幾ら『制限解除』をしている絡繰人間7号でも、『鷹狼虎龍』を発動している一刀の敵ではなかった
いとも簡単に形勢逆転を成し遂げ、『総合計損傷率』を9割以上にまで蓄積させる事に成功
だが、絡繰人間7号は
最終手段に踏み出した
十節 〜自爆、そして万歳〜
絡繰人間7号が『時限爆弾装置』を起動させる数十秒前………
一刀の『幻龍破』を喰らった時に絡繰人間7号の思考には『あるもの』が横切っていた
絡繰人間7号「(ま、マズイ…………
このママデは…………『計画』が実行デきなクナッテしまう…………
やハリ………『アレ』を起動すルシかないノカ………………)」
絡繰人間7号は『幻龍破』を喰らいながらそう思ったのだ
絡繰人間7号「(なラバ、自爆しテ何もカモ破壊し尽くシテやル!!!
覚悟しロ!!!北郷一刀!!!
貴様は勝負二勝ってモ、私と伴に死ぬのダ!!!!!)」
そして、絡繰人間7号は実行に移したのだ
機器音声「『時限爆弾装置』の回路を『気源貯槽』に直前繋げます。
あらゆる機器の安全制御装置を全て解除します。
なお、『時限爆弾装置』の回路は解除出来ません。
絡繰人間7号、今までお疲れ様でした。」
絡繰人間7号「ク……ク…ク…………北郷…一………刀………貴様も……もう…終わり……だ!!!」
『癒療再生装置』によりまともに喋られるまでには修復出来たようだが、もう戦闘をする事はできないようだ
一刀「『時限爆弾装置』だとっ!!?」
??R「やはり…………聞いたことのある暗証番号だと思ったら………
『自爆装置』だなんて……………!!!!」
一刀と少女は驚愕の表情を露わにする
絡繰人間7号「フッフッフ………
私ハモう闘うこトハできぬ………だかラコそ、この命を賭けテ貴様を地獄に堕とシテやる!!!
皆、道連れダっ!!!」
すると、絡繰人間7号は呆気にとられている一刀の一瞬の隙をついて
絡繰人間7号「にょわっ!!!」ガシッ
一刀「うわっ!!!何をするんだ!!?」
??R「なっ!!?」
あろう事か、一刀に抱きついてきたのだ
予め書いておくが勿論、絡繰人間7号は『そっち側』の者ではない
絡繰人間7号「勘違いスルなよ
抹殺の効率確率を上げル為だ
至近距離のホウが威力も段違イに上がル
更に……………!!!」
一刀「んんっ!!?」
絡繰人間7号「両腕筋力最高出力だ!!!」
絡繰人間7号は両腕に力を込めて腕回りの筋肉を倍増させて、一刀の身体を締め上げた
一刀「くっ!!?てめぇ………………!!!」
一刀は苦痛の表情をする
??R「くうっ!!!朱里さんが見たら喜びそう………じゃなくて!!!
さっさと『ご主人様』から離れろ絡繰人間っ!!!」
一刀「んっ!!?(朱里?ご主人様?)」
少女は絡繰人間7号に接近してポカポカと殴ったり、蹴ったりする
だが、少女の力ではビクともしない
絡繰人間7号「邪魔だ、ドけっ!!」
フォン!!
ドカッ!!!
??R「あぅっ!!?」
絡繰人間7号は少女を蹴りつけて払い除けた
一刀「くっ!!!お前…………!!!」
一刀が力を込めようとした時
機器音声「『時限爆弾装置』の回路への点火、残り3分30秒前。
周りの障害物の確認等忘れはないか、確認して下さい。」
??R「…………………
っ!!!残り3分半しかない!!!」
少女は苦虫を噛み潰した表情をして焦っていた
一刀「そういえば、どうやって自爆するんだ?
仕組みが気になるな」
一刀はこの状況でまさかの質問をする
絡繰人間7号「冥土の土産に話シテもいいダロう
『時限爆弾装置』が起動スルと回路が、自動的に我々絡繰人間の動力源デモある気の貯槽庫『気源貯槽』二繋がれル
繋ガレた後、『時限爆弾装置』の解除は不可能………
そシテ、時間ニナればその『気源貯槽』に爆発源となる物質ヲ放り込んで爆発を起こす
『気源貯槽』の容量や残量が多ケレば多い程、自爆の威力や範囲が大キクなるのだ」
イメージとしては、オイルがたっぷり入ったドラム缶に導火線を繋いだような感じだ
だが、規模はそれの数十倍
下手をすれば100倍にもなる
一刀「なる程…………複雑そうに見えて結構作りは単純なんだな」
一刀は相槌を打つも、この話だけで1分近く話していた
残り時間が迫ってきている
??R「この!!!離れなさいっ!!!」
フォン!!
少女は矢を放つが
ガキンッ!!
絡繰人間7号「フン………最早、そんな弱々シイ矢など通ラヌぞ」
直撃しても矢は弾かれる
絡繰人間7号「フッハッハッハッハッ!!!
これマデだな北郷一刀!!!
私ノ爆発は半径2里(1里=3.9㎞、つまり直径約16㎞)を火の海と爆風、熱風が襲ウっ!!!
