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主従が別れて降りるとき ~戦国恋姫 成長物語~

第2章 章人(1)

2015-05-27 00:10:45 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1013   閲覧ユーザー数:966

6話 章人(3)

 

 

 

 

 

 

 

早朝、信長邸を一人の人物が訪れた。丹羽長秀である。自分をはるかに上回る剣の腕を知りたかったためである。

 

「え!? 麦穂!?」

 

「はい。早坂殿はいらっしゃいますか?」

 

「いるわよ。呼ぶ?」

 

「起きて、時間が空いているなら……ですね。食事中では失礼ですし……」

 

「今は久遠と何か話しているわ。食事は終えているのよ」

 

帰蝶が最後にそう答えると丹羽長秀は驚いた顔をした。自分はいつもよりかなり朝早く起きてこの信長邸を訪れた。前田利家ら“三若”も、壬月ですらまだ寝入っている時間である。

 

「いつも、なのですか?」

 

「さあ? 少なくとも昨日はそうだったわ。おかげで私も早起きよ。アイツは自分の分の食事は自分で作るからいいって言ってたけど、私はまだ台所を譲り渡す気はないから。それに触発された久遠も早く起きちゃってね。何を聞いているのやら。案内するわ」

 

そうして連れてきた部屋の前では、中から主である久遠が驚く声がずっと聞こえていた。

 

「入るわよ。何をやっているの?」

 

「む……。結菜か。邪魔をするでない……。ん!? 麦穂、何かあったか?」

 

「文学とちょっとした技術について語っていただけだよ。おや、麦穂。朝早くからどうしました?」

 

章人は信長に「未来の話」をするようにせがまれ、仕方がないので川端康成の名作『雪国』を暗唱しながら、山を登るか迂回するか以外の技術について教えていたのだった。

 

「降り立ったときに面妖な術で人を斬ったと壬月に聞いておりまして、どうやったのかを聞きたかったのです。あとは、和奏の銃をどうやって避けたのかということと、壬月の斧を避けられた理由についても」

 

そう指摘すると、信長もそういえばと思い出した。

 

「そうだ、あれはどうやったのだ? 我にはまったくわからなかった」

 

信長もそう言うと、章人は笑い出した。

 

「わからなくてもそのことを言わないのが“君主”の資質なんだがな……。まあいい。最初に5人を斬ったのは頑張れは麦穂、君にもできる。銃を避けるのは無理だと思うがね。さて、また人を用意するわけにもいかんし、練習用にと、ひよに集めさせたもので再現しようか」

 

そう言って昨日と同じ庭へ移動した。そこにあるのは、藁束。真剣の修行ででてくるものである。

 

「では、何をやったのか見せよう。」

 

そう言うと、剣を抜いて藁束を切った。

 

「お主、ふざけるのもいい加減にせんか!! あのときは何も見えなかったぞ。今のは剣を抜くところからおさめるまで丸見えではないか!! む? 結菜、麦穂、どうした?」

 

二人の様子がおかしいことに気づいた信長はそう声をかけたが、二人は心ここにあらずであった。

 

「綺麗……」

 

「これが、武の頂……」

 

「そんなものには到達していない。ただ……。久遠、明日から毎朝、剣術の稽古をつけてやる。殿様がこれでは話にならん」

 

章人はそう告げた。固まり、絶句する信長であった。

 

「しかし、これは実戦では……?」

 

あることに気づいた丹羽長秀はそう言った。

 

「ああ。全く役に立たない」

 

「なんでよ!?」

 

「無駄がなさ過ぎるのです。確かに隙はまったくありませんでしたが、熟達した将ならば簡単に読まれてしまう」

 

「その通り。あの連中が雑兵だったからできただけだ。この、ほぼ完全に無駄をなくした動きを極めて高速でやったのが“面妖な術”の正体だよ。しかし壬月には多少の失望を覚えるね。この程度、見抜けんのでは話にならん」

 

見惚れたものを“役に立たない”と切り捨てられた帰蝶は怒ったが、丹羽長秀と章人の説明で納得した。そして、今川の親衛隊も章人にとっては“雑兵”にすぎなかった。

 

「細かいことは嫌いですから」

 

「違いない」

 

丹羽長秀がそう茶化すと章人と2人で笑い出した。

 

「ということは、壬月の斧を躱したのも……?」

 

「そこに立ってみろ」

 

「は、はい……」

 

戸惑いながらも章人の前に立った丹羽長秀だった。

 

「これがあの斧だと思え。さて、どうする?」

 

そう言って抜いた剣をかなり遅く振り下ろした。

 

「つまり、お主は壬月の斧が遅かったから躱せた、そう言いたいのだな?」

 

ようやく復活した信長はそう問いただした。

 

