No.770384

真・恋姫無双 三人の天の御遣い 第二章『三爸爸†無双』 其の六十七 桂花③

雷起さん

得票数23 桂花③のお話です。
おまけ壱 『北郷二刃奮闘記』其の三十二 リクエスト:二刃の妊娠 5票
おまけ弐 『聖刀くんの日常』其の三十一 リクエスト:聖刀くんの騎乗訓練 6票
おまけ参 リクエスト:恋姫†酒場放浪記   14票
おまけ肆:娘からの質問~爸爸をどうして好きになったの?(桂花・金桂&妹達)

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2015-04-11 19:06:12 投稿 / 全19ページ    総閲覧数:4031   閲覧ユーザー数:3268

 

 

第二章  『三爸爸†無双』 其の六十七 桂花③

 

 

7)桂花の長女 荀惲(じゅんうん)金桂(きんけい)六歳

31)桂花の次女 荀俁(じゅんぐ) 銀桂(ぎんけい)五歳

43)桂花の三女 荀詵(じゅんしん) 丹桂(たんけい)三歳

48)桂花の四女 荀顗(じゅんぎ) 連翹(れんぎょう)二歳十ヶ月

54)桂花の五女 荀粲(じゅんさん) 黄梅(おうめい)満二歳

59)桂花の六女 荀淑(じゅんしゅく) 來羅(らいら)一歳二ヶ月

62)桂花の七女 荀倹(じゅんけん) 柊(しゅう)三ヶ月

 

本城 後宮 桂花自室             (時報:桂花八人目 妊娠三ヶ月)

【桂花turn】

 

「金桂!銀桂!丹桂!顔を洗い終わったなら早く着替えなさい!」

 

 朝起きてから朝食に向かうまでの時間が一番慌ただしい。

 

「ままぁ、おしっこぉ…」

「連翹!?少し我慢して!郗慮(ちりょ)!連翹を厠に連れて行ってあげて!」

 

 着崩れた寝間着姿で寝ぼけ眼を擦っている連翹をメイドの郗慮に任せて、私は黄梅と來羅の着替えに手をつける。

 

「はい!荀彧さま!荀顗(じゅんぎ)ちゃん、厠に行きましょうね。もうちょっとだけ我慢してください♪」

「うん…ちりょおねえちゃん………ふにゃぁ……」

 

 あくびをする連翹の手を引く郗慮というメイドは私が許都から呼んだ軍師見習いだ。

 昔、私が許都で華琳さまからお任せ頂き私塾の講師をしていた時期が有り、郗慮はその時の生徒のひとり。

 去年、許都の文官として仕官していて、報告書でなかなか良い仕事ぶりだったのが目に止まり、最近の為人を確かめた上で呼び寄せた。

 新たな貧乳党幹部としても期待しているので、こうして普段から私の傍に置いて英才教育を施しているのだ。

 

「へくちっ!」

「あっと、ごめんね。ほら、黄梅、足を上げて。」

 

 先ずは黄梅にパンツを履かせて、來羅もはやく寝間着を脱がせないと………。

 

「ああ、もう!あの無責任男ども!産ませたんなら責任とって手伝いに来なさいよねっ!!」

 

「媽媽がそんなだから爸爸たちが来てくれないんじゃないの?」

 

「え?金桂?」

 

 振り返ると金桂は口を尖らせながら丹桂に学園の制服を着せていた。

 

「あ、あいつらは甘やかすと付け上がるからいいのよっ!」

「華琳さまだって普段は爸爸たちに厳しいけど、ちゃんと優しくもしてるのよ!媽媽は厳しいだけじゃない!本当に爸爸たちから嫌われちゃうんだから!」

 

 金桂は私の顔を見ようともせず、そんな憎まれ口を叩く。

 私は胸の奥に痛みを感じ、その直後、頭に血が昇ってつい声が大きくなる。

 

「私は元々あいつらが大っ嫌いだったのよ!嫌われるなら清々するわっ!」

 

 言ってから『しまった』と思った。

 部屋の空気が鉛の様に重苦しくなる。

 昔からこんな事はよく言っていたけど、金桂が物心付いてからは言わない様にしていたのに………。

 金桂の目に涙が浮かんで来るのを、私は言葉に詰まって見ている事しか出来ない。

 

「うぅっ!媽媽なんか大っ嫌いっ!!」

 

 金桂は捨て台詞を残して部屋から飛び出してしまった!

 

「き、金桂………」

「「「うわあああああああああああああああああああん!!」」」

「「ふぎゃあああああああああああああ!!」」

 

 扉に向かって手を伸ばしたと同時に銀桂、丹桂、黄梅が泣き出し、その泣き声に釣られて來羅と寝台で寝ていた柊まで泣き出してしまった。

 私は伸ばした手を彷徨わせ、呆然となって何をしていいか判らない…………。

 

「何事だ、桂花っ!?」

 

 秋蘭が金桂の飛び出して行った扉から駆け込んできたのはその直後だった。

 

 

 

 

【金桂turn】

 

 わたしはお部屋から飛び出して走った。

 どこに行くとか何も考えずに、ただ媽媽から離れる為に。

 

(媽媽がほかの媽媽達みたいに、爸爸たちに優しかったらもっと一緒に居られるのに!桃香媽媽とか蓮華媽媽とか紫苑媽媽とか流琉媽媽とか朱里媽媽とか雛里媽媽とか亞莎媽媽とか……………こんなに優しい媽媽がたくさん居るんだから、媽媽なんか本当に爸爸たちから嫌われちゃうんだから!でも………媽媽が爸爸たちから嫌われたら、わたし達姉妹も爸爸たちから嫌われちゃう?)

 

 考えていたら悲しくなってしまった。

 

「爸爸あぁぁあ!」

 

 悲しくて、寂しくて、助けてほしくて声が出た。

 

「「「どうした!金桂っ!!」」」

 

 爸爸たちが廊下の向こうから走ってくる!

 わたしは走って爸爸たちに抱きついた。

 

「爸爸あっ!わたしを嫌いにならないでえっ!!」

「「「ああっ!絶っっっっっっ対に嫌いになんかならないぞっ!!」」」

 

 紫爸爸がわたしを抱きしめてくれて、緑爸爸と赤爸爸が頭をなでてくれる。

 爸爸たちがあったかくて優しくて、わたしは声を上げて泣いてしまう。

 わたしが泣いてる間、爸爸たちは何も言わずにずっとそうしてくれていた。

 

 

 

 

【紫一刀turn】

 

 大声で泣き出した金桂を俺は抱き締めて、緑と赤が頭を撫で続ける。

 事情は判らないが金桂が俺たちを呼んで頼って来たのだ。

 父親として全力で安心させるのが務めだし、こうして頼られるのは物凄く嬉しい。

 しかし、一体何が有ったんだろう?

 俺たちは朝飯を食べる為に後宮に来たばかり。

 金桂の俺たちを呼ぶ声が突然聞こえた瞬間に返事をして、反射的に走り出すと廊下の奥から金桂が走って来た。

 しかも『嫌いにならないで』だ。

 俺たちが金桂に冷たくしたと思わせる事を気付かない内にしてしまったのだろうか?

 緑と赤の顔を見るが二人とも首を横に振って思い当たる節が無いと意思表示をする。

 しかし、俺たちにそのつもりが無くても金桂がそう感じてしまったのなら意味が無い。

 それは金桂が落ち着いてから話しを聞いて確認するとして、他の可能性も考えてみよう。

 ええと…………………………………まさか姉妹喧嘩!?

 いやいや、金桂は眞琳、香斗、蓮紅、烈夏の長女組とは違った意味で姉妹の中では特別な位置に居て、姉達に可愛がられ妹達に慕われている。

 常に後宮で暮らしているから魏、呉、蜀といったグループを感じさせないからだと俺たちは推測していた。

 金桂自身も姉達の言う事をよく聞いて、妹達の面倒をよく見る様に頑張っている。

 そんな金桂が姉妹喧嘩をするとは考えにくい。

 それじゃあ他に有るとすれば………………………………………親子喧嘩か?

 それも考え難いよな…………桂花が子供を叱る時は厳しいけど、俺たちに対する様な毒舌を吐かない。

 これは桂花自身が気を付けていると言っていたし、華琳を始め他の母親達も桂花の努力を褒めている。

 春蘭は気持ちが悪いなんて言っていたけど、今では違和感も無くなったみたいだ。

 十年以上前の話だが、桂花が許都で子供を集めて私塾を開いていた事が有る。

 子供を相手に四苦八苦する姿は微笑ましかったな。

 当時の事を知る曹魏の面々からすると今の桂花は努力が実った姿と言えよう。

 まあ、授業の例題を聞いて頭を抱えたが…………そういやその例題を聞いてしまった春蘭と子供みたいな口喧嘩をしたな。

 

「爸爸ぁ………」

 

 金桂が落ち着いたみたいだ。

 泣いた所為で瞼が腫れてるけど、もう涙は止まっていた。

 

「「「どうしたんだ、金桂?不安になる様な事を爸爸たちしちゃったのか?」」」

「ううん……………爸爸たちは悪くないの…………悪いのは媽媽だもん!」

 

「「「媽媽って…………桂花が?」」」

 

「爸爸たち、媽媽にイジワル言われて……………媽媽のこと………嫌い?」

 

 ふむ…………少し事の次第が見えて来た気がする。

 

 

 

 

【桂花turn】

 

 泣き出した子供達を秋蘭と春蘭、戻ってきた郗慮、それに恐れ多くも華琳さまと眞琳さまも手伝って下さってあやす事が出来た。

 

「眞琳、貴女は郗慮と一緒に銀桂、丹桂、連翹を連れて朝食に行きなさい。」

「えぇ~?……………分かったわ、媽媽。でも、後で何が有ったのか教えてね♪」

 

 眞琳さまはご不満だったみたいだけど、華琳さまの言いつけを聞いて郗慮と一緒に銀桂、丹桂、連翹を連れて朝食に向かわれた。

 眞琳さまも長女として妹達を纏める為に情報を欲していられるのでしょう。

 ……………………それ以外にも興味がお有りの様だけど…………。

 さすがに眞琳さまのいらっしゃる所で直接事情をお教えするのは恥ずかしい。

 後で華琳さまがお伝えするのは確定でしょうけど、それはそれで華琳さまのお仕置きだと思えて嬉し……………ま、まあ、それは置いておいて。

 

「で?何が有ったの、桂花?」

「は、はい、華琳さま…………」

 

 私は一部始終を華琳さまにお話しした。

 

「そういう事…………やはり貴女疲れているのよ。郗慮以外にもうひとり…いえ、二人はメイドを付けなさい。」

「い、いえ!華琳さま!子供の面倒は自分で…」

「見れていないからこうなったのでしょう?無理をしては駄目よ。子供の為にもね♪」

「………は、はい………」

 

 華琳さまのお優しさが身に染みるわ。

 

「根本的な解決はそれでいいとして、金桂にどう説明したものかしらね?」

「そ、それは自分で説得致します!」

 

 そこまで華琳さまのお手を煩わせる訳にはいかない。

 

「説得するにしても金桂を見つけなければ話にならんだろう。」

 

