No.746198

真・恋姫無双 雌雄の御遣い 第三十三話

ZSANさん

襄陽を攻略した後取るべき行動は

2014-12-26 22:58:55 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:3859   閲覧ユーザー数:3351

 

~一刀視点~

劉備が突如参戦してくるという予想外の出来事があったとは云え、襄陽は制圧できた

だが、今回の一件で劉埼陣営との関係は悪化した

劉備が鞘華に謝罪をしたという話を聞いていたので、感情的な問題は無くなっていただけに残念だ

 

「一刀様、襄陽は制圧できましたが劉埼を恭順させるのは困難と思われます

 劉埼は凡才ですが諸葛亮、鳳統、張飛は侮れません」

静里が進言してきた

ここまで劉埼の陣営を気にしているのは俺達が荊州制圧をしている間に情勢が大きく動いていたからだった

それは、河北四州を制圧していた袁紹と華琳での間で官渡の戦いが起こり、華琳が勝利した

仮に俺達が江夏の劉埼を攻めた場合、此方も無傷とはいかない

消耗した所を華琳に攻め込まれる可能性が出て来た

ただ、これは華琳にも同様の事が言える

劉埼陣営は、俺達や華琳の陣営に比べると戦力不足は否めない

つまり、俺達、華琳、劉埼、各陣営はそれぞれの陣営に迂闊に攻め込めなくなってしまった

 

「当初の戦略は崩れた

 だが、襄陽攻略は成功した

 これからの行動だがまず桔梗は兵2万5千を率いて成都へ戻るんだ

 静里、星、紫苑は兵2万と共に襄陽に留まってくれ

 城の修復を優先して、希望者のみの徴兵で戦力の充実も図るように

 そして、俺は孫呉へ向かう 愛紗も同行してくれ

 孫呉は友誼を結びたいと言って来た

 ならば俺が行き、同盟関係へ発展させる

 そうでないと、孫呉が長沙に攻め込んでこない保証が無い」

俺の発言に反対意見も無かった

翌日、俺は愛紗と共に建業へ向かった

3日後、俺達は建業に到着した

到着後、直ぐ城に向かおうとしたら

「じゃあね~、おばあちゃん」

街中で気さくに領民と話してる雪蓮を見つけた

俺達が声をかけると

「一刀~、久しぶり~

 やっと私の婿になる決心がついたの

 歓迎するわ」

と言って抱き付いてきた

「雪蓮殿、戯れはそれぐらいにしていただきたい!」

愛紗が嫉妬を含んだ声をかけて来る

俺が鞘華と結婚した事は雪蓮も知っているんだから”婿”は無理な事は解っている筈

つまり、からかっているんだからそんなに嫉妬心むき出しにしなくても

 

城に案内され孫呉の主要な面子と再会した

呂蒙と孫尚香とは初顔合わせとなった

「ふ~ん、貴方が北郷一刀

 皆から話は聞いてるわ

 それに一騎駆けとかの噂もね

 もう結婚してるから正妻は無理でも側室の空きは有るわよね?」

と、孫尚香には気に入られ真名 小蓮まで預かった

余談として

「シャオ、一刀からは~な~れ~な~さ~い!」

と俺の腕に抱き付いて来たシャオを蓮華が引き離そうとしていた

 

「で、一刀 益州州牧の貴方がわざわざここまで来た理由は?

 なんとなく察しはつくんだけどね」

雪蓮が孫呉の頭として訊いてくる

「取り敢えず、この前の祝辞の答礼

 わざわざありがとう

 そして、その時の言伝 過去の事は水に流し友誼を結びたい

 これを直に会って了承したかった」

「やっぱりね 此方にとってはありがたい話だわ」

これで、孫呉との同盟は事実上、成立した

双方の友誼の上に

その夜は俺達の歓迎の宴会となった

その席で呂蒙とも話をしたのだが目も合わせてくれなかった

嫌われているのだろうか?

