No.774214 超次元ゲイムネプテューヌmk2 希望と絶望のウロボロス2015-04-29 20:42:42 投稿 / 全1ページ 総閲覧数:650 閲覧ユーザー数:638 |
ゲイムギョウ界で右に出る者はいない超高度建造物プラネタワーの天辺。電波を受信し、送信するための要であるアンテナの上に両手を広げる白い影があった。
「---間に合った…?」
ぼそりとその声は吹き荒れる風に消えていく。巨大な街を見渡せる程の大きさ、その天辺となれば地表面の摩擦の影響を受けない強風に対して、雛人形のような少女は態勢を崩す事は一切ない。勿論、命綱等付けてはいない。少しでも態勢を崩し、落ちてしまえばまず助からない。異常な体重加減と絶妙なバランス力が故に可能とする正に奇跡の技だ。
「喧嘩したら、どっちも傷つくだけだよ…」
悲しげな声でどこかで倒れているだろう彼らに対しての言葉は到底届かないと分かっていたとしても言わずにはいれなかった。
少女ーーー空亡は二人の喧嘩に気づくのが遅れた。大切な人が自分の事を一切覚えていなくて、それがとても悲しくて、誰もいない場所で一人座り込んでいたからだ。気づいたときは既に二人の決着は着きようとしていた。直ぐに後を追うとするが、【本体】の出現をいち早く察知して、直ぐに後を追うことを停止した。
あれはそこに『在る』だけで災禍をまき散らす嚇怒。空の根源。影であってもその姿がゲイムギョウ界に現れてしまえば、例え何光年離れていた距離であったとしても悪影響を及ぼす。邪神特有の妖気と【本体】の嚇怒と極限の憎悪という刃の範囲は無限に匹敵する。
ゲイムギョウ界に【私】がその体を現した瞬間にゲイムギョウ界そのものを一時的に別異次元に転移させなければ数百万人は狂死していたかもしれない。
しかし、安心はできない。【私】の声を殺す為に広範囲に自身の力を使ってしまった。それはつまり、この町に合った
「……先生のバカ。ティ姉さんのバカ」
時空と法則と同格存在である邪神『ヨグ=ソトース』の機能を一時的にコピーしておいて良かったと心から思いながら、同時にこれ以上の使用は時空の矛盾を大きくさせ世界軸の崩壊を招く恐れがあり、もう使えないと判断しながら、澄んだ瞳は嵐が過ぎ去ったような青空を映す。
「……どうして、仲良く出来ないの……」
頼られることは無かった。
話しを聞いてくれる事も無かった。
何故なら、あの二人にとって自分はただの”子供”だったから。
巻き込んで悲しい思いをさせたり、苦しみながら考える事をさせたくなかったから。
「何が、新世界の唯一神だ……」
そう言われ、誰からも恐れられた。
『
「ーーー父さんッ」
彼女の心は幼すぎた。
◇
場所は変わりギョウカイ墓場。そこではマジェコンヌ四天王と幹部であるレイスが一堂に集まり緊急会議を開いていた。
濃密な負の空間に産まれるモンスターすら本能で近づくこともしない聖域とも呼べる場所、亀裂が走ったような禍々しい冥獄界へ通じると言われる出口の前に集まっていた。
「さて今月の恒例会議を始めようか」
四つの異形の存在と人の形をしているだけの化物は円卓の椅子に座っていた。
一か月事にどれだけ忙しくても全員が集まり、変わった事や成果を話し合う会議。マジェコンヌ側の女神マジックは当初これをする意味が理解できなかったが、組織の長が自分の組織の現状理解してないのは愚の骨頂と普段温厚なレイスが強く批判した為、思わず了承してしまったこの会議。
とは言っても、話す事と言えばマジェコンヌの策士であるトリックと実行者であるレイスが意見交換する物というのがほとんどだ。そもそもの話であるが、マジックはマジェコンヌの象徴であり彼女の特殊能力である『エミュレート』を使用し、女神の力を解読し取り込むのが主な行動になっており、ギョウカイ墓場から出ることは滅多にない。ジャッジは女神が逃げない様に、そしてギョウカイ墓場の侵入者を討伐するのが業務であるのでこれまたギョウカイ墓場から出ることはない。
トリックは荒事が苦手ということで引きこもりネットを利用して情報操作を行い、ブレイブだけがレイスと共に行動することが多い、主な行動は街に被害を出すモンスターの討伐だ。ここ数年に急激に女神のシェアを奪い、嘘と真実の情報に人々は踊らされ女神に対しての信用を失わせる悪の組織マジェコンヌ、その会議の進行者であるレイスは真剣な眼差しで腕を組み、
「まずだーーー幼女の下着はうさぎさんが一番だと思うだが」
「レイス、それは確かに興奮するが、やはり純粋無垢な白がいいだろう!」
「確かに飾らぬ美しさ---素晴らしい。だが俺は声を高らかに叫ぼう。幼女らしき幼さと可愛らしさを兼ね備えつつ、見てしまえば思わず心が安堵するその神秘とも言えるデザイン!これに勝るものはそうはないと俺は宣言する!」
「そこまで貴様の心を引き込むか!……ふむ、ならばそれを証明するだけの資料があるのだろう」
「ふっ、少し前に監視カメラをハッキングして偶然映ったのだがな……」
「「---お前らいい加減にしろぉぉ!!!」」
ドカバキゴキッモウヤメルンダーオレハニンゲンヲヤメテシンシニナルンダメキッベギッアポカリプスノヴァブレイブソードヨウジョにイッショウノクイナシ!