 春蘭が横から口を挟んで来る。

 子供をあやすのを手伝ってもらったので、いつもみたいに言い返せない。

 正論でもあるし………。

 

「姉者、それはもう大丈夫だ。警備の者が金桂を見つけたと報告してきた。」

「金桂はどこにいるのっ!」

 

 私は思わず秋蘭に詰め寄る様に問いかけてしまった。

 しかし秋蘭は落ち着き笑っている。

 

「一刀たちと一緒だそうだ。だから安心していいぞ、桂花♪」

「一刀たちと…………」

 

 安心したら急に膝の力が抜けてしまった。

 

「お、おい!桂花!?」

 

 よろけた私を秋蘭が支えてくれた。

 

「あ、ありがとう…………」

「礼には及ばんさ♪困った時はお互い様だ♪」

 

「さあ、私達も談話室に行きましょう。黄梅もお腹が空いたわよねぇ~♪」

「あ~い♪」

 

 華琳さまが黄梅を抱き上げて微笑みかけていらっしゃる。

 ちょっと…いえ、かなり羨ましい…………。

 

「どれ、來羅はわたしが連れて行ってやろう♪」

「きゃっきゃっ♪」

 

 春蘭が來羅を抱き上げると、來羅は笑い声を上げて喜んでいた。

 『バカが伝染るからやめて』と言いたい所だけど、今日は我慢よ。

 私は柊を寝台から抱き上げて、談話室に向かう準備をした。

 

「しかし、桂花の子は皆可愛いな♪」

 

 不意に春蘭がそんな事を言った。

 

「ちょ、ちょっと!何よいきなり………」

 

「性格が母親に似なくて何よりだ♪」

 

「悪かったわねっ!!」

 

 

 

 

【金桂turn】

 

 わたしは爸爸たちと一緒に曹魏館にやってきた。

 爸爸たちは後宮の談話室で朝ごはんを食べようって言ったけど、媽媽に会いたくないって言ったらここに連れて来てくれた。

 学園が曹魏館に有るのでいつもの通い慣れた廊下を歩き、教室の前を通り過ぎてみんなの暮らすお部屋の方に向かう。

 わたしが曹魏館の奥に来るのは遊びに来るときだけで、こんなに朝早く来たのも初めてだ。

 ちょっと緊張して談話室の扉を開けると、みんなが朝ごはんを食べていた。

 

「「「おはよう♪朝飯に余裕有るかな?」」」 

 

「隊長!?それに金桂?一体どうしたんですか!?」

「あー♪金桂おねえちゃんだ♪」

 

 凪媽媽と濤ちゃん…………なんかにおいだけでもスゴく辛そうなのたべてる………。

 

「お父ちゃんが何かやらかしたんちゃう♪そんで桂花怒らしたやろ♪」

「とうちゃん、めーや♪」

 

 真桜媽媽から媽媽の名前が出てドキッとする。

 やっぱり媽媽って他の媽媽達からそう見られてるんだ………真梫ちゃんは無邪気に笑ってるけど………。

 

「具体的に何をしたのかは子供達が居るから言っちゃダメなの!いい?ぜぇったいに言っちゃダメなの♪」

「???」

 

 沙和媽媽は何で笑いながら言うんだろ?

 紗那ちゃんも匙を咥えて不思議そうにしてるし。

 

「「「沙和………お前が言いたい事は良く解った………」」」

 

 爸爸たちは分かるんだ………媽媽が同じ事を言っても分かってくれるのかな………。

 

「そないな話は後でもええやろ。先ずは飯や♪金桂はしっかり食わんとおっぱいが桂花みたいに小さいままやで♪」

 

 霞媽媽に手を引かれて食卓の椅子に座った。

 食卓には朝ごはんなのに豚肉の生姜焼きが山盛りに置いてある。

 他に茹でたお野菜とかも置いてあったけど、お肉の存在感に圧倒された。

 

「霞、金桂はあなたと違うのですから朝からそんな重たい物を勧めないで下さい。金桂、ゆで卵が有りますから、無理にお肉を食べなくてもいいんですよ♪」

 

 稟媽媽がわたしを庇って言ってくれたけど、わたしは取り皿に豚肉の生姜焼きをよそった。

 

「ありがとう、稟媽媽♪でも、わたし霞媽媽のお料理も食べてみたいの♪」

 

 本当は『媽媽みたいになる』って言われたのが気になって、少しでも媽媽に歯向かう気持ちでお肉に箸を伸ばした。

 決して『おっぱいが大きくなる』と言うのを信じた訳じゃない。

 いっぱい食べてもおっぱいが大きくならない人が居るという事は猪々子媽媽を見て学んだから。

 

「いただきます♪」

「「「よし、それじゃあ俺たちも、いただきます♪」」」

 

 わたしは媽媽とは違うんだという気持ちで白いごはん、お肉、野菜、お味噌汁と順番に口に入れて、咀嚼して、飲み込んでいく。

 

「おやおや、そんなに元気よくごはんを食べる金桂ちゃんを初めて見るのです~♪まるで親が仇とでも…」

「んぐっ!」

 

 風媽媽の言葉にごはんが喉に詰まりかかった。

 

「おっと言い間違えました~♪親の仇でも取るといった感じですね~♪」

「金桂ちゃんはそんなにお腹が減ってたのですか~?」

 

 風媽媽と嵐ちゃんはニコニコしてるけど、きっとわたしがお家で何かしたと気が付いてるんだ。

 嵐ちゃんはわたしよりひと月だけお姉ちゃんだから、一緒に居る事が多いのでわたしがいつもと違うって分かったんだと思う。

 風媽媽はのんびりしている様でいて鋭い観察眼を持ってるから………同じ軍師でも媽媽とは大違いだ。

 

「「「金桂、そんなに慌てて食べなくても………ま、まあ、こんなに美味しいからしょうがないかな~、生姜は有るけど♪」」」

 

「うっわ!ベッタベタやなあ!」

「一刀…………ウチの料理でそんな駄洒落言わんといて………折角の朝飯が一瞬で冷めるわ!」

 

 あ………真桜媽媽と霞媽媽が媽媽みたいに………。

 

「そやけど『美味い』言うてくれたからチャラにしたるわ♪」

「姐さん、ウチをダシにしてお父ちゃんたちに甘えるとか卑怯やで!ウチかて本気で言うた訳やないんやで♪」

 

 …………媽媽が爸爸たちにこんな言い訳するの聞いた事ない…………。

 

「嵐ちゃん、今日は学園をお休みして、金桂ちゃんと一緒に爸爸さんたちと街にお出かけするのです。」

「………え~と………はいなのです♪」

 

「え?街にお出かけ!?」

 

「「「よし!今日は爸爸たちが先生で、街に出て社会科の勉強だ♪」」」

 

 爸爸たちそんな事全然言ってなかったのに…………でも、学園に行ったら媽媽が来てるかも知れないし………まだ媽媽に会いたくないから、このまま話にのっちゃおう!

 

 

 

 

【紫一刀turn】

 

 嵐がお出掛け準備を手伝って欲しいと金桂を自分の部屋へ連れて行っている間に、俺たちは事情を話した。

 

「爸爸さんたちも実際に何が有ったか確認してないんですね〜。まあ、金桂ちゃんの態度と言動から何が有ったのかは推測出来ますけど〜♪」

 

 のんびりしている様で鋭い観察眼と推測力を持つ風。流石軍師だ。

 

「「「桂花と喧嘩したっぽいというのは俺たちにも解るんだが、その喧嘩の内容が今ひとつ想像出来ないんだ。風はどう思う?」」」

「きっと桂花ちゃんが爸爸さんたちの事を無節操変態孕ませ精液噴水無責任男とでも愚痴をこぼしたんでしょうね~」

 

「「「……………いや、いくら桂花でも金桂の前でそれは言わないだろ………」」」

 

「まあ、言葉は違うかも知れませんが、金桂ちゃんは桂花ちゃんの態度に爸爸さんたちが冷たくなると危機感を感じて不安になったのでしょう。特に最近は桃香さまというほんわか癒し系で優しい巨乳の対極的比較対象が一緒に生活してるのですから~」

 

 風の言葉にみんなが頷いていた。

 

「桃香と桂花を直接見比べたらそうなるわな。」

「ただでさえ隣の芝生は青く見える物ですから、子供から見れば鬼女と女神を比べる様な物ですね。」

 

「「「いやいや!桂花は昔の鬼ツンに比べればかなりデレを見せてくれているんだぞ。」」」

 

「隊長………子供の前で見せなければ意味が無いんですよ………」

「桂花がお父ちゃんにデレたとこなんてウチらでも見た事ないで。」

「桂花ちゃんが爸爸にデレる…………想像しただけで背筋に悪寒が走ったの………」

 

「「「酷い言い様だな、沙和…………まあ、俺たち以外に誰かが居る所では絶対にデレないのは確かか…………それじゃあ金桂の前で桂花と俺たちが仲良くしている所を見せれば解決するな。」」」

 

「一刀さんたちは出来ても、桂花にそれが出来ると思いますか?」

 

 稟に溜息混じり言われるけど、そうしなけりゃ解決しないんだ。

 やるしかないだろ!

 

「「「俺たちが説得する。貂蝉と卑弥呼を相手にデートしろと言われるより遥かに難易度が低い要求だ。」」」

 

「お見事な覚悟ですが桂花ちゃんの説得は風達でやっておきますので、爸爸さんたちは金桂ちゃんと嵐ちゃんを社会勉強をしっかりお願いしますですよ〜♪」

「「「え?いいの?」」」

 

「風!今『風達』と言いましたよね?それは私も桂花の説得をすると言う事ですか!?」

 

「稟ちゃんだけでは無く、霞ちゃん、凪ちゃん、沙和ちゃん、真桜ちゃんもですよ〜♪」

 

「「なんやて!?」」「「ええっ!?」なのっ!」

 

「そんなん単騎で虎牢関突破せい言うんと同じやで!絶対に不可能や!!」

「華琳に頼んだ方がええんとちゃうか?」

「いえいえ、霞ちゃん。ここで桂花ちゃんに恩を売っておけばご利益が有ると思いませんか〜♪」

 

 え?何?みんな目がビームを発射しそうなくらい輝き出したんですけど!?

 

「爸爸〜♪準備できたのです〜♪」

「早く行こう♪」

 

 嵐と金桂に引っ張られて俺たちは、異様な気迫に燃える霞達を残して街へと出掛けたのだった。

 

 

 

 

【桂花turn】

 

「あいつら一体何やってるのよっ!全然来ないじゃないっ!」

 

 一刀たちが金桂を保護したって言うから談話室で朝食の準備をして待ってたのに!

 

「荀彧さま!分かりました!三陛下は荀惲(じゅんうん)さまを連れて曹魏館で朝食を摂られたそうです!」

 

 郗慮が走り戻ってきて情報を伝えてくれた。

 

「曹魏館で!?………そ、そう、朝食は食べたのね。」

 

「ねえ、桂花。それ残ったんなら食べてもいい?」

「はいはい、勝手にしなさい。食器の片付けもちゃんとするのよ、季衣。」

 

 季衣と鈴々と恋が居るおかげで残飯が出ないのは助かるわねって、そんな事より一刀たちはまだ来ないのかしら?

