No.778756

艦隊これくしょん とある島の戦闘目録(バトルインデックス)

Type_002ptさん

第1話~ボクの名前は草薙 みゆだよ~

初投稿なので、おかしい所があれば教えて頂けたら幸いです。

2015-05-21 22:40:43 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:719   閲覧ユーザー数:705

 

ザーン………

 

ザザーン………

 

空高く昇った太陽が燦々(さんさん)と降り注ぎ、波打つ砂浜を焼く。

 

降り注ぐ熱で火照った身体を潮風がゆっくりと冷ましてゆく。心地よい。普通なら誰でもそう感じるだろう。

 

 

 

 

 

 

そう………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ここ………何処だろう…………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

普通の状況ならば

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

艦隊これくしょんとある島の戦闘記録 第1話 ~ボクは草薙 みゆ、だよ~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……ええっと、状況を整理しよっか……

 

 

前は海。右も海。左も海。後ろ…大きめの熱帯林。上は蒼穹の空と灼熱の太陽。下はさらさらと心地いい砂浜。

 

 

………何処だろう、ここ?

 

 

うーん…………

 

 

………うーん…………

 

 

……………うーん……………

 

 

 

 

 

 

ハワイかグアム?かな?

 

 

 

「……どっちも違う気がするなー…」

 

 

 

 

 

 

 

 

……ガサッ

 

 

 

 

 

ッ!!!バッ!!!!

 

 

 

 

急に後ろの茂みが動き、反射的に振り返りながら数歩後ずさる。

 

 

 

「うわわ!!?」

 

 

 

でも、砂浜に足を取られ波打ち際に尻もちをついてしまう。驚いて反応しちゃったけど、結構恥ずかしい。

 

 

 

「あのー……だいじょうぶですかー……」

 

 

「へ?……うん大丈夫………あれ?」

 

 

 

反射的に言葉を返したけど、目の前には誰も居なかった。

 

 

 

「こっちですよー。こっちこっち」

 

 

「へ?」

 

 

 

声のした方(具体的には)足元を見ると、そこに居たのは10cm前後の小人。頭に可愛らしい帽子ではなく黄色い安全ヘルメットを被り、作業服の様な物を身に纏っている。

 

 

 

「だいじょうぶですか~?」

 

 

「あ、うん。大丈夫…………えっと、ボクは 草薙 みゆ だよ。君の名前は?」

 

 

「わたしはこのしまにすむ工廠妖精です~」

 

 

 

はて?“こうしょう”?取引の交渉のことかな?それにしても可愛いな~♪てくてく歩いてくるし、一体何者なんだろう?

 

 

湧き出てくる疑問を一度脇に寄せ、色々と聞いてみる。

 

 

 

「ねえ、妖精さん。この島に私以外で人間はいる?」

 

 

「いないです~。ここはわたしたち、妖精しかいませんよ~」

 

 

「私達って言ったけど、貴女のお仲間さんは何れくらい居るの?」

 

 

「だいたい、わたしをふくめて300にんくらいです~」

 

 

 

その後も色々聞いていった結果、この世界の事が大体わかった。

 

 

 

一つ、ある時期から深海棲艦と呼ばれる異形が現れ、船舶を攻撃している事。

 

一つ、現存する兵器(核を除く)では深海棲艦に全く太刀打ち出来ない事。

 

一つ、工廠という一種の聖域みたいな所で建造された“艦娘”と呼ばれる存在のみ、深海棲艦に太刀打ち出来る事。

 

 

 

 

うん、何だか凄い所に来ちゃったみたいだ。

 

 

 

「ねぇ、ボクも他の妖精さん達の所に連れて行ってくれないかな?どうやらここはボクの元居た世界じゃ無いみたいだし、日本に帰っても根なし草になっちゃうから……」

 

 

「ぜんぜんかまいませんよ~。ほかのみんなもきにいってくれるとおもいますし~」

 

 

「ありがとう。それじゃぁ案内宜しくね、妖精さん」

 

 

「まかせてください!!」

 

 

 

妖精さんは私の頭に乗ってあっちですよ~、と指を指している。

 

 

あ~。妖精さん可愛いな~。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「つきましたよ~」

 

 

 

妖精さんに案内されること数分、ボクは目的地である工廠と呼ばれる場所に着いた。

 

 

そこは島の入り江状になっている所の一画で、周囲を覆う様にマングローブと熱帯林が生い茂って上空から工廠を見えなくしている。

 

 

 

「さあ、どうぞ~はいって下さ~い」

 

 

 

妖精さんに促されて工廠の中へ入る。結構古びた感じだったけど、中は思ったよりも綺麗だった。

 

 

 

「ただいまです~」

 

 

 

妖精さんが可愛らしく叫ぶと、工廠の奥の方から沢山の妖精さん達がゾロゾロと現れた。

 

 

 

「おかえりなさい。………あらら?この人は?」

 

 

 

中でも一番年長な雰囲気をもった妖精さんが声を掛けてる。

 

 

 

「実はですね~─────」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

妖精さん説明中……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そう……そんなことが有ったのね。良いわ、ここに住んでも。私達だけで他の人間は誰も居ないけど」

 

 

「ありがとうございます。ボクは草薙 みゆです」

 

 

「私は応急修理女神よ。部屋は余ってるからそこを使って良いわ。丁度、拾って修理したベッドも有るしね」

 

 

「ここに住まわせてくれるだけでも十分です。住まわせてくれるお礼と言ったら何ですけど、ボクも色々とお手伝いさせて下さい」

 

 

「ええ、その時はお願いするわ。それじゃあ……零式艦戦52型ちゃん、この子を余ってた部屋まで案内してあげて」

 

 

 

零式艦戦52型と呼ばれた妖精さんがトコトコと近づいてくる。

 

 

 

「みゆさん、よろしくです。それじゃ、ついてきてください」

 

 

 

ボクは零式艦戦52型妖精さんの後に続いて行く。突然こんな世界に来てしまったけど、妖精さん達も優しそうだし、何とかやっていけそうな気がする。

 

 

 

 

こうして、ボクと妖精さん達の新たな運命の夜が明けた。

 

 
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