外史の可能性は無限大
これはその可能性の一つ
外史の中でも異質な、漢たちの物語から派生した新たな外史
さあ
新たな外史の扉を開けよう・・・・・・
外史の始まりを告げる白い流星
それは凄まじい光と爆音を放って地面に墜落した。
「これはいったい・・・・・・」
そこに一番にかけつけたのは、五斗米道の修行中だった若かりし日の華陀だった。
「人が倒れている!?おい!しっかりしろ」
流星の墜落地点に倒れている一刀を抱き起こす華陀。
「見たところ気を失っているだけのようだが・・・とにかく連れて帰ろう」
そう言うと華陀は一刀を背負い、歩き出した。
そして、月日は流れ・・・・・・
漢ルート冒頭、貂蝉が華陀、卑弥呼と出会ったときの事である。
「ところで貂蝉よ、貴様が探しているオノコの名前は、何と言ったか・・・・・・」
「北郷一刀よん」
「一刀だって!」
「え?華陀ちゃんご主人様を知ってるの?」
「あ、ああ・・・一刀とは一緒に五斗米道を学んだ仲だ」
「ご主人様が、五斗米道を?」
「ああ。何年も前にあいつが倒れていた所を俺が見つけて修行地に連れ帰ったんだが、そこで過ごすうちに五斗米道にずいぶん興味を持ったらしくてな。俺の師匠に必死に頼み込んで、それから俺と共に修行する事になったんだ」
「そうなの・・・という事は、華陀ちゃんはご主人様が今何処にいるか知ってるの?」
「いや、残念ながらあいつの居場所は知らない」
「ふむ、だぁりんと同じ流れの医者になったと言うところか?」
「・・・半分はそうだ」
「半分?」
首を傾げる貂蝉。
「では、もう半分は?」
「・・・・・・一刀は掟を破り、正式な五斗米道の医師になる前に破門されたんだ」
「なんですってぇ!?」
所変わって、ここはとある村。
「あ・・・うう・・・・・・」
黄巾党に荒らされたこの村で生き残っていた村人は、僅か一人。
その男も瀕死の重傷を負い、あとは苦しみながら死を待つばかりであった。
「・・・・・・おい」
そんな男に声が掛けられる。
声を掛けたその男の姿、華陀と同系統の服装だが、その色は全て真っ黒に塗りつぶされていた。
「た、助けてくれ・・・・・・」
声を絞り出す村人。
「・・・・・・残念だが、手遅れだ」
「そ、そんな・・・・・・」
絶望の声を漏らす村人。
「だから・・・・・・」
そう言うと男は一本の針を取り出し、村人の首筋に刺した。
「う・・・」
一瞬顔を歪ませる村人。
しかし、
「い、痛みが無くなって・・・・・・」
そこまで言うと、村人は事切れた。
先程まで浮かべていた苦悶の表情は無く、そこには安らぎに満ちた顔だけが残っていた。
「・・・・・・」
村人の死を見届けると、男はどこへともなくその場から去っていった。
男の名は北郷一刀
彼は掟を破り、五斗米道を破門された
彼が破った掟とは
患者に自ら死を与えたこと・・・・・・・
旅立ちは今
漆黒の刻
遥かな闇の向こうに
まだ今日はなく まして昨日には遠く
Darkness comes just before the Sunrise・・・・・・
どうも、アキナスです。
とりあえず新シリーズスタートです。
新シリーズは、真・漢ルートとでもいいましょうか。
今回の一刀くんは黒い医者的な一刀くんです。
そして今回は一刀だけでなく、華陀たちの物語も描いていくつもりです。
ここで注意。
五斗米道の設定に関しては基本、作者の脳内設定で行く事になりそうです。
公式設定とか一切考えないので、その辺はご勘弁を。
それと、今回からラストの叫びは無しになります。
そろそろ技名が被りそうなんで。
ではでは・・・・・・
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