 子供達はもう学園に向かったのだから、金桂がどんな様子だったか教えに来る筈よね?

 

「桂花、そんなに気になるのなら迎えに行けばいいじゃない♪」

「か、華琳さま!?き、金桂は授業が終わったら迎えに行こうと…」

「私が言っているのは一刀たちの事よ。」

「あ、あいつらなら待っていれば………華琳さまがお急ぎなら郗慮に迎えに行かせますが………」

「桂花………私も他人の事を言えないけど、貴女はもう少し素直になりなさい。」

「そ、それは…」

 

「おっ!やっぱり桂花はここにおったわ!」

「霞?それに風達も……あいつらはどうしたの?」

 

 不意に金桂の言葉が脳裏に蘇る。

 

『本当に爸爸たちから嫌われちゃうんだから!』

 

 続いてあの時感じた胸の痛みも………。

 

「爸爸さんたちは金桂ちゃんと嵐ちゃんを連れて社会勉強を教える為に街にお出掛けしました〜」

「はあ!?金桂は学園に行ってないの!?」

「まあまあ、金桂ちゃんも学園に行きづらいでしょうし、爸爸さんたちに愛されている事を再認識する必要が有ると思いましたので〜」

「風………あんた………」

 

 金桂が話したとしたら風が事情を知っていてもおかしくはないか。

 

「所で風。あなたさっき社会勉強と言ったわよね………」

「それは口実で実際は遊んでくるだけでしょうけど〜♪」

 

「直ぐにあいつらを追い掛けるわ!」

 

「おや?行ってどうするんですか〜?」

「あいつらに勉強を教えられると思う!?きっと社会勉強と称して人気の無い所に連れて行っていかがわしい事を教えるに違いないわっ!」

「それって桂花ちゃんの経験談ですか?」

「わ、私はあいつらの弱点を探る為に騙された振りをしたのよ!って、霞!凪!沙和!真桜!何溜息吐いてるのよっ!」

 

「桂花ちゃんの自慢話はまたいずれ聞くとして、今は金桂ちゃんの誤解を解く方が先決ではないでしょうか〜?」

 

「金桂の誤解?」

 

 それは私が金桂に言った言葉の事よね、私はあの時なんて言ったかしら?

 確か『私は元々あいつらが大っ嫌いだったのよ!嫌われるなら清々するわっ!』だったわね。

 

「あれだけハッキリと言い切ってしまったのよ。どう言って納得させるのよ。」

「自分は素直じゃないから丸っきり逆の事を口にしたと言ってあげるのはどうでしょう〜♪」

 

 逆の事を言ったのなら、私の本心は『私は昔から一刀たちが大好きで……………

 

「おや?突然桂花ちゃんの顔が真っ赤になりましたね。これは意外な反応です。風はてっきり桂花ちゃんが暴れ出すかと思っていたのですが~」

 

「却下よっ!そんな事恥ずかしくて言える訳無いでしょっ!」

 

「これはどうやら相当ひどい事を言ったみたいですね~。」

「え?………あなた、金桂から聞いていたんじゃないの?」

「いいえ~。風は金桂ちゃんの態度から推測しただけですので~♪」

 

 くっ…………はめられた……………。

 

「華琳さま~。風はこれなら正攻法で良いと思いますが如何でしょう~?」

「そうねぇ。私も桂花が何と言ったかまでは聞いていなかったのだけど、今の桂花の反応ならその方が金桂には解り易いでしょう♪」

「か、華琳さま?……………あ、あの、正攻法というと…………」

 

「金桂が見ている前で一刀たちに甘えて見せなさい♪」

 

 目の前が真っ暗になった……………。

 

「閨では甘えているのでしょう~?そこまでしなくても大丈夫ですから~♪」

 

「ふ、もう騙されないわよ、風。また引っ掛けるつもりなんでしょう!」

 

「ふふふ~♪これはちゃんと爸爸さんたちから聞いてますよ~♪」

 

「え゛!?」

 

「私も聞いてるわよ♪桂花ったら変わったわね♪」

 

 あ、あ、あ……………あいつらああああああああああっ!!

 

「おお!桂花ちゃんが更に真っ赤に!まるで稟ちゃんが鼻血を噴く寸前みたいですね~♪」

 

 

 

 

房都 商店街

【金桂turn】

 

 爸爸たち三人と一緒に街に降りたのってこれで三回目だ。

 お祭りの時を合わせるともっと多いけど、その時は大勢だからあんまり一緒にいるって感じじゃないからそれは数えない。

 わたしの他にいるのが嵐ちゃんだけなんて不思議な感じ。

 あ………眞琳お姉さまやみんなに怒られるかな………。

 

「「「どうだ、金桂、嵐。街の人達はみんな忙しく働いているだろう。」」」

 

 あ、そうだ!今はお勉強の為に来てるんだった!

 

「はい〜。みんな大変なのです〜。」

「うん。………わたしみたいな歳の子もお手伝いしてる。」

 

 たくさんの野菜を積んだ荷車をお父さんが引っぱって、後ろからお母さんと女の子が押している。

 汗を流して大変そうなのに、お父さんもお母さんも女の子も笑ってた。

 その笑顔がまぶしくって涙がにじんできた………。

 

「「「媽媽たちのお仕事はこの国の人達が笑顔で暮らせる様にする事だ。武将の媽媽たちは武器を手にしてみんなを守っているし、金桂と嵐の媽媽はみんなの暮らしがもっと良くなる様に考えるのが仕事なんだ。」」」

 

 媽媽はそんなお仕事してるのかな………いっつも來羅と柊におっぱいをあげて、オムツを替えてる気がするけど。

 

「あ♪早苗お姉ちゃんなのです♪」

 

 嵐ちゃんが指さした先にお菓子屋さんの早苗お姉ちゃんが歩いていました。

 大きな風呂敷包みを担いでいるので、どこかへお届け物みたいです。

 

「「早苗お姉ちゃ〜ん♪」」

 

 嵐ちゃんと声を合わせて呼ぶと、気づいてこっちに振り返ってくれた。

 風呂敷包みが重そうだったのでわたしと嵐ちゃんは走って早苗お姉ちゃんの所に行くと、早苗お姉ちゃんがごあいさつしてくれた。

 

「おはようございます。金桂ちゃん、嵐ちゃん♪」

「おはよー♪」

「おはようございますなのです♪」

「早苗お姉ちゃんもお仕事のお届け物?」

「え?ああ、この風呂敷ね。今からお城に行って朱里さまと雛里さまにお菓子作りを教えていただくの♪これは新しい紅豆が手に入ったからお二人に見ていただこうと思って持ってきたのよ♪」

 

 早苗お姉ちゃんは説明してくれている間、時々周りを見ていた。

 

「あの………桂花さまと風さまは?」

「嵐の媽媽達は桂花媽媽のところに行くと言っていたのです~♪」

 

 やっぱり…………爸爸たちと出かけたんだから華琳さまにも報告しなくちゃいけないもんね。

 

「?…………ええと………」

 

 もしかして早苗お姉ちゃんはわたしと嵐ちゃんだけで街に来たと思っちゃったかな?

 

「媽媽達はいないけど、爸爸たちがいるよ!」

 

 そう言った直後に爸爸たちが追いついた。

 

「「「金桂!嵐!急に走り出したりしたら迷子になるぞ!でも直ぐに見つけてあげるからなっ!!」」」

 

「ヒッ!へ、陛下!」

 

 早苗お姉ちゃんが爸爸たちに驚いて尻もちをついた。

 紅豆をしょってるから重たくて転んじゃったみたい。

 

「爸爸たち!早苗お姉ちゃんを驚かせちゃダメだよ!」

「「「え?あ!ごめん、伊籍ちゃんっうわっと!」」」

 

 あ、早苗お姉ちゃんのシマシマおパンツが丸見えになってる。

 爸爸たちは慌てて後ろを向いたけど…………見ちゃったよね。

 

 

 

 

【紫一刀turn】

 

 何で伊籍ちゃんがって、街に出て来たのは俺たちの方なんだからそれは伊籍ちゃんの台詞か。

 いやでも、伊籍ちゃんに会うのまだ二度目なのに、二度ともラッキースケベってこれはフラグですか!?

 いやいや!こんな形でフラグを立てたら俺たちマジで監禁されちゃうよ!さもなくば俺たちが外出する時は警報が鳴らされるに違いない!

 そんな未来は悲しすぎる!

 これ以上は深く関わらない様に気を付けなければ!それが伊籍ちゃんの為でも有るんだから!

 あ、でも、あの白と水色の縞パンは似合っていて可愛かったな♪

 

「「「い、伊籍ちゃん、もう振り返っても大丈夫かな?」」」

 

「は、はい!大丈夫です!そ、その……………お見苦しい所を………」

「「「いえいえ、結構な物を見せていただきゲフンゲフン!それよりも仕事の途中だったんじゃないの?」」」

「爸爸、早苗お姉ちゃんはこれからお城で朱里媽媽と雛里媽媽からおかしの作り方を習うんですって♪」

「あ、はい!この背負っているのは新しい紅豆で礼物にと思いまして。」

 

 そう言えばそんな話しを前に聞いたな。

 ひとりで城に向かうって事はこれが初めてじゃ無いんだろう。俺たちに知らされてないのは伊籍ちゃんに合わせない為か…………さっき思った事を考えればその方が良いんだけど、ちょっと悲しくてもなってくるな…………。

 因みに『紅豆』とは『あずき』の事だ。

 あずきは『赤いダイヤ』なんて呼ばれるけど、この外史ではまだ先物取引なんて無いから飽くまでも単なる食材でしかない。

 

「「「新しいって言うと、もしかして幽州産の?」」」

「はい♪普段は冀州産を使っているんですけど、やはり産地が変わると質が変わるので朱里さまと雛里さまにご意見をお聞きしたくて♪」

「「「城ではまだ幽州産を仕入れて無いから二人も喜ぶよ♪」」」

 

 引き止めるのも悪いので話しを終わらせ、俺たちと金桂、嵐は伊籍ちゃんを見送った。

 

「「「金桂、嵐、今の紅豆みたいにどこで何が収穫されるかとっても大事だから、しっかり覚えておくんだぞ。」」」

「「はーい♪」」」

 

「そう言うあんたたちは街で何を収穫するつもりなのかしら?」

 

 突如背後から強大なプレッシャーを込めた声が…………。

 

 

 

 

【桂花turn】

 

 あいつらと金桂を追いかけて街に来てみれば、あいつらが女の子を驚かせて転ばせ下着を覗いていた。

 その場で飛び出してぶん殴ってやろうとしたら風に腕を掴まれ止められる。

 

「ちょっと、風!何で止めるのよっ!」

「ここで桂花ちゃんが爸爸さんたちを殴ったら、金桂ちゃんと更に拗れますよ〜。小さく取るに足りない切っ掛けが国同士の戦に発展するのを知らない桂花ちゃんではないでしょう。ここは堪えて金桂ちゃんとの関係を修復する方を優先するべきでは?」

 

「わ、分かってるわよそんな事………」

 

 そうよ、私だってこのまま金桂に嫌われたくは無いもの………。

 ここは深呼吸をして状況を冷静に分析しなければ。

 一刀たちは後ろを向いて女の子が立ち上がるのを待っているわね。

 子供達の前でじっくり見ている様なら目を閉じられなくして貂蝉と卑弥呼の前に固定してやる所だったけど、まあ許してやるわ。

 相手の女の子は………あの子、華琳さまが贔屓にしていらっしゃるお菓子屋の弟子の早苗じゃない!

