No.757116

艦隊 真・恋姫無双 31話目

いたさん

今回も艦娘中心です。 2/8 イチキュウヨンゴ 色々加筆修正しました。

2015-02-08 18:39:03 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1762   閲覧ユーザー数:1514

【 漢中鎮守府の役割 の件 】

 

〖 益州 漢中 鎮守府 にて 〗

 

あれから……一週間後。

 

加賀と赤城の入渠と補給が済み、他の者達もその後に入渠して回復。 

 

また、一連の騒動で新たな仲間が増えて、更なる賑やかさになる漢中鎮守府。

 

提督である一刀は、艦娘の数人と恋姫を伴い、洛陽に出向いているため、運営は秘書艦である加賀と赤城の手に委ねられた。

 

そこで、加賀は皆と相談の上、艦娘達を『成都』『漢中』に駐在する者、『遠征』で大陸に出る者達と分ける。 鎮守府の財政確保と知名度を上げる事を目指す方針だった。 

 

ーーーーー

 

駐在する者達は、それぞれの地域の守備や警護が主な目的。 他にも情報収集、人心慰撫等を担当する事になっている。 

 

この時代は……官の力が弱まり、賊が跳梁跋扈し、街を襲う事は昼夜を問わずして多い。 そのため、人身が乱れ……更なる暴動、流民による税収納の低下などに発展する問題になる可能性がある。

 

洛陽に出仕し、漢王朝最高権力者に拝謁するとなれば、自分達も治世に無縁とは無くなる。 それに、幾ら打倒深海棲艦と云っても……周りの民を捨て置いては、何のために戦っているのか分からない。

 

平和とは……戦の無い世だと……骨身に染みている艦娘達。 だからこそ、民達の笑顔を、幸せを守りたいと考える事も………当然の結果であった。 

 

ーーーーー

 

遠征組は、前の世界と同じ遠征に向かう事になる。 違うのは……海と陸上の違い……も当然だが、地理が殆ど分からない大陸に出向くのは無理がある。

 

そのため、日頃世話になる人物に付いて、手伝いと経験を積ませて貰うように頼んだ。 漢中に住まいがあるのに、大陸中を駆け回る───この男に。

 

ーーー

 

華佗「悪いな! 正直……とても助かるよ!! こんなに人数が集まってくれれば、もっと多くの薬草や材料が手に入り、沢山の患者を助ける事が出来る! ─────なんて、感謝を述べていいのか……分からない!!」

 

川内「それは言いっこ無し! 少しは私達も手助けさせてくれよ! それに、こちらも困難を乗り越えれば、練度も上がるし地理も探れる! そうすれば、夜戦のレベルが上がり、華麗な快進撃が出来るようになるからね!!」

 

多摩「そうだにゃ! 多摩も頑張って手伝い………ま、木天蓼(マタタビ)にゃぁあああッ! ───フニャ~ン! いい~気持ちだにゃ~!」

 

球磨「艦娘が木天蓼に酔って───どうするクマッ!?」

 

ーーー

 

華佗の話だと……一回の材料採集の為に7日程掛かると云う。 それなら此方も都合がいいと同行した次第。 地理を知れば……気候が分かり、華佗に付いて行けば、現地の人と仲良くできる可能もある。 

 

後は、付いて行った艦娘が道を覚え、艦隊編成後、旗艦として更なる遠征に出向き、地理の把握、アイテムの捜索活動に動いて貰う事になる。 

 

勿論、そのままの状態では不公平でもあり、全員に地理や気候を知ってもらいたいとの考えもあるので、入れ替わりもあるのだ。 

 

それぞれが平均的知識を持ち合わせれば、不測の事態にも対応可能と思案した加賀の意見でもあった。   

 

ーーーーー

ーーーーー

 

このような役割分担を定め、漢中鎮守府の活動が始まったのだが……またもや激震が発生!

 

別の管理者の二人が………艦娘の建造を行ってしまった結果である!!

