配するなサラ…俺は大丈夫だ」
俺の近くで、大切な友、大切な人のモノを、護りたいモノを、今度こそ護り通すために…。
それが俺が望んだ夢であり、憧れた人たちが通った道。
一刀「なんたって俺は…――」
だから俺は宣言する。俺がいますべきとをするために、
一刀「仮面ライダーになる男だッ!!」
俺はあの人たち――仮面ライダーになるっ!!
一刀「変身!!」
ディスクをドラバーにセットしたとき、ドライバーから電子音が鳴った。
『ヒーロー・スクランブル!アルティメット!!スパイダーマン・Dスマッシュ!!』
全身が黒いタイツとプロテクターに覆われ、眼前に全身を覆うほどの巨大なスパイダーマンのディスクが出現。
ディスクがこちらに後退し通過すると、黒のタイツが青に変色し、プロテクターの上にさらに蜘蛛の巣のような網状のラインが入った赤の装甲が装着された。
両手首には女性のように装着された赤い時計のような謎装置。
両足と胴体には赤で胸元には巣を張るような蜘蛛のマーク。
顔には蜘蛛の巣が展開され目の部分には白いレンズがある赤いマスクが顔をすっぽりと覆われた。
サラ「一刀の奴が…へ、変身しやがった!?」
アンナ「…ユーフェル、見てるか…あれってやっぱ…」
ユーフェル『えぇ、見間違いありません。彼こそが私たちの主にして、ヒーローたちの継承者…アルティメットでやがります!』
アルティメット…それがこの姿の名前か?
近くの窓ガラスで自分の姿を確認したけど…なんか蜘蛛みたいだな。アーマーはかっこいいけど。
グリーン「その姿は、まさか俺の宿敵、スパイダーマンかっ!」
グリーン・ゴブリンが、なぜ貴様がいる!?みたいに驚てる?
知り合いとダブってみてるのか。けど、スパイダーマンっか…
一刀「スパイダーマン?フン、違うな」
悪いけど俺はアルティメットでもスパイダーマンでもない。
俺が長年、憧れてきた名前を言った。
アルティメット「俺の名は仮面ライダーアルティメット。アルティメットSP(スパイダー)だ!!」
アンナ「仮面…ライダー…?」
グリーン「仮面ライダーだ~?フンッ、どっちにしろテメェの格好はいまいましい!今すぐ殺してやるっ!!」
グリーン・ゴブリンが襲い掛かってくるけど、なぜか奴の動きがスローに見える。
何度も殴りかかってくるけど、俺はグリーン・ゴブリンの拳を余裕で避け続ける。
アルティメット「どうした?俺を殺すんじゃなかったのか?」
グリーン「この糞餓鬼っ!?」
アルティメット「おっと、遅い遅いっと…――オラァッ!」
グリーン「ぶっほ!?」
隙が誰場、反射的にグリーン・ゴブリンに頭に頭突きをくらわせた。どうやら反射運動も桁違いにあがってるようだ。
これがアルティメットの力なのか?
グリーン「くっ、これでも食らえ!」
アルティメット「のっわ!?」
あの野郎!また、かぼちゃ爆弾をばら撒きやがた!
アルティメットのおかげで爆発はへっちゃらだけど、このままだとサラと博物館が危険だ!これ以上爆発させるとこの館が崩壊する!?
アンナ「アルティメット!ウェブシューターを使え!両手の手首についてるヤツだ!中指と薬指で手の平を押せ!」
ウェブシューターって、手首についてる時計のことか?