「そう。あれだけ重い斧だ。誰がどう考えたって麦穂の刀より早く振り回すのは無理だ。私ですら無理だよ。ましてや斧。威力は大きいが隙は大きくなる。なお、面倒なので銃を避けたことに関しては説明せん。あればかりは“授かり物”なのでな」

 

「なぜ槍を選んだのだ?」

 

「気分だ」

 

信長の好奇心むき出しの問いにはそう答えた。3人の思いが一致した瞬間だった。どうして何もかもぶちこわすのか、と。

 

「私はこれから少し鍛錬をする。君たちは読書でもしていてくれ」

 

「我は非常に興味があるぞ! それだけ強いお主が何をするのかな!」

 

「私もです。できれば教えていただきたいのですが……」

 

「たしかに、何すればあんなことできるのか知りたいわね……」

 

「あまり参考にならんと思うぞ。“どうなりたいか”によって鍛錬のやり方は全く違うのでな」

 

「どうなりたいか……?」

 

「あまり話していると時間がなくなる。すまんが話しかけんでくれ」

 

最後に丹羽長秀が発した疑問には答えることなく、鍛錬に入った。ありがたくないことにこの世界の服は章人の体型に完全に合ったものではなかったため、章人は上半身を脱いだ。邪魔だからである。

 

「な……」

 

そこにあるのは筋肉の鎧。細身の体でありながら、すさまじい筋肉の量であった。章人がまず行ったのは柔軟体操。それは一緒である。その後は驚いた。腕立て伏せ。否、正しくは“指”立て伏せ。それも親指1本である。しかし、3人はある疑問にぶち当たる。“鍛錬”というのだから普通は何百回も行うのだろう、そう思ったのである。だが、実際にはゆっくりとした動作で20回だけ。しかもそれをやったら座って水を飲み、また20回。結局、合計した回数は60回だけであった。それが終われば次は人差し指も同じことを繰り返し、結局小指まで同じことを繰り返した。それを両手やると立ち上がった。

 

「麦穂、アレのどこが“鍛錬”なのだ?」

 

「私にもわかりません……」

 

主君の問いにはそう答えたものの、一つだけ違和感があった。動作が異常に遅いのだ。自分がやる時も、部下に教えるときも、あんなに遅くやろうものなら即座に怒っていた。壬月ならば放り出すだろう。しかし、やっているのは弱卒の兵ではなく、自分や壬月を圧倒した青年。そこだけが不思議だった。

 

「今は立って水を飲んでいるし、聞いてみればいいじゃない。ねえ、ちょっと、どこが鍛錬なのか教えてくれる?」

 

「ん? そうだな。1回はできるか?」

 

「できるわよ! 貴方のやり方なら何回でもできるわ!!」

 

馬鹿にするなという意味を込めながら帰蝶がそう言うと、章人はにやりとした。帰蝶にとっては地獄の始まりであった。

 

「よし、では教えてやろう。違う違う。もっとゆっくりだ。とにかくゆっくり。ほれ、まだ3回だぞ? もっとゆっくりだ。

 

お、ようやく5回いったな。何? 自分で『何回でもできる』などと言ったのだろう? できぬならできぬと言えば良い。ほれほれ」

 

「やるわよ! あと何回!?」

 

「その意気や良し。14回だよ。」

 

にっこりと笑顔で告げ、帰蝶は悟る。二度とあんなことは言うまいと。それでもなんとか20回をやりきった帰蝶であった。息は切れ、普段の澄ました面影はまったくない。それでも、やりきった充実感に溢れていた。

 

「よしよし。では座って水を飲むのだ。」

 

「何よ? やけに優しいじゃない……」

 

「そろそろだな。しかしこんなことなら安いソーラーの時計でも持ってくるんだった……」

 

章人の時計は時計を知る者なら誰でも聞いたことのあるメーカーの超有名品だが、それなりの手入れを必要とした。手巻き式の懐中時計もあるにはあったが……。

 

「何呟いているのかしら?」

 

「時間が来た」

 

章人は満面の笑みで告げた。

 

「さあ、先ほどと全く同じことを繰り返すのだ」

 

「は?」

 

「結菜さま……。先ほど彼がやっていた様子を見ていなかったのですか?」

 

それで思い出した。そう、この男はそのあと2回同じことを繰り返していたのだ。血の気が引いた。

 

「いいわ! やってやろうじゃない!!」

 

精一杯の虚勢をはり、いつか殺すと決意したのだが、その決意はすぐに折れる。

 

「ん? どうした? 動いていないぞ? まだ18回も残っているのだ。やれるのだろう?」

 

「そこまでにしてください。彼女はそもそも武官ではないのです。そのかわり、私にもご教授願えますか?」

 

「麦穂……。もう無理……。お願いだから止めさせて!」

 

