No.755163

『真・恋姫†無双 ~時の外史~』 第12話

七詩名さん

いらっしゃいませ、七詩名です。

申し訳ございません、誤って12話を削除してしまいました(TдT)

PCの前で悶えました;;;

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2015-02-01 01:48:14 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:1617   閲覧ユーザー数:1561

 

 

 

ドン「も、戻ってきおった・・・!」

 

ルッカ「・・・。」

 

住人「おお!無事だったか!」

 

一刀「・・・。」

 

住人「本当に生きてもどってくるとは・・・!」

 

桃香「・・・。」

 

ドン「で、どうじゃった?」

 

クロノ「・・・。」

 

ドン「・・・? ど、どうしたんじゃ?」

 

マール「・・・ここは。」

 

ドン「ん?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マール「ここは・・・私たちの”明日”なの。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

真・恋姫†無双 × クロノトリガー

 

『真・恋姫†無双 ~時の外史~』

 

 

 

第12話「衝撃の事実!世界の真実と絶望の影」

 

 

 

 

 

 

 

 

鈴々「まてまてー!」

 

蒲公英「あーんもう!すばしっこいなぁ!」

 

鈴々「そっち行ったのだ!」

 

蒲公英「この!」

 

 

 機械の親玉(ガードマシン)を撃破した俺たちは、なぜか今、とある”ネズミ”を追いかけている。

 ネズミと言っても某夢の国のネズミではなく、普通のネズミ。

 いや、普通のネズミでもないな。どう見てもモンスターだ。

 しかし、紫の体毛と大きな耳と目は別として、発達した2本の前歯と全体的な姿かたちから判断すれば、ネズミの部類であることがわかる。

 

 

鈴々「うにゃー、なかなかやるヤツなのだ。」

 

蒲公英「蒲公英そろそろ疲れてきたよ~。」

 

 

 あとすばしっこさもね。

 こんなことをしている理由は、ほんのついさっきのこと・・・。

 

 

 ・・・・・・・・・。

 

 

 ・・・・・・。

 

 

 ・・・。

 

 

 

 

 

 

[ガードマシン撃破後]

 

 

マール「なに・・・このニオイ。」

 

愛紗「う、これは・・・。」

 

 

 機械の親玉と戦ったフロアから、さらに奥に進むと、目的の”食料保管庫”に到着した。

 しかしそこは、思わず反射的に鼻を塞いでしまうほどの、異臭腐臭に満ちていた。

 

 

桃香「食べ物は・・・?」

 

ルッカ「・・・ひどい。ダメ、全部腐ってる。電源が不安定だったのね。」

 

クロノ「くそ、これじゃあドン達は・・・。」

 

鈴々「・・・あ!みんな、誰かいるのだ!」

 

 

 保管庫の状況に、みんなが苦悶の表情を浮かべていると、鈴々が奥の方に見える人影に気づいた。

 それは、俺たちより前にここに挑んだ住人だろう。少し年上と思われる青年だった。

 

 

蒲公英「・・・もう、息はないみたいだね。」

 

 

 既にその身体は冷たくなってはいるけど、状態からすると辿り着いたのはごく最近なんだろうな。

 

 

愛紗「しかし、この様子から察するに、命からがらここにたどり着いたものの、戻るほどの体力は残っていなかった・・・といったところだろうか。さぞ無念であったろう・・・。」

 

 

 その勇気に、愛紗は悲愴の面持ちで青年を見つめる。

 

 

一刀「ん?手に何か握ってるな・・・なんだろう。」

 

 

 青年の手から見えたものに気づいた俺は、慎重にそれを取り出した。

 

 

一刀「袋か。中身は・・・これって。」

 

ルッカ「なにかの・・・種子みたいね。」

 

 

 青年が握っていたのは、茶色い小さな麻の袋で、中には、さらに小さな種がいくつか入っているだけだった。

 

 

マール「タネ?こんなところで育つのかしら・・・?」

 

一刀「あれ?まだなんか入ってるな・・・紙、いや何かのメモだな。」

 

 

 暗さと種で見落としていたみたいだな。底に敷かれるように紙切れが入っていた。

 

 

蒲公英「なんて書いてあるのご主人様?」

 

一刀「えっと、『鉄骨の上にいるネズミはただのネズミじゃない。ドームの秘密を知っている。あのネズミを捕まえろ!』だって。」

 

桃香「鉄骨?」

 

一刀「建築の際に、鉄を骨組みにするものがあってね。それを鉄骨っていうんだ。」

 

愛紗「では、ここでいう鉄骨とはもしや・・・?」

 

ルッカ「機械の親玉がいたフロアの手前にあったあそこね。」

 