その中心にイル貴様はお陀仏ダ!!!!」
絡繰人間7号は抹殺を確信して大声で笑い出す
??R「そ、そんな…………」
少女は身体の力が抜けて立ち膝となって頭を垂れる
??R「う、うぅぅ………こ、こんな終わり方って……………ないよ……」
少女は泣きながら己の非力さを恨む
自分がもっと強かったら…………
そんな言葉達が頭を横切る
だが、
一刀「おい、絡繰人間」
絡繰人間7号「うん?」
一刀は困り顔で頬を鋭い爪で掻く
一刀「単刀直入に言わせてもらうぞ?」
一刀は封じられた両腕に力を込め、ギチギチと音を立てて、両腕を開いていく
絡繰人間7号「ナナな!!?何っ!!?」
絡繰人間7号はフルパワーで一刀の動きを封じているのにも関わらず、どんどん両腕が開いていく
一刀「俺は……………お前なんかと…………!!!」
絡繰人間7号「ぬぉっ!!?ば、莫迦なっ!!?」
そして、やがて束縛していた両腕は完全に無意味となった
一刀「心中する位ならな…………!!!!」
ギュォォッ!!
絡繰人間7号「っ!!?そ、ソソソそれはっ!!?」
一刀は両腕との均衡を保ちながら口を開ける
口の中にはピンポン玉程度の気の塊があった
そして一刀はそれを放った
ゴオッッ!!
絡繰人間7号「グゥわとゥビィるっ!!!」
それは正しく『魔閃口』であった
絡繰人間7号はそれを諸に喰らって吹っ飛ぶ
一刀はそしては言葉の続きを言う
一刀「まだ卑弥呼や貂蝉と死んだほうがマシだ…………!!!」
??R「…………………」
少女は口から『気力破』を放った事に驚く
一刀「あぁ、勿論………それは一万歩以上譲ってだけどな
もし死ぬのなら、一番の希望は愛紗達と一緒に、何れ暮らすだろう子供達の笑顔に囲まれながら死にたいよ」
一刀はニィと笑って言った
絡繰人間7号「ぐ、グ…………ぐ…ぞぉ………」バチバチバチッ
絡繰人間7号は小刻みに震えながら横たわっている
機器音声「自爆まで残り30秒。」
??R「わわわっ!!?もう時間がありません!!!」
少女は慌てだす
逆に一刀は冷静に少女の側に寄り
一刀「君!!!しっかり掴まっていて!!!」
??R「はぃ?ひゃうっ!!?」
右腕で少女を抱き寄せる
一刀「もうアイツに闘える程の時間と余裕はない
それなら、今やるべき事は巻き添えをくう前に一刻も速く逃げる事だっ!!!」
??R「は、はい!!!!」
少女は頬を赤く染めながら一刀に抱きつく
一刀「行くぞ!!!」
ゴオッッ!!
一刀は少女を抱きかかえて、超高速の『龍走』をしてその場から離れるのであった…………
絡繰人間7号「ググ…………ぐ………ぐ………ぞ…」バチバチバチッ
1人その場に残された絡繰人間7号は仰向けになり上空を飛んで逃げる一刀達を見ていた
絡繰人間7号「(『総合計損傷率』が9割6分9厘………まサか、こコマでやらレルとは…………
最早…………『気力破』すら……撃てヌ………)」バチバチバチッ
機器音声「自爆まで10秒前。9、」
絡繰人間7号の起動時間の秒読みが始まった
絡繰人間7号「も、申し訳…………あリマせん……
『ざ…………斬…………魔………様』……」バチバチバチッ
絡繰人間7号は『何者』かは不明だが、誰かに懺悔をした
機器音声「7、6、5、」
絡繰人間7号「……………フンヌわぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
絡繰人間7号はここで最後の力を振り絞って立ち上がり、仁王立ちをして
機器音声「4、3、」
絡繰人間7号「『龍天様』、万歳ーーーーーーーーーーーーっ!!!!!!!!!」
両手を上げ、『何者かの名』を大きく叫んだ
そして
機器音声「2、1、0…………発破っ!!!」
ドッカアアァァァァンッ!!!!
絡繰人間7号を中心に原子爆弾が投下されたの如く、巨大過ぎる大爆発が巻起こった………………
絡繰人間7号:現在状況…死亡
死亡原因:最大抹殺対象目標者・北郷一刀と〃〃の娘、〃〃の抹殺をする為に、『時限爆弾装置』を起動。
その後、装置に異常なく『時限爆弾装置』により自爆死。
……終……
皆様、お久しぶりです。
hoiでございます。
新たなシリーズを始めての最初の休暇(?)を入れさせて頂きます。
近日に試験がございますので、3/1(日)以降から投稿を再スタート致します。
ご了承下さい。
Tweet |
|
|
4
|
0
|
追加するフォルダを選択
一刀の逆襲は留まることを知らず、絡繰人間7号をスクラップにしかけるまで完膚なきまでにボコボコにした
そして、勝利を確信し少女と喜びを分かち合う
だが、絡繰人間7号は最後の抵抗を魅せつける!!!