「ほうほう。ということは“貴方のやり方なら何回でもできるわ!!”などと言ったのは嘘か?」

 

「それは……。そうよ!!」

 

「私は嘘が大嫌いでねぇ……」

 

その言葉で嫌でも気づいた。最初から、自分ができないことなどわかっていたのだ、と。

 

「ごめんなさい!! できることならなんでもするわ! だからお願い! 止めさせて!」

 

「何をして貰うかはそのうち決めるとして、一つだけ忠告だ。身の丈に合わぬ見栄ははるな」

 

「はい……」

 

「さて、無様に散った少女の代わりに君も頑張ってみるのかな?」

 

「はい」

 

そうは言ってみたものの、よくよく数えてみれば両手の親指から小指まで全部やれば600回ある。帰蝶にもそれなりの心得はあったのだが、その彼女がわずか22回で歩くことすらままならないような状態になるのだ。とてもではないが『全部やれます』などと言う気にはなれなかった。

 

「よし。そうそう。最初の状態は完璧だ。見ていたのだからわかっているだろうが、とにかくゆっくりだ。ゆっくり。よし、いいぞ。今の感じを忘れるな。残りは19回だ」

 

一度やって悟った。いつもやっているものとは別物だった。辛い、ひたすらに辛い。まるで、自分の周りだけ時間が遅くなっているかのように、終わらない。早くやろうとすればすぐさま章人から声が飛んでくる。それでも、必死で終えた20回。しかし、まだ2回これを繰り返さなければいけないということを考えると、憂鬱にしかならなかった。考えを振り切ろうとしても、またそれが襲ってくる。それだけで休憩の大半を使ってしまったが、悔やむ暇もなく、水を飲み、二度目。そこで初めて帰蝶が諦めた理由がわかった。重い。体がひたすらに重い。一度目の一度目とは比にならないほど辛かった。

 

「ん? どうした? 動きがはやくなっているぞ? ゆっくりだと言っているではないか。言葉は通じるのだろう? それに、帰蝶に負けたくはあるまい?」

 

その言葉で何とか奮起して20回を終わらせたが、これ以上はとてもできそうになかった。仮にやれたとしても右手の親指すら終わっていないのだ。まだ指は9本残っている。

 

「結菜、麦穂、それほど辛いのか?」

 

見ている分にはそれほど激しいことをしていないのだからわからない。信長の疑問も当然のことであった。柴田勝家の鬼のしごきに比べればたいしたことでない、そう思っていた。

 

「久遠様、壬月の訓練などとは段違いに辛い。正直、このあと兵の訓練をやれるかも怪しいです……」

 

「そうよ。わからないならやればいいじゃない!!」

 

「そうだな……。どれほど辛いのか、我にも教えよ! 確か姿勢はこうだったな?」

 

「いや、こうしろ」

 

「な……」

 

「何故だ!」

 

「“お前に”なのか“お前たちに”なのかはわからんが、これは無理だ。というか、それでもやれるか怪しい」

 

章人は片手での腕立て伏せに変えた。理由はただ、「ひたすらに回数をこなす」だけの「旧時代的」な訓練しか受けていない彼女らには無理だと悟ったのだ。信長は怒り、帰蝶と丹羽長秀は唖然としたが、章人には逆らえなかった。

 

「もしやれたならばどうする……?」

 

「明日から先ほどのものに変えるだけだ」

 

信長は不敵な笑みで章人に聞いたが、あっさりといなされる。

 

「そうそう。いい調子だ。よしよし。その状態で頑張るのだ」

 

「どうだ結菜! 麦穂!」

 

「何よ! そんなんだったら」

 

私もできる、帰蝶はそう言いかけて止めた。章人から何を言われるかわかったものではない。

 

「すばらしいです。ただ、問題はこの後ですので、どうか油断なさらぬよう……」

 

「我にできぬことなどない!」

 

「関心な心がけだ。さあ、2回目だぞ。」

 

先ほどよりは体が重くなったが、できないほどではない。20回をやりきった。面白くないのは帰蝶であるが、丹羽長秀に何か考えがあるらしいと気づいて文句は言わなかった。

 

「どうだ!」

 

「勝ち誇っているところ悪いが、もう1回あるぞ」

 

「我にはできる!」

 

しかし、3度目は異様に体が重くなった。自分の体がどうにかなったのかとさえ思った。そこへ容赦なく飛んでくるのは章人の声である。

 

「なぜいきなりはやくなった? もっとゆっくりだと言っているだろう。」

 

「わかって……おる……」

 

見ている帰蝶と丹羽長秀にはわかっていた。早く終わらせたくなれば、自然と動作がはやくなるのだ。しかし章人の目はそれを見逃さない。信長はそれでも必死で20回をやりとげた。

 

「どうだ結菜、麦穂! 我はやり遂げたぞ!」

 

