ここは天空市内にあるお好み焼きの店『みおつくし』。
テイクアウト専門とはいえ、出来立てのお好み焼きを食べられるとあって、
市外はともかく、県外からも多くの客でにぎわう。
「やっほーテムナ、お好み焼き弁当ちょうだい」
「あ、あたしもあたしもー!」
「じゃああたしも!」
やってきたのは同じ中学に通う飯田橋ミウとマオ・スペア、それに長岡シラセ。
「おお、ほなちょっと待っててな。今用意したるよってな」
テムナは手際よくこてを返していくと、お好み焼きを焼き上げ、それをパックの中に盛られたご飯の上に乗せる。
よく見るとご飯にもソースで味がつけられている。
「はいお好み焼き弁当おまちどうさん!熱いから気ぃつけてなー」
「んーおいしい!やっぱりこの店のお好み焼き弁当って最高だよね!」
「そうそう、このお好み焼きとご飯の相性がねーw」
弁当を美味しそうに頬張るシラセとミウ。同じくマオも弁当を食べ進めていったが、ふとこんな言葉をこぼした。
「でもなんでご飯とお好み焼きで弁当なの?」
「えー、それ今訊く?」
「だって炭水化物の上に炭水化物って…」
「ふっふっふ、大阪じゃこれがスタンダードやねんで?ご飯のおかずにお好み焼き!ちゅう人もぎょうさんいてるねん」
「なるほど…」
「まあ、美味しいからいいんじゃない?ソースの味がまた絶妙で」
「ふふーん、ウチの自家製ソースやよってな。毎日母ちゃんと一緒に合うソース作ってんねやでー」
と、和気藹々としたムードで話し込んでいた四人の前に、一人の女性がやってきた。
「すみませーん」
「あ、どうもいらっしゃいませーって、セリアさん!?」
「あら、テムナちゃんじゃない。どう、ここは慣れた?」
「まあねー。友達もぎょうさんできたしなw」
と、笑顔で話し込んでいるテムナに、セリアは注文をかける。
「じゃあこのお好み焼き弁当を」
「はい、お好み焼き弁当」
「15個ちょうだい」
「えーと15…じゅうごぉ!?え、ちょ…それ全部一人で食べはるのん?」
「んー…もちろんw」
さすがセリア。大食いに関しては右に出るものはいない。
「あいたたた、こらかなんなぁ…」
「あーらら、テムナがガチで困ってるよ…」
「見てらんないなあまったく。テムナ…あたしも手伝うよ」
「ううっ、ミウありがとなー…」
かくして、お好み焼き弁当が一度に15個売れたのであった。
「ふー、ご馳走様」
「あれだけ食べたのに平然としてる…いくらアタシでもあれは流石に食えねえぞ…」
と、裏人格になりながらもドン引きしているシラセ。
「ねえセリアさん…気は済んだ?」
「んー、まあそんなにお腹すいてなかったしw」
「それであの量かよ…」
「パねえ…」
と、一同が戦慄していると、セリアがまた注文をかける。
「じゃああとはスイートボール12個入りを2つねw」
「ちょ、まだ食うのwwww」
「て、テムナ大丈夫?」
「よう言わんわ…なんやのこの人…」
今にも真っ白に燃え尽きそうなテムナなのであった。
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天空市において青い竜形のヤツはとにかく食う法則。
■出演(今回、全員ペディさん原案w)
ミウ:http://www.tinami.com/view/757378
テムナ:http://www.tinami.com/view/757380
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