対絡繰人間の為、鍛錬に励む一刀達…………
絡繰人間の襲撃に備え恨み憎む未来の一刀達…………
一刀抹殺の為に新たなる絡繰人間を送り込んだ血光軍……………
そして、現在の一刀達が鍛錬を開始して
3日が経った…………
六節 〜絡繰人間再来!!!〜
雪蓮「ほらほら?こっちよ〜♪」
白装束「………………」
フォンッ!!!
ガキンッ!!
雪蓮「…………こんなもん?」
雪蓮は『強化型白装束』をおちょくり、攻撃をいとも簡単に得物で受け止めた後、ニヤリと笑っていた
現実空間で璃々が来てから3日が経った
だが、『次元の狭間』の時間の流れは1ヶ月で現実空間の1日に相当する位に流れが遅いのだ
元々遅いのに対し、左慈達管理者が術を駆使して限界にまで流れを押さえ込んでいる為である
勿論、一刀達全員は現実空間での時間軸で生活しているので本来なら3ヶ月分なのだが3日分しか歳はとっていない
『歳をとる』というよりは時間が過ぎるといった方が合っている
因みに一刀の空間は特に遅くなっていて1ヶ月半でようやく1日という感じになっている
雪蓮「はい、終〜わり!!!」
フォンッ!!!
ザシュッ!!
白装束「…………………!!!」
雪蓮はあっという間にフィニッシュを決め、『強化型白装束』を霧へと変化させた
皆、見違える程に迄強くなっていた
猛将である愛紗や恋、春蘭は勿論だが何よりも亜莎や蒲公英と言った将も『強化型白装束』に一撃も喰らわずに倒せるようにまでなっていた
今は自らの技の編み出しや、『強化型白装束』複数との大乱闘など応用に力を入れている
雪蓮達に至っては休憩の間に『強化型白装束』と遊ぶ(?)程にまで逞しく成長した
殆ど一方的な試合で物足りなさが残ってしまい、雪蓮はぶーたれる
雪蓮「あ〜もぅ〜つまんない〜〜!!!」
試合を見ていた華琳や愛紗は苦笑いをして接する
華琳「全く…………遊びじゃないのよ………
真面目にやりなさいよ………」
愛紗「華琳殿の言う通りですよ………雪蓮殿
少し遊び心を抜いて本気で取り組んで下さい……」
だが、雪蓮は敢えて反論する
雪蓮「ぶ〜〜!!!だって〜弱いだもんっ!!!」
可愛らしく頬を膨らませる
愛紗「そういう問題ですか…………」
愛紗は呆れ果てる
華琳「弱いから遊んでいいっていう事はないのよ
一瞬でも気が抜けたらこちら側が危機に陥るのよ」
雪蓮「………………一刀にだって最近会ってないし〜」
華琳&愛紗「「………………」」
思わず頷きかける2人だが、寸前のところで留める
鍛錬を開始してから一刀は別の『次元の狭間』に閉じ篭りっきりで、ある意味監禁といっても過言ではない
それなので左慈以外の者達は一刀に感覚的には3ヶ月近く話してもいないし、会ってもいない
愛紗「……………ご主人様は璃々の次に絡繰人間の脅威を身を持って体感しているのです……
恐らくまだお会いにはなれないでしょう……」
華琳「そうね………かれこれ3ヶ月になるんですものね……
流石に恋しくなってきたわ」
華琳がふと寂しそうな表情をすると雪蓮がニヤリと笑い
雪蓮「あら?魏の覇王でも一人の男の人肌が恋しくなるのね♪」
華琳は頬を赤らめて言う
華琳「わ、悪いかしら!!?私だって人の子……………それ位の気持ちだってあるわよ!!!」
と、そこへ
左慈「あのよぉ、惚気話もいいが集中して鍛錬をしたらどうだ?」
莨を咥えポケットに両手を突っ込んで歩み寄ってきた
雪蓮「っ!!!左慈っ!!!一刀に会わせてよ!!!」
雪蓮は不満を左慈にぶつけるが、左慈はサバサバした表情で
左慈「そいつは出来ねぇな………
何故ならお前等との接触を禁じたのは他でもねぇ、北郷自身なんだからな」
雪蓮「か、一刀が!!?」
左慈「アイツが鍛錬で何かを身につけた時に初めて此処へ来る
それが無い限り此処へは来ねぇ」
華琳「………………それ程までの覚悟ということね」
左慈「そう言うこった、だからてめぇ等も真面目に取り組め
遊んでる暇なんざねぇんだぜ?絡繰人間をナメてると返し刃がこっちの首元に飛んでくるぞ?」
華琳「遊んでるのは雪蓮だけよ」
雪蓮は再びぶーたれる
雪蓮「ぶ〜〜!!!」
左慈は呆れ果てて
左慈「そんなことだと思って『強化型白装束』の強さを上げておいた
これで少しまた強くなれるだろうよ」
雪蓮「あら?随分準備がいいわね」
左慈「どーせそんな事だと思ってたからな」
左慈はやれやれといった表情で肩を竦める
と、ここで華琳か
華琳「左慈………大陸は大丈夫なの?」