 

◆◇◆

 

【 争乱の艦娘達 の件 】

 

〖 益州 漢中 鎮守府 にて 〗

 

現在……漢中鎮守府は不穏な空気を纏っていた。

 

★ーー★ーー★ーー★ーー★

 

于吉『貂蝉達が艦娘の建造を行い、私達がやってはいけないとは……あまりにも不公平ではありませんか? まさか……不定者側の管理者は仲間では無く、ただのアブナい人と思われているのですか!? どうなんですッ!?』

 

左慈『お、俺は……べ、別に羨ましくは無い! 決して羨ましくなんかないぞ!? だが………どうしてもと云うのなら……一回だけ行ってやっても構わん! お前達が、俺に頼むのなら……断るのも悪いからな!!』

 

★ーー★ーー★ーー★ーー★

 

と………ウザ……いや、此処まで手伝ってくれた功労者に報いる為に、特別に一回だけ任せた。 当然、原材料+αを請求する事を条件に……だが。

 

ーーー

ーーー

ーー★

 

加賀「………赤城さん。 背中に急な悪寒が……走ったのですが?」

 

赤城「……わぁ~ッ! 奇遇ぅですねぇ? 私も何です……よッ!?」

 

そう言って振り向き……固まった。

 

加賀も、奇妙な行動を取る赤城を見て、その視線を辿り───硬直する!

 

二人の行動に、皆が驚き注視した先には……凍り付いた原因が『二人』……入り口で立っていた。

 

『…………………………』

 

別に……貂蝉や卑弥呼の『艦娘衣装』を見たとか──そんな事では無い。 

 

『二人』とは──────新たな艦娘!

 

 

??「『ヨークタウン級航空母艦 2番艦 エンタープライズ』参上したわ! ……なぁんなのぉ? このアタシを呼び寄せといて……しけた面なんてしてぇ? あ、あれっ? アンタ達ぃ! もしかしてぇえええッ───?」

 

??「『ペンシルベニア級戦艦 2番艦 アリゾナ』……です! 気が付いたら此処に───って、キャーッアアアアアッ!!! Attack on Pearl Harborの再来ですか!? またぁ、わ、私───沈められちゃうんですかぁあああ!?」

 

ーーー

 

赤城「真上……直上!? きゃぁっ! 誘爆を防いでぇ!!」ガタガタガタガタ

 

加賀「赤城さん! しっかりしてッ!! ………再会しただけで、私達に精神的苦痛を与えるとは、やはり恐るべし相手ですね……!?」

 

エンタープライズ「なにを勝手な事を言ってぇッ! この娘や他の娘達を酷い目に遭わせ、自分達の事を棚上げて、やり返したアタシを非難する気なの!? 全く……アンタ達の考えは、狡猾し過ぎて腹立たしいのよッ!!」

 

ーーー

 

今度……着任した艦娘は……赤城、加賀が『轟沈した相手』と『轟沈された相手』……アリゾナとエンタープライズである。

 

黒色のコルセットスカートに白のブラウス、その上に黒色のケープを羽織る……軍服ワンピースを着用し、困惑と怒りの表情を隠さないエンタープライズ。 身長170㌢を越える金髪碧眼の美女。

 

名作『アニーよ、銃をとれ』で出てくる、アニーに似たウエスタンドレスを着用、プルプル震えながら、涙目でエンタープライズの後ろに下がるアリゾナ。

 

ーーー

 

世の奇縁と云えど……此処までの縁は……なかなか無いと思われる事態。

 

当然ながら、我に返った方同士が近付く。 顔がくっ付きそうな所まで寄せると、双方の眼より火花が散り、一触即発の対峙が取られた!!

 

加賀「………私達の真価……口だけでは何も分かりません!」

 

エンタープライズ「………面白いじゃないッ! アタシが、もう一度ねじ伏せて、二度と生意気な事を云えないにしてあげるわッ!!」

 

加賀とエンタープライズが、互いに拳を握りしめ、攻撃を仕掛けようとする。

 

先に来ていた『スチュワート』も『サラトガ』も止める暇がなかった!

