0088 04.01 アナハイム社兵器開発部 第3技術室
私は連邦軍に派遣されることになった派遣社員だ、派遣先は試作機・試作兵器の試験小隊だそうだ。
私の派遣先が決まった時に、派遣先の資料を見た上司は、期待に胸を膨らませて居た私に向かって、
『ふむぅ…………まぁ君なら何とかなるだろう、頑張りすぎん様にな?』
と、難しい顔をしながら意味深な台詞を吐いた。
上司は普段よりそんな難しい顔をすることはなく物事を直接言ってくる事が多かった為、私は?と思いながら上司に渡された派遣先の資料を見た。
其処には、
【秘密厳守・漏洩の場合……………軍事法廷に出頭命令が下ります。】
『は?』
私はその項目を見て思わずポカン、となって5分ほど動かなくなったそうだ。
0088 04.06 地球 連邦軍トリントン基地
『………以上で説明を終わります、そして此方が今回貴方方の試験小隊で使用していただくMSです、何か質問はありますか?』
私は派遣先の連邦軍試験小隊の方々に資料の説明を行い、疑問点は無いか確認する。
『はい、質問です!新型は1機だけでしょうか?』
一際元気な准尉の階級章を付けた少女が質問して来た。
私は、
『?……はい、1機ですが…アッ、でも装備は幾つかお持ちしましたよ。』
恐らく自分にも新型が!と期待していたであろうか、1機だと告げると質問をした少女が落ち込んだ様に俯いてしまった、それを見た私は新装備は有りますよ?と言うと顔を上げて目を輝かせながら此方を見ている。
その光景を見ていた試験小隊の隊長さんが、フッ、と苦笑いをしながら手を挙げた。
『悪いが、あの機体が俺達が開発したMS用対艦装備のテスト機になるのかな?見た所、ガンダムタイプの様だが砲狙撃戦が出来る程の高感度センサーが搭載されているのか気になってね。』
先程の顔合わせの時にエイガーと名乗った大尉は、機体性能の質問をして来た。
私は資料を確認して、
『ええっと……はい、このRX-121-1Rには高機動戦闘に特化したセンサーが搭載されていましたが、改修するに辺り、ジムスナイパーⅡの狙撃用センサー発展系が追加されています。』
と、返答する。
『やはり高機動戦闘機だったか、だがスナイパーⅡのセンサーが追加されているなら問題無いな、続けてくれ。』
流石技術者出身、見ただけで機体特性を見抜くとは…
『私も質問を宜しいかしら?』
驚いていると、大尉の横に居た金髪ロングストレートヘアーの綺麗な少尉が質問を投げかけて来た。
『あっ、はいどうぞ。』
『ごめんなさい、確かアナハイムに発注していたストライカー用のライフル砲が有ったと思うんだけど、其れは今回持って来て頂けたのかしら?』
女性は済まなそうに聴いて来た。
『はい、そちらもお持ちしています、許可を頂ければ直ぐに取り付けに入れますよ、ご説明もしましょうか?』
と、聞き返すと、
『いいえ、資料は読んでいるから実際に使用してからで良いわ、ありがとう。』
他に質問が無かった様なので顔合わせと最初のブリーフィングは終了した。
悪い人や怖い人は居ないみたいだ、何とかやっていけそうかな?
あっ!さっきの准尉がからかわれてる。
そう言えば、私も今日からここで暮らすんだ、まずは部屋に行こう!
ん?私の部屋って何処?
『……さん…ユウナさん?大丈夫?』
先程の綺麗な少尉さんが私に声をかけていた。
『考え事の最中にごめんなさい、エイ…っと、隊長から貴方に基地の中を案内する様に言われているのだけど、後にした方が良いかしら?』
少し困った顔をしながら聞いてくれた少尉さんにお礼を言いつつ、まだ名前を聞いて居ないことに気付いた私は、
『申し訳ありませんがお名前を伺っても宜しいですか?』
と、尋ねると、
『あぁ、失礼しました、私は試験小隊の副長を務めております、サラ・フェネクス少尉です。よろしくお願いしますね。』
いざ部屋に、と頼もうとすると急に、
[ぐぅぅ〜〜]
と私のお腹から良い音が響いた。
フェネクス少尉はクスッと笑って、先に食堂に行きましょうか、丁度お昼ですし隊のみんなも居るでしょうと言いながら少し先を歩き出した。
私は羞恥心で顔を赤くしながらフェネクス少尉の後に着いて歩き出した。
あとがき?
支援が3回以上あったら続き書こうかな?なーんて思ってます。
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自作ガンダムプラモデルのストーリー的な物です。
一応、前のストライカーとLINKしてます。