左慈「……心配ねぇ、連絡がこねぇからな」
左慈の言う『連絡』とは、現在成都の城にいる兵からの絡繰人間の襲撃のことである
いくら管理者達といえど、『次元の狭間』にまで絡繰人間が時空を超えて発する強大な気は感じ取る事が出来ない
なのでその強大な気を感知して警報を鳴らす、云わば特殊なアラームを成都の城の兵達全員に持たせているのだ
そのアラームを経由して『次元の狭間』にいる者達へと通報されるという訳だ
華琳「それならいいのだけれど………」
左慈「いつ・どんな奴が・どの規模で襲撃してくるか分からねぇからな、時空を超えた刺客達は……」
愛紗「いずれにしろ、鍛錬を再開致しましょう」
愛紗の提案に華琳達は頷き、鍛錬を再開しに行った
左慈「(………北郷の様子見は後にすっか………
俺も鍛錬しとかねぇと………)」
左慈は華琳達の後ろについて行った………
その頃、非戦力外ズの面々も一段と増して強くなっていた
冥琳「ふぅぅぅぅぅ…………」
ギュォォッ!!
稟「はあぁぁぁぁぁ……………っ!!!」
ギュォォッ!!
最初の美羽や詠を筆頭に次々と気の扱いに成功
その後、于吉が新たな課題である『気の基礎である[吸気]・[空走]・[龍走]・[気弾]・[空立]・[癒療]を使用可能する』といったものや、
『[気力破]や[散気掌]、[気衝波]などの技を使えるようにする』といった初心者からはレベルの高い課題を与えていく
今現在は一刀達の気の技を真似して使用可能にするようにしている
于吉「(……………何て成長の早さでしょうか……
軍師といえども、もっと掛かると思っていたのですが…………)」
于吉は感情を表には出さないが、内心はかなり驚いていた
于吉「(このままいけば、戦闘時に北郷さん達のサポートに回れそうですね)」
貂蝉「こんなに成長が著しいなんてねぇ……………驚きだわん♪」
于吉「ですね♪
武将の方々の成長もかなり速いと左慈が仰っていましたので」
貂蝉「何とかなりそうな気がするわん」
于吉「しかし、左慈は北郷さんについて聞こうとすると何時もはぐらかされてしまうのですが…………」
于吉の唯一の不安点を言うと貂蝉も眉間に皺を寄せ
貂蝉「そうなのよねん…………何故か毎回聞き出そうとしても頑なに教えてくれないものねん………
まさか、ご主人様に非道なことを?」
于吉「左慈に限ってそれはありえません
今の左慈は昔と比べてかなり丸くなりました
最早、北郷さんを敵対視する意味はありませんしね」
于吉は笑顔で反論する
貂蝉「ならぁ、鍛錬が上手くいっていない…………と考えるのが妥当かしらねぇ……………」
于吉「ふむ……………『戦いの鬼』と呼ばれた左慈には考え難いことですが…………」
貂蝉「……………やっぱり無理矢理にでも聞き出すしかないかしらん?」
于吉「そうですね………頃合いを見て一度、問い詰めましょう」
于吉と貂蝉は軍師達と同じように気を溜め始めて、自分達も鍛錬を開始したのだった
それから更に1日、『次元の狭間』でいう1ヶ月が経った
ここは現在の大陸の成都の城
城には多くの兵が城内を巡回していた
兵H「…………………」
兵L「………………」
皆ただならぬ空気の中、警邏等をしている
兵X「……………(しかし、左慈殿から受け取ったこの絡繰で本当に敵の襲撃が分かるのだろうか………?)」
兵達は半信半疑でお守りサイズのアラームを持ち歩いていた
因みに管理者達は一刀の知り合いという関係で城の出入りを許可されていた
華佗は言わずと知れた大陸一の名医として城に住んでいる
兵D「………………異常なし……だな」
兵K「しかし…………この緊張感、まるで戦場のようだ」
兵F「確かに……………異様に喉が渇く…………成都の城なのにな……」
兵達全員、冷や汗が止まらない
何時、このアラームが鳴るかという緊張感と恐怖心………
休憩や非番の者でも落ち着いていられない
そこまで気を遣う理由は
左慈『この絡繰が警報を発して俺達に連絡するその数秒が大陸の明暗を大きく分ける
大陸が滅んじまいたくなかったら、即刻伝えろ、てめぇ等も死にたくなかったらな!!!』
左慈のドスの効いた威圧声で脅迫にも近い感覚で、そう言われていたのだ
その声で完全に精神が支配されている
左慈が全員に通して行ったことなので誰も反論しない
兵S「………………すぐさまお知らせしなければな……」
兵A「そ、そうだな………」
震える声や吃った声を隠せない兵達
果たして何時、絡繰人間はやって来るのであろうか?
