No.78341

真・恋姫†無双魏√EDアナザー 外史の統一者2-13

sionさん

やったー汜水関終わったよー
今回で少しは話が進みました。
鈍亀は変わらず・・・もっとペース上げてもいいんだけど・・・
ペース上げると書きたいことがかけなくなるんだ。許して先生!
そんな感じで。それでは!

続きを表示

2009-06-10 23:19:47 投稿 / 全9ページ    総閲覧数:84639   閲覧ユーザー数:45962

この日、汜水関の前で布陣している孫策の軍勢とその汜水関に篭っている董卓軍は今までの戦闘と

 

は異なり、【表面上】均衡を保っていた。

 

その日は何故か関から飛んでくる矢、取りついた時に落とされる落石や熱湯、それらが明らかに少

 

なかったのである。しかし、掲げられている旗は。紺碧の張旗、漆黒の華旗、そして鮮やかに白い

 

趙旗。それ故に軍勢は揃っている。それ故にその異常を一週間以上の月日が曇らせる。傍目には明

 

らかにすくなっている事柄にも理由をつけようとしてしまう。何故か?自分が抜けなかった関が、

 

抵抗激しいあの死地が、「江東の虎の娘」という肩書き以外には、ろくに名も知られていない孫策

 

などという若造が均衡を保つほどのいい戦いをしているからである。

 

そして人が篭城戦で物資が途端に減ったことによって疑うのは何か?単純に考えれば。

 

「どうした!董卓軍の猛者達よ!昨日と比べこの弱々しい抵抗はどうしたというのだ?一週間以上もの時から我等の猛攻を凌ぎ、逆に敗退させていった者の様がこれか!?隠し立てしても無駄だ、理由など分っている!貴様等にとって今回の出来事はまさに知りえぬこと、奇襲のようにこれだけの大軍に攻められれば物資も尽きようというものだ!皆のものよ!今宵は勝利の美酒に酔いしれようぞ!我等を苦戦させてきた大敵はもはや資材がつき虫の息だ!皆よ!だからこそ今日、この難攻不落の汜水関を我が名孫策のもとに落として見せようではないか!」

 

そう孫策が怒鳴るようにもあるように、資材の不足である。

 

これが一刀が言っていた仕込みの一つ、資源・資材の大半をすでに虎牢関に移しているのである。

 

具体的に言えば初めて劉備達と邂逅したその翌晩。策の成功を確信して準備へと移ったのである。

 

だからこそ資源不足というのはこの場では的確な指摘。

 

だが!その資源が不足しようと落ちぬからこそ難攻不落の呼び名がふさわしい。

 

現在一刀達は資材不足の中、しかし開かずの門を盾として孫策の猛攻を防いでいる(ように傍目に

 

は見える)実際のところ董卓軍でも今回の策を知っているのはかつてから霞・華雄・星・一刀に仕

 

えている古強者だけではあるものの、その精兵のほぼ全てが今回の作戦を、孫策との共闘を理解し

 

ている。だからこそ孫策側に被害がなるべく及ばぬように捌けているのである。尤も、孫策も本気

 

での突撃などは仕掛けていないが。

 

だからこその両軍には余裕があり、だがその攻防は周囲には苛烈なものと捉えられる、それは自ら

 

が経験したが故の錯覚であるとも気づかずに。

 

「はわー・・・こんな感じで防衛していたのですね・・・確かにこの地の利と硬い門でこれだけの

兵の質があればあれだけの防衛が出来ますね」

 

そう漏らすのは孫策から預けられている武将、周泰。

 

 

 

「まぁね、今回は敵の殲滅とかじゃなくて(時間を潰す)ということに主な焦点を当てていたこと

もあるかな?そのおかげで敵を意識的に殺す必要がなかったのはこちらとしてはとても助かったけどね」

 

「?時間を潰すのに人を意識的に殺さないですか」

 

(上目遣いでそんな眼で見ないでください周泰さん、つい抱きしめてしまいそうです)