 この前、桃香が一刀たちを連れてあの店に行っていたわね………もしかしてその時に何か有った?

 女将の菫礼は早苗を一刀たちの前に出さない様にしてた筈なのに初対面って感じじゃ無いもの。

 まさか早苗に会う為に街に降りる口実として金桂を利用したのかも!

 

「桂花ちゃ~ん。早苗ちゃんがあの場を離れたら風が金桂ちゃんと嵐ちゃんに話し掛けるので、その隙に爸爸さんたちへ策を伝えてくださいね~」

「え?一刀たちが早苗に会いに来たのなら…」

 

 私が言い切る前に、風が言った通り早苗は別れを告げて立ち去った。

 考えすぎだったのかしら?

 いえ!多分今日は様子見だったのよ!作物の実りを確認するみたいに!

 

「桂花ちゃ~ん、そんな怖い顔してちゃダメですよ~。ほら~、ここは笑顔笑顔~♪」

 

 そ、そうよね。金桂との仲直りが先決なんだから………。

 よし!笑顔を作って一刀たちの所へ!

 

「「「金桂、嵐、今の紅豆みたいにどこで何が収穫されるかとっても大事だから、しっかり覚えておくんだぞ。」」」

「「はーい♪」」

 

 紅豆って女の事を指す暗喩じゃないの?早苗みたいに粉かけてる女がもっと居るって事!?

 

「そう言うあんたたちは街で何を収穫するつもりなのかしら?」

 

 笑顔は崩れなかったけど、我慢しきれずそんな事を言ってしまった………。

 

「「「け、桂花!?」」」

「あ~♪桂花媽媽なのです~♪」

 

「…ま、媽媽…………」

 

 

 

 

【金桂turn】

 

「金桂ちゃ~ん、嵐ちゃ~ん、お話が有るのでちょっと風の所に来てくださ~い♪」

 

(あ、風媽媽も一緒だったんだ。)

 

 わたしと嵐ちゃんは手招きする風媽媽の所に早足で行った。

 でも媽媽がまた爸爸たちにひどい事を言わないか心配でちょっと振り返る。

 

(媽媽ったら無理して笑ってるみたい………)

 

「金桂ちゃん、大丈夫ですよ~♪桂花ちゃんは恥ずかしがり屋さんなので素直になれないだけなのですから~♪」

「媽媽は恥ずかしがってるの?」

「そうですよ~♪桂花ちゃんが爸爸さんたちにひどい事を言ってしまうのは気持ちの裏返しなのです。だから桂花ちゃんが『大嫌い』と爸爸さんたちに言うのは『大好き』と言ってるのと同じなのです♪」

「……………そうは思えないけど………」

「ふふふ~♪実はさっきも爸爸さんたちが早苗ちゃんとお話してる所を見ていたのですが、桂花ちゃんはスゴいヤキモチを妬いていましたね~♪本人はその事に全然気付いてませんでしたけど~♪」

「ヤキモチ…………それって媽媽が爸爸たちを好きだから!」

「なのです~♪正直、風は驚いているのですよ~。昔から罵詈雑言を爸爸さんたちに言ってましたが、そこに在る感情が真逆になっているんですからね~。爸爸さんたちもそれは分かっているので、金桂ちゃんは心配しなくても大丈夫ですよ~♪と、言っても金桂ちゃんは桂花ちゃんが爸爸さんたちに『嫌い』と言うのを聞きたくないでしょう。」

「うん…………」

「ですので桂花ちゃんは素直になる努力をする事にしたのです。金桂ちゃんはそんな桂花ちゃんを助けてあげてください♪」

「わたしが………媽媽を助けるの?」

「そうすれば爸爸さんたちにデレデレの桂花ちゃんというとても面白い、いえいえ、素敵な姿が見られる様になるでしょう~♪」

 

(そうなんだ!そんな媽媽の気持ちも知らないで、媽媽にひどい事を言っちゃった………)

 

「うん♪わたし、媽媽の為に頑張って助ける♪」

 

「金桂ちゃんは本当に素直で良い子なのです~♪」

 

(ようし!絶対に媽媽が爸爸たちを『大好き』だって言わせてみせるんだから!)

 

 

 

 

【紫一刀turn】

 

「「「ま、街で何を収穫って……………いや、桂花、勘違いだって!伊籍ちゃんとは偶然出会っただけだって!声を掛けたのも金桂と嵐だぞ!なあ、金桂、嵐って居ないじゃん!うわあああ!どこに……………あ、風も来てたのか………」」」

 

 いつの間にか金桂と嵐はちょっと離れた場所で風と話しをしていた。

 

「真名は預かっていないみたいだから今は見逃してあげるわ。後で思春と明命の隠密部隊全員を使って徹底的に調査させるけど。」

 

 旦那の浮気調査を探偵に依頼するみたいな感じか?規模が国家規模のスパイ大作戦になってるぞ!そこまでしなくても俺たちのプライバシーは筒抜けなんじゃなかったっけ?

 それに笑顔のままそんな事言わないでくれ!めちゃくちゃ怖いんですけど!

 

「今はそれよりも金桂の事よ!いい?今から私はあんたたちとな………な、な、な、なななな」

「「「仲良くする所を見せて安心させるんだな。それでさっきから笑顔を崩さないのか。」」」

「そ、そうよ!文句有るの!?」

「「「いや、笑顔でキレられると怖いから………とにかく、俺たちも全力で協力するから頑張ってくれ。」」」

「最初から素直にそう言えばいいのよ。はい。」

「「「俺たち最初から素直だったよね?で、この差し出された手はキスをすればいいのか?」」」

「こんな往来でそんな事しないでよ!普通に握りなさい!」

 

 俺たち三人が同時に手を握るというのも変なので、俺が代表して桂花の手を握る事にした。

 

「相変わらず小さくて可愛い手だな♪」

「ちょ、ちょっと!いきなり何を言い出すの!?」

「でも、母親の手になったな。少し荒れてるか?苦労を掛けるな。後で駕医から軟膏を貰って塗ってあげるよ。」

「あ、ありがとう………」

 

 素直にお礼を言う桂花か……………ホント、昔じゃ考えられなかったよな。

 

「な、何笑ってるのよ!」

 

「いや、昔水泳を教えた時の事を思い出してさ♪」

「このスケベ。一緒に私の水着姿も思い出したんでしょ。」

「任せろ!写真の様にハッキリと!更に香りと感触も完全に脳内再生してるぞ♪」

「………何だか若い頃の自分に浮気されてるみたいな気分だわ………」

「桂花は今もあの頃のままで可愛いって♪」

 

「ちょっ!…………な、何恥ずかしい事言って………さっきは母親の手になったって言ったばかりじゃない!」

 

「あ、他にも変わった所が有るな。胸が大きくなった♪」

 

「そ、そうでしょ♪あの頃の倍は有るんだから♪」

 

 AAがAになっても倍は倍だ。

 桂花のご機嫌を取るのはこの話題が一番なんだよな。

 

「いい表情だ♪さっきの無理に作った笑顔じゃ金桂を納得させられなかったぞ♪」

 

「はいはい、それじゃあ金桂が納得するまでしっかり協力してもらうわよ♪」

 

 桂花の手が俺の手をしっかりと握ってくる。

 昔、あの川の中で握った手は柔らかかったけど、まだ少し警戒されてるのが伝わってきた。

 今のこの手は家事で少し荒れて固くなっている。しかし、伝わってくるのはあの頃の倍、いや十倍以上の温かさだ。

 

 

 

 

翌日 早朝

本城 後宮 桂花自室

【桂花turn】

 

「金桂!銀桂!丹桂!顔を洗い終わったなら早く着替えなさい!」

 

 昨日は結局夕暮れまで金桂と嵐の社会勉強をしてしまった。

 行く先々で街の人達に驚かれてからかわれて恥ずかしかったけど、その度に金桂がご機嫌になったから良しとしましょう。

 

「金桂は爸爸が手伝ってあげよう♪」

「それじゃあ、俺は銀桂だ♪」

「丹桂は俺な♪桂花、替えの下着はどこだ?」

「そこに出してあるわよ!右から金桂、銀桂、丹桂のよ!」

 

 一刀たちが今朝は手伝いをしてくれている。

 昨日の夜は紫一刀が泊まったからというのも有るのだけど…………。

 因みに赤一刀と緑一刀は風を初めとする曹魏館の連中が確保していた。

 実は霞達が隠れて護衛をしていたと城に戻ってから華琳さまに教えて頂いた。

 三王からその褒美という訳である。

 

「媽媽、今朝は機嫌がいいなあ♪」

「「「昨日はそんなに機嫌が悪かったのか?」」」

「眉間に皺が寄ってたよね、郗慮お姉ちゃん♪」

「え!?そ、そうですねぇ………」

 

「ちょっと、郗慮!赤い顔して何を想像してるのよっ!!」

 

「べ、別に昨晩は紫陛下とナニをなさったとか想像してませんよっ!あっ!荀顗さま!厠に行きましょうねぇ♪」

「うん、ちりょおねえちゃん♪」

 

 くっ!連翹をダシに逃げられたわ!

 

「紫爸爸はわたしが寝てから媽媽と何をしたの?」

「え!?ええと……ちょっとした魔法かな♪」

「ふ~~~~ん…………」

 

 あの目は信じてないわ………そんな誤魔化し方じゃなく、マッサージでもしたって言っておきなさいよっ!

 

「華琳さまと眞琳お姉さまに教えてもらお~♪」

「「「ええっ!?ちょっと金桂!?」」」

 

 金桂が今日も部屋を飛び出して行ってしまった。

 華琳さまと眞琳さまに教えて貰うって…………まさか実技指導!?