 

★ーー★ーー★ーー★ーー★

 

スチュワート『く、駆逐艦が……空母二隻、どうやって止めるのよ!?』

 

サラ『……二人の事情はよく知っています……ですので……身体が動かず……! も、申し訳ありませんでしたッ! 主よ……この哀れな子羊を……お救い下さい!』

 

これが、騒動が終わった後の……二人の弁論である。

 

★ーー★ーー★ーー★ーー★

 

その時──疾風の如き───双方の間に割って入った者が────!?

 

 

 

??「私ぃにはぁ、誰も追いつけないわぁよぉおおおん───ッ!?」

 

 

 

島風「────オゥッ!?!?」

 

 

『───────!?!?』

 

 

 

島風の衣装を着込んだ………貂蝉が飛び込んできたッ!!

 

 

ーーー

 

加賀「貴女は───島風のファンを敵に回したいのですか!!!」

 

赤城「貂蝉! ───早く謝りなさいッ!!!」

 

貂蝉「ウフッ! じゃあ……『しまかぜぇえ、出撃しまぁーすぅう!!』」

 

島風「やーめーてーよー!!」

 

ーーー

 

アリゾナ「うわぁ────ん! Monster!! (化け物!!)」

 

エンタープライズ「────何なの!? このripped(筋肉ムキムキの)Gayはぁあああ────ッ!?」

 

ーーーーー

 

争いの火種は、途轍もない者の登場により、更なる悪化の事態になり爆発!! 更なる混乱を齎すのであった!!

 

 

◆◇◆

 

【 悲しみの先に の件 】

 

〖 益州 成都 付近 にて 〗

 

あれから同じく、一週間経過して……ようやく定軍山付近に到着。

 

宿屋に泊まった後、何進と一刀は、待ち合わせの場所に集まり、軽く打ち合わせを開始した。

 

何進「………一刀! 私達は漢中方面に向かい、斜谷道を通り長安に出ようと思うが? 子午道から通った方が直接行けるが、郿に出て渭水の水流に乗れば、安全に早く戻れるだろうからな!」

 

一刀「都合は、其方にお任せするよ。 俺達に選ぶ権利は無いだろうから」

 

何進「……何を言い出すかと思えば。 お前達は漢王朝皇帝陛下が、是非にと面会を望まれる『天の御遣い』だ。 つまり、賓客を護衛している事と同じ事だぞ? 希望を尋ねても可笑しくあるまい……」

 

一刀「……俺と貴女は敵だろう? 何故、ここまで協力する? この大陸を滅ぼす為だと、管理者達から聞いているぞ?」

 

何進「今は……『何進』として仕事を勤めるのみだ。 『空母水鬼』として動くには……まだ準備が足りないのでな! 希望が無ければ……このまま向かうぞ!? ─────出発だッ!!」

 

ーーー

 

付近では、比叡と雪風が仲良く景色を見ていた。

 

雪風「────ここが……『大陸』なんですね? こんなに山が高く険しいなんて……思いもしませんでした!!」

 

比叡「うん……。 私も御召艦として港に寄ったよ。 此処よりも……もっと遠い場所だけどね。 だけど……こんな場所は初めて……いつも海から望むだけだったから、しょうがないかなッ!」

 

雪風「私は……最後まで生き残り……響ちゃんと別々の国に貰われました。 ………この大陸の国です。 雪風から丹陽に名を変えて……旗艦にまで命じられて……幸せな、幸せな生涯を送れましたぁ~!」

 

益州の山々を望みながら、明るく受け応えする雪風に、比叡も同じように応えた……のだが。

 

比叡「そうかぁ~! 良かったね!!『全然ッ! 良くなかったですッ!!』──雪風ちゃん!?」

 

雪風は、涙を大きな目に浮かばせて……比叡を見つめる!

