No.755411 英雄伝説~運命が改変された少年の行く道~soranoさん 2015-02-02 00:05:33 投稿 / 全2ページ 総閲覧数:2527 閲覧ユーザー数:2346 |
~カレイジャス・ブリーフィングルーム~
「レ、レクター少尉!?何で俺と殿下達の結婚が関係してくるんですか!?」
逸早く我に返ったリィンは信じられない表情で尋ね
「クク、3人の”身分”を思い返してみろよ。」
リィンの様子を面白そうに見ていたレクター少尉は口元に笑みを浮かべて答えた。
「ア、アルフィン皇女殿下達の”身分”……?」
「一体どういう事だ?」
レクターの答えを聞いたエリオットは戸惑い、ガイウスは不思議そうな表情をした。
「―――アルフィンは言うまでもなくエレボニアの”皇族”だ。そしてセレーネ君は養子とは言え、メンフィル皇族の一員。そこで君達に聞くがクロスベルの皇帝となったヴァイス――――ヴァイスハイト・ツェリンダー皇帝の娘であるメサイア君は今はどんな身分になるかな?」
「へ?………………ああっ!?」
「……現クロスベル皇帝の娘であるメサイアはクロスベル皇族の一員という事になります。そして、各国の皇族である殿下達がリィンと婚約をすれば……」
オリヴァルト皇子の問いかけを聞いたマキアスは呆けた後何かに気付いて驚きの表情で声をあげ、ラウラは真剣な表情でメサイアを見つめた後リィン、セレーネ、アルフィン皇女を順番に見回した。
「ア、アハハ……私にもわかりましたわ。―――つまり私とセレーネさん、そしてアルフィン皇女がリィン様と結婚するか婚約を結ぶ事で、エレボニア、メンフィル、クロスベルの三国の皇族がリィンさんを介して婚姻を結んだ事になり、それを理由にメンフィルとクロスベルに情状酌量を求めるのですね?」
その時答えに気付いたメサイアが冷や汗をかいて苦笑しながらオリヴァルト皇子達に問いかけ
「フッ、その通り♪」
オリヴァルト皇子が笑顔で答えた。
「な、なななななななななっ!?」
「はわわわわわっ!?で、でも確かにその方法ならエレボニアが国として生き延びれるかも……」
「まさかここに来て兄様の”そう言う所”が役に立つなんて……」
「うふふ、まさかわたくし自身が結婚する為の最初の方法が鍵となるなんて、驚きましたわ♪」
オリヴァルト皇子の答えを聞いたアリサとトワは混乱し、エリスは疲れた表情をし、アルフィン皇女は嬉しそうな表情をし
「え、え~っと……この場合なんて言えばいいのかな……?」
「フフッ、ハーレムを築く事で国を救うなんて、脱帽したよ。」
「クスクス……だから言ったでしょう?みんなも絶対驚くって。」
「ア、アハハ……リィンさんらしいと言えばらしいですね……」
「そ、そうですわね……確かにお兄様ならではの方法ですわね……」
「もはや呆れを通り越して感心に値するわね……」
ジョルジュは表情を引き攣らせ、アンゼリカは口元をニヤニヤさせ、ゲルドは微笑み、エマとセレーネは苦笑し、セリーヌは呆れた表情でリィンを見つめた。
「リ、リィン……君って奴は……」
「でもその方法でエレボニアが国として生き延びれるかもしれないから、僕達は何も言えないよね……」
「フッ、まさにエレボニアの”英雄”だな。」
「フフッ、確かに”国を救う”事になるのだから、そうなるな。」
「”英雄色を好む”って諺通りだね。」
マキアスは呆れた表情でリィンを見つめ、エリオットは苦笑し、からかいの表情をしているユーシスの言葉にガイウスは静かな笑みを浮かべて頷き、フィーはジト目でリィンを見つめた。
「ほえ~……確かにそれならエレボニアが滅亡せずにすむ可能性が出て来たね~……」
「ア、アハハハハハハハハッ!さすがは多くの皇族達に加えて”氷の乙女(アイスメイデン)”すらも落とした色男ね~?」
「全くだぜ。この超生真面目女まで落とした話を聞いた時はリィンがギリアスのオッサンの息子だって知った時よりも驚いたぜ~?」
「サ、サラさん!?それにレクターさんも!今の件と私の件は関係ないでしょう!?」
ミリアムが呆けている中、腹を抱えて笑い続けるサラ教官と口元をニヤニヤさせるレクター少尉にクレア大尉は顔を真っ赤にして指摘した。
「……………………」
(アハハハハハハハハッ!さすがは多くの”皇族”を落としたご主人様ね♪)
(まさか重婚で”国を救う”とは……これはさすがの私も予想外です。)
