No.750615

真・恋姫無双 雌雄の御遣い 第四十八i話

ZSANさん

遂に禅譲

2015-01-11 16:10:41 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:3436   閲覧ユーザー数:2946

~一刀視点~

蓮華との婚儀を執り行った2日後、雪蓮が俺の元にやって来た

「私達は一旦、旧領に帰還するわ

 彼方の豪族たちの説得をしなければならないしね

 出立は明日の朝にするわ」

その申し出に俺は

「分かった

 ただ、2つ話がある

 一つ目は禅譲の前に遷都をする 場所は襄陽 期日は準備が出来次第だが1月後位になると思う

 理由は成都だと国の端過ぎる 襄陽は交通の要所として発展しているから新たな都として申し分ない

 二つ目は、亜莎を此方に残して行ってくれないか?」

そう答えると、雪蓮が

「遷都の件は了解したわ

 でも亜莎はなんで?

 もしかしてあの娘が気に入って、第三夫人にしようとか思ってるの?」

と、からかうように言って来た

「そうじゃなくて!

 実は禅譲を受けた後の大和の役職案を遷都の準備と共に進めるつもりなんだ

 静里と程昱と朱里に頼むつもりなんだけど、呉の人材に詳しい人間にも加わって欲しいんだ

 で、冥琳は雪蓮の目付け役として此方に残るのは無理だ

 穏は朱里とちょっとソリが合わない感じがするんだ

 朱里が穏と会った後、死んだ魚のような目をしている事があるから」

俺はこの時は知らなかったが、朱里の巨乳への嫉妬と敵対心は相当な物だった

それが後に「貧乳党」の結成に繋がったようである

「ふ~ん、そんなもんなのかな

 ま、亜莎の件は了承したわ

 じゃあ、次は禅譲の時に襄陽で会いましょう」

 

その翌日、静里、風、朱里、亜莎に新大和朝廷の人事案のたたき台を作るように指示した

「その案を元に俺が修正するかもしれない

 しかし過去のしがらみを忘れて適材適所を考えて作ってくれ」

「「「「御意(です)」」」」

~鞘華視点~

1月後、私達は成都から襄陽への遷都を行った

と言っても、発表と私達や荷物の移動だけなんだけどね

その移動の道中、一刀の隣に行き話をする

「なんか不思議な感じだね

 洛陽から逃げ延びて、苦労して成都を制圧したのに不便だからって襄陽へ移る

 此方の世界に来てから、放浪、河内、洛陽、成都、そして襄陽

 移動ばかりしてるよね 私達」

「ま、全て必然があっての事だからな

 でも、これが最後になるんじゃないか」

私もそう思うし、そうであって欲しい

 

「話は変わるけど、劉協陛下はどうするの?

 禅譲した後、ずっと日陰者と云うのは気の毒過ぎるわよ

 それに好きな男と結ばれたいのは女として当然の考えなんだからね」

と私が言うと一刀は

「まあ、役職は与えるつもりだよ

 彼女はなんだかんだ言っても聡明だから

 ただ、漢王朝の皇帝だったと云う重しがあるから俺の相談役辺りにするつもりだ

 もう一つの件は俺も考えがあるから」

どんな考えなのかは訊かないけど、一刀を信用する事にした

 

