簡単なあらすじ・・・
武将が女の子ばかりという不思議な三国志の世界から戻ってきた北郷一刀。
落胆する彼の目の前に、彼の世界で天の御遣いの訪れを予言した管輅が現れる。
管輅が言うには、この世界は元々一刀が居た世界である。
だが、同時に一刀の望んだ世界でもあるのだという。
一刀の望み・・・それは別れてしまった彼女たちとの再会である。
その言葉通り、管輅と別れた彼は桃香、愛紗、鈴々、朱里、雛里、星、紫苑と再会する。
理事長の計らいで女子寮に住む事になったみんなは、そこを拠点に手分けして他の仲間を捜す事になった。
桃香と星は公園で麗羽、猪々子、斗詩という袁紹軍の3人に出会った。
鈴々と朱里は、翠、蒲公英と再会できた。
愛紗と雛里は、桔梗と焔耶に出会えた。
他のみんなは誰に出会えるのであろうか。
麗羽、猪々子、斗詩という3人に無事出会えた、桃香と星。
そのまま女子寮に戻るかと思いきや、時間があると言うことでまだ公園にとどまっていた。
麗羽「桃香さん!!その涼しい場所に行くんではないんですの!?」
麗羽はすぐにでも涼みたいらしく桃香に戻るよう促す。
桃香「もうちょっとだけ。もうちょっとだけですから。」
そう言いながらさっきから公園内を右往左往している。
が、他の仲間らしき影は見つけられなかった。
と、ここでいじめをしている子供を見つけた。
他人のものを勝手に取って遊ぼうとしている。
桃香「こらー!!ってあれは・・・。」
いじめている子供を注意しようと走り出したときだった。
5つの影がその子供の前に立ちはだかった。
??「悪の匂いをかぎつけて、正義のにゃんこがやってくる!おしりぺちぺち、お仕置きするにゃん!猫仮面・大王!」
??「ねこかめん・三毛!」
??「ねこかめん・虎!」
??「ねこかめん・シャム!」
??「四人合わせて・・・」
??「南蛮戦隊猫連者!!」
??「と、私は白馬仮面だー!!」
桃香「・・・・・・。」
唖然とする桃香。
その横で星は体をワナワナをふるわせていたが、誰も気付かない。
麗羽はその目立つ格好にライバル心を覚え、猪々子と斗詩はそんな麗羽の様子を見て嫌な予感がしていた。
猫仮面・大王「いじめをする悪い子はおしおきにゃ。者どもかかれー!!」
ねこかめん・三毛「はいにょ!!」
ねこかめん・虎「はいにゃ!!」
ねこかめん・シャム「・・・はいにゃん。」
ペシペシといじめていた子供をその肉球で叩いていく。
痛くも痒くもないが、さすがに効いてきたのか、奪っていたものをその子に返しどこかに行ってしまった。
猫仮面・大王「もう大丈夫にゃ。」
子供「ありがとう。猫連者さん。」
子供はお礼を言うとどこかに行ってしまった。
猫仮面・大王「今日もいいことをしたのにゃ。」
ねこかめん・三毛「そうにょ。」
ねこかめん・虎「そうにゃ。」
ねこかめん・シャム「・・・そうにゃん・・・。」
白馬仮面「私は何もしてないぞー。」
満足げな表情の猫連者にうんざり顔の白馬仮面。
そんな5人を見ながら、桃香はある人物を思い出していた。
桃香「星ちゃん、あれって・・・。ってあれ、星ちゃんは?」
確認を取ろうと横にいるはずの星に話しかけたが、そこにいるはずの星の姿はなかった。
それどころか、麗羽や猪々子、斗詩の姿もいつの間にか無い。
桃香「あれ~。みんなどこに行ったの?」
周りをキョロキョロしながらいなくなったみんなを捜す桃香。
と、猫連者と白馬仮面と名乗った人物の前にある者が現れた。
??「可憐な花に誘われて、美々しき蝶が今、舞い降りる!我が名は華蝶仮面!混乱の都に美と愛をもらたす、正義の化身なり!」
桃香「!?」
猫仮面・大王「華蝶仮面にゃー!!」
ねこかめん・三毛「格好いいにょ!!」
ねこかめん・虎「格好いいにゃ!!」
ねこかめん・シャム「・・・にゃん・・・。」
白馬仮面「なっ、華蝶仮面もいるのか!?」
それぞれ歓喜や驚きを見せる5名。
桃香はただただその状況に唖然とするだけであった。
華蝶仮面「正義の匂いをかぎつけ参上したぞ!!南蛮戦隊猫連者とやらよく頑張ったな!!」
そう言って華蝶仮面は4人の頭を次々に撫でていく。
猫連者は、それだけで幸せそうな顔をした。
白馬仮面「白馬仮面もいるぞ!!」
華蝶仮面「おっ、そうであったな。むっ、お主なかなかやるな。」
白馬仮面「そういうあんたもかなりの使い手と見た。」