 

「金桂!そんな羨ましい事!媽媽も混ぜなさいっ!!」

 

「「「……………桂花………お前、そこだけは本当にブレないな…………」」」

 

 

 

 

 

おまけ壱

『北郷二刃奮闘記』其の三十二

リクエスト:二刃の妊娠       5票

 

本城 後宮中庭 華佗宅           (時報:桂花九人目寿丹 生後三ヶ月)

【二刃turn】

 

 朝目が覚めて何か体に違和感を覚えた。

 

「え?……………まさか………」

 

 あたしは横で寝ている駕医さんの肩に手を伸ばして揺り起こす。

 

「ぅん………おはよぅ、二刃………何か有ったのか?…………」

 

 寝起きの駕医さんにあたしは真剣な顔でこう言った。

 

「駕医さん!あたしに胎児恵光をして!」

 

 

 

 結果はあたしが感じた通り、懐妊だった♪

 

「二刃っ♪ありがとうっ!本当にありがとうっ!自分の子供が出来るっていうのはこんなにも嬉しいんだなっ♪」

「駕医さん♪あたしもありがとう♪駕医さんの赤ちゃんが身ごもれてあたしも本当に嬉しいよっ♪」

 

 あたし達は抱き合って、涙を流して喜んだ♪

 自然と互の口を寄せ合い、長い長いキスをした♪

 

 

 

「早くお義姉さん達に報告しに行こう♪」

「俺も一刀たちに報告しなくちゃな♪でもその前に身支度だ♪」

「え?…………あはは♪あたし達顔も洗ってないし、下着姿だね♪」

「あはははは♪慶事の報告だ♪逸その事、礼装を来て行くか♪」

「うん♪それいいね♪思いっきりビシッと決めちゃおう♪あはははは♪」

 

 もうテンション上がっちゃって勝手に笑いがこみ上げちゃう♪

 世界が輝いて見える♪

 駕医さんと結婚した時もそうだったけど、あの時以上に輝いていて、木々や鳥や虫の凰羅まで感じ取れる♪

 お義姉さん達もこんな世界を見ていたんだ♪

 あたしに早く懐妊するといいわねって言ってくれていたのはこの景色を見せたかったからなのかも♪

 

 

 

「金桂!銀桂!丹桂!連翹!顔を洗い終わったなら早く着替えなさい!」

 

 家から談話室に向かう途中で桂花さんの部屋の庭の前を通りがかったらそんな声が聞こえてきた♪

 覗いて見たら桂花さんがメイドの郗慮さん、陳羣(ちんぐん)さん、司馬朗さんと一緒に子供達の朝の準備をしている♪

 

「桂花さん!おはようございます♪」

「おはようっ!桂花っ♪」

 

「二刃と駕医?今朝は早いのね、おは…………………」

 

 桂花さんが窓からこっちを見て固まってる。

 

「ねえ………郗慮、陳羣、司馬朗…………今日って何か催事が有ったかしら?」

「い、いえ………そんな話しは聞いていませんけど………」

「でも、二刃様と華佗先生のお姿は礼装ですよね?」

「お二人は何か勘違いをなさっておいでなのでは…………?」

 

 金桂ちゃんが窓から顔を出して手を振ってきた。

 

「二刃叔母さま、駕医叔父さま、おはようございます♪でも、何で礼装を着てるの?」

「えへへ~♪知りたい?ねえ、知りたい?」

「うわ………何か二刃叔母さまがメンドくさい事になってる………」

 

「二刃が懐妊したんだっ♪その報告の為さっ♪」

 

「あ~ん♪駕医さんったら♪ずるい~~♪あたしが言いたかったのに~~~♪」

「あはははははは♪我慢が出来なくてなっ♪こんな幸せを俺達だけで独占したくないじゃないかっ♪」

「そうよねっ♪駕医さんっ♪」

 

「二刃!懐妊したのっ!?」

 

 桂花さんが窓から身を乗り出して驚いた顔してる♪

 

「はい♪懐妊しました♪」

「応っ♪懐妊したぞっ♪」

 

 郗慮さん、陳羣さん、司馬朗さんがバタバタと隣の部屋に移動したと思ったら、ベランダから庭に降りてきた♪

 

「「「二刃様!華佗先生!おめでとうございます!」」」

 

「「ありがとうございますっ♪」」

 

 深々と頭を下げる三人のメイドさんにあたしと駕医さんも深くお辞儀をした♪

 そしてメイドさん達を追う様にして銀桂ちゃん、丹桂ちゃん、連翹ちゃん、黄梅ちゃん、來羅ちゃん、柊ちゃんが庭に出て来てあたし達を取り囲んだ♪

 

「二刃叔母さま赤ちゃんができたのね♪おめでとうございます♪」

「「「ふたばおばちゃん♪おめでとーー♪」」」

「おめでと~~♪」

「めと~~♪」

 

 ああもう♪まるで天使の祝福を受けてるみたい♪みんな笑顔がとってもカワイイッ♪

 あれ?部屋の中に居るのは桂花さんと金桂ちゃんと茉莉花ちゃんと寿丹ちゃんだけだよね?

 

「ねえ、駕医さん♪」

「二刃も気付いたか♪」

 

 あたし達は頷きあって桂花さんを見た♪

 

「え?な、なに?」

 

「「胎児恵光おおおおおおおおおおおおおおっ♪」」

 

 二人で一緒に手をかざし確認する♪

 やっぱりっ♪

 

「桂花さんもおめでとうございますっ♪」

「桂花も懐妊だっ♪おめでとうっ♪一緒に報告に行こうっ♪」

 

「ええっ!?私もっ!?」

「あ~~、この間爸爸たちとデートした時でしょう~♪」

「き、金桂っ!その目はやめなさいっ!」

 

 やだもう♪金桂ちゃんったらオマセさんなんだからっ♪

 

「桂花さんも一緒に報告しましょう♪礼装に着替えて♪」

「私はいつもの服でいいわよ………」

「何言ってるんですか♪桂花さん、十人目ですよ♪大台ですよ♪アニバーサリーなんですよっ♪」

「あ、あにば?………………」

 

「郗慮さん♪陳羣さん♪司馬朗さん♪手伝って♪」

「「「は、はいっ!」」」

「ちょ、ちょっと、あんた達!」

 

「二刃叔母さま♪媽媽はわたしが捕まえたよ♪」

 

「でかした♪金桂ちゃん♪駕医さんは子供達と遊んであげて♪」

「おうっ♪任せろ、二刃っ♪」

 

「は、離しなさい!金桂!わっ!二刃もう来たのっ!?きゃあああああああああああああっ!」

 

 

 

 

【紫一刀turn】

 

「「「桂花っ!?」」」

 

 夏の朝の清々しい空気を(つんざ)く桂花の悲鳴に、俺たちは庭に飛び出した!

 談話室から桂花の部屋なら庭を走った方が近いからだ。

 俺たちの後から奥さん達も談話室から出てきて、思春と明命なんかは俺たちを追い越して行った

 そんなに離れた場所では無いので引き離される前に桂花の部屋に到着したが、そこで目にした物は……………桂花が二刃とメイドさん三人にひん剥かれている所だった。

 

「「「……………何してんの?」」」

 

「あ♪兄さんたち♪今、桂花さんに礼装を着せてるから少し待ってて♪」

「だから別に着替えなくて良いってばっ!ちょ!下着は替える必要ないでしょっ!!」

 

 何だろう…………奥さんが実の妹に伸し掛られて服を剥ぎ取られていく……この感覚がもしかしてNE・TO・RA・RE……………なんてバカな事を考えている場合じゃない。

 二刃のテンションがおかしい。具体的に言うと駕医と結婚したばかりの頃の様なハイテンションだ……………思春と明命もそこに気が付いているらしく、近寄るのを躊躇っている。

 大体二刃は何で礼装を着てるんだ?

 

「おはようっ♪一刀っ♪」

 

「「「うおっ!お、おはよう………駕医………お前も礼装かよ…………」」」

「あっはっはっはっはっ♪その訳は桂花の着替えが終わったら教えようっ♪」

 

 駄目だ………こいつもハイテンション過ぎてまともな会話が出来そうに無い………。

 

「ああもうっ!着るわよっ!着るから早く礼装寄越しなさいっ!!」

 

 人が集まって来たから下着姿でいるよりマシだと観念した様だ。

 振り向いて確認してみれば、俺たちの後ろには奥さん達が全員集まっていた。

 現在の後宮は奥さん達が全員集合していて満員御礼状態なのだ。

 騒ぎを聞きつけて集まるのもあっという間である。

 そんな中で華琳が春蘭と秋蘭を連れて俺たちの所にやって来た。

 俺たちに問い質そうと口を開きかけたが、駕医の礼装姿を見て大きく溜息を吐く。

 

「「「桂花が礼装に着替えるまで待って欲しいそうだ。」」」

 

 華琳の意図を汲んで先に答えておく。

 

「そう…………それじゃあ待ちましょうか。そうだわ、秋蘭。談話室に居る子供達もここに連れて来てくれる?」

「御意♪遂に二刃もですか♪」

「本人が自分の口で伝えたいみたいだから内緒にしてね♪」

「はい♪」

 

 俺たちも二刃と駕医のハイテンション振りを見た瞬間に察しは付いたさ。

 しかし、桂花も同時とは…………何か聖刀と柊の時を思い出すな。

 もしかしたら二刃と駕医の子は男の子………なんて、そこまで行ったら出来すぎか♪

 

 

 

 子供達が揃った所で、二刃と桂花が部屋から出て来た。

 あ~あ、桂花がグッタリしちゃってるよ。

 

「あたし♪北郷二刃子盾は今朝♪懐妊している事を確認いたしましたあっ♪」

 

 両手を上げて飛び上がり喜びを体全体で表す二刃に対して、みんなで盛大な拍手と『おめでとう』の言葉が贈られた♪

 俺たちは駕医の手を固く握って笑い掛ける。

 

「「「おめでとう、駕医♪これでお前も父親だな♪これからも二刃の事を頼むぞ♪」」」

 

「ああっ♪全身全霊を賭けてっ♪」

 

 

「続きましてっ♪桂花さんが十人目を懐妊されましたっ♪」

 

 

 二刃の声に俺たちは桂花を見て微笑み掛ける。

 と、同時にみんなから桂花の足元に向かって小銭が投げられ、ジャラジャラと音を立てた。

 

「ちょ、ちょっと!何なの一体!?」

 

 戸惑う桂花を無視してみんなが柏手を打った。

 

『子宝に恵まれますようにっ!』

 

「いい加減にしてちょうだいっ!!」

 

 

 

 

 

おまけ弐

『聖刀くんの日常』其の三十一

リクエスト:聖刀くんの騎乗訓練   6票

 

61)北郷聖刀 真名:輝琳  七歳

 

本城 厩舎

【聖刀turn】

 

「いいか、聖刀。馬って言うのは家族だ!共に戦場を駆け、生死を共にする戦友だ!相棒と言ってもいい♪ただ乗って走るだけなら腕さえ磨けば大抵の馬に乗ることができる。でも命を預け、預かる事になるんだから、馬選びは慎重にな。相性のいい馬は万の味方を得たのと同じくらい頼もしいもんだぜ♪」

 

 翠媽媽の話にぼくは大きく頷いた。

 今日から念願の馬術を習う事が出来るんだ♪

 今までは馬車か母上や媽媽達やお姉ちゃん達と二人乗りだった。

 これじゃあぼくの夢である旅をする事なんて出来ない。

 お姉ちゃん達はみんな六歳になったら馬術の稽古を始めているのに何でぼくだけ七歳まで待たされたんだろう?

 同い年の柊だってもう馬に乗ってるのに。

 

「翠ぃ~、難しい事をゴチャゴチャ言わんと聖刀を馬に乗せたげたらええやん。聖刀~♪先ずはウチの黒捷(こくしょう)に乗ってみんか?」

 

 霞媽媽と翠媽媽はぼくが早く馬術を始められる様に母上達を説得してくれた♪

 期待に応える為にも早く馬術を身に付けよう!

