「こっちであってるんでしょうね?」
「はい、ここを真っ直ぐ行って…」
「お姉ちゃん…足が痛いもん…」
「もうちょっと待ってて、すぐつくから」
日が暮れ、空が赤みがかった時間帯…リト達男子は部屋に籠って受験勉強中。
蓮華達も基礎学力の確認のため、部屋にいる。
で、残りの住人とポケモンは参考書を買いに行った雷火を除いて食堂にいた。
コン「きゅー、きゅー…(りとー、りとー…)」
ミミ「ピチュ…(あーあ、マスター勉強で退屈だなー…)」
メッタン「メタグロ(ライライ見てみて、ホットケーキ)」←足畳んでる
ライライ「フォオウ!(んな固そうなホットケーキあるか!)」
リオウ「ガウ…ガウ…ガウ…!(86…87…88…!)」←腹筋中
ミュウツー『……………』←刺身にハチミツかけてる
祭「暇じゃのぉ…」←飲酒中
炎蓮「だな、刺激がないって感じだ」←上に同じく
粋怜「いいじゃない暇で…あ、お酒おかわり~…」←言わずもがな
祭「自分でとれい」
なんかダメな大人がいる…夜じゃないのに酒盛りしてる人達いる。
それはともかく、のんびり夕飯まで過ごしていたのだが、それは途中で途切れた。
ガチャッ
炎蓮が壊した扉を開く音がした。
はて、こんな時間に誰だろうか。
祭「ん?なんじゃ?」
黄「失礼します。あの、ここの家主さんは…」
祭「儂じゃが…。なんじゃお主は?無断で入ってくる奴は知り合いにおらんのだが」
空丹「細かい事は気にしないでよ、おばさん」
祭「…あ?」←相手にしてはいけないオーラ
空丹「怖ッ!?」
白湯「ひうっ!」←めっちゃビビってる
急にアパートに入ってきた三人の少女。
内二人は顔立ちと顔つきから姉妹なのだろう。
そしてその姉らしき少女はとんだ爆弾を爆発させてしまったようだ。
そんことは露知らず、リトが部屋から出てきた。
リト「祭さん、氷枕ない?モモタロスがオーバーヒート…って誰?」
炎蓮「さっき来たチビ達だ」
粋怜「祭にケンカ売っちゃったらしいのよ?」
リト「…命の無駄遣いだな」
ちらり、とその訪問者の方を見る。
見た感じ叱られていた…祭にケンカ売ってない奴が。
祭「まだ尻の青いガキがデカイ口を聞くのぉ」
黄「ハァハァ…もっと、もっと罵って下さいませ!」
空丹「いつもの悪い癖が…。全くあんたって愚図は…」
黄「はぃぃぃ!愚図でノロマな私をもっと詰ってくださいませぇぇ!」
リト(桂花と同じ部類の人間かなー…)
白湯「…もう疲れたもん」←メッタンに座る
メッタン「メタ?」
白湯「…きゃぁぁあぁ!?」←めっちゃビビった
リト「うおっ!?超驚いてるよ…」
白湯「きゃぁぁあぁ!?きゃぁぁあぁ!?」
リト「よしよーし。大丈夫かー?」←ナデナデ
白湯「あ、う……グスン…ありがとうだもん…」←まだ半泣き
空丹「ちょっと!私の妹に何してんのよ!」
リト「ん?あー…悪い。てかあんた誰?」
それから数分後…状況が落ち着いたので彼女達の事を聞いた。
聞いたと言っても、ここに住みたい理由を暈してだが。
祭「なるほどのぉ。理由は話せないが住まわして欲しい、と」
黄「はい。ここは比較的安価で部屋を借りられる所だと言われてますので」
空丹「こんなぼろっちい所だとは思わなかったけど」
祭「悪かったの…と言うか、お主ら家出したんじゃなかろうな?」
空丹「…ノーコメントよ」
リト「ほら、コイツらがミミとコンだ。仲良くしてやれよ?」
ミミ「ピチュ!」
コン「………きゅ…」←やっぱ警戒してる
白湯「わかったもん♪」←リトの膝の上に座ってる
炎蓮「偉くなつかれたな、坊主」
白湯「ひぇ…!」
粋怜「炎蓮、この娘怖がってるじゃん。もっとスマイルスマイル」
リト「…どうでもいいけど、粋怜さん最初とキャラ違うよな」
炎蓮「コイツは仕事の切替のオンオフ激しいからな」
祭「…まぁ、いいじゃろう。親元を離れてる所は気に食わんが、止める権利は儂にはないしの」
空丹「本当!?」
祭「ただしじゃ。ここである程度の家事はしてもらうからの。それくらいやらんと釣り合わん」
空丹「えー…いいじゃない。お金払うんだし」
祭「ダメなものはダメじゃ」
空丹「…分かったわよ」
黄「それでは交渉成立ですね」