「そうね。でもまだ左が残っているわよ?」

 

「ええ。私たちのときは指だったのですから、絶望感はそれと比べればかなり少ないでしょう? 頑張ってください!」

 

自慢げに語る信長に告げられた言葉。2人からの意趣返しである。血の気が引いた。

 

「左……?」

 

「当然だろう。右が終われば左だ。そら、きちんと水を飲め。ん? やれないのか? ならば明日からの指はお預けだな」

 

それを笑顔で肯定する章人の言葉。

 

「やればいいのだろう!!」

 

「負けん気が強いのはすばらしいことだが……。さっきから何回同じことを繰り返し言わせれば気が済むのだ? お前に耳はあるのか? え? もっとゆっくりだと言っているだろう?」

 

もちろん反論しようとしたが、口が動かなかった。必死で20回を終えた。しかし、立てなかった。

 

「といってもまあ、本来はもっと辛いし、お前たちにこれをさせても、そもそも意味はないのだが」

 

「それ、どういう意味よ!?」

 

「私とお前たちのを比べればわかる。やってみせよう」

 

というと1回ずつやってみせた。それで理解した。自分たちのはあくまで「ゆっくり上げてゆっくり下ろす」ことだけだが、章人のは「ゆっくり上げ、そこで静止し、そこからまたゆっくり下ろす」のだ。

 

「それが私のとの違いだ。で、意味がないのはそれ以前に鍛える筋肉が多すぎるからだ。一番効率的なのは、つまらないがこれだな。“スクワット” まずはこれをやることだ」

 

「それは、どのようなものなのでしょうか?」

 

「口で言うより見たほうがはやい。その後完璧な姿勢でやれるように教える。」

 

「それ、効果あるの?」

 

ただ上下に腰を動かしているようにしか思えなかった帰蝶はそう言った。

 

「やってみればわかる。」

 

「私からでよろしいでしょうか?」

 

「ああ。そう。いい姿勢だ。そこからゆっくり下ろす。そうそう。そこで止めて3数える。数えたらまたゆっくり戻す。よし、伸びきらないうちにそこで止める。そうだ。また下ろす」

 

が、2度目で足がもたつき、章人に抱きかかえられるようになってしまった。

 

「す、すみません。まだやれます」

 

「いや、今日は終わりだ。先ほどやり過ぎたな。できれば今日明日は柔軟以外の運動をしないことだ。あとはとにかく肉を食べろ。なんでもいい。米は少なめにな」

 

「それは、どういう意味なのでしょうか? 今日明日運動をしないというのと、肉を食べろというのは……?」

 

「私がいたところでは、“効率的に筋肉を鍛える方法”というものが研究されている。様々な説はあるが、基本として、筋肉はこの藁束と同じだということがある。」

 

「筋肉が、藁束と同じ……?」

 

「そう。要するにこの細いものが集まってこのような筋肉をつくっている。しかし、藁束にはもたない二つの特性を筋肉は持っている。一つは、この藁束そのものの量だ。人によって持って生まれた藁束の量が違う。たとえば私は、普通の人と比べるとほぼ3倍の束を持っている。そしてもう一つは、藁束が切れたりするように筋肉も切れる。切れると、元に戻る。そのときに切れないように前より強靱なものになるのだ。しかし戻るまでには時間がかかる。個人差はあるが、早くても2日から3日だ。その間に運動をすると切れたまま戻らないということを繰り返すことになる。要するに無意味だ。」

 

「その“切れた合図”のようなものはないのでしょうか?」

 

「完全なものは確立されていないが、有力なのが“筋肉痛”だ。なったことはあるかな?」

 

「たまに……ですね。」

 

「明日か明後日確実に襲ってくるだろう。それが引いてから1日あけてまたやると良い、というのがよく言われる話だ」

 

「それと“肉”との関わりは何なのですか?」

 

「筋肉が回復するときに肉を必要とするのだ。ついでに言うと、筋肉痛が全く襲ってこない程度の運動を繰り返すことは無意味だ。剣の腕はすばらしいか、肉体的な腕はこれからだな。それがないと力負けする」

 

「なるほど……」

 

「あの”休み”は何なの?」

 

「“インターバル”といってね。一時的な休憩を挟むことで限界を引きだそうというものだ。楽な運動では筋肉が切れないというのも定説だよ。ところで……。今日は休みにするか?」

 

最後に章人が言ったことで気づいた。まだ“朝”なのだ。裁く案件もあれば、兵の訓練もある。しかし、自分たちはもう動くことも難しかった。

 

「章人は平気なのか?」

 

「平気だから立っている。あんなものは準備運動にすぎぬし、それ以前にお前たちも知っていそうなものだったからしただけの話だ。」

 

それを聞いて唖然とした信長たちであった。


 
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