 

「黒捷は気が荒すぎるだろ。模擬戦でも相手の馬に頭突きしてくるじゃんか。」

「聖刀ちゃん、たんぽぽ媽媽の馬に乗らない?みんな気立てのいい子だよ♪」

 

 蒲公英媽媽が翠媽媽の横から勧めてきた。

 東海帝王と成田無頼鞍と吠正光(はいせいこう)か。迷うなあ♪

 

「たんぽぽ、あんたは遣り手婆か!聖刀ちゃん♪馬はやっぱり汗血馬よ♪私の流星に乗ってみない?」

 

 炙叉媽媽の汗血馬かぁ~♪一日で千里を駆けるって言われ馬だ。そのスピードと体力は旅で頼りになるだろうなあ♪

 

「炙叉、聖刀には白馬だろう。将来聖刀が白馬に跨る姿を想像してみろよ、格好いいだろう♪と言う訳で、私の白鳳はどうだ?」

 

 白蓮媽媽は本当に白馬が好きだなあ♪

 

「この馬鹿者どもがっ!輝琳さまは華琳さまの御子息なのだぞ!お乗りになるのは絶影か爪黄飛電(そうこうひでん)に決まっているだろうがっ!!」

 

 春蘭媽媽………そんなに興奮しなくても………。

 

「そうだ、輝琳さま♪昔の様に私が馬になって、その背に乗ると言うのはどうでしょう♪」

「春蘭媽媽、ぼくは馬術を覚えたいから本物の馬に乗りたいんだよ。だからその……お馬さんごっこは………」

「き、輝琳さまはもう私と遊んではくださらないのですかぁ~~~………?」

 

「そんな涙を滝みたいに流して泣かないでよ………こ、今度遊んでもらうから………」

 

「約束ですよ♪輝琳さまっ♪」

 

 それはそれで光琳お姉ちゃんと喧嘩になるんだろうな…………。

 

「聖刀、春蘭はほっといていいから最初に乗る馬を決めようぜ。どの馬にする?」

「ええと………翠媽媽の馬にも乗っていい?」

「へ?そりゃ構わないけど?」

 

「それじゃあ麒麟に乗りたいな♪ぼくの真名も輝琳だから、前から親近感が有ったんだ♪」

 

「そ、そうか♪それじゃあ早速乗ってみようか♪」

 

 麒麟の前に移動したぼくは、乗る前に目を見て話し掛けた。

 

「麒麟、ぼくも君と同じ名前で『キリン』っていうんだ。仲良くなろうね♪」

 

 麒麟の顔を撫でると、麒麟はぼくに頬ずりをしてくれた♪

 それから横に移動して、鐙に足を掛け、鞍を掴んで一気に麒麟の背に乗った。

 

「お、上手いじゃないか、聖刀♪」

「鞍に乗るくらいはね♪」

「そうでも無いぞ♪昔、ご主人さまなんか後ろ向きに乗ったからな♪」

「ええっ!?そっちの方が難しいと思うけど!?」

「だよなぁ♪あたしもどうやったらそんな事ができるのか不思議だったよ♪さて、馬の動かし方だけど…」

「お腹を足でギュッと挟んで手綱を緩めて進む。曲がる方向の手綱を引く、足は曲がる方向の足を前に出して圧迫する。止まる時は手綱の両方を引いて足はお腹の後ろお方を擦る。だよね♪」

「うん、二人乗りで見て覚えたのか♪なら、これだけは肝に銘じておけ。馬は操るんじゃない。手や足を使って話し掛けているんだ。初めのうちは一方的に話し掛ける事になるけど、そのうちに馬の声が聞こえる様になる。」

「言葉を使わずに会話をするんだね♪それが出来る様になったら楽しいだろうなあ♪」

「手綱を使わずに足だけで馬を動かす事ができる様になれば一人前だ♪戦じゃ両手で武器を使えた方が有利だからな♪」

 

 そう言えば媽媽達はみんな手綱を握らずに武器を使ってた。

 翠媽媽が馬上で銀閃を振るう姿は格好いいもんなあ♪

 

「解ったよ!早く馬と会話が出来る様に頑張るね♪」

「よっしゃあ♪それじゃあ早速行ってこいっ♪」

 

 

 

【翠turn】

 

 おいおい、マジかよ…………鍛錬を始めてまだ一刻ぐらいなのに、もう手綱無しで乗れてるじゃんか…………しかも、次々と馬を乗り換えて、全部の馬とあっという間に心を通わせてる…………。

 あたしだけじゃなく、蒲公英、霞、白蓮、炙叉も口を馬鹿みたいに開けて聖刀を見ていた。

 ただひとり、春蘭だけがはしゃいで聖刀と一緒になって馬を駆っている。

 

「ひまわりをここに連れて来なくて良かったよ………これ見たら落ち込むよ?」

「天然で人を誑す子やと思っとったけど、馬まで誑すんか………」

「そういや恋の所の動物や小蓮の所の虎と熊猫も聖刀に懐いてるよな………」

「聖刀ちゃんって武術も将来見込みが有るから恋と華琳さまを足した様な人物になるんじゃないの?…………」

 

 華琳を完璧超人だと思ってたけど、聖刀はその上を行くのかよ………。

 

「がっはっはっはっはっ♪流石、聖刀ちゃんである♪」

「ホントねぇ~ん♪わたしもお馬さんになって聖刀ちゃんに乗り回してほしいわぁ~~ん♥」

 

「んげっ!卑弥呼と貂蝉!…………ん?」

 

 いつの間にか現れた二人の後ろに居るのは………。

 

「風雲再起と黒王を連れてきたのかっ!?」

 

「うむ、こやつらが自分にも聖刀ちゃんを乗せろと暴れだしての♪」

「厩を壊しそうだったからねぇ~」

 

 いや、きっともう壊れてんだろ…………厩の爺さんも大変だ………。

 風雲再起と黒王に乗れるなら、聖刀にはもう乗れない馬なんて無いんだろうな…………。

 

 

 

 

 

おまけ参

リクエスト:[chapter: 恋姫†酒場放浪記]    14票

 

房都 繁華街

【エクストラturn】

 

 房都繁華街の路地裏は趣ある酒場が軒を連ね、呑み助達に至福の時が訪れる。

 酒をこよなく愛する女が、酒をこよなく愛する女と、ほろ酔い気分で四方山話。

 

『公孫賛伯珪の

   飲み仲間で飛び出して酒場放浪記!』

 

(゚Д゚)ノ「おい!最初のタイトルと変わってるだろ!ナレーションも違う番組だろ、これ!」

 

 すいません、白蓮さま。作者が声オタ拗らせて、某アニメ専門チャンネルをリスペクトさせちゃったみたいです。

 

ヽ(`Д´)ノ「大体、何で私がメインなんだよ!そりゃ、酒は嫌いじゃないけど、ゲストはどう考えてもあの酒呑みどもだろ!罰ゲームか?罰ゲームなのか!?」

 

 いや~、あの人達をメインにすると番組そっちのけで酒を呑むだけで終わっちゃいますよね?変な話~。

 

(´・ω・`)「そんなのゲストで来ても同じだろ………って、茶沢るんじゃねーよ!」

 

 あ、ゲスト到着しましたからよろしくお願いしま~す。

 

(# ゚Д゚)「こら!逃げんな!話し終わってないぞ!」

 

(・_・)「どうしたの、白蓮?」

Σ(゚д゚)「え?蓮華?ゲストって蓮華なのか?」

(;´v`)「ええと……この店で白蓮とお酒を呑んで楽しく会話をしてくればいいって言われて来たんだけど………」

ヾ(*´∀`*)ノ「良かった…………雪蓮じゃなくて本当に良かった♪さあ、呑んで食べて、語り明かそう♪」

(*´∀`*)「そうね♪今日はゆっくり話しましょう♪」

 

 白蓮さまと蓮華さまがのれんを潜り三十分後。

 

(`皿´)「まったくぅ~………しぇれんねえさまもしゃおれんも孫呉の王ぞくってじかくがにゃいのよぉ~~~!わぁかる~?」

(´-ω-`)「(蓮華ってこんなに酒癖悪かったのかよ…………)」

ヽ(`Д´)ノ「ちょっと!ぱいれん!きいてるろ!?」

(´・ω・`)「ああ~、はいはい。聞いてますよ~」

(o≧口≦)o「れんほんもさいきんわらひに反抗するにょよ~~~!」

( ´_ゝ`)フーン「反抗期ってやつか………白煌もいつか来るのかな………」

(#゚Д゚)ノキェェィ!!「もうのまなきゃやってられにゃいわよ!ぱいれんものめっ!」

(´-ω-`)「はいはい、いただきます。(これで番組成立するのかな~?)」

 

 白蓮さま。次のゲストいらっしゃいました~。

 

Σ(゚д゚lll)「はあっ!?次のゲストぉ!?ゲストってひとりじゃないのかよ!」

 

(^▽^)「よう、白蓮♪わしだ♪」

(´・ω・`)「え?誰?顔文字だけじゃわかんないよ?」

(´-ω-`)「蓮華さまの時は分かっておったのに……………桔梗だ!」

(T_T)「ついに来たよ………本格的な酒呑みが………」

(´▽`)「そう言うな♪折角の機会だ。ゆるりと呑み交わそうではないか♪」

(・・;)「あれ?意外とまともそうだぞ。」

!|||!( ♉ω ♉;)!|||! 「意外とはなんだ!わしはまともだぞ!」

「悪い悪い♪それじゃあカンパーイ」( ^^)/▽▽\(^^;)「お、おう………」

 

 あれ?蓮華さまが酔いつぶれてるじゃないですか!

 おーい、次のゲストに急いで貰え!

 

(・3・)ブーーーーッ!!

\(◎o◎)/「ギャア!口に含んだ酒を吹くでないわっ!!」

(ノ`Д´)ノ┻┻ガチャーン!「次は誰だ!誰が来るんだっ!さっさと教えろっ!!」

(つ´Д`)つ 「落ち着け白蓮!酒がもったいない!」

 

 困るなあ、暴れるなら出て行ってくれねえか?

 すいませんすいません!ほら、皆さんお店を替えますよ。

 あ、蓮華さまを忘れないでくださいね。

 

(# ゚Д゚)「わしはひと口しか呑めなかったではないかっ!」

ヽ(`д´)ノ「どうせ次の店で呑むんだろ!私は帰るっ!」

 

 ええ!?番組のタイトルに『公孫賛伯珪の』って入ってるんですから白蓮さまがいないとか、有り得ないでしょ!

 

( ゚曲゚)キィィィィィ「最初にいきなりタイトル変えただろうがっ!!もう一回変えちまえっ!!」

 

 しょうがないなぁ………それじゃあタイトルは『北郷一刀の』に変えるか………。

 

((((;゚Д゚))))ノ「ナニッ!?ちょっと待て!次のゲストって一刀なのか!?」

 

 ええ、そうですけど?