 

そんな自分の心の声をあえて聞こえなかった振りをすることで押し込めて

 

「そうだよ?こう言ったら印象が悪いかもしれないけれど・・・戦場で自軍が最も時間を消費させられたり、不都合を被る可能性があるのは・・・敵軍じゃなくて味方なんだ。

たとえばあそこで最前線に立ってすごい気迫を出している孫策さんに恐怖した味方の恐怖は・・・そのまま味方に感染していく。恐怖を覚えて逃げた味方は敵に勝るほど厄介な存在となってしまう。俺としては戦争とはいえあまり多くの人に死んで欲しくない、だからこそ恐怖に駆られて逃げた味方はそのまま逃がしてあげることが出来ない、もしそれを許してしまったらより多くの人が死んでしまうから。それと一緒でね?周泰さん。人は死んだときよりも負傷して戦えなくして、けれど生きているという状態のほうが時間を止めてくれるんだ。だから時間を潰したい俺たちはなるべく人を殺さないように心がけている。今回の篭城では、だけどね」

 

そう言う一刀には苦い笑みが浮かび

 

「本当ならこんな戦争しなくてよかったのにな・・・止められなかった自分が悔しいよ」

 

そう言って自分は情けないだろう?と問いかけるように笑みを浮かべる

 

それに対して周泰は答えるすべを持っていない。だから場は沈黙にならざるを得ない。

 

「一刀ぉ~星と華雄とウチの部隊は退却準備を終わったで~?一刀のほうはどうや?」

 

「あぁ、霞。こっちもさっきの交代前に退却準備は整っているからね。・・・それじゃああと2・3

刻したら逃げ出しますか!皆も逃げる準備は平気だよね?」

 

その問いには

 

「「「「おう~!」」」」

 

と辺りにいた兵士達が答える。

 

そして一刀は改めて周泰のほうを向き

 

 

 

 

「それじゃあ周泰ちゃん。これからもう少ししたら俺たちは合図を送る、そうすれば孫策さん達が

突っ込んできて演説もする、俺たちは一部の兵士を残して虎牢関へと行く。残した兵士達は君達で

捕虜として扱ってほしい。それは虎牢関のところで返してもらうから出来る限り丁重に扱ってくれ

ると嬉しい。」

 

そこで声を区切り

 

「俺の部隊からここに残るといってくれた皆!君達の命の安全は俺の名前で保障する・・・俺のそれじゃあ足りないかもしれないけれど・・・」

 

そこまで言った時から兵達が声を上げる、一刀を遮るようにしかしそこには決意と笑みで。

 

「何言ってるんですか、北郷隊長。俺たちはもとより貴方のために、貴方の理想に、思想に、政策に、そして配慮に憧れて・・・貴方にならこの命預けてもいい・・・いや!預けたい!そう思ったから志願したんですよ?第一今回残るって言い出したのは隊長とともに初陣を飾った奴等ばかりです・・・ですから貴方の名に保障されたこの命、それを信じずして何を信じろって言うんですか!」

 

その声を肯定するかのように

 

「まぁそんな隊長だから俺たちはここに残るんですがね」

 

「防衛戦でなら俺達が一番錬度高いですしね。日ごろの恩返しくらいはしますよ」

 

そんな声が追従し。

 

「・・・謝るのは君達に失礼だから、ありがとう・・・それと、ちゃんと虎牢関で会おう!」

 

その言葉を残して一刀は関の上部へと周泰を伴だって行く。

 

「それじゃあ周泰さん、俺はそろそろ合図を上げるから・・・そしたら後はよろしく頼む」

 

さっきまでの出来事を思い、今時分に出来る最高の笑みで。

 

「はいです!孫策様も了承しておられますし・・・なによりあの兵を殺してしまったら・・・御使

い様に二度と顔向けが出来なくなってしまうそうです」

 