「「……死ーん」」
「貴様らは!いつもいつも!真面目に出来ないのかぁ!?」
「マジック!それ以上は不味い!二人が死んでしまうぞぉぉ!!」
「離せブレイブぅぅ!!こいつは一度犯罪神の元に送り天罰を受けるべきなのだぁぁ!!!」
「Zzz……」
巨大なエネルギーを秘めた鎌を振るうごとに発生する真空刃で、モザイク必須のグロイ状態になっていたレイスとトリックに止めを刺そうとするが、二人それぞれに数十発は殴ったであろうちょっと血塗れた拳でブレイブはマジックを後ろから抑えて止める。会議ごとに破壊される円卓の机は「またか」と呟いているように、バラバラに散っており、ジャッジは会議が始まる所か椅子に座った瞬間には別世界に旅立っているその速さは、の〇太君でさえも驚く速さだった。
「「流石我ら同士!俺達に出来ないことを平然とやってのけるッそこにシビれる!おこがれるッ!」」
「誰が同士だ!!」
「ブレイブ!貴様だけは私側だったと思っていたのに!!裏切ったのか貴様ぁぁ!!」
「誤解だぁぁぁぁ!!」
いつのまにかマジックとブレイブの戦いになっていた。プロセッサユニットのよる機動力を利用して巨体であるブレイブを地面に叩きつけ、拘束を外し大きく振られれた大鎌から放たれる真空の刃により大竜巻を炎を纏った大剣を振り下ろし激突、ブレイブを中心に蜘蛛の巣のように地面が裂ける。
「あ、トリックこの頃どうよ?」
「ふむ、女神候補生が逃げたが今の所はシェアはこちらが独占している状態だ。更に人の中でも女神は消えた等という妄言を吐く者を信じる者もあらわれて順調だな」
「こっちもFDVシステムの量産に成功してな。今はそれを搭載する兵器を開発中だ」
「同士と言っただろ!ならば助けろォ!!」
「「ガンバレ、マジェコンヌの常識人代表ww」」
「この鬼畜外道共ぉぉぉ!!!」
完全に殺る対象がブレイブとなったマジックは周囲に幾多にも展開した魔力で構成した槍を撃ちながら、真空刃の嵐を弾いたブレイブに突貫する。冷や汗を掻きながら、最低限の動きで回避して直撃する物だけを腕で剣で弾き、振り下ろされる大鎌の一撃を危うく回避する。同時に放たれた斬撃は地面を裂きながら向こうの岩石をバターのように切り裂き遠雷に似た轟音を響かせる。因みに未だにジャッジは座ったまま眠っている
「あ、そうそう直ぐ前にさスゲェ魔力反応があったんだけど」
「ほう、どれだけだ?」
「マジェコンヌ様と俺と四天王、四女神合わせても塵に見えるレベル」
「………面倒だな」
「ああ、だから詳しい事を調べて報告する。一応そっちでも情報を集めてくれ」
「了解した」
「おおぉぉいい!お前達重要なこと喋っていないか!?一応恒例会議だぞ!?意見交換場所の大切な機会だぉぉぉ!!」
「死ねぇぇブレイブぅぅ!!!」
何食わぬ顔で鼻を穿る鬼畜外道の二人にブレイブの怒りも頂点に達した。全力全開の魔力を炎へと変化させ回転をしながら、広範囲に炎の波が迫る。流石にやばいと感じた二人は逃げようとするが逃がすまいと背中の二丁のキャノンで二人を撃ち落とし、炎の中を身を焼きながら恐るべき修羅の顔で突撃するマジックにブレイブは大きく跳躍し距離を取る。
「---戦いか?ならば俺も混ぜろぉぉぉぉ!!!!」
「ジャッジが起きたぞ!?」
「よっしゃぁぁ!マジェコンヌ身内大決戦じゃぁぁぁ!!!」
高熱に目を覚ましたジャッジはハルバートを持って一番近くにいたマジックに攻撃を開始、ブレイブもブチ切れ状態を維持しながら肉薄して切りつけてくるのを黒の大剣で受け流し、空い手でトリックを掴みながら混沌とした戦いにノリノリで突っ込む。
女神すら打倒する強力な力を持ったマジェコンヌ四天王と弱体化したと言っても四女神を相手に圧勝したレイスは最早意味もなく子供がじゃれ合うように周囲の地形を破壊尽くしながら争う。
……因みにお互いボロボロになっても、セロハンテープで補強した円卓の机でちゃんと情報交換はしました。
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約五か月ぶりの更新です。
仕事や新しいゲームなどをやりながら、頭の中では色んなネタが浮かんだししていましたが、どうしてもパソコンの前に座ると指が止まってしまって結局寝てしまったり長々と続いて、これじゃダメだとせめてmk2は完結させたいと思って見直して編集して漸く話を進める様になりました。
仕事の関係もあり更新の速度はかなり遅いと思いますが、完結目指して再度心を新たにして頑張っていきます!!