遺伝子組み換え作物(GMO)、ご存知ですよね。今や避けて通ることができないほ
どに、この地球上にあふれています。無論、日本においても、です。そして、私たちの
胃袋を満たしているのです。
名目上は、増え続ける人口のための食料確保。
乾燥に強く、除草剤・殺菌殺虫剤に対する抵抗力を持つか、殺虫毒素を自家生産する
ように設計されています。よって多量の農薬が使われていたりします。
自家採取した種は発芽しないように遺伝子改変されていて、使い始めると、永遠に企
業の種子を購入しなければならない。種も農薬も同時に扱っている、2・3の巨大企業
が農業を支配しつつあるのです。
日本では生産していないではないか、と思われていたら大間違い。
生産・加工物が、輸入によってどんどん入って来ています。
日本の規制は緩く表示対象となる加工食品でも、
(1)遺伝子組み換え作物が “主な原材料”(すべての原材料の重さに占める割合が
上位3品目に入っており、かつ、その重量の割合が5%以上の原料)ではない場合
(2)包装・容器の面積が30平方cm以下の場合
(3)惣菜屋や飲食店などでの “対面販売” の場合
には、“表示が不要” となっています。
飲食店では、輸入したトウモロコシや大豆加工品、ジャガイモが使われているのです。
子供たちが大好きなコーンやフライドポテト、などですね。
家畜の飼料もほとんどが輸入品で、もちろん遺伝子組み換え作物が原料であり、その
肉を私たちが食べています。
問題は、農薬や化学薬品による土壌汚染、河川の汚染、自然界の動植物の多様性に対
する悪影響だけではなく、腫瘍の発生、生化学パラメータの変化などが確認されています。
製造会社が提出した安全テストは、ラットによる3ヶ月間のデータ。それで、健康に
問題はなし、とされたのです。
ところがあるチームが、試料の入手が困難にもかかわらず(メーカーはいかなる試験
での使用には認めていない。もし発覚すれば契約を解除されるので、協力してくれる栽
培者をなかなか見つけられなかった)なんとか切り抜けて、ラットの平均寿命である2
年間にわたって、試験観察のデータを取ることができました。
A 既存トウモロコシ
B 除草剤散布なしで栽培された遺伝子組み換えトウモロコシ
C 除草剤を散布して栽培された遺伝子組み換えトウモロコシ(最も一般的な形態)
D 既存トウモロコシ+除草剤で汚染した飲み水
BとCは混合比11%、22%、33%の3段階
Dは濃度低・中・高の3段階
の10のグループに分けてテストした結果は、
B・Cでは4ヶ月目から腫瘍が発生した個体が現れ、7~13カ月にわたってB・C・
Dに腫瘍が頻発、生化学的パラメータにも変化がみられたそうです。
Aグループに最初の腫瘍が現れたのは、15ヶ月目。
遺伝子組み換え作物及び除草剤は、健康被害を及ぼすことが示されたのです。
この試験は、2008年~2010年に実施されました。
(『食卓の不都合な真実 健康と環境を破壊する遺伝子組み換え作物・農薬と巨大バイ
オ企業の闇』 著者:ジル=エリック・セラリーニ)
さて、この事実を知った私たちは、継続した食の安全を得るために、何をすべきなの
でしょうか。
後続世代が、安心・安全な食糧を得続けるためには!
食品添加物のことを考えれば、今さら、かもしれませんが・・・。
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