 

((((;゚Д゚))))「ナレーションで『酒をこよなく愛する女が、酒をこよなく愛する女と、ほろ酔い気分で四方山話』って、言ってただろ!」

 

 酒が入ると色っぽい話しが聞けるかな~と思ってたんですけど、蓮華さま愚痴しか言わなかったし。

 

((((;゚Д゚))))「酒呑みを呼ぶって言ってたよな?」

 

 メインにしないって言っただけですよ。全員呼んだら予算は酒代だけで全部消えるし、番組の内容も『房都警備隊!密着二十四時間』みたいになっちゃうじゃないですか。

 それなら起爆剤を投入して、無理矢理エロい方向へ持っていこうと思いまして(笑)

 

ヽ(//Д//)ノ「それってエロい方向どころかエロその物だろうがっ!!」

( ̄∀ ̄)「わしはそれでも構わんぞ♪酒が呑めて、お館様も美味しくいただけて、わしウハウハ♪」

 

(´∇`)(´∇`)(´∇`)「「「お~い、来たぞ♪」」」

Σ(゚д゚lll)「うわっ!三人とも来たっ!!」

(≧∇≦)「何を言っている♪こちらもわし、白蓮、蓮華さまと三人で丁度良いではないか♪」

(・ω・) (・ω・) (・ω・)「「「は?何の事?」」」

( ̄― ̄)ニヤリ「どうぞ、お気になさらずに♪それでは適当な呑み屋に入りましょう♪」

(@_@;)(@_@;)(@_@;)「あれっ!?蓮華、酔い潰れてるの!?」

(´・ω・`)「わしが来た時にはもう船を漕いでおりましたが………」

(´・_・`)(´・_・`)(´・_・`)「「「う~ん、これはもしかしたら店に入れてもらえないかもしれないぞ。」」」

(◎△◎)「は?」

 

 ええっ!?孫権様が酔い潰れてるんですか!?陛下には申し訳ありませんが入店できません。はい、周瑜様のお達しで孫権様の酒癖は一度眠って起きてからが本番だと………。

 

(-_-;)(-_-;)(-_-;)「「「やっぱり冥琳が手を回していたか…………」」」

(^_^;)「仕方ありませんな。オヤジ、酒をひと壺と焼き物を幾つか包んでくれ。」

(´・_・`)「まさか城に帰って呑むのか?」

( ̄▽ ̄)「ここで蓮華さまを仲間はずれにする訳にはゆくまい。」

(^Д^)(^Д^)(^Д^)「「「よしっ♪城に戻るか♪」」」

 

 ええっ!?それじゃあ今日は本当に酒場を放浪しただけじゃないですかっ!

 

ヾ(。`Д´。)ノ彡☆「うるさいっ!今日の仕事はもう終わりだっ!!」

 

 

 

 

 

おまけ肆

『娘からの質問~爸爸をどうして好きになったの?(桂花・金桂&妹達)』

 

7)桂花の長女 荀惲(じゅんうん)金桂(きんけい)六歳

31)桂花の次女 荀俁(じゅんぐ) 銀桂(ぎんけい)五歳

43)桂花の三女 荀詵(じゅんしん) 丹桂(たんけい)三歳

48)桂花の四女 荀顗(じゅんぎ) 連翹(れんぎょう)二歳十ヶ月

54)桂花の五女 荀粲(じゅんさん) 黄梅(おうめい)満二歳

59)桂花の六女 荀淑(じゅんしゅく) 來羅(らいら)一歳二ヶ月

62)桂花の七女 荀倹(じゅんけん) 柊(しゅう)三ヶ月

 

本城 後宮 桂花自室

【金桂turn】

 

 爸爸たち、媽媽、嵐ちゃん、風媽媽と街から帰ってきた。

 眞琳お姉さまに心配したと怒られたけど、街で何が有ったか明日ご報告する事で許してくれました。

 

 街で見た事………媽媽が頑張って爸爸たちに優しくてしようとしていた。

 

 お部屋に戻ってすぐに、柊におっぱいをあげている媽媽を見て、前に眞琳お姉さまが華琳さまに爸爸たちをどうして好きになったか聞いたという話しをしていたのを思い出した。

 

「ねえ、媽媽…………媽媽は爸爸たちの事を…………好き…なんだよね?」

 

 今朝、媽媽があんな事を言ったけど、風媽媽は媽媽が素直じゃないから逆の事を言ったんだって教えてくれた。

 でも………やっぱり媽媽の口から直接爸爸たちが好きだって言って欲しい!

 

「ちょ、ちょっと待ってね、金桂………今、心を落ち着けるから………」

 

 わたしはジッと媽媽の横顔を椅子に座って見つめた。

 銀桂と丹桂がわたしの横にやって来て、同じ様に媽媽を見つめる。

 連翹、黄梅、來羅はベッドで眠っている。

 

「媽媽は今、爸爸たちの事がとっても大好きよ。」

 

 媽媽がわたしの思っていた以上の事を言ってくれた♪

 

「でもね………」

 

 え?『でも』?

 

「華琳さまを愛している気持ちとはどこか違うのよねぇ…………」

 

 媽媽は柊におっぱいをあげながら天井を見上げていた。

 

「具体的に言うと、華琳さまが春蘭とか秋蘭とか稟と話しをしているを見ると、私と話しをして欲しいって思うのだけど、一刀たちが他の媽媽達と話しをしているのを見ると一刀たちを殴りたくなるのよ。」

 

「え~!?」

 

「どちらも嫉妬だというのは自分でも解るのよ。でも、どうして対応がこうも違うのかしら?…………ねえ、金桂も一緒にその答えを考えてくれる?」

 

 媽媽が笑顔でわたしに振り向いた。

 

「うん♪」

 

 わたしは媽媽の笑顔を見て確信した。

 爸爸たちは滅多に見れない媽媽のこの笑顔が好きなんだ。

 

「それじゃあ、その答えを探すための質問♪媽媽はどうして爸爸たちを好きになったの?」

 

「そうねぇ………金桂がまだ三つになったばっかりの頃に美羽から『夫が皇帝でも満足出来ないのか』って言われた事があったわ。」

「う、うん………」

 

 それはその頃の媽媽が爸爸たちを嫌いだって思ってたって事だよね………。

 

「私は一刀たちに皇帝だなんて肩書きはいらなかった………ちょっと違うわね。皇帝っていう肩書きは眼中に無かった。私が好きになったのは『自分の子供達の父親である一刀』なのよ♪」

 

「媽媽は爸爸たちが『わたしの爸爸だから好き』なんだ♪………………あれ?」

 

 なんか理屈がおかしくないかな?

 

「これ以上は金桂がもう少し大人になってからよ。ああ、それから…」

「え?なに?」

 

「他のみんなが見ている前では一刀たちへの態度は今まで通りよ!」

 

「ええ~?なんで~?」

 

「恥ずかしいからよっ!」

 

 媽媽ったら本当に真っ赤になってる♪

 

 まあ、爸爸たちだけといる時は、爸爸たちに優しくするって意味だから許してあげようっと♪

 

 

 

 

 

あとがき

 

 

もう直ぐ『真・恋姫†英雄譚 1』の発売日ですね♪

自宅の回線が未だに光ではありません。

ダウンロードに何時間掛かるのか、とっても不安です。

 

『本編』

金桂は全姉妹の中で一番特殊な悩みを抱えるだろうと思い、こんな話になりました。

桂花が無自覚に嫉妬しまくっていますが、このままだとヤンデレになりそうで怖いですね。

 

新キャラの郗慮ですが、正史で荀彧が登用の推薦をしたひとりという事で登場させました。

伊籍も二度目の登場。あずきの皮には亜鉛が多く含まれ、男性機能の回復に効果が有るそうですw

 

『北郷二刃奮闘記』

本編から一年十ヶ月後のお話しになります。

二刃と華陀のハイテンションが新婚時期よりウザくなるのを目指してみましたw

桂花が一緒に懐妊するのは、三爸爸四十六話に載せた年表でも決まっていました。

桂花回でこの話しを書けるとは正直驚きです。

 

新キャラその二とその三、陳羣と司馬朗も荀彧が推薦した人物です。

 

 

『聖刀くんの日常』

聖刀がまた一歩完璧超人に近づきましたw

何故馬術を教えて貰えなかったのかというと、媽媽sとお姉ちゃんsが二人乗りをする理由が無くなるので、ズルズル先延ばしをしている内に一年経ってしまったのでした。

 

風雲再起を聖刀が呼べば空を飛んで現れるかも。

 

『おまけ参:恋姫†酒場放浪記』

前から試したかった事を盛り込み実験をさせていただきました。

 

『蓮華は酒癖が悪い』というネタの意味が分からなかった人の為に解説すると、正史の孫権は酒癖が悪くて色々と失敗した逸話が有るのです。

他の方が書かれたSSとかアンソロコミックでもネタにされてますよね。

 

 

『おまけ肆:娘からの質問~爸爸をどうして好きになったの?(桂花・金桂&妹達)』

最後の最後にデレ桂花ですw

このSSを書き始めた当初、こんな桂花を書く日が来ようとは夢にも思いませんでしたw

 

 

《次回のお話》

 

次回は

☆冥琳②        23票

 

【北郷二刃奮闘記】

王様ゲーム        5票

【聖刀くんの日常】

聖刀と祉狼と昴の初めてのお使い 6票

【おまけ参】

親子鍛錬(脳筋編)       20票

【おまけ肆】

娘からの質問~爸爸をどうして好きになったの?(冥琳・冥龍)

【おまけ伍・おまけ陸】

(アイデアが閃いたら書きますw)

 

《現在の得票数》

二喬②        23票

鈴々③        22票

紫苑③        20票

真桜②&凪②&沙和②(三羽烏)

           20票

麗羽②&斗詩②&猪々子②(三バカ)+白蓮

           19票

華琳④        14票

雪蓮③&蓮華③&小蓮③13票

音々音③       11票

音々③        11票

炙叉②        10票

ニャン蛮族③      9票

桔梗②         7票

風②          6票

明命②&亞莎②     6票

季衣③&流琉③     5票

華雄②         4票

春蘭②&秋蘭③     4票

張三姉妹②       3票

祭②          3票

璃々④         2票

思春③         1票

桂花④         1票

 

【北郷二刃奮闘記】

三バカ         4票

白蓮          4票

三羽烏②        3票

軍師―ズ        3票

明命          2票

ニャン蛮族       1票

 

【聖刀くんの日常】

黄乱②             5票

聖刀くんの性教育~漢女にならないために~

                4票

聖刀と貧乳党          4票

五胡とオマケ          2票

聖刀さま♥親衛隊②        1票

 

【おまけ参】

親子鍛錬(普通組)               20票

いい大人になるための漢女☆講座~ご主人様編~ 13票

眞琳の金桂達いじり              12票

一刀の執事喫茶                 9票

魔法少女華琳                  8票

「女装喫茶」へようこそ             7票

操船訓練                    7票

歳の差姉妹誕生~娘夫婦に中てられて~(月両親・華琳両親)※聖刀と同い年

                        7票

大喬小喬✩天気予報               3票

性者が閨にやってくる              1票

 

【おまけ肆】

愛紗                      1票

※『娘からの質問~爸爸をどうして好きになったの? 』は基本的には本編と連動になります。

 

 