「・・・俺は御使いって呼び方があまり好きじゃないんだ。まぁこの天の御使いという肩書きとそ

れが持っている知名度を今回はかなり使ってしまっているわけだけど・・・それでもそう呼ばれる

と落ち着かない。だから周泰ちゃん、俺の事は北郷か一刀で呼んでくれると嬉しいかな?」

 

 

 

その言葉で周泰は少し顔を赤くして、そして先の兵のやり取りを思う。

 

(この人は兵に信頼される人で・・・そして人の命を考えられる人なんだ)と、だから

 

「わかりました!一刀様とお呼びしますね?それで・・・その。私もちゃんづけはその少し恥ずか

しいので・・・私のことは明命とお呼びください!」

 

その眼は一刀をじっと見つめる・・・角度的に上目遣いで、緊張からか赤く染まった頬でそして、

 

これも緊張からか多少潤んでいる瞳で。

 

(・・・反則じゃないかなぁ・・・こういうの。月といい恋といいこの子といい・・・)

 

そんな思考もどこへかと追いやり

 

「それじゃあよろしく、明命。・・・さてそろそろ頃合だね・・・俺の旗を上げろ!」

 

その言葉で掲げられていなかった十文字の牙門旗が掲げられた

 

 

 

孫策は十文字の牙門旗が新たに掲げられるのを見てその眼差しを真っ直ぐに汜水関へと向け、自軍

 

全員に声を発する

 

「皆のものよ!我が友たちよ!いまこそ我等が策はなった!これより我等が同胞があの固く閉ざさ

れた門を内側から食い破ろう!だから皆よ!あそこには既に門など無いものと考えよ!全軍に告ぐ!恐れることはない!この一撃であの門は難攻不落の言葉を取消された関となるのだから!・・・・・」

 

静かにたった一呼吸の間を置く、そして

 

「全軍!突撃!我等が意地を見せてやるのよ!」

 

歓声が上がり、その言葉で孫策軍の全軍が突撃をかける。汜水関の門まではまだ少しある。

 

「孫策さんは早いなぁ・・・それじゃあ明命?俺はこれで虎牢関まで逃げる。・・・くれぐれも皆のことよろしくね!」

 

そう言った一刀も

 

「一刀!はようしい!時間は止まらんしあいつ等も待ってはくれへんからな!」

 

霞が準備していた馬まで走り・・・

 

「北郷隊に告ぐ!・・・君達を誇りに思う!また後で会おう!」

 

そう言い残し馬に乗り虎牢関を目指た。

 

「さて・・・門を開けなくちゃ!」

 

一人残った周泰は呟いてから門に取り掛かる周泰に北郷隊の兵が声を掛け

 

「よう!俺らも手伝いますぜ、隊長から周泰様のことも宜しくといわれてたんで」

 

そう言って開門を急ぐ。かといって抵抗をしないわけではない。

 

「第一斉射構え!・・・とりあえず敵のところに適当に打ち込め!ってー」

 

その声で矢が放たれる・・・鏃は潰れているのだが。

 

その矢を孫策達は意識せずにひた走り・・・その中途で門が開くのを確認する。故に馬に走りなが

 

らでも孫策は思い切り猛り吼える。天にすら届けといわんばかりに・

 

「みよ!ついにあの硬き門が我等が同胞の力で破られた。さながら我等を歓待しているようではないか!この機を逃すな!全軍突撃をやめるな!」

 

 

 

 

その声は馬の蹄が地を鳴らそうと、多くの歩兵が声をあげ走り、地鳴りを起こそうと・・・その声

 

だけは自軍の全てに平等なまでにいきわたった。

 

だからこそ「オオオオォォォ!」という声の群れの下

 

汜水関が破られていく。落とされていく。中に突入した孫策の兵達は、汜水関の中で抵抗を見せよ

 

うとした兵達に降伏を促し・・・それに渋々と北郷隊は従い武器を手放す。

 

もとより本体は虎牢関に逃げ込んだ後、そこまでの人数が残っていない汜水関は・・・程なくして4

 