 

雪風「…………私は、最後までぇ………生き残っちゃいました。 ソロモンで比叡さんを看取って、朝霜ちゃん、初霜ちゃんも沈んでぇ……。 い、磯風ちゃんのか、か、介錯までしてぇッ!」

 

比叡「…………………」 

 

雪風「皆が言うんです! 私は『死神』だって! 皆の運を吸い込んで生き残った不幸を呼ぶ艦だって! そ、それが本当なら……比叡さんや皆に、も、申し訳なくって───ご、御免なさいッ! 本当に………御免なさいッ!!」

 

比叡「──!」

 

比叡は、一瞬息を呑む!

 

自分の前の時は、確かに事故だった。 まだ動ける筈が……処分命令を下され、雪風が見守る中……撃沈した。 あれは、間違いなく上の判断の間違いであり、幾ら何でも……雪風のせいだとは思えない!

 

だけど……雪風には、何度も何度も……言われ続けてきたのだろう。

 

その愛らしい姿に似合わない『死神』などと云われて………。

 

比叡「………大丈夫! 雪風ちゃんは何も悪くは無い!! あの時も……雪風ちゃんが居てくれたから……看取って貰えたんじゃない! 運も実力て云うしねッ! 生き抜いて来れたのは、絶対理由があるのよ!」

 

雪風「でも! でも────ッ!?」

 

比叡「あぁ───泣かないッ! 良いこと? 私達の運は『1%の霊感と99%の努力で成り立っている』の! その努力の意味……分かるわよね!」

 

雪風「わ、私の艦に居た皆さんが………」 

 

比叡「そう! 『奇跡じゃないですっ!』って……雪風ちゃんも言ってるでしょう? 皆が力を合わせて生まれた運なの。 それに、私が轟沈した理由も、次の味方に繋ぐ為に……どうしても轟沈しなくちゃいけなかったのよ!」

 

雪風「………………?」

 

比叡「雪風ちゃんや他の皆を……助けるために! 私に攻撃が集中すれば、他の皆を守れる事が出来る。 現に、雪風ちゃんを守れた! それでいいじゃないッ!!」

 

雪風「そ、そんな───ッ! それじゃあああ、比叡さんは!?」

 

比叡「───大好きな金剛お姉さまは……先に『ヴァルハラ』って所に行ってしまわれたから。 私は良かったの。 まさか、霧島まで付いて来るとは思わなかったけど……ね……」

 

雪風「ウワァ────ッ!!」

 

比叡「でも……また……こうして逢えたじゃない! しかも、艦の姿じゃないから、今までと違う景色が……皆と見えるって素敵だと思わない? 今は居ない艦娘の子達も、私と同じ事……言ってくれると思うよ!!」

 

雪風「比叡さぁ────ん!!」ガバッ! 

 

比叡「うん! 今度は……皆で生き抜きましょう? 絶対!!」

 

ーーー

 

長門「フッ……胸が熱くなる話だ!」

 

金剛「当然!! 私のbeautiful(可愛い)妹ですからネ? それに、私が今まで離れていた分、姉妹を纏めてくれた立派なお姉ちゃんデ~ス!!」

 

龍田「私のお姉ちゃんも~可愛いですよ~?」

 

天龍「ばっ!? オ、オレは────ッ!」

 

電「私達も……全員揃いました。 でも……その分、一刀さんに接する機会が少なくなった気がするのです………」

 

雷「仕方ないわよ! 私達は、その分たくさん司令官と一緒に居たんだから! …………少し寂しいけど」

 

港湾棲姫「ホッポ……………」

 

ーーー

 

桔梗「………わし等とは、また違う波乱万丈の人生を……歩んで来たようじゃな? 頼もしくもあり、末恐ろしきもある……」

 

朱里「……私とあまり変わらない年齢くらいなのに……凄いです!!」

 

焔耶「しかし、ワタシ達も負けていられません!! まだまだ頑張りましょう!! そして……北郷様に褒めてもらうんです!!」

 

桔梗「ほぅ───? あの焔耶がのぉ!? クックックックッ!」

 

ーーーーー

 

こうして、一刀達は……漢中方面に向かう事になる。

 

 

◆◇◆

 

【 罪と罰 の件 】

 

〖 益州 漢中 鎮守府 にて 〗

 

加賀「───馬鹿にするのも、大概にして欲しいものねッ!!」

 

赤城「一航戦 赤城! 行きますッ!!」

 

────シュッ!