アルティメット「こうか?」
言われたとおりに中指と薬指で手に平を押すと、ウェブシューターから蜘蛛の糸みたいな粘着質な白糸が飛び出し、ネット状に広がって、爆弾を止めた。
アルティメット「オーッ、蜘蛛の糸みたいなのが出た!?」
アンナ「いいか、今のおまえは蜘蛛の能力とパワーがもった戦士だ!手首から蜘蛛糸を出したり、手足で壁に張り付くことができるんだ!?」
蜘蛛のパワー…ねぇ…。一様、仮面ライダーってバッタみたいな格好なんだけど…。
なんか俺は不思議な違和感を感じちゃうなー…
グリーン「余裕をみせてんじゃねー!」
グリーン・ゴブリンが蜘蛛の巣に引っかかった爆弾を狙って爆弾を投球。
投げられた爆弾が爆発すると、連鎖反応で連続に爆発。館内に大きな爆発がおこる。
おさまるとアルティメットの姿がなかった。
グリーン「やったか…?」
アルティメット「残念。それはフラグだ」
爆発と同時に高くジャンプして、四肢で天井に張り付いていました♪
蜘蛛の力も侮れないな…。蜘蛛を馬鹿にして悪かったよ。
そうして、俺は地上に着地した。
アルティメット「テメェの攻撃は効かないぜ」
グリーン「くそ~!だったら…」
サラ「へっ?」
グリーン・ゴブリンがサラのほうを見ると、背中のグライダーがはずれ、グリーン・ゴブリンはグライダーに乗ると、サラに向かって飛び掛った。
サラは逃げようとするが間に合わず、グリーン・ゴブリンにつかまってしまった。
グリーン「こいつを人質に逃げる!」
サラ「のっわぁぁあああ!?」
アルティメット「サラーッ!?」
グリーン・ゴブリンはサラを連て、グライダーで割れた天井の窓から逃げた。
アンナ「何もたもたしてんだ!彼女助けたいなら、さっさとスパイダーモービルに乗りやがれ!」
少女が乗っていたバイクがひとりでに動きだし俺の前に止まった。
俺専用のバイク…。やっぱ仮面ライダーとして標準装備だよな。
一方、サラを連れ去ったグリーン・ゴブリンはグライダーに乗って、ビルの間を飛んでいた。
グリーン「さすがのスパイダーマン、ここまで来れば――」
アルティメット「うっぉおおおおおおお!!」
グリーン「なにっ!?」
グリーン・ゴブリンが後ろを振り向くと、アルティメットがスパイダーモービルのロケットブースターを吹かしながら追いかけて来た。
すごいスピードだ!
伊達にバイクにロケットブースターがついてないな!時速が80キロ以上振り切ってるぞ!
ちなみに俺の後ろには、メイド服のあの子がいる。あと、メーターの間にあるモニターにエルフみたいな子が「GOGOなのです!」てテンション高く応援していた。
グリーン「カーチェイスをおもしろくしてやろう」
また爆弾を投下する。どんだけ爆弾もってるんだよあいつ!?
俺はハンドルをさばきながら、爆弾を避ける。
アンナ「アルティメット!ビルの壁を走れ!」
アルティメット「わかった!!」
この子を信じて、俺はビルの壁に向かってバイクを走らせると、タイヤが壁にくっつき、バイクは壁を疾走した。
そのままビルからビルへ壁を伝って、グリーン・ゴブリンを追いかけるけど、
アルティメット「相手が空中にいちゃー手がだせないぞ!」
アンナ「だったら、モニターの『スパイダーロード』のコマンドを押せ!」
ユーフェル『これでやがりますよ!』
画面に映ったエルフみたいな子がコマンドを指差した。
俺がコマンドを押すと、スパイダーモービルの蜘蛛の頭部が開くと、そこから蜘蛛の糸みたいなラインで構成されて白い道が空中に出現した。
その道をバイクを走らせ、空を飛ぶゴブリンに近づく。
グリーン「ちっ、元祖よりしつこすぎるぞテメェ!」
サラ「(隙あり!)オラァッ!!」
グリーン「ぐっほ!?」
グリーン・ゴブリンの脇に抱きかかられていたサラが、八極拳の肘撃でグリーン・ゴブリンにみぞを打った。
グリーン・ゴブリンはたまらず、サラを離したけど…
俺たちがいる場所って高層ビルの200階だよな?
サラ「ぎゃっぁあああああ!?」
ほら、落ちたーっ!?後先考えられないのあいつは!?
アンナ「彼女は私がなんとかする!おまえはグリーン・ゴブリンを!!」
後ろの女の子は慌てて、バイクから飛び降りって…って、あんたもかーっ!