つの旗を降ろされ・・・そこに孫の文字を示した赤い旗が掲げられた。

 

連合とただの田舎太守、それほどの戦力差のうえでもっと早く終着を予定されていた汜水関の戦い

 

は・・・一週間と数日を経て、孫策が関を落とすということで決着をつけた。

 

そのことに連合諸侯は歓喜を示しそして孫策の名をその記憶に確かに刻み込んだ。

 

面白くなさそうにしていたのはただ二人。

 

「きぃーーーーー!なんでですの!なんでですの!?今日私達が攻めていればあの賞賛の声の嵐は全て私のもののはずでしたのに!」

 

その一人は連合の発起人袁紹、そして

 

「七乃!本当ならば今日の先鋒は妾たちのはずじゃったのだ!なのに・・・なのにあの孫策めが妾以上に注目を受けてしまっておるぞ!」

 

「そうですね~、まさか本当に落としてしまうなんて誰も考えてませんでしたから~」

 

その親族である袁術の二人。

 

「許せませんわ!」

 

とギャーギャー喚く袁紹に顔良が近づき

 

「あの、袁紹様。一つよろしいでしょうか?」

 

「何ですの顔良さん?」

 

「今回のことで董卓軍には残りの力がもう殆ど残されていないということにはならないでしょうか?昨日まであれだけ抗戦していたのに今日はそれも殆どなかった。これは準備不足で矢等が尽きたということだと思うのですけど・・・」

 

そこまで顔良が言って袁紹がハッと気づく

 

「いいところに目をつけましたわね顔良さん!そうと決まれば早速前進!虎牢関のところへと行きますわよ!?そしてです、文醜さん!顔良さん!今度は私達が先鋒を勤め華々しく勝利を飾りますわよ!?おーっほっほっほっほっほ!」

 

 

 

その声にちっちゃいドリルが反応して

 

「何!?麗羽よ!抜け駆けは許さぬのじゃ!妾たちも先鋒にするのじゃ!そして勝利を手にして孫策をあっといわせてやるのじゃ!!!!」

 

馬鹿がここに二人いた。

 

「美味しいところはすかさず持っていこうとして不味いところは捨てちゃうなんて美羽様ったらあくどい!っよ!この大陸一の悪女!可愛すぎるぞ~!」

 

もっと言ってたもう~という声は無視しておこう・・・

 

馬鹿は3人に訂正もしよう。

 

「やったぜ斗詩!今までずっと後方待機だったからな!腕が鳴るぜー」

 

「猪々子ちゃん・・・尽きたかもってだけで罠の可能性も・・・」

 

「無いって!斗詩は心配性だなぁ!罠ならなんで今日負けたのかわかんねぇじゃん!」

 

・・・もうまともなのは一人だけってことで・・・

 

こうして汜水関での戦いは終わりを告げた。関に残っていた北郷隊100人はその残らずが孫策軍の

 

捕虜として扱われ、そして丁重に扱われた。待遇としては捕虜としては破格なもので。捕虜として

 

纏めた場所から出なければ比較的自由にしていいというもの。食事も出て特に不自由はしていなか

 

ったという。そして軍議に参加した曹操・劉備・孫策・公孫瓉・馬超はそこで意味不明なことを聞

 

「よくやりましたわね!孫策さん!・・・それで次の虎牢関の件なんですけど」

 

ここで孫策はまた自分が先鋒の指名か?と考え、曹操は自らが先鋒を勤めようとしたが

 

「次の先鋒は私こと名家の袁本初と・・・」

 

「妾が任されたのじゃ!」

 

その言葉で一瞬呆然として・・・その後に我を忘れ・・・漸く理性を取り戻して。

 

「「「「「はああああぁぁぁぁぁ!?」」」」」

 

彼女達は叫んでいた。

 

「えぇ、そうでしょうとも!この私がわ・ざ・わ・ざ!先鋒をして差し上げるんです!それくらい

の驚愕はありましょうとも!おーっほっほっほっほ!」

 

