No.773037

英雄伝説~運命が改変された少年の行く道~

soranoさん

第628話



ついに!神のラプソディーが発売ですね!!

2015-04-24 00:04:54 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:2117   閲覧ユーザー数:1946

 

トリスタを見回った後学院の見回りを始めたリィンは校門で学院を見上げてジッとしているクレア大尉が気になり、話しかけた。

 

~トールズ士官学院~

 

「………………………」

「クレア大尉、学院をずっと見上げてるようですけど、何か気になる事があるんですか?」

「リィンさん。いえ、久しぶりに母校をじっくり見れる機会ができましたので、母校を見ながら昔を思い出していたんです。」

「そう言えばクレア大尉もトールズの卒業生でしたね。―――そうだ。もしよろしければ一緒に学院内を見て回りませんか?クレア大尉が知っている昔のトールズと俺が知っている今のトールズの違いもそうですが、学生時代だった頃のクレア大尉の話も聞きたいですし。」

クレア大尉がトールズ士官学院の卒業生である事を思い出したリィンはクレア大尉を見つめて提案した。

「ええ、構いませんよ。私もちょうど久しぶりの母校を見て回ろうと思っていた所ですし。」

その後リィンはクレア大尉と学院内を見て回りながら、昔のトールズと今のトールズの違いの話に花を咲かせ……最後はⅦ組の教室に訪れた。

 

~1年Ⅶ組~

 

「ここが”Ⅶ組”の教室ですか……リィンさんはどの席に座ってらっしゃっているのですか?」

「俺はここですね。」

リィンはいつも自分が座っている席に向かい、懐かしそうに自分の机を手で撫でていた。

「ここが……フフッ、不思議な偶然ですね。学院に通っていた頃の私の自分の教室での席の位置も2年間リィンさんと同じ位置でしたよ。」

リィンの席の位置や教室を見回したクレア大尉は目を丸くした後微笑んだ。

 

「へえ……っ!それは凄い偶然ですね。教室と言えば……クレア大尉は平民クラスだったんですか?」

「はい。私がトールズを選んだ理由は奨学金の制度が充実していたからもありましたので。」

「奨学金……と言う事はクレア大尉もエマと同じ主席だったんですか!?」

クレア大尉の口から出た言葉を聞いてある事を推測したリィンは驚きの表情でクレア大尉を見つめた。

「ええ、お恥ずかしながら。卒業するまでの2年間、主席をキープするのは大変でしたけどね。」

「そ、卒業するまでずっと主席だったんですか…………ハハ……でもクレア大尉なら納得ですね。ちなみに学生時代のクレア大尉はどんな生活をしていたのですか?」

クレア大尉の学生時代を聞いて表情を引き攣らせたリィンは苦笑した後、気を取り直してクレア大尉を見つめて問いかけた。

 

「どんな……と言われましても特筆するような事はない生活でしたよ。授業が終わっても予習、復習の勉強尽くしでしたから部活にも入っていませんでしたし、アルバイトもしていませんでした。遊びに誘われてもほとんど断っていましたから、クラスメイトの人達からは付き合いの悪いつまらない女子生徒だと思われていたでしょうね。」

「ちなみにクレア大尉を遊びに誘った生徒は女子生徒ばかりだったんですか?」

「いえ、男子生徒もいました。……今思い返してみますと私を誘った生徒は男子が多かったような気がしますね……しかもその中には貴族生徒もいましたね……」

リィンの質問を聞いたクレア大尉はかつての出来事を思い返した。

 

「ハハ、やっぱり男子の方が多かったですか。」

「?リィンさんは理由がわかるのですか?」

自分では不思議に思っている事をリィンが理解している事にクレア大尉は不思議そうな表情で尋ねた。

「ええ。これはあくまで俺の想像ですけど、男子生徒達はクレア大尉と男女の間柄になりたい為にクレア大尉を誘ったのではないでしょうか?」

「………………え。」

リィンの答えを聞いたクレア大尉は固まった後我に返ると呆けた声を出し

(……理解不能です。何故こういう時に限ってマスターは恋愛方面に鋭くなるのでしょう?)

