咎を受けし御使いの最後の旅~二人の御使いと二人の劉備~
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呉将の説得を終わらせた一騎は揚州を呉県に改め、責任者はそのまま炎蓮に任せることにした。決戦の準備の為人心の掌握、徴兵、調練、反乱分子鎮圧、豪族の排斥などを同時並行して行っていた。
一騎は現在華琳と春蘭、秋蘭、桂花の五人で賊の討伐に出ていた。
華琳「こうしてこの五人で兵を率いてるとあの頃を思い出すわね。」
桂花「はい。まあ・・・一人明らかにあの頃とはまったくもって違うやつもいますが。」
一騎「それは桂花か?俺に超デレてる桂花はまったくもって違うあ痛ぁ!?」
桂花「黙れぇぇぇぇぇ!!!!」(げしげしげしげし!!!!)
一騎「痛!?ちょ、脛を、そんなに!!いたたたたた!?!?!?」
華琳「自業自得よ一騎。」
???「きゃあああああああああ!!!」
???「あ、アスナ!!」
一騎「っ!?春蘭、往くぞ!!」
春蘭「応!」
誰かの悲鳴が聞こえて一騎と春蘭はすぐさま駆けだして行った。
華琳「こう言う切り替えの早さはさすがよね、あの二人。」
秋蘭「姉者は一騎との鍛錬を欠かしていませんし、息が合うのでしょう。」
桂花「秋蘭からしたら寂しいんじゃない?」
秋蘭「ふ、私とて負けず劣らず一騎と息は合うぞ?この前の閨なんかは一緒に・・・」
桂花「言わんでいい!!」
華琳「ふふふ。」
三人は三人で兵を纏めて二人の後を追い掛けた。話してる内容はあれだけど・・・
先行した一騎と春蘭が目にしているのは女性を後ろから羽交い絞めにしてる男と正面から睨みつける男の光景だった。
一騎「声を聞いた時はまさかと思ったが・・・」
春蘭「卑劣な!」
一騎「春蘭、あれを頼む。あのクソ野郎の動きを止めてくれ。」
春蘭「ああ、分かった。スゥゥゥゥ・・・がああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
春蘭は一気に空気を吸い込むとそのまま大声で叫び出した。その瞬間春蘭の前方の空気が震え衝撃波となって賊と少女を包み込んだ。
賊「んなぁ!?か、からだが・・・うごか・・・」
一騎「アスナ!そのままキリトの方に走れぇ!!」
???「っ!?」
少女は一騎の言葉に反応し、そのまま少年の方に走って行った。
一騎「んで、お前は死ねよ。」
賊「ひ!?」
ドシュ!
一騎の刀はそのまま吸い込まれるように賊の胸に突き刺さる。
ザシュ、ザシュ、ザシュ!ブシャァァァァァ!!!!
そのまま一騎は上下に刀を動かし賊の胸を斬り広げ、最後に切り上げるように胸から頭の先にかけて真っ二つに切り裂いた。
春蘭「貴様等も消えろぉぉぉぉぉ!!!」
ドゴォォン!!
そいつらの背後に居た賊の集団も春蘭の一撃に数十人隊で空を舞い地面に叩きつけられる。
???「あ・・・え?」
???「血?そ、そんな事って・・・」
一騎「大丈夫か?キリト、アスナ。」
一騎はそのまま二人に歩み寄った。そう、二人の名はキリトとアスナ。一騎が北郷一刀として外史の旅をしていた時に出会った二人だった。
キリト「まさか・・・一刀なのか?」
アスナ「え?か、一刀?」
一騎「ちょっと今は名前を変えてるがな・・・二人こそ何でここに・・・ってそれを調べるのこっちの仕事だな。ちょっと待っててくれ。春蘭、華琳達が来たら二人の護衛を頼む。」
春蘭「む?おお、分かった。」
そのまま一騎は少し離れた所に移動すると何やらぶつぶつと何かを話し始めた。左慈達に念話をし始めたのだ。
キリト「あ、あの・・・」
春蘭「む?ああ、お前たちは一騎の古い知合いなのだろう?私は夏候惇。今から来るのは曹操様と妹の夏候淵、どえm・・・軍師の荀彧が来る。」
桂花「誰がドМよ!!」
春蘭「おぉう!?言ってないだろう!!」
桂花「言いかけた時点で同じよ!で?こいつらは・・・まって・・・ふ~ん。なるほどなるほど・・・」
華琳「桂花?何か分かったの?」
桂花「はい華琳様、ですがもすぐ一騎が説明するかと。」
キリト「???」
一騎「お待たせ。」
華琳「一騎、彼らを知ってるみたいね?説明してもらえる??」
一騎「その前に・・・キリト、アスナ。二人はあの後・・・どうなった?」
キリト「それが・・・ヒースクリフ、茅場を刺し違えて倒したんだが・・・その後は・・・」
アスナ「キリト君と私は崩れるアインクラッドを見届けてそのまま・・・」
一騎「・・・二人はおそらく俺に引き寄せられたんだと思う。俺と出会ったことで二人が本来進むべき道と俺との縁に分かれてしまった。」
キリト「それって?」
一騎「安心してくれ。本来の二人は現実世界に帰れている。詳しい情報は分からんが二人のオリジナルはちゃんと現実に戻っていると左慈と于吉が言ってたからな。」
キリト「よ、よく分からないんだが?」
アスナ「それって私達がオリジナルじゃないって事?」
一騎「正確に言えば・・・完全同位体かな?オリジナルと同じで違う、矛盾してるけど違いなんてものはこれからの人生ぐらいだ。」
キリト「・・・一刀・・・お前・・・人を殺して・・・」
一騎「・・・だからなんだ。殺さなければお前達が殺されてたし、逃せば逃げた先であいつ等は殺しをしている。此処は・・・法なんて無いんだよ。」
二人「「・・・」」
桂花「一騎、まずは二人に事情説明してあげないと・・・」
一騎「そうだったな・・・まずは此処の説明だ。」
一騎はそのまま今の現状を説明しだした。此処が三国志の世界であること、主要武将が女性であること、真名の事、北郷一刀の事など包み隠さずに説明して行く。少しばかり時間がかかったが、二人はなんとか理解を示してくれた。
一騎「それで二人はこれから、ん?ちょっと待ってくれ。・・・どうした一刀?・・・なに?ああ、分かったすぐに向かう。」
華琳「どうしたの?」
一騎「・・・キリト、アスナ。二人に聞きたい事がある。桐ヶ谷直葉という名前に聞き覚えは?」
キリト「直葉!?」
アスナ「桐ヶ谷ってキリト君の名字じゃ・・・」
一騎「そうか・・・華琳、部隊を率いて戻っていてくれ。俺は一刀に合流する。それと部隊の再編と侵攻準備。」
華琳「!?そう、動いたのね。」
一騎「ああ・・・とにかく時間が無い。俺は転移で一刀と合流する。」
華琳「分かったわ。」
こうして一騎はキリトとアスナを連れて一刀の元に、華琳はそのまま建業に戻り軍の準備に取り掛かる事になった。
あとがき
いきなり出現のキリトとアスナ。そしてもう一人・・・キリトの妹の直葉であった。
どうして直葉が一緒に居るのか。どうして直葉が発見された時に及川の侵攻と判断できたのか。
それはまた次回『新参の加入2』で。
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新たに来たのは??
ではどうぞ。