「うむ!妾達があの虎牢関を見事に落として見せようぞ!のう?七乃!」

 

「その通りですよ!美羽さま♪」

 

当然彼女達はそんな意味で声をあげたのではない、あえて代弁するのなら

 

「何を言っているんだ、この馬鹿達は」

 

それに尽きる、そしてこの瞬間、曹操が先鋒を取って虎牢関を落とすという作戦が破綻したので

 

は、と少なくとも彼女達はその懸念も抱いていた。

 

彼女達は未だ・・・最強の武の存在を、その証明を目の当たりにしていないのだから。

 

 

 

-side(おまけ)孫策-

 

「あははは!ねぇ冥琳?見たでしょう?あの袁術ちゃんの顔!」

 

「ふふ・・・あぁ見たとも、この上も無く悔しそうにしていたな」

 

「でしょ?ぁ~今日はそれだけでいつもよりお酒が美味しいわ!」

 

「確かにな・・・」

 

そう静かに語る冥琳・・周喩もわずかにその口を笑みの形に曲げている。

 

「おぉ!飲んでおりますな策どの!いや!今日の酒はまた格別じゃな!」

 

「そうでしょう?祭!今日はとことん飲むわよ!」

 

「うむ!お付き合いしようではないか!」

 

そう明るく孫策と飲みあいを始めるのは宿将中の宿将、黄蓋。

 

其々三人ともが袁術のしたという現環境に不満を持っているために・・・今日の功績に悔しそうに

 

顔を真っ赤に染め上げる袁術の顔が酒の肴としていいように扱われる。

 

今までどの諸侯も抜けなかった汜水関を抜いたというのは諸侯の間でかなりの名声を手に入れたと

 

確信を得る。

 

「あら?今日の最高功労者の明命じゃない!どうちゃんと飲んでる?」

 

「はうあ!飲んでますよ!孫策様!」

 

「えぇ~それじゃあ飲み足りないわよ?ほらほら~こっちのお酒も~今日は一杯飲みなさい?」

 

「はぅ~!」

 

そんな声とともに酒を煽らされて眼を回し始める明命

 

「そういえば明命~一刀とは何も無かったの?」

 

その質問に回っていた目が別の意味で回り、酒とは違う意味で頬が染まる

 

「え!あの!一刀様とは特に何も!」

 

「・・・ふ~ん一刀様ねぇ~」

 

(や・・・やってしまいました!お猫様!私を助けてください!)

 

脳内お猫様(自業自得にゃ)

 

(お猫さま~~~~~!)

 

「ひょっとして真名も預けたんじゃないの?ほら~白状しちゃいなさい!明命!」

 

「そ、そのですね!えっと・・・!にゃん!」

 

明命は逃げ出した

 

「思春!明命を捕まえなさい!」

 

スッっという静かな音とちり~んという澄んだ音がしたかと思うと

 

「悪いな明命・・・雪蓮様の命には逆らえん」

 

しかし回り込まれてしまった。

 

「さぁ・・・おとなしく白状しなさい!」

 

その後明命は孫策に強要され酒を煽り・・・一刀をどうして認めたか、何故真名を預けたか。など

 

ありとあらゆる情報を聞き出されてしまった。

 

孫策の部下である限りプライバシーなどという言葉は無いのだから。

 

 

超おまけ(本編とは関係ありません。ご了承ください)

 

「一刀さん・・・今頃どうしているのかな・・・」

 

夜中に少女が一人、自分の部屋で寝台の上でぽつりと呟いた。

 

一刀に会えないでいる日々、それはたったの一週間程だったが・・・

 

「今度会ったら二人きりでお出かけ・・・へぅ~」

 

一刀は関へと向かう前に少女・・・月に約束をしていた

 

(「俺達が帰ってきたら二人でゆっくり街を見て回ろう?月」)

 