(そうですよね……リィン様が御自身に向けられる女性達の感情に鋭かったら、お父様のようにもう少し上手く立ち回れる気がするのですが……)

(ふふふ、全く持ってその通りですね。)

(そこが鈍感男の不思議な所よね♪)

(フフ、でも鈍感な所もまたリィンらしい所だから私は変わらない方がいい気もするけどね。)

リィンの鋭さを知ってジト目になったアルティナの念話を聞いたメサイアは疲れた表情で頷き、静かな笑みを浮かべるリザイラと共にからかいの表情になっているベルフェゴールの意見を聞いたアイドスは苦笑していた。

 

「あ、あのリィンさん。何故そう思ったのか理由を尋ねてもよろしいでしょうか?」

「ええ、いいですよ。と言っても理由は到って単純――――クレア大尉が美人だからですよ。」

「!!!!???」

リィンの答えを聞いたクレア大尉は顔を真っ赤にして混乱し

「大人の今で凄い美人なんですから、学生時代も美人だったに違いありません。普通の男子ならクレア大尉みたいな美人の女子生徒に見惚れると思いますよ?」

「~~~~~~っ!!そ、その……もし私が学生だったら、リィンさんも学生の私に見惚れていたのですか?」

リィンの説明を湯気が出る程顔を真っ赤にして聞いていたクレア大尉は顔を俯かせて尋ねた。

 

「ええ、勿論俺も見惚れていたと思いますよ。クレア大尉と最初に出会った”ルナリア自然公園”の時も、凄く綺麗な人だなって思っていましたし。」

「~~~~~~っ!!わ、わかりました!わかりましたから、もうこれ以上言わないで下さい!」

「ハ、ハア……?」

顔を真っ赤にしたクレア大尉に制されたリィンは戸惑いの表情で説明を止め

(うふふ、さすがご主人様♪釣った魚にもちゃんと餌を上げるのは偉いわよ♪)

(あ、あのベルフェゴール様……もう少し遠回しな言い方に変える事はできないのでしょうか……?)

(ふふふ、というかこの調子だとここで交じり合いをしそうな雰囲気ですね。)

(………不埒過ぎるマスターなら、十分にありえるでしょうね。教室でするなんて不埒過ぎますし。)

(まあ今までのパターンを考えたら、そうなる可能性は高いでしょうね……)

クレア大尉の様子を微笑ましそうに見守っているベルフェゴールの念話を聞いたメサイアは表情を引き攣らせ、リザイラとアルティナの推測を聞いたアイドスは苦笑していた。

 

「フウ……リィンさん?既に何度も言ったと思いますが、リィンさんのその不意打ちによる発言で私を含めた多くの女性達が被害に遭うと説明しましたよね?私の説教、本当に覚えているのですか?」

「す、すみません……(というか何故説教される事になったんだ……?)」

溜息を吐いた後真剣な表情で自分を見つめるクレア大尉にリィンは心の中で疑問を抱きながら謝罪した。

「謝罪をするくらいならその悪い癖を何とか治すように努力してください。」

「は、はい!」

「全く……………………」

「クレア大尉?」

呆れた表情をした後急に黙り込んだクレア大尉が気になったリィンは不思議そうな表情をした。

 

「……私ってば、駄目ですね……リィンさんに頼みたい事があるのに、話をする前につい説教をしてしまうなんて……」

「へ?俺に頼みたい事ですか?一体何でしょうか?」

クレア大尉が呟いた言葉を聞いたリィンは不思議そうな表情で尋ね

「その……私とリィンさんの関係を脚色した内容の新聞を発行する許可を頂きたいのです。」

クレア大尉はリィンにとって予想外の話を口にした。

 

 

 

と言う訳でオリジナルイベントのトップバッターはまさかのクレア大尉ですww


 
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