 

────シュッン!

 

二人は、弓を引き絞り……矢を貂蝉に向けて───射った!!

 

二人が射れば……艦載機に変化するが、今回は普通の矢である。 勿論、当たれば……鏃もしっかり付いているので、ただではすまない!!

 

矢は狙い違わず、貂蝉に向かうが……貂蝉は一歩も場所を動かず、両手だけ前に出した! にこやかな笑顔なままで………この攻撃に対応する気満々!!

 

貂蝉「うっふぅん! 外史暗殺拳奥技『左右二指真空把』よぉん!!」

 

────パシッ! 

 

──────シュッ!!

 

加賀「そ、そんなぁ─────アタッ!?」

 

赤城「う、嘘ぉ────痛ぁッ!!」

 

貂蝉は、左右の指先二本で掴み取り……筈巻部分を二人の額にぶつかるように、投げ返した。 

 

意外と痛かったらしく……額を抑えて蹲る(うずくまる)二人。

 

貂蝉「どふふふっ 貴女達って、遅いのねぇえええッ!」

 

『島風型 2番艦!  超々弩級駆逐艦!? 貂蝉』は……不敵に笑い、二人を捕まえた………!

 

ーーー

 

アリゾナ「35.6cm連装砲 発『ガッ!』───キャアッ!?」

 

??「こんな狭い場所で、危ない物を振り回すな! 馬鹿が!!」

 

エンタープライズ「fuck you!  5インチ単装砲『縛!』───うぐぅ! な、なんだぁ──!? か、身体が動けねぇ………!!」

 

??「いけませんね? コレくらいの事で周囲を索敵を怠るなど……数々の武勲を挙げた空母にしては、お粗末ですよ………!」

 

エンタープライズ「────く、くそおぉおおおーッ!!」

 

于吉と左慈が、暴れる二人を抑えつけた。

 

ーーー

 

卑弥呼「左慈! 于吉よ!! うぬらも同じように、異国の艦娘を呼び寄せたのかぁ!? ふぅ──だぁりんの留守中、大事にならんで良かったわい!!」

 

卑弥呼が、万が一を考え……他の艦娘を庇いながら部屋の隅へと避難させていた。 

 

漢中鎮守府には、弾薬等の資材は置いてはいない。 

 

しかし、此処は華佗が建築してくれた場所、つまり『木造』! 一発の弾で火事が起こり、全焼の可能性もあった訳だ!!

 

卑弥呼「貂蝉! 上手く策が成功したようだな! 奇抜な衣装で4人の目を集中させ、その隙に于吉と左慈が……取り抑えるとは! 前の外史の影響か? そのように、策を張り巡らせるとは………?」

 

貂蝉「ウフッ! そうかもねぇん? ───でも、この艤装ぅ私にピッタリだと思わなぁいい!? 動き易くっていい感じぃよぉん! これ以上ぅ速くなってもぉお~知らないからぁあああん!!」

 

卑弥呼「ぬぅ────! わしも着てみたい『だからー、やーめーてーよー!!!』仕方ない! これ以上魅力的になったら、だぁりんが儂を襲うかもしれん///////!!」

 

島風の衣装を着て跳梁跋扈する貂蝉、追いかける島風、照れる卑弥呼…………。

 

溜め息を吐く左慈と于吉。

 

唖然とする残りの皆。

 

騒動は……こうして、鎮静化したのだ。

 

 

★☆☆

 

4人は、その後……艤装を外されて壁際で正座。

 