高度から落下するサラ。
彼女の目の前に、同じく落ちながら、アンナが自分にむかって手を伸ばしていた。
アンナ「つっかまれぇええええええ!」
サラ「っ!?」
サラはアンナの手をつかむと、アンナはサラを引き寄せる。
すると、アンナの背中からウィングとバーニアがメイド服を破って突起し、バーニアは火を噴きながら落下速度を遅くさせた。
そして、二人はゆっくりと地面に着地した。
アンナ「ギリギリセーフ…」
サラ「た、たすかった…」
ヒヤヒヤさせやがって…
でも、これでおもいっきりあいつを攻撃できる!
アルティメット「おっりゃー!!」
グリーン「うっわぁぁ!?」
バイクをジャンプさせ、グリーン・ゴブリンを轢き飛ばした。
グリーン・ゴブリンはグライダーから落ちて、地面に激突した。俺はそのままバイクで着地する。
ユーフェル『アルティメット様!ベルトのボタンを押してファイナルタイムを発動するのですよ!それで倒せます!』
バイクのモニターに映るエルフっ子が言う。
俺はドライバーの横にある赤いボタンを押した。
『ファイナルターイム!!スパイダーキック!!』
ウェブシューターから拘束糸を発射させると、糸が赤と青に光る蜘蛛の巣のようなネット『スパイダーバインド』が展開され、グリーン・ゴブリンを張り付けにした。
グリーン「ぬわ!?うごけねーっ!?」
グリーン・ゴブリンの動きを封じ、俺は両手首のウェブシューターからロープ状の蜘蛛糸を後ろの左右のビルに引っ付けると、逆バンジーの応用で空高く飛び上がった。
そして、キックの体勢をとるといなや足裏に蜘蛛の巣を展開する蜘蛛の陣が光り輝きながら展開され、ロープ状の蜘蛛糸をひっぱり、グリーン・ゴブリンめがけて急降下する。
アルティメット「チェストォオオオオオオッ!!」
アルティメットspの強靭な脚力と蜘蛛糸の伸縮力、そして、足に収縮された高エネルギーが合わせた『スパイダーキック』が、スパイダーバインドごとグリーン・ゴブリンを撃ち貫いた。
グリーン「うっわぁああああああああああああ!?!?」
グリーン・ゴブリンは爆発し、木っ端微塵に砕けた。
しかし、グリーン・ゴブリンの残骸から、緑色の光の虚像が出現した。
その姿はグリーン・ゴブリンに似ていた。
グリーン?「お、おのれスパイダーマン…何度も俺様の邪魔を…しやがって…」
おいおい嘘だろう!?今のは決まったのに…まさか、幽霊なってるのか!?
グリーン?「おまえも…地獄に道連れだーッ!!」
グリーン・ゴブリンの幽霊みたいのが、俺に襲いにかかるけど、俺とグリーン・ゴブリンの間にサラを助けてくれたメイド服の子が割り込んだ。
あぶない!?俺が助けようとするまえに、メイドの子が手に持ったなにかをグリーン・ゴブリンにむけてかざした。あれってディスクっか?
ベルトの奴とは色違いで灰色だけど?