………………
……………………………
……………それから約1時間後の事であった
遂に『その時』が来たのは………
ゴォォォォォォォォォッ!!!
ゴォォォォォォォォォッ!!!
ゴォォォォォォォォォッ!!!
プーーっ!!!プーーっ!!!プーーっ!!!プーーっ!!!
兵達「「「「「っ!!?な、鳴ったっ!!?」」」」」
兵達が手にしているアラームが同時に一斉に鳴り出す
城はアラーム音一色に包まれる
兵S「お、俺が連絡するっ!!!」
その連絡方法はアラームについている『☎』のボタン
これを1回押せば、すぐさま左慈の持っている受信機に伝わる仕掛けとなっているのだ
兵は慌ててすぐさま『☎』のボタンを押し込んだ!!!
……………
………………………
その直後の『次元の狭間』
ぴーっ!!!ぴーっ!!!ぴーっ!!!ぴーっ!!!ぴーっ!!!ぴーっ!!!ぴーっ!!!ぴーっ!!!
左慈「っ!!!遂に来やがったかっ!!!」
左慈は受信機を片手に武将達へ声を掛ける
左慈「おい、てめぇ等っ!!!遂に絡繰人間が来やがったぞっ!!!」
武将達「「「「「っ!!!」」」」」
左慈の大声に皆、鍛錬の手を止め左慈の元へ集合する
途端に緊張感が走りだす
左慈「報告から聞くには巨大な気は3回発したらしい」
雪蓮「じゃあ、単純に考えれば今回は3体…………」
左慈「あぁ、今回は北郷と軍師達には行かせねぇ
あいつ等はまだ鍛錬が中途半端な状態になっちまってる………今回は武将のみで行く」
左慈が指示を仰ぐと雪蓮が
雪蓮「先発は私達、呉の面々で行くわ」
愛紗「雪蓮殿!!?」
愛紗は驚きの声を上げるが、卑弥呼が目を閉じて
卑弥呼「いや、理に適っている………
事実、呉の者達が一番成長の速度が早い…………その者達で行かせたほうが良い」
秋蘭「…………………確かに呉の者達の成長速度は著しい」
星「その方が良いかもしれませんな…………………」
左慈「………………よし、先発は呉の面々に任せる
気合入れろよ………?敵は何度も言うが絡繰人間………並の兵とは桁違いの強さを備え持ってる生物兵器だ」
雪蓮「えぇ、勿論よ」
雪蓮を筆頭に呉の者達は自分の得物を装備する
因みに本作の亜莎が扱う得物は手甲の『人解(れんげ)』であるのであしからず
雪蓮や蓮華は『南海覇王』を、亜莎は先程説明した『人解』を、明命は『魂切』を手にする
左慈「よし、いいかてめぇ等……
絡繰人間は国の重鎮であり、気の扱いに長けたお前等の気を直ぐに探知して真っ先に駆けつける筈だ
だから、鍛錬で教えた通り自らの気を最小限にまで押さえつけろ、空を舞う鳥と同じ位にまでな…………
そうすれば、奴らにも容易に接近できる
移動の際にも教えた敵の気を察知して移動しろ」
雪蓮達は無言で頷く
鍛錬で武将達は『強化型白装束』から発する超微弱な気も察知出来るようになり、逆に自らの気を押さえ込んで一般人にも溶け込ませられるようにまで成長していた
恐らくこれで明命や思春のマンハントをしても互角にやり合えるだろう
勿論、一番気の微弱化に長けているのは隠密である明命と思春だ
左慈「敵数は凡そ3体……1体に2人から3人が理想だが、無理ならサシの勝負だ」
雪蓮「分かったわ………」
雪蓮の表情は真剣そのもの
于吉「では…………参りましょう……」
ズズズズズズズズズッ!!!