クロノ「よし、じゃあ早速そのネズミを捕まえに行こうぜ。」

 

桃香「まって!」

 

 

 ネズミを捕まえるため、保管庫をあとにしようとした俺たちを、桃香が制止する。

 

 

桃香「この人はどうするの?ちゃんと弔ってあげないと・・・。」

 

愛紗「それもそうですね。この者の勇気ある行動は、報われるべきもの。だから――。」

 

ルッカ「それはできないわ。」

 

愛紗「! なんだと!?」

 

 

 桃香の提案に、愛紗をはじめ頷く者がいるが、ルッカがそれを遮り却下した。

 

 

桃香「どうして?命がけでここまで来て、後の人のために手掛かりまで残してくれたのに・・・このまま置いていくなんて可哀想だよ!」

 

ルッカ「わかってるわ。あなたの気持ちには私も賛成。だけど私たちにはやることがあるの。それに死体を抱えていく余裕なんてないし、ドンさんのところへ連れていくこともできないわ。」

 

愛紗「何故だ!?」

 

一刀「・・・疫病か。」

 

桃香「ご主人さま?」

 

ルッカ「ええ。ロボットが人を襲うとわかってる以上、目印になるから外に埋葬するわけにはいかない。弔う方法がないのよ。だからドンさんに引き渡しても、腐敗していく死体を抱えるだけ。腐敗した死体は生きている者を侵す病を生み出すわ。ここに置いていくのが一番最善なのよ・・・。」

 

 

 ルッカは申し訳なさそうに、桃香たちを諌める。

 

 

桃香「そっか・・・。ごめんなさいお兄さん。ここに置いていくけど、お兄さんの努力は決して無駄にはしませんから!だから、安心して眠っていてください・・・。」

 

 

 納得してくれた桃香は、物言わぬ青年に向き直りしゃがむと、手を合わせて拝した。

 

 

 

 

 

 

 そして、今に至るのである。

 

 

鈴々「うにゃあ~~~・・・捕まえたのだ!」

 

ネズミ「チュー!」

 

蒲公英「あーん、また負けたー。」

 

 

 激闘の末、第一回ネズミ捕り選手権の優勝を飾ったのは、鈴々であった。

 てかよくネズミなんて捕まえられるな。

 

 

鈴々「へへーん。さあネズミ!おとなしくヒミツを教えるのだ!」

 

ネズミ「チュー!」

 

 

 鈴々はネズミに白状させようと、前後に揺らし始めた。それを愛紗が止めに入るが。

 

 

愛紗「こら鈴々、ネズミが喋るわけがないだ」

 

ネズミ「かんべんでチュー!はくじょうするでチュー!通路のスイッチは、LとRを押しながらAボタンを入れるでチュー!でも、ボタンの設定変えてた場合は、こんがらがっちゃうでチュー!」

 

 

 ・・・ポク。

 

 

 ・・・ポク。

 

 

 ・・・ポク。

 

 

 チーーーン。

 

 

全員「シャベッタアアアアアアアァァァァァァァァァァ・・・ッ!!!!!」

 

ルッカ「なんでネズミが喋るのよ!?」

 

愛紗「妖か!?物の怪の類か!?」

 

クロノ「いやでもヤクラもナメクジだけど喋ってたし!」

 

ルッカ「あれは魔王軍でしょうが!そりゃ喋りもするわよ!」

 

愛紗「そういえば、あの蛙の者も喋っていたな。」

 

ルッカ「そこも納得するとこじゃないでしょ!」

 

一刀「まて、そもそもこの世界の生き物が喋らないって前提からして間違っているんじゃ!?」

 

ルッカ「んなワケないでしょ!」

 

桃香「あービックリしたー。世の中には変わったネズミさんもいるんだねぇ。」

 

蒲公英「でもなんかちょっとカワイイかも。」

 

鈴々「よし、素直に白状したから許してやるのだ。もう行っていいぞネズミ♪」

 

マール「元気でねー。」

 

ネズミ「チュー!」

 

 

 混乱に陥る4名をよそに、意外にも冷静なのんびり組は、早々にネズミは放してやるのだった。そして・・・。

 

 ・・・・・・・・・。

 

 ・・・・・・。

 

 ・・・。

 

 

 

 

 

 

[情報センター]

 

 

ルッカ「ここが情報センターね。」

 

 

 ネズミのヒントを元に、ルッカが地下の入口にあったスイッチを操作。すると扉の前の床が出現し、先に進めるようになった。

 中は何体もの警備ロボットが規則正しく、プログラムされたであろう動きでウロウロと巡回していた。

 俺たちはときに戦い、ときにすり抜け、目的であるこの”情報センター”へと辿り着いた。

 

