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No.751029
みゆうさん
「ミドラ、リュードラ、雪積もってるよ」 寒さと毛布代わりにくるまったコートやカーデやストールの重さでなかなか寝つけず、せっかく寝つけたと思ったのにミランシャ姉さんに起こされた。 「んみゃあ?」(;=˘人˘=) 「んにゃ…?」 「せっかくだから外出てみようよ。こんな雪景色めったに見られないぞ」
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ミランシャ姉さんが障子を開くと外は銀世界になっていた。普段はめったに雪が積もらない地域なのに。 「うん……凄い。リュードラ姉は?」 掛け布団を突飛ばして急いで着替える。みゃっ、解けてしまう前に出てみよう。リュードラ姉も起こして… 「う、…眠いにゃ…寒いにゃ!」 「みゃっ!」 起こそうにも寝起きの悪いリュードラ姉は尻尾でベシベシ殴ってきた。リュードラ姉は自分で起きてくるまでほおっておくか。 コートを着て外に出る。玄関先の道も近くの山も近所の田んぼも真っ白だ。 「ほら、屋根の上にも車の上にもたくさん積もってるよ!」 「んみゃ、冷たい」**✿ (=*´人`*=) **✿ ミランシャ姉さんは脚立に登って車の上の雪を落とす。雪がなだれのようにドサドサと落ちる。 「かまくらは無理だけど、これで雪だるまぐらいなら作れるよ」 ミランシャ姉さんは落とした雪を丸めて野球ボールぐらいの雪玉にする。 私は雪を丸めて雪玉を作る事にした。雪を集めて転がして…あっという間にサッカーボール程の大きさになった。 「んみゃ、んみゃ…」 さらにもう一つ少し小さめの雪玉を作って、猫耳を着けて雪だるまにした。猫耳付き雪だるまの胸にはアベンチュリンの勾玉を埋め込んでと……雪遊びはあんまりする機会がないから思い通りに形作るの難しいな… (;=^人^=)つ○ 「可愛い雪だるまだね」 ミランシャ姉さんがビーチボールぐらいの大きな雪玉を転がしながら家の横の坂道を降りて来た。 「みゃ、大きいね」 「山道を転がせばもっと大きくて綺麗なのが作れるよ……にっ!?」 「んみゃ!?」 「凄いにゃ。雪がいっぱいにゃ!」 坂道の上から私のストールを纏ったリュードラ姉が雪玉を投げてきた。いつの間に起きたんだろ。 「リュードラ、やったな。にっ!」 ミランシャ姉さんもリュードラ姉撃退用にあらかじめ用意していた雪玉を投げる。私も応戦しようかな。 「ミドラ、そこの雪玉をこっちへ!」 「んみゃ」 私は両手に持った雪玉をミランシャ姉さんの前に放り投げる。ミランシャ姉さんは空中の雪玉を尻尾でリュードラ姉目掛けて打つ。一つ目はかわされたが二つ目の雪玉はリュードラ姉の鼻先に当たった。 「わっ、んにゃっ! 二対一とかずるいにゃ! ミドラは退いてにゃ!」 「ん、そうだね。リュードラの相手はあたしがやっとくから、ミドラは雪玉でも作ってて」 私は雪玉を量産する。せっかくだし、もっと雪だるまを作るか。 雪合戦を続行中の二人から離れて雪を丸める。確かに坂道を転がすとあっという間に大きくなるな。足りない分は他所の屋根の上からも拝借してと…。 こうして作った、最初よりちょっと大きめの二つの雪だるまの胸にそれぞれ勾玉を埋め込んだ。黄色いタイガーアイの勾玉の雪だるまがミランシャ姉さんで、ピンクのローズクォーツの勾玉の雪だるまがリュードラ姉といったところかな? 「隙ありにゃ!」 リュードラ姉が背後から雪玉を投げてきた。私は尻尾で素早く打ち返す。 「んみゃ!」 「にゃっ、…なら、この大玉を食らえにゃ!」 リュードラ姉はビーチボール大の大玉を投げてきた。大玉は放物線を描きながらゆっくり私に向かって落ちてくる。避けたいが、避けると作ったばっかりの雪だるまが潰れてしまう。 「んみゃあ!」(;=>Д<=) 私はとっさに大玉から雪だるまを庇って、背中に大玉を受ける。背中に当たると同時に真っ二つに割れた大玉の塊の一つをリュードラ姉に投げる。 「やったにゃ…あっ!?」 更に大玉の片割れをリュードラ姉の目の前に投げ、尻尾で叩き上げて空中で破裂させる 「うにゃあ!?」 三つの雪だるま猫を玄関先に並べる。こうすると三姉妹のようだな。 「へぇ、この大きいのがあたしで、もう一個がリュードラか。可愛いじゃん」 「可愛いけど不恰好な雪だるまにゃね。もっと大きくて綺麗なの出来なかったの?」 リュードラ姉はびしょびしょになったストールを振り回す。人のストールをあんなにして… 「んみゃ、粘土と違って冷たいし直接触れないし…」 まあ、とりあえずスマホで記念撮影してと。 「せっかく苦労して作った大玉はリュードラが勝手に投げちゃったからね。あれならもっと大きくて綺麗なのが作れたのに……まあ、胴体を作れる分の雪は あるからあんたの体を雪で固めて雪だるまにしてやっても良いんだけどね~」 「…ごめんにゃ…冷たいから勘弁にゃあ…」 ミランシャ姉さんは恨めしそうにリュードラ姉の尻尾を引っ張る。
2015-01-12 22:29:02 投稿 / 全5ページ 総閲覧数:1034 閲覧ユーザー数:1029
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「ミドラ、リュードラ、雪積もってるよ」
寒さと毛布代わりにくるまったコートやカーデやストールの重さでなかなか寝つけず、せっかく寝つけたと思ったのにミランシャ姉さんに起こされた。
「んみゃあ?」(;=˘人˘=)
「んにゃ…?」
「せっかくだから外出てみようよ。こんな雪景色めったに見られないぞ」
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