于吉が右手を突き出し、現実空間に戻る『闇行』を創り出す
華琳「雪蓮………頼むわよ………」
愛紗「蓮華殿…………ご武運を……」
他の面々も一言ずつ言っていき、呉の重鎮達は無言で頷く
そして、『闇行』の中へと消えていった
左慈「…………北郷には後で伝えておくか…………」
そう呟く左慈であった……………
ズズズズズズズズズッ!!!
現実空間に大きな穴が出来あがる
雪蓮達は素早く『闇行』から出る
于吉「私も行きたいのはやまやまなんですが、軍師の方々の鍛錬がありますので…………」
雪蓮「大丈夫よ、任せなさい♪」
雪蓮は笑顔で言い返す
于吉「では、お願いします…………」
于吉は会釈をして『闇行』と供に消えていった
雪蓮「………………じゃあ、行くわよ皆!!!」
全員「「「「「御意っ!!!」」」」」
雪蓮が一声上げると
ゴオッッ!!
ゴオッッ!!
ゴオッッ!!
ゴオッッ!!
ゴオッッ!!
ゴオッッ!!
ゴオッッ!!
ゴオッッ!!
全員が勢い良く『龍走』をして飛び立って行った…………
………………
…………………
一方、成都から数十㎞離れた林には……
眩い閃光と共に3つの影が蠢いていた
閃光が切れたと同時にそこには
??H「……………」
??K「……………」
??Z「………………」
左慈の読み通り、3人の男が佇んでいた
十中八九、絡繰人間だ
だが、問題はその『姿』だった
??H「……………無事、過去に到達した」
??K「……ならば、さっさと抹殺に向かおうではないか」
??Z「そうだな…………」
ゴオッッ!!
ゴオッッ!!
ゴオッッ!!
3人の絡繰人間はすぐさまそこから飛び立つのであった………
戻って雪蓮達は、絡繰人間が発している微弱な気を頼りに空を舞っていた
飛び立って直に沈黙が訪れる
タイミング的にいいので、ここで今回のメンバーを再確認しよう
大将である雪蓮を筆頭に、蓮華・小蓮・祭・思春・明命・亜莎・七乃の8人
なお、七乃も戦える範囲に数えられるので今回は同伴
美羽は非戦力外ズなので留守番
と、ここで
蓮華「……………っ!!!」
小蓮「絡繰人間が動いたっ!!!」
絡繰人間が発している微弱な気が、他の動物や植物に紛れて動き出したのを感知した皆
亜莎「報告通り3体いますね……」
亜莎は目を閉じて絡繰人間の気を探り出す
祭「ふむ……………どの様な絡繰人間かのぅ………」
祭が顎を撫でると、ここで雪蓮が思春と明命を呼びつける
雪蓮「………………明命、思春……」
明命「はっ!!!」
思春「お呼びでしょうか?」
明命と思春は雪蓮の両脇について『龍走』をし続ける
雪蓮「貴女達はここから別行動をして周り込んで」
思春「……………それでは手数が減ってしまいますが………」
思春が聞き返すも
雪蓮「えぇ、だからこそよ
今の貴女達なら奴らには気付かれない…………だから、私が合図を出すまでは伏せておいて」
亜莎「……………奥の手……という事ですか?」
雪蓮「えぇ………相手の力量が不明な以上、こちらの全戦力を見せる必要はないわ」
祭「……確かに策殿の言う通りかもしれんの…………」
明命「……了解致しました!!!」
思春「御意………ならば、明命は左から……私は右から周り込もう」
明命は強く頷くと
ゴオッッ!!
ゴオッッ!!
明命と思春は別行動に移し、雪蓮達から離れて行った
と、今度は初めて七乃か口を開く
七乃「……………あらぁ?向こうも『龍走』をして此方に近づいていますね〜」
小蓮「ホントだ…………こっちに真っ直ぐ飛んで来てる」
蓮華「その様子だと、思春や明命には気付いていないようね…………」
雪蓮「…………………というよりも、目と鼻の先にいるわよ?」
雪蓮の一言で一斉に目を皿のようにして前方を探すと
亜莎「……………………あっ!!?」
祭「前方に3つの影がいるの………
しかも、明らかに鳥ではないようじゃ……………」
祭か言い切ったその時、
雪蓮「じゃあ、先制攻撃しちゃいましよっ!!!」
フォンッ!!!
ゴオッッ!!
雪蓮が得物である『南海覇王』を素早く抜き、人一人あろうかという斬撃を横型に放った
蓮華「ね、姉様っ!!?」
蓮華はいきなりのことに慌てふためく
一度、皆はその場に『空立』をして静止する
斬撃は真っ直ぐと絡繰人間であろう影に前進していく
すると
ガキンッ!!
