ある日、天空稲荷神社。
さくら祭りの真っ最中、ある二人の女性が並んで歩いていた。
「いやぁ、さくら祭りは初めて来たけど、噂以上にすごい人だかりだなあニコ」
「ホントよねー。あ、ねえコウ!お願い事していかない?」
「そうだな、行ってみるかw」
さて、並んで歩いていた二人の女性…相模コウと高原仁子が拝殿の前までやってくると、この神社の巫女・北城愛が声をかけた。
「あら、コウさんにニコさんじゃない。いつもごひいきにしてくれてありがとう」
「いやー、そうは言うけどさくら祭りは初めてだったんだよね。な、ニコw」
「そうよねーw」
「はいはいごちそうさまごちそうさまwところでこの後は…」
「もちろんお願い事よねコウ?」
「おう!」
「それはそれは、いつもありがとうございます!お祭りも楽しんでいってくださいね」
…拝殿。
祭神・天洸はコウとニコが願い事を書いた札を受け取り、それを読んで一言。
「……なるほど、今後も夫婦円満が続きますように、か。それにしてもあん時ゃホントにビックリしたもんだよ」
「え、あの時って?」
「あんたらが初めてこの神社に来たときだよ。ほら、結婚できますようにって願い事出したよね?」
「あー、アレですかぁ」
「そうそう、アレ見たときはそれぞれ彼氏ができたもんかなと思ってたんだけど、まさか『あんたら二人が』結婚しちまうとはw」
「だってあたしにはコウしかいないんだもの!ねぇコウ?ww」
「もちろん俺もだぜ、ニコw」
「コウ…」
「ニコ…」
「はいはい話の途中でいちゃつかないw…ま、女同士で結婚するって聞いたときはぶったまげたけど」
と、天洸は頭をかきむしった後、続けて答えた。
「…それがあんたらの愛の形なら仕方がないってねwww」
「いや、あの時はまさか、お天さまが女同士の結婚を祝福してくれるなんて思わなかったから…逆にビックリしちゃったよw」
「あたしも。突っぱねられるんじゃないかとヒヤヒヤしてたけどw」
「おいおい。あたしは縁結びの神様だよ。たとえ女同士の恋っていっても、恋であることに変わりはないんだからw」
「「それは言えたw」」
天洸が笑うと、それにつられるようにコウとニコも笑う。
「ま、どんな形であれ結婚した以上は立派な夫婦だ。応援してるからね」
「ありがとう、お天さま!じゃあ行くかニコw」
「そうねー、せっかくだから屋台でも攻略していかない?」
笑顔で去っていくコウとニコ。
「ま…幸せそうで何よりさね!」
と、天洸はその様子を笑顔で見送ると、次の参拝客の願い事を受け取りに行くのであった。
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たとえ女同士でも、夫婦ならば見届ける。
形がどうあれ、結ばれているなら見守るのがお天さまなんですww
■出演
コウ:http://www.tinami.com/view/767697
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