リクエスト参戦順番→冥琳② 風② 凪② 沙和② 炙叉② 真桜② 二喬② 紫苑③ 鈴々③ 華琳④ 思春③ 音々音③ 音々③ 三バカ② 華雄② 祭② 小蓮③ ニャン蛮族③ 桔梗② 張三姉妹② 明命②&亞莎② 蓮華③ 雪蓮③ 季衣③&流琉③ 璃々④ 桂花④

 

おまけ壱リクエスト参戦順番→ニャン蛮族 三羽烏② 三バカ 白蓮 王様ゲーム 軍師―ズ 明命

 

おまけ弐リクエスト参戦順番→黄乱② 聖刀さま♥親衛隊② 聖刀くんの性教育~漢女にならないために~ 聖刀と貧乳党 五胡とオマケ

 

おまけ参リクエスト参戦順番→親子鍛錬(脳筋編)(普通組) いい大人になるための漢女☆講座~ご主人様編~ 「女装喫茶」へようこそ 眞琳の金桂達いじり 操船訓練 一刀の執事喫茶 魔法少女華琳 歳の差姉妹誕生~娘夫婦に中てられて~(月両親・華琳両親) 性者が閨にやってくる 大喬小喬✩天気予報

 

おまけ肆リクエスト参戦順番→愛紗

 

 

【子供達一覧】

1)華琳の長女 曹沖(そうちゅう) 眞琳(まりん)

2)桃香の長女 劉禅(りゅうぜん) 香斗(かと)

3)蓮華の長女 孫登(そんとう) 蓮紅(れんほん)

4)思春の長女 甘述(かんじゅつ) 烈夏(れっか)

5)愛紗の長女 関平(かんぺい) 愛羅(あいら)

6)風の長女 程武(ていぶ) 嵐(らん)

7)桂花の長女 荀惲(じゅんうん)金桂(きんけい)

8)雪蓮の長女 孫紹(そんしょう) 冰蓮(ぴんれん)

9)冥琳の長女 周循(しゅうじゅん) 冥龍(めいろん)

10)祭の長女 黄柄(こうへい) 宴(えん)

11)恋の長女 呂刃(りょじん) 恋々(れんれん)

12)紫苑の次女 黃仁(こうじん) 露柴(ろぜ)

13)紫苑の三女 黃信(こうしん) 崔莉(ちぇり)

14)蒲公英の長女 馬援(ばえん) 向日葵(ひまわり)

15)翠の長女 馬秋(ばしゅう) 疾(しつ)

16)麗羽の長女 袁譚(えんたん) 揚羽(あげは)

17)桔梗の長女 厳逹(げんたつ) 竜胆(りんどう)

18)凪の長女 楽綝(がくりん) 濤(なみ)

19)七乃の長女 張路(ちょうろ) 八倻(やや)

20)天和の長女 張甲(ちょうこう) 九蓮(ちゅうれん)

21)地和の長女 張大(ちょうだい) 四喜(すーしー)

22)人和の長女 張吉(ちょうきつ) 一色(いーそー)

23)炙叉の長女 迷当(めいとう) 直(なお)

24)白蓮の長女 公孫続(こうそんしょく) 白煌(ぱいふぁん)

25)秋蘭の長女 夏侯衡(かこうこう) 鈴蘭(すずらん)

26)月の長女 董擢(とうてき) 春姫(るな)

27)美以の長女 孟節(もうせつ) 花鬘(かまん)

28)トラの長女 ベンガル

29)ミケの長女 マンクス

30)シャムの長女 ペルシャ

31)桂花の次女 荀俁(じゅんぐ) 銀桂(ぎんけい)

32)朱里の長女 諸葛瞻(しょかつせん)龍里(るり)

33)雛里の長女 龐宏(ほうこう)藍里(あいり)

34)詠の長女 賈穆(かぼく) 訓(くん) 

35)焔耶の長女 魏覚(ぎがく) 焔香(えんか)

36)春蘭の長女 夏侯充(かこうじゅう) 光琳(こうりん)

37)星の長女 趙統(ちょうとう) 螢(けい)

38)大喬の長女 喬櫂(きょうかい) 愛(あい)

39)小喬の長女 喬順(きょうじゅん) 華(か)

40)亞莎の長女 呂琮(りょそう) 茜(ちぇん)

41)明命の長女 周邵(しゅうしょう) 藍華(らんふぁ)

42)華雄(阿猫)の長女 華剛(かごう) 树莓(しゅうめい)

43)桂花の三女 荀詵(じゅんしん) 丹桂(たんけい)

44)霞の長女 張虎(ちょうこ) 雰(ふぇん)

45)沙和の長女 于圭(うけい) 紗那(さな)

46)斗詩の長女 顔教(がんきょう) 升謌(しょうか)

47)真桜の長女 李禎(りてい) 真梫(ましん)

48)桂花の四女 荀顗(じゅんぎ) 連翹(れんぎょう)

49)猪々子の長女 文獬(ぶんかい) 虎々(ふーふー)

50)稟の長女  郭奕(かくえき) 貞(てい)

51)穏の長女  陸延(りくえん) 毬(ちう)

52)鈴々の長女 張苞(ちょうほう) 爛々(らんらん)

53)流琉の長女 典満(てんまん) 枦炉(ろろ)

54)桂花の五女 荀粲(じゅんさん) 黄梅(おうめい)

55)小蓮の長女 孫仁(そんじん) 蕾蓮(らいれん)

56)音々音の長女 陳守(ちんじゅ) 音音(ねおん)

57)季衣の長女 許儀(きょぎ) 華衣(かい)

58)美羽の長女 袁燿(えんよう) 優羽(ゆう)

59)桂花の六女 荀淑(じゅんしゅく) 來羅(らいら)

60)音々の次女 陳修(ちんしゅう) 音肆(おとよ)

61)華琳の長男 北郷聖刀(まさと) 輝琳(きりん)

62)桂花の七女 荀倹(じゅんけん) 柊(しゅう)

63)璃々の長女 黄慮(こうりょ) 牡丹(ぼたん)

64)思春の次女 甘瓌(かんかい) 燃秋(ぜんしゅう)

65)紫苑の四女 黄薛(こうせつ) 紅葉(もみじ)

66)管輅の長女 管辰(かんしん) 辯天(べんてん)

67)鈴々の次女 張紹(ちょうしょう) 龍々(ろんろん)

68)美以の次女 孟鉄(もうてつ) 仁亜(にあ)

69)トラの次女 キジ

70)ミケの次女 タマ

71)シャムの次女 ソマリ

72)星の次女  趙広(ちょうこう) 迦具夜(かぐや)

73)愛紗の次女 関興(かんこう) 愛絽(あいろ)

74)雪蓮の次女 孫静(そんせい) 水蓮(しゅいれん)

75)翠の次女  馬承(ばしょう) 駿(じゅん)

76)恋の次女  呂空(りょくう) 恋々恋(れみ)

77)音々音の次女 陳蕃(ちんはん) 韵(いん)

78)音々の三女 陳嶺(ちんれい) 唯音(いおん)

79)小蓮の次女 孫翊(そんよく) 美蓮(めいれん)

80)桂花の八女 荀靖(じゅんせい) 茉莉花(まりふぁ)

81)秋蘭の次女 夏侯覇(かこうは) 恵蘭(けいらん)

82)月の次女 董旻(とうびん) 有明(ゆうみん)

83)詠の次女 賈訪(かほう) 探(たん)

84)蓮華の次女 孫慮(そんりょ) 蓮火(れんふぉ)

85)季衣の次女 許定(きょてい) 春季(ちゅんりぃ)

86)流琉の次女 典堂(てんどう) 騾螺(らら)

87)桃香の次女 劉永(りゅうえい) 桃花(とうふぁ)

B)桂花の九女 荀燾(じゅんとう) 寿丹(じゅたん)

C)桂花の十女 荀爽(じゅんそう) 秦翹(しんぎょう)

D)桂花の十一女 荀粛(じゅんしゅく) 金鐘(きんしょう)

E)桂花の十二女 荀旉(じゅんふ) 橄欖(かんらん)

 

【その他のオリジナル設定】

北郷二刃(ふたば) 一刀の実妹 字:子盾

華佗 真名:駕医(がい) 息子⇒華旉(かふ) 真名:祉狼(しろう)

陳越(音々音の母) 真名:音々(おとね)

インテリ⇒寇封(劉封) 嫁⇒孟達 真名:太白(たいはく)息子⇒孟興 真名:昴(こう) 

追っかけ⇒波才 嫁⇒楊阜 真名:門風(めんふぉん)娘⇒楊豹 真名:和了(ほうら)

尻好き⇒宋謙 嫁⇒張承 真名:真珠(しんじゅ)娘⇒張休 真名:珊瑚(さんご) 

董の兄ぃ⇒牛輔 嫁⇒申耽 真名:菫花(きんふぁ) 娘⇒申儀 真名:朔(さく) 

兄者⇒呂曠 嫁⇒徐晃 真名:雲雀(ひばり)娘⇒徐蓋 真名:朱雀(すざく) 

弟者⇒呂翔 嫁⇒張郃 真名:豹牙(ひょうが)娘⇒張雄 真名:白虎(びゃっこ)

黄乱 真名:明兎(みんと)

馬良 真名:鷲羽(わしゅう)

馬謖 真名:耶麻(やま)

荀攸 真名:素英(そえい)

魯粛 真名:命佐(めいさ)

董雅(月の父) 董陽(月の母) 真名:日(りい)

曹嵩(華琳の父) 曹静(華琳の母) 真名:蝶琳(ちょうりん)

喬玄(大喬と小喬の母) 真名:玄(げん)

劉玄(桃香の母) 真名:桜香(おうか)

 

匈奴:呼廚泉(こちゅうせん) 蘿蔔(すずしろ)

鮮卑:軻比能(がびのう) 菘(すずな)

氐:千万(せんまん) 芹(せり)

羯:石周(せきしゅう) 薺(なずな)

烏丸:阿羅槃(あらばん) 小鬼田平子(こおにたびらこ)

 

華雄 真名:阿猫(あまお)

高順 真名:杉(すぎ)

徐庶 真名:康福(こうふく)

黄月英 真名:雛菊(ひなぎく)

陳震 真名:菫玲(すみれ)

伊籍 真名:早苗(さなえ)

 

引き続き、皆様からのリクエストを募集しております。

1・メインヒロインとなるキャラをご応募下さい。

2・『北郷二刃奮闘記』で二刃と絡むキャラを募集しています。

 例:「二刃視点で貧乳党」  という感じでお願いします。

3・『聖刀くんの日常』で聖刀と絡むキャラを募集しています。

 例:「聖刀視点で三羽烏」  という感じでお願いします。

4・おまけ参でのメインとなる子供達を募集しています。

 シチュエーションのリクエストも大歓迎です。

以上の四点にリクエストの集計(TINAMI、Pixiv双方の合計)を振り分けますので、

よろしくお願いいたします。

今まで通り、リクエストに制限は決めてありません。

何回でも、一度に何人でもご応募いただいて大丈夫です。

 

ご意見、ご感想、ご指摘などもご座いましたら是非コメントをお寄せ下さい。

誤字脱字は雷起の反省を促す為、修正後も抜粋して晒しますw

 

 


 
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