雪蓮「………………あら?」
祭「……………弾かれた……?」
雪蓮が放った斬撃は粉々にして打ち砕かれた
更に
亜莎「あっ!!!地面に降り立って行きますっ!!!」
3つの影はそのまま垂直に大陸へと下がっていった
雪蓮「じゃあ、私達も行きましょう
皆、得物を構えて」
全員が自らの得物を構えて降りて行った…………
大陸に降り立った雪蓮達
そこは運が良く、人の気配がしない荒野
雪蓮達は得物を持ち、堂々と佇む
すると前方から3人の男と思われる人影が接近してきた
生憎の逆光により姿が確認出来ない
だが、距離が縮まると同時に雪蓮達は驚愕の表情となる
七乃「あ、貴方達は………………!!?」
亜莎「まさか…………そんな……」
………………
その頃、『龍天城』の自室にいる炎掌と雷昇はケタケタと笑っていた
炎掌「斬魔様は相変わらずだよなぁ、アニキ
確かにあいつ等なら精神的苦痛は起こるだろうぜ!!!」
雷昇「違ぇねぇっ!!!何せ8号、9号、10号は……………」
雷昇「かの三国に務めていた魏呉蜀の兵共なんだからなっ!!!」
??H「大陸の重鎮達を確認
『最大抹殺対象目標者』である北郷一刀は確認出来ず」
??K「だが、優先的抹殺対象目標者である孫策、孫権を確認した」
??Z「全員、呉の重鎮の模様……」
雪蓮「………まさか、『血光軍』がここまで腐ってるなんてね………」
雪蓮は冷酷に呟く
蓮華「魏呉蜀の兵達まで…………」
蓮華は顔を思わず顰める
蓮華達から見て一番左にいるのは呉の鎧を着た絡繰人間
その絡繰人間が口を開く
??H「孫権、私は『絡繰人間8号』だ……………
決して軟弱なただの兵などではない」
真ん中にいた蜀の鎧を着た絡繰人間も頷く
??K「如何にも…………私は『絡繰人間9号』………
ただの人間と一緒にされる気はない」
そして、右側にいる魏の鎧を着た絡繰人間も話し出す
??Z「この『絡繰人間10号』、『血光軍』の龍天様に仕えているのだ」
祭「まさか自国の兵だけではなく、また魏や蜀の兵とも刃を交えなければならぬのか…………」
流石の祭も眉間に皺を寄せ嫌な表情をする
雪蓮「それにしても以外ね
てっきり一刀の情報から聞いて全員片言かと思ったわ」
雪蓮は挑発混じりに言う
絡繰人間8号「片言?あぁ、7号のことか……………」
絡繰人間9号「悪いが、7号は我々を創り出す為に造られた元となる絡繰人間…………
斬魔様がお求めになる絡繰人間とはかけ離れた機体なのだ」
絡繰人間10号「あ奴は型式『初期初型』…………全てにおいて性能が初期型なのだ
それに比べて我等3人は魏呉蜀の兵を元として造られた『量産型』の原型
性能は7号よりは遥かに高い」
七乃「…………絡繰人間にも色々な型式があるんですねぇ、関心しちゃいますぅ」
蓮華「関心している場合ではないだろう、七乃…………」
蓮華は溜息をついて呆れ果てる
雪蓮「で、どうするつもり?」
雪蓮は敢えて首を傾げて聞く
絡繰人間10号「そんな事、決まり切っている……………
貴様等を抹殺した後、北郷一刀を殺す…………それが我々の使命だ」
小蓮「使命?ただの抹殺命令の間違いでしょっ!!!」
小蓮は得物の『月下美人』を構える
絡繰人間9号「ふっ………貴様等ただの人間になどに分かるまい
我々の君主、龍天様の器の大きさをな………」
絡繰人間8号「さて、この話している時間が勿体無い………
孫策、孫権、孫尚香、黄蓋、呂蒙、張勲…………貴様等を抹殺してやる
戦闘態勢に入るっ!!!」
雪蓮「そう簡単に殺されてたまりますかってんのっ!!!皆、構えろっ!!!」
一斉に戦闘態勢に入る雪蓮達
遂に、『時空を超えた刺客』絡繰人間襲来の第二波が訪れた!!!
果たして、雪蓮達はこの襲撃を退けられるのか!!?
……終……
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絡繰人間への対抗の為、鍛錬を繰り返す大陸の重鎮達
だか、一刀だけは他の皆とは異なった鍛錬を左慈とマンツーマンで行なっていた
殆どの者達が覚醒することが出来なかった鍛錬…………
果たして、一刀は覚醒サせられるのだろうか?
そして、血光軍が新たなる策略を実行する!!!