 

桃香「わあ、なんかよくわかんないけどスゴい所だね。」

 

愛紗「やはりこういう場面では、我々の出番はないですね。大人しくしていましょう。わかったか鈴々?」

 

鈴々「なんで鈴々に言うのだ!?」

 

愛紗「一番なにかをやらかしそうだからだ。」

 

鈴々「失礼しちゃうのだ。鈴々だって”馬の食い気は読む”のだ。」

 

一刀「鈴々、それを言うなら”場の空気は読む”だよ。」

 

鈴々「それなのだ。」

 

蒲公英「ちらっ、ちらっ。」

 

愛紗「蒲公英、お前もだぞ?」

 

蒲公英「わ、わかってるよ~あはは。」

 

マール「どう?ルッカ。」

 

ルッカ「・・・うん、よかった。このコンピューターはまだ生きてる!」

 

クロノ「本当か!?だったら!」

 

ルッカ「ええ。”空間の歪み”をサーチすれば、ゲートの在り処がわかるかも!」

 

マール「すごいすごい!ねぇルッカ、どこどこ!?」

 

ルッカ「慌てないのマール。えっと・・・。」

 

 

 マールの催促を制し、機械をいじるルッカ。しばらくすると・・・。

 

 

ルッカ「お待たせ、ここよ!」

 

 

 ヴンッ!

 

 

 ルッカの操作によって正面のモニターに映し出されたのは、この時代の地図のようなもの。

 最初に映ったのは、おそらくこのドームだな。映像はそこから右へ移動し、その後すこし下がった位置で止まった。

 

 

ルッカ「このアリスドームから東の・・・”プロメテドーム”ね。」

 

一刀「また廃墟みたいなエリアがあるな。」

 

愛紗「う・・・またあのような場所を通らねばならないのか・・・。」

 

鈴々「愛紗まだ怖がってるのか?情けないのだ。」

 

愛紗「こここ怖がってなどいるものか!あああんなものはもう慣れたわ!」

 

蒲公英「慣れたってことは怖かったってことだよねぇ?」

 

愛紗「ぐ、うううるさい!平気だと言ったら平気なのだ!」

 

鈴々「無理しなくていいのだ、怖いなら怖いで鈴々が愛紗も守ってやるから心配いらないのだ♪」

 

蒲公英「蒲公英もねー♪」

 

愛紗「~~~~馬鹿にするなああああああっ!!」

 

蒲公英「わあ!愛紗がキレた!」

 

鈴々「逃げるのだ!」

 

愛紗「ん待てええっ!そこに直れえええっ!」

 

一刀「おーい、ロボットが来るといけないから程々になー?」

 

 

 と、なんの心配もしてないトーンで適当に声をかけておく。どこに行っても変わらないというのは強みではあるが、トラブルの種になりそうな強みは遠慮したい・・・。

 後ろの方で繰り広げられるドタバタを尻目に、そんなことを思っていると、マールがふいに機械に近づき。

 

 

マール「さっすがルッカ!この機械でそんなことがわかっちゃうんだね!じゃあココを押したら何がわかるの?」

 

 

 ポチッ。

 

 

 ヴンッ!

 

 

 マールが機械のボタンを適当に押すと、画面は違う映像へと切り替わった。

 今度は、この時代と違い、ドーム状の建物はあるものの、緑が広がるキレイな景色だった。

 

 

ルッカ「えっと・・・”A.D.1999『ラヴォスの日』記録”・・・?」

 

クロノ「ラヴォスの日?なんだそりゃ?」

 

一刀「なんか妙に物々しい響きの名前だな。」

 

 

 ヴヴ・・・ヴ・・・ッ。

 

 

桃香「あ!みんな、観て!」

 

愛紗「どうしました桃香さ・・・ま・・・。」

 

 

 ヴ・・・ヴヴ・・・ッ。

 

 

鈴々「な、なんなのだ・・・?」

 

蒲公英「うわわわわ・・・。」

 

クロノ「おいおいおいおい・・・!」

 

一刀「うそ・・・だろ・・・?」

 

マール「そんな・・・。」

 

ルッカ「まさか・・・こんなことが・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そこに映し出されたのは、平和な雰囲気とは程遠く。

 

 

 

 

 

 緑あふれる世界が一変。

 

 

 

 

 

 大地は割れ、裂け、崩れ、

 

 

 

 

 

 砕き離され岩となった大地は空へと打ち上げられる。

 

 

 

 

 

 そして穴の空いた大地から、マグマと共に現れた”それ”が・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 世界を滅ぼした―――――。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

...Continued to the next time⇒

 

 

 

 


 
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