アンナ「Dセキュア!!」
メイドの子が叫ぶと、灰色のディスクからバーコード状の虹色が放出され、光がグリーン・ゴブリンの幽霊?を包み込み、幽霊はディスクに光とともに引き込まれてしまう。すると、ディスクが青色に変色した。
アンナ「グリーン・ゴブリンのデーター…捕獲完了…っと」
女の子が変色したディスクを見つめ、一安心の表情になった。
何が起こったのかわからないけど、とりあえず、終わったってことだな。
瀬田「無事か、サラーッ!?」
サラ「パパーッ!」
俺はサラとメイドの女の子をスパイダーモービルを乗せて、博物館に戻った(変身は解除した)。
ちょうど、避難所で俺とサラと探していた瀬田さんとバッタリ会い、サラが涙を耐えながら瀬田さんの胸に抱きついた。
さすがのあいつも怖かったようだ。なにせ、爆弾魔の怪人に襲われて上に攫われて、紐無しバンジージャンプの目にあったんだ。普通の女の子ならまず気絶する内容だよ。
アンナ「今回はなかなかの仕事だったぜ一刀!」
ユーフェル『もう、ユーフェルの心は最高得点をだしてやがります!!』
一刀「そりゃどうーも…」
メイドの子とモニターのエルフっ子が励ましてくれた。
けど、今日の騒動が解決できたのは、この二人の(主にメイドの子だけど)お陰だ。もしも、助けにこなかったらどうなっていたことか。瀬田さんの発掘品を盗まれ、さらに、俺とサラの命があぶなかったかもしれない。
それに、俺が仮面ライダーになることはなかったかもしれない。
感謝したいのこっちだよ…えぇーっと…。
一刀「そういえば、おまえらの名前、まだ直接に聞いてないんだけど?」
アンナ「…そういえばだったな」
メイドの子はクスッと微笑して俺の前で礼儀良くお辞儀した。
アンナ「私の名はアンナ。正式名所・自律型サポートロイド『ANNA=02』。アルティメットのサポート兼支援用アンドロイドだ。これからもよろしくな相棒」
『ユーフェルはユーフェルなのです♪とある船の自律型AIなのでよろしくしやがれなのですよ、ご主人様♪』
…なるほど、アンドロイドにAIっか…
いや、驚かないよ。もう、いろいろありすぎて神経が麻痺しちゃったし。
もう、なにがあっても驚かないぞ俺は…
そう、決めていたら、急に横から、ガラガラガラとビルが崩壊したような音が轟いた。
まさか…と、思い博物館のほうをゆっくり向けると、そこには博物館がなく、コンクリートの残骸が大量に積もられていた。
その光景に、俺とサラとアンナと野次馬たちは唖然し、口をぽっかーんとあけてる。瀬田さんにいたってはタバコを吸って、苦笑していた。
ユーフェル『オー、見事に瓦礫の山になったのでやがります』
あっははは…そうだなユーフェルちゃん。
だって、館内で怪物と暴れて、爆弾を何度も爆発させたんだから、博物館が崩壊するのは当たり前か。むしろ、耐えたものだ。
一刀「……逃げるか」
アンナ、ユーフェル「『そうだな(ですねー)』」
俺とアンナはスパイダーモービルに跨り、アクセルをまわす。
そのときバイク音で、サラと瀬田さんに気づかれたけど、俺は止まらずその場から逃亡した。
サラ「アッ!?まちやがれ一刀ーッ!!パパの展示どうしてくれるんだーッ!!」
事故だから仕方ねーだろう!!不可抗力なんだから!!
サラが怒りながら、追いかけるてくる。こいつ、このバイクと足で勝負する気か!?
ってか、この女と愛紗を怒らせるとめちゃくちゃ怖い!常識が通じない!?
ほら、時速3キロいってるのに、距離が近づいている!?
瀬田さん、笑ってないでなんとかしてくださいよ!博物館と展示会は後で謝りますから…って、なに野次馬と賭け事始めてるんですかあんた!?
アンナ「もっとスピード出せ!追い詰められるぞ!?」
ユーフェル『スパイダーモービルのスピードに足で追うとは、ユーフェルたちのご主人様の彼女は人外でやがりますねぇー』
一刀「サラは彼女じゃないよ!?」
こうして俺は、なぞのアンドロイドの少女とAIによって、憧れの仮面ライダー…仮面ライダーアルティメットになった。
そして、俺の人生が波乱万丈で修羅の道をたどることになるけど、強い敵や不可解な謎が障害になろうが、仮面ライダーとして、俺は俺の信念を貫き通す!
それが、この俺、仮面ライダーアルティメェットの宿命だ!!
サラ「男なら弁償しろーッ!一刀ーッ!!」
一刀「だぁぁあああもううう!仮面ライダーの道は険しいーッ!」
そのまえの、後ろの金髪の鬼から逃げ切ることが先決だな…。
おわり?
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テレビでスパイダーのアニメをやっていて、なんか異次元のスパイダーマンと出会うストーリーだったので、つい、こんな小説を書いてみました。
ディスクウォーズのネタをいれた、オリジナルの仮面ライダーです。
おもしろければ連載を考えてます。
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