 

「一刀、さっきのシャオの話だが本気で考えてくれても構わんぞ」

と炎蓮が話しかけて来る

「独立も果たしたんだから『天の御遣い』の血は別にいらないだろ?」

「そんな事は無いぞ それに『天の御遣い』の名を除いてもお前はこの大陸で重要な立場に居るんだぞ」

そう言われると反論は出来なかったが

「でもシャオは無理 まだ子供過ぎる」

「なら、あと何年かすれば良い訳だな はっはっは~」

嵌められた

 

「北郷、明日以降で構わんからお前が河内や成都で行った政策を教えてくれ

 あれだけの発展を短期間でなしえた政策、我等も取り入れたい」

冥琳の願を断る理由は無く

「分かったよ、明日にでも・・・」

と言いかけた所で冥琳の表情が変わる

そして、その視線は俺では無く俺の後ろに注がれていた

振り向こうとしたら、肩を掴まれ

「一刀~、貴方は私と云う者が有りながら他と女と結婚するなんて~

 母様が姉様までつけて差し出そうとした私の立場はどうなるのよ~」

目が座った蓮華に詰問された

(これ、どういう事?)

目で雪蓮に訊くと

「う~ん 実は蓮華って酒癖が悪くてね~

 でも、さっきの蓮華の言い方だと私がおまけみたいなんだけど」

雪蓮の言葉が蓮華に聞こえたらしく

「当然です 姉様はついでです

 本命は私です」

「なんでよ~ 本命は私よ」

姉妹喧嘩が始まり、その後は有耶無耶のうちにお開きとなった

余談ながら蓮華はこの宴会の事を覚えていなかった

翌日、雪蓮が着いてきてほしい場所があるというので同行した

そこには小さな墓石があった

「これは、父様の墓

 父様は武は大したことなかったけど、優しい人だった

 母様が無茶をしそうになると、思い留まらせるのは父様の役目だった

 もし、父様が生きていたら母様が一刀に助けられた戦も起きなかったかもしれない

 前はそう思った

 でも今は父様は母様を止められなかったけど私達を一刀に会わせてくれた

 そう思ってるわ」

俺は雪蓮の言葉を黙って聞いていた

「だから一刀・・・」

ここで俺は不穏な気配に気づいた

「だれだ!」

俺が言うと同時に矢が雪蓮めがけて飛んできた

雪蓮に飛びついて矢から守るが躱しきれずに腕に刺さる

「くそっ 邪魔しがって」

数人の兵が逃げていく

「逃がすか!」

雪蓮が追いかけようとする

「やめろ 奴等は雪蓮を暗殺しようとした

 そんな奴等を追うと・・・」

突如、体が重くなり倒れる

「一刀っ、まさか毒矢?」

 

~雪蓮視点~

一刀が受けたのは毒矢 ならば一刻も早く処置しないと命取りになる

「一刀、我慢してね」

私は一刀の腕の付け根をきつく縛り、矢を受けた場所から一刀の腕を切り裂いた

血が噴き出すがこうやって、毒を出すしかない

傷口に布を巻いて包帯代わりにして血を止める

早く、城に戻って本格的な治療をしないと・・・

「姉様、どこですか?!」

蓮華の声がする

「ここよっ 何かあったの?」

「姉様、無事で・・って一刀?

 一体何があったんですか?」

「それより、貴方の方の話を先にしなさい」

蓮華の報告は曹操が攻めて来た との事だった

つまり私を暗殺しようとしたのは・・・

私は蓮華に一刀の事を説明し、一刀を蓮華に託して先に城に戻る

恩人より先に戻るのは人として問題があるが頭首としての責務を果たさなければならない

そして、一刀を傷つけた曹操を許せる訳が無い!

 

覚悟しなさい 曹操

貴方の犯した罪は一刀を傷つけた事

生半可な事では済まさないわ!

~あとがき~

 

呉ルートだと雪蓮死亡イベントです

しかし、雪蓮は一刀のおかげで助かりました

次回は孫呉の逆襲です

 

更新はゆっくりになるかもしれませんが続けるつもりです

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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