異国生まれの二人に取っては、拷問に近いらしく……アリゾナは涙を溜めてプルプル震えているし、エンタープライズは……歯を食いしばり耐えている。

 

因みに……時間は10分を経過したばかり。

 

それに比べ……加賀は一糸乱れず……静かに正座。

 

赤城「あ、足が痺れましたぁ!! 反省してますから、もう止めて下さい!」

 

加賀「赤城さん───静かにしないと、早く終わりませんよ?」

 

赤城「だ、だって………足がぁあああッ!!」

 

そこに、笑顔の于吉が訪れて……正座中止を命じる。

 

于吉「はい……正座を崩して足を伸ばして下さいね?」

 

3人が……ホッとした症状で顔を緩める。 

 

しかし、一人だけ正座のままで、于吉を睨みつける人物が居た。

 

于吉「どうしたのです? 足を崩してもいいんですよ?」

 

加賀「………貴方が、この短時間で許す訳がありません! 何か更なる策があるんでしょう!? 皆……騙されては『操!』 ───きゃあッ!!」

 

『────────!?』

 

于吉が呪を唱えると……4人が足を伸ばす。

 

急に術を仕掛けてきたため、異国の艦娘も驚きの表情を隠せない!!

 

于吉「真の罰はこれからですよ? ───出でよ、傀儡兵よ!!」

 

于吉は傀儡兵を呼び寄せ───命じたのだ!!!

 

于吉「その4人は、足の痺れで大変なようです。 ですから、優しい私が念入りに揉んで差し上げますッ!! あぁ……心配は入りませんよ? 揉むのは傀儡兵達ですから……疲れもしませんし、遠慮も入りませんから!」

 

『──────────!?!?』

 

傀儡兵が、動けない4人に迫る!!

 

赤城「こ、来ないでぇ! さ、触っちゃ……だ、ミギャ───ッ!!!」

 

加賀「くっ! ──────う、うぐぅッ!?」

 

アリゾナ「ヤ、ヤダァ! ヤァ─────ッ!!!」

 

エンタープライズ「バカァ! 離せぇ! うぎゃ───!?!?」

 

4人とも………叫び声を上げるが……于吉の言葉は非道だった。

 

于吉「五分経ちましたら、今度は三十分の正座再開です! その後、また足のマッサージしてあげますよ。 そして、痺れが取れれば繰り返しをして差し上げましょう。 う~ん……十回セットで行いましょうか?」

 

左慈「その間、お前ら───飯抜きな!」

 

赤城「ひぃ、ひぐぅ───ッ!! そ、そんなぁあああッ!?」

 

ーーーーー  ーーー

 

………漢中鎮守府に、新たな仲間が着任。

 

しかし、波乱は始まりより荒れて……このような結果に。 

 

 

果たして……無事に話が進める事が出来るのか?

 

どのような結末になるかは、作者にも分からない話であった。

 

 

ーーーーーー

ーーーーーー

 

あとがき

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

 

mokiti1976-2010提督からの御希望があり、出せるなら出してみようかと……調べてみたら……結構やりにくい艦達でしたwww。 

 

艦これ風の絵が某サイトに掲載されてるし、同じ服や艤装では申し訳ないものですから、服装だけちょっこと本文に紹介してあります。

 

エンタープライズの艦発進は、『銃』をモチーフにしようと考えてますが、まだ種類は決めていません。 

 

この後、どうなるかは……まだ考えておりません。

 

何故か、虎牢関と赤壁の戦いの策が浮かんでるんですが……五つか六つほど。

 

多分……どこの外史にも無いものだから、この作品が最初になるんじゃないかと。 因みに、策の一つの要は……食べる『柿』です。

 

昔話が好きで、読んでいた本より見付けて、策に仕立て直しました。 

 

どうなるかは、作品が進めば出てきます。 

 

………『食い合わせ』じゃないですからね。 単品で行きますので。 

 

また、次回も宜しくお願いします。

 

 


 
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