ライライ「フォウ?(これで一件落着…か?)」
リト「…いや、なんか来るぞ」
リトは気配で分かっていたアパートの外から二人、ここに近付いてくる。
何故か頭にハチミツと腹黒と言う単語が出てきたが気にしないでおきたい、どうせ騒ぎになるんだし。
美羽「お兄様、かくまってたも~!」
七乃「こんにちはー♪」
ほらやっぱり。
この二人が駆け込んでくると余計な騒動が起きるジンクスみたいなのあるんだよ、もー。
…とにかく、リトは予想通りだと言う顔をし、呆れた顔をした。
リト「ほら来た。てか美羽と七乃かよ」
白湯「……もん?」
美羽「む!?誰じゃお主は!?勝手にお兄様の膝に座っておるのじゃ!?今すぐ降りるのじゃ!」
白湯「ぷぅ…パイタンはお兄ちゃんの膝の上がいいもん!」
美羽「なんじゃとー!」
白湯「ぷぅぅー!」
ミュウツー(何故だ?金髪の彼女から同類の臭いがする…)
リト「で、何でここに来たんだ?てか俺が居るの分かったんだ?」←軽く無視
七乃「華琳さんが教えてくれたんですよ♪」
リト「へー…てかさっきかくまってって…」
と、次の瞬間
麗羽「美羽さーん!ここにいらし…」
リオウ「ガウッ!」←はどうだん発射
麗羽「 」
斗詩「麗羽様ーーー!!?」
猪々子「うっひゃー、スゲー威力」
真直「関心してる場合!?」
突然表れた四人組の一人が腹筋を終えたリオウのはどうだんを顔面に喰らって気絶した。
突然の事にアパートにいた者は騒然とするが、リトだけはリオウにいい笑顔でサムズアップしていた。
リト「リオウ、ナイス」
リオウ「ガオガ(ありがたき幸せ)」
ライライ「フォォォウ!?(いや、人にはどうだんぶつけんなよ!?)」
美羽「ぴぅ!?麗羽姉様…」
七乃「大丈夫ですよお嬢様。しばらく起きそうにないですから」
リト「状況分からなくなってきた…」
真直「まぁ、色々あるのよ」
リト「…所であんた誰?」
真直「え?ああ、私は真直。…まあ、麗羽様の秘書かしら?」
リト「そうか。大変だな、色々。で斗詩か七乃、そろそろ状況説明プリーズ」
猪々子「アタイは!?」
リト「正直期待できない」
斗詩「アハハ…まぁ、簡単に言えば美羽さんが麗羽様の叔父…つまり美羽さんのお父様の壺を割ってしまって…」
七乃「怒られると思って逃げて来たんですよ」
リト「あー…よくある家出パターンだな」
納得納得とリトは頷く。
だからこそ、美羽にはしなきゃならない事がある。
斗詩「大丈夫ですよ、美羽様。安物の壺だったから怒ってないとおっしゃっていましたし」
美羽「むぅぅ…」
リト「美羽、悪いことしたら謝んなきゃなんないんだぞ?ごめんなさいって言えばいいんだから」
美羽「……わかったのじゃ。謝りに行くのじゃ」
なんとか説得に成功し、家に帰ることがけっていした……と、思っていたのだが、何故か別ベクトルに状況が進んだ。
美羽「だけど妾はここに住むのじゃ!お兄様の膝を占領するこやつは見逃しておけんのじゃ!」
白湯「もん!?」
リト「膝だけでここに住むのかよ!?そんなのゆるされる訳…」
七乃「はい、はい…かわいい子には旅をさせろ、と言うことです。はい、と言うわけででは…」←電話切った
粋怜「なんか手遅れみたいだったわー」
リト「…は?」
七乃「と言うわけで美羽様♪連絡したら住んでいいと言ってましたよ♪私共々」
美羽「本当かえ!?」
白湯「ぷぅぅ…」
リト「……マジか」
結果的に家出したのと同じじゃん…と誰もが思ってしまう。
取り合えず、意識を取り戻した麗羽は 意地でも連れて帰ろうとし、リトにミュウツーの作ったくさやのハチミツ漬けを口に突っ込まれ強制送還して今日の騒動は終了した。
取り合えず、今しなきゃいけないのは急に増えた三人の住人の分の夕飯の買い出しに行くことだった。
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XXX「進之介ぇぇぇぇぇえええ!!!」
一刀「ニチアサ引きずってくんなよ。来週にはフォーゼ見たく復活すると思うし」
XXX「バッキャロウ!!蘇生の仕方では今後全然違ってくんだぞ!」
一刀「はいはい。という訳で『七話:家出少女は突然に』の始まり始まり」