その言葉とその時の一刀の笑顔はいまでも月の思考の中で横槍を入れるようにふと浮かんできてし

 

まう。そして月はいつもその想像のなかで一刀との逢引を楽しむ。

 

一緒に出店で買い食いをして歩いたり、それこそ何もせず、ただ手を握り合って歩き回ったり。本

 

当に自分がいったらどうなるんだろうと胸を躍らせる。

 

そしてそんな生活を送って一週間だ、月は遂に一刀と二人きりで町に出かけ、自分ではありえない

 

ほど大胆に一刀と腕を組んで街を散策するという夢まで見てしまう

 

そのたびに彼女は「・・・へぅ~~・・・・」と顔を真っ赤に染め上げて

 

両の手を頬に当てて頭を振りいやいや~と・・・その仕草は大変愛らしい。

 

そして今日も彼女は想像の一刀と逢引をする。

 

そこでの一刀も現実の一刀にまけず劣らず優しく月と街を楽しむ・・・しかし

 

そんな彼女の想像は・・・日を追う毎に激しくなっている・・・

 

だから今日は「月・・・俺の月」その言葉で一刀は月の顎に手を掛けて・・・

 

「へぅ~・・・・・////」

 

唇を合わせるところまで想像して彼女は真っ赤になってしまう、だからと彼女は言う

 

「一刀さん・・・早く帰ってきてください・・このままでは」

 

そうこのままでは

 

「私は・・・・」

 

彼女はどこまで想像を膨らませてしまうのだろうか。

 

「一刀さ~ん」

 

その涙声が求める姿は、今はまだ・・・関の中で静かに時を待っている。

 

 

-あとがき-

 

懲りずにおまけとか書いてみた、だって月か詠でおまけ欲しいって言ってくれた人がいたか

 

ら!・・・ネタ?このネタは10分で妄想した即興だぜ!?

 

・・・ごめん、もっと練ってから次は書く。

 

それはさておき・・・ようやく汜水関が終わり・・・次は虎牢関です。

 

一刀君の読みは外れてしまったのか?彼の策は成るのか?というところでひとつ。

 

ところでです!今日これ書く前に作品管理を見てたら・・・2-11に王冠が・・・

 

見た時の心境・・・え?なにこれ?どっきり?

 

ホント読んでくれる方・支援してくれる方・コメしてくれる方等等感謝しても尽きません。

 

この王冠に見合うような作品を作れたらといっそうの励みにさせてもらいます!

 

さて、2-10で取ったアンケートですけど・・・

 

1が最も多かったのでタイトルはこのままで行かせていただきます!

 

お答えくださった皆様!本当にありがとうございます!

 

 

さて、恒例化しつつある友人との問答も懲りずに晒します

 

1、この変態的な更新速度何?学校来てるよねお前?:学校で考えたり携帯でこまめにメモしたりしてるんだよ!変態的言うな!あと俺なんかより早い人ごまんといるわ!

 

 

2、BADEDってどうするつもりだったんよ?:黄巾のところで旧作リストラの白いの出して一刀討ち死に→現世に戻って外史での記憶喪失&外史の完全破壊でBADEDとか考えてた。やることにならなくてよかったと思う。マジで安心してる。

 

 

3、ところどころ時代設定その他諸々ミスしてるよね?:・・・マジごめん。イヤホントすんません。許して?ごめんなさい。許してってば。許せって言ってるだろうが!・・・っは!(ゲフンゲフン・・・・・ナンデモナイデスヨ?

 

 

4、原作にある蜀と呉はどうすんよ?:呉はオリジナルでストーリーもう組んでる、けどところどころ詰んでる。蜀は・・・悩み中、正直あの場所落ちるとなし崩しであのストーリーにしかならなさそうで・・・とりあえずネタ要素はいくつか組んでるけど・・・あとは作者的に権限黙秘権行使!(作者は逃げ出した→しかし回り込まれてしまった)

 

 

大体そんなところで!それでは、次のお話で!

 


 
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