華蝶仮面「では、ひとつ勝負するか。はっ!!」
白馬仮面「望むところだ。やっ!!」
2人とも獲物を構え意識を集中する。
獲物と言っても、あっちの世界のように槍などではなくその辺に落ちている木の枝である。
それでも、その整った姿は見る者を魅了した。
華蝶仮面「では、いくぞ!!やぁーーーー!!」
白馬仮面「こちらこそ!!たぁーーーー!!」
2人が激突するまさにその時だった。
??「ほーほっほっほっ!!」
聞き慣れた高笑いが響いてきた。
全員が声のした方向を向くと、そこには仮面を付けたやけにグラマラスな女性と2人のお供がいた。
華蝶仮面(あれは・・・はぁ)
華蝶仮面はうんざりしたような表情をしたが、猫連者と白馬仮面は驚きの表情を見せていた。
そして、桃香は相変わらず唖然としている。
??「我々はむねむね団!!猫連者、華蝶仮面、白馬・・・。我々より目立つなんて許せないわよ!!者どもやっておしまい!!」
??・??「あらほらさっさー。」
団長らしき先ほどの女性の号令に、お供がどこかで聞いたことあるセリフを吐きながら迫ってくる。
猫仮面・大王「猫連者のみんな!!迎え撃つにゃー!!」
ねこかめん・三毛「わかったにょー!!」
ねこかめん・虎「わかったにゃー!!」
ねこかめん・シャム「・・・わかったにゃん。」
猫連者は、肉球の付いた手を伸ばし迎え撃つ。
白馬仮面「だから、私は白馬仮面だってばー!!って私もやるぞ!!」
名前を抜かれたことに文句を言いつつ、獲物の木の枝を構える。
華蝶仮面「ならば、私も共に戦おう!!」
白馬仮面に背中を預け、華蝶仮面も獲物を構える。
そして、猫連者、白馬仮面、華蝶仮面連合対むねむね団の戦いが始まったのだが、はっきり言って子供のけんかのような有様だった。
だが、その様子は茶番ではあったが見る者を魅了する何かがあったのだろう。
いつの間にか周りにはギャラリーが溢れ始めていた。
そんなギャラリーがいることなどお構いなく、争いはエスカレートしていく。
と、そこで・・・。
桃香「いいかげんにしなさーい!!」
桃香の雷が落ちた。
突然の怒号に、猫連者、白馬仮面、むねむね団はもつれ合ったまま固まってしまった。
ギャラリー達も突然の声に驚く。
しかし、そのヤバい状況を察知したのかまた1人また1人と現場から立ち去っていく。
ギャラリーがほとんどいなくなった頃、桃香の説教が始まった。
桃香「こんな平和な世の中なのにどうして仲良くできないの!!争ったって何にもならないじゃない!!」
一同「・・・。」
全員横に並び、ただただ桃香に頭を下げて話を聞いていた。
桃香「せっかく一刀さんの世界に来たのに、そこでまた争いなんて!!」
桃香は手を腰に当てて説教を続けていく。
そこに星が戻ってきた。
星「桃香殿。いかがいたした?」
桃香「あー、星ちゃん!!聞いてよ!!」
桃香は今までのあらましを星に説明した。
星は腕を組みしばらく考えた後言った。
星「確かに争い事はよくない。だが、この者らは自分の信念に基づいて行動したのではないか?だとすると、それをそこまで責める事は我々にはできますまい。」
桃香「確かにそうだけど・・・。」
星「ここは、私の顔を立てて穏便に収めてくれないだろうか?」
そう言って頭を下げる星。
星がなんでここまでこの者達を庇うのか桃香には判らなかったが、その志に打たれ許すことにした。
桃香「今回は星ちゃんの顔を立てて許すけど、次見たときは許さないからね!!」
一同「(・・)(。。)(・・)(。。)ウンウン」
一同は言葉を出さずただただうなずくばかりだった。
桃香「さてと、麗羽さん達をまた捜さなきゃ。・・・と、その前に美以ちゃん?」
猫仮面・大王「はいにゃ!!って美以は美以じゃないにゃ。猫仮面・大王なのにゃ!!」
猫仮面・大王の言葉を無視し、近づく桃香。
そして目の前に立つと話し出した。
桃香「みんな待ってるし、美味しいモノもあるから一緒に行こう!!」
美味しいモノという言葉に反応する猫仮面・大王。
猫仮面・大王「美以達の分もあるかにゃ?」
桃香「もちろんあるよ。でも・・・猫連者のままじゃあげられないかな。」
猫仮面・大王「それは一大事にゃ!!猫連者は一時お休みにゃ!!」
そう言って仮面を外す美以、ミケ、トラ、シャムの南蛮兵達。
ここで、改めて4人を抱きしめる桃香。
美以「な・・・なんなのにゃ!?」