(私もマスターの罪作りな所が役に立つ時が来るとは思いませんでした。)
(クスクス、リィン以外では絶対に不可能な方法ね。)
リィンが石化しているかのように固まっている中、ベルフェゴールは腹を抱えて笑い、リザイラは静かな笑みを浮かべ、アルティナは目を丸くし、アイドスは微笑んでいた。
「さてと。話を戻すが、メサイア君。リィン君と結婚する意志はあるかい?」
「えっと…………リィン様が構わないのでしたら、私は構いませんが……」
オリヴァルト皇子に問いかけられたメサイアは頬を赤らめてリィンを見つめながら答え
「うふふ、決まりですわね♪」
「で、殿下!?俺の意志はどうなるんですか!?」
嬉しそうな表情で答えたアルフィン皇女の話を聞いたリィンは我に返り、慌てた様子で尋ねた。
「おいおい、まさかとは思うがアルフィン皇女殿下達と結婚をしないつもりじゃないよな?エレボニアが国として生き延びる方法の可能性はマジでそれしか今の所ねぇぞ?他にも方法があるなら言ってみろよ?というかお前の場合、もう既にたくさんいるんだから、”今更”一人二人増えても問題ないだろ~?」
「うっ……!そ、それは…………」
しかし口元をニヤニヤさせるレクター少尉に問いかけられると冷や汗をかいて答えに詰まり
(ニシシ、レクター、滅茶苦茶楽しんでるね~。)
(ミ、ミリアムちゃん。)
ミリアムの小声を聞いた隣の席にいるエマは冷や汗をかいた。
「それに三国の皇族達がお前さんとの重婚によって婚姻を結んだ事により三国の皇族達同士にそれぞれ”縁”ができたとなれば、国際的にも明るい話になって、恩赦が出てお前さん達が助けたい二人を減刑できる可能性もあるから、少なくても”処刑”は免れる事ができる可能性も十分にあるぜ?」
「そ、それは…………~~~~~~っ!ううっ……わかりました…………」
そしてトヴァルの話を聞いて口ごもったリィンは頭を抱え込んで悩みぬいた末、疲れた表情で頷いた。
「フッ、決まりだね♪あ、リィン君の妻としての序列は後で君達が仲良く相談して決めてくれたまえ♪無論、アリサ君達も交えてね♪」
「うふふ、勿論そのつもりですわ♪」
「アハハ……わたくしは別に順番は気にしないのですが。」
「その……私もリィン様と結婚できれば、順番は気にしませんわ。」
オリヴァルト皇子の言葉にアルフィン皇女は嬉しそうな表情で頷き、セレーネとメサイアは苦笑し
「リィンさん……」
「リィン君……わたしもお嫁さんにしてくれるって言ってくれたよね……?」
「一晩でエマだけじゃなく、その娘まで……アンタ、本当に節操がないわね。」
不安そうな表情でリィンを見つめるエマとトワの様子を見たセリーヌはジト目でリィンを見つめた。
「ト、トワ会長!?」
「い、委員長どころか会長まで……」
「おや。まさかあの夜にトワ以外も攻略し終えていたとはねぇ?クロウが今のリィン君の状況を知ったらさぞ悔しがるだろうね♪けど、そのリィン君の今の状況で助かるからクロウは文句すらも言えないね♪」
「リィン、そなた……懲りずにまた罪を重ねたのか。」
「阿呆が……」
「………………あの後いいんちょと会長を落としていたんだ。」
トワの言葉とセリーヌの言葉を聞いたマキアスは驚き、エリオットは表情を引き攣らせ、アンゼリカは口元をニヤニヤさせ、ラウラは真剣な表情でリィンを見つめ、ユーシスは呆れ、フィーは怒気を纏ってリィンを見つめた。
「へ、へぇ?まさか一晩で二人も増やすなんて、私も驚いたわよ?リ・ィ・ン~~~~~??」
「全てが終わった後、詳しく聞かせて頂きますからね?に・い・さ・ま~~~~~??」
「……リィンさん?全部終わった後にお説教がありますから、覚悟していてくださいね??」
「……………………」
(ヒッ!?い、いい加減にその癖は止めてよ、リィン~!)
(もっと爆発しなさいこの超鈍感にして超リア充男!)
膨大な威圧を纏って微笑むアリサとエリス、クレア大尉に一斉に見つめられたリィンは表情を青褪めさせて身体を震わせ、それぞれの主の身体の中にいるミルモはアリサを怖がり、ヴァレフォルはリィンを睨み、その様子をその場にいる全員は大量の冷や汗をかいて見守っていた。
状況的にシリアスなはずなのに、そんな時でもリィン、爆発しましたww
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第525話