成都を出立してから3日後、襄陽に到着して遷都が無事に終わった

~一刀視点~

遷都を行って、更に2週間後 遂に禅譲の日が来た

旧領に一時帰還していた雪蓮や翠、蒲公英達、赤壁の戦い後俺達に降った劉埼陣営や華琳達

その他、文武百官が揃っての禅譲の式典が行われた

この式典により、漢王朝は正式に消滅し、大和朝廷が誕生した

その式典の最後に俺が居並ぶ皆に向かい話をする

「今ここに新たな大和朝廷の誕生を宣言する

 古き乱世は終わり、これからは平和の元に調和と発展の世を作り上げる

 だが、それは俺(朕と言いたくないので)一人の力では為し得ない

 ここに居る皆の力で、民と共に成し遂げるのだ

 新しき世で皆の力を発揮してくれ!」

大歓声が起こる

その歓声が弱まった時に、俺は更に続ける

「この場において、もう一つ発表しておく

 俺は既に第一夫人として鞘華、第二夫人として孫権を妻としている

 今ここに第三夫人として劉協を妻として迎える」

雅様も含めて皆、驚いている

「皆、劉協を娶る事に驚いているようだな

 確かに彼女は今日終焉を迎えた漢王朝の皇帝だった

 だが、漢王朝の腐敗の原因を彼女に押し付けるのは理不尽だ

 それに、彼女は自らの意志で禅譲を申し出て漢王朝の幕を引いた

 先祖累代の王朝に幕を引く、その決断は尊敬に値する

 その劉協を妃として迎える 皆、祝福してくれないか?」

そう言うと、歓声と共に万歳が起き問題なく禅譲も雅様を第三夫人とする事も解決した

その夜、雅様が俺の居室にやって来た

寝台に座った俺の前に立ち、嬉し泣きしそうな表情をしている

「一刀、ずるいですよ

 事前に私にも報せずにあんな発表するなんて」

雅様は嬉しそうに抗議して来る

「嫌だった?」

「嫌な訳無いじゃないですか

 嬉しすぎて泣きそうです」

そう言う雅様は本当に可愛らしかった

「一刀、私は正式に一刀の妻になったのですね」

この言葉の意味を理解した俺は立ち上がり

「雅様」

「雅と呼び捨てにして下さい

 私は貴方の妻なんですから」

「雅」

と言って、雅の服を脱がしていく

月明かりの中一糸纏わぬ姿になった雅は神々しいまでに美しかった

「私の体は御気に召しましたか?」

「御気に召すどころか、俺には勿体ないくらいだよ」

そう言うと俺に抱き付いてきて

「御気に召してくれて良かった

 ならば、貴方の妻になった証を下さい

 私の身も心も全て貴方の物です」

そして、俺と雅は一つになった

~鞘華視点~

禅譲が行われた翌日の夜、主要な面子が全て集まって夜空を見上げて談笑していた

その時、上空から

「ふんぬ~」

「どうっせい」

と云う雄叫びと共に二つの物体が降って来た

その内の一つは筋肉隆々のビキニパンツ一丁の禿頭に三つ編みのような髪を就けた物体

もう一つは同じく筋肉隆々で褌をしたヒゲの物体

「ひ、化け物」

「すごい、僕 化け物って初めて見た」

「季衣、いくら化け物にしか見えなくても見た目で化け物って言っちゃだめだよ」

「化け物なら切ってもいいのかしら」

と皆様々な事を言っている

「だ~れが見ためだけでで世界を破滅に導ける化け物ですって~」

「そこまで言ってない(否定はしないけど)」

そのやり取りを私と一刀は冷静に見ていた そして一刀が口を開く

「何しに来たんだ、貂蝉・・さん」

この言葉に

「一刀(様)、あの化け物と知り合いなの(ですか)?」

まあ、当然の反応よね

「認めたくないが知っている

 5回俺の家に来た事がある その時に会っている

 鞘華も会ってるよな」

「ええ、私は4回だけどね」

その会話を聞いて華琳が

「よく回数まで覚えているわね」

と言うが

「会えば、忘れたくても忘れられないだろ」

「納得したわ」

 

「それで、何故ここにいるかと何をしに来たのか教えてくれるか」

と一刀が言うと、二人は外史の説明と自分達が管理者である事を説明した

そして一刀のお父さんが一度外史に行って、帰還した人物である事も話した

「今日は御主人様と奥方様(鞘華)に確認に来たの

 この外史に残るかそれとも元の世界に帰るか

 この外史に残る事を選べば元の世界に戻る事は出来なくなる

 元の世界に戻る事を選べば二度とこの世界にはこれなくなる

 どちらを選ぶの?」

皆が一斉に私達の方を見るが一刀はその質問に迷わず

「この世界に残るよ」

私も

「一刀が居る世界が私の居る世界よ」

と答えた

「そう、ならばこの世界で天寿を全うしてね

 また会いに来るから」

そう言って二人は去って行った

但し「もう来ないでくれ」これが私達の総意だった

~あとがき~

 

今回は禅譲の儀と雅の今後についての説明をしました

 

人事については折に触れて書きますが余り気にしないで下さい

話の筋に合わせて出すので、出ないキャラもたくさん出るでしょうから

 

貂蝉達を唐突に出しましたが、この二人は一度出したかったんです

今後出るかは未定です

 

更新はゆっくりになるかもしれませんが続けるつもりです

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
12
1

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択