桃香「みんなに会えて嬉しいよ。」
そう言って涙の抱擁を続ける桃香。
美以「美以もうれしいにゃ。」
ミケ「うれしいにょ。」
トラ「うれしいにゃ。」
シャム「・・・うれしいにゃん。」
しばらくの抱擁の後、立ち上がり手を繋ぎ歩き始める。
と、ここで桃香があることを思い出した。
桃香「そう言えば、華蝶仮面さんはどこ行ったのかな?見かけてたらお説教しないと!!」
この桃香の宣言に震える星であった。
一方・・・
完全に忘れ去られている白馬仮面。
白馬仮面「私達の事忘れられているなぁ。」
そう言って横を向く。
が、そこにいるはずのむねむね団の3人の姿は無かった。
白馬仮面「なんで私だけいつもこんななんだーーー!!」
白馬仮面のむなしい叫びが公園に響き渡った。
桃香と星、そして美以と南蛮兵達は公園の入り口を目指し歩いていた。
すると、前方に3つの人影が見えた。
麗羽「桃香さん!!遅くってよ!!」
桃香「麗羽さん!!」
麗羽の元に駆けていく桃香達。
桃香「どうしてたんですか?いきなりいなくなって心配しましたよ。」
麗羽「そ・・・それは・・・、あれですわ。早くその涼しい場所って言うのに行きたくて待っていたのですわ。」
猪々子(うわぁー。)
斗詩(それはどうなのかなぁ。)
麗羽のバレバレの嘘に呆れる、猪々子と斗詩。
これは桃香に突っ込まれるに違いない、そう思ったのだが。
桃香「そうだったんだ、ごめんなさい。でも、ほら美以ちゃん達と再会できたよ。」
猪々子・斗詩「・・・・・・。」
美以達と繋いでいる手を挙げて喜ぶ桃香。
麗羽のバレバレの嘘をそのまま流した桃香に言葉も出ない猪々子と斗詩。
と、ここで猪々子が気付く。
猪々子「星はどうしたんだ?」
星「な・・・なんでもないぞ。」
さっきのお説教という言葉に震えていた星であったが、猪々子に呼ばれ何事もなかったかのように繕う。
猪々子「???」
斗詩「・・・。」
明らかな違和感に首をかしげる猪々子と、その状況を察し心の中で同情する斗詩であった。
桃香「さあ、みんなで戻ろう!!」
そう言って女子寮への道を進み始めたときだった。
??「桃香!!」
名前を呼ばれ振り向く。
すると、向こうから赤い髪をした少女が走ってくるのが見えた。
桃香「白蓮ちゃーん!!」
桃香は白蓮の元に駆け寄る。
そして、抱き締めた。
桃香「白蓮ちゃんもこっちに来ていたんだ!!」
白蓮「こっち?」
桃香「あっ、そうだね。実は・・・」
白蓮にこの世界の事を説明する。
さっき、桃香の説教中にちらっと聞いてはいたがその事実を知り驚く。
白蓮「ここが、北郷の世界・・・。」
桃香「そうだよ。これからみんなで戻るんだけど、白蓮ちゃんももちろん来るよね?」
白蓮「いいのか?」
桃香「当たり前じゃない。今の私がいるのはあの時白蓮ちゃんが拾ってくれたからだよ!!」
そう言って満面の笑みを浮かべる。
白蓮は照れたように頭をかきながら言った。
白蓮「なんだか照れるじゃないか。」
桃香「だから、白蓮ちゃんも一緒にね。」
白蓮「判った。これからも、よろしく頼むよ。」
こうして、麗羽達に加え、美以と南蛮兵達、白蓮と再会した桃香と星は意気揚々と女子寮に帰るのだった。
あとがき
現代に戻ってしまった天の御遣い北郷一刀君の物語その7です。
その6にもたくさんの支援&コメントありがとうございます。
早くもスランプ気味です。
頭に浮かぶ情景がうまく言葉で出てきませんでした。
猫連者、白馬仮面、華蝶仮面、そしてむねむね団の絡みは書きたいなと思い今回のストーリーになったのですが、全く書ききれてませんね。
自分の文章力のなさに改めて悲観していますorz
次は一刀君の番です。
今まで出ていないあの子達の絡みとなります。
一応、ストーリーの流れは考えてますが、うまく書けるかどうか。
次回も期待せずにお待ち下さい。
今回もご覧いただきありがとうございました。
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天の御遣い帰還するのその7です。
今回はその4の続きと言う事で、また桃香と星の話になっております。
ここ最近の作品と同じく、ちょっと展開が無理矢理でダラダラ進行なので、そういうのが嫌な人はご注意下さい。
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