No.745347

【サイバ】その名は風精戦士ハヤテ【交流】

古淵工機さん

「典型的なヒーロー物の展開」をテーマに、一筆したためてみました。
感じろ!正義の魂を!!

■出演
レイン:http://www.tinami.com/view/738604

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2014-12-23 22:26:55 投稿 / 全10ページ    総閲覧数:855   閲覧ユーザー数:830

ここ天空市はいたって平和である。

だが、その平和の陰で暗躍する黒い影がいないとは限らない。

どこの時代にも、どこの世界にも悪いやつはいるもので…。

「ああっ!?そんな!!」

ここは魔法グッズ販売店『レイニーディ』。いつものように店を開けようとしていたレイン・スリートはその日、異変に気が付いた。

 

「大変だわ…せっかく仕入れたグッズが…。どうしましょう、これじゃお店を開けないわ…」

その場に泣き崩れるレイン。助手のミシィカルである魔法ちょうちんが、そっとレインの肩をなでる。

「まほちゃん…ありがとう、なぐさめてくれるのね…ぐすっ…」

平和な街の一角で起きた事件。一体誰が、こんなことをしたのだろうか!?

…さてここは路地裏に入った場所。

「ミス・ブラック様、盗んでまいりましたぜ」

「ご苦労。これだけのグッズがあればこの街を闇に包むだけのエネルギーは確保できそうね」

と、手下が盗んできた魔法グッズを受け取った黒いドレス姿のミシィカルの女…ミス・ブラックは、闇の妖精女帝。

天空市を闇に包み、人々を絶望に陥れようとしていたのだ。

 

「さぁ、上質ぞろいの魔法グッズたちよ。わが魔力を受けて大いなる闇を生み出しなさい…!」

 

ミス・ブラックが闇の魔法をグッズに送り込もうとした、まさにその時であった。

「ぎゃあ!」

「ぐわっ!!」

突然、闇の眷属妖精たちが猛烈な風の弾丸に弾き飛ばされたのだ!!

「くそっ!まさかもう嗅ぎ付けてきたって言うの!?」

ミス・ブラックが風の飛んできた方向を見上げると、そこには一人の男が。

 

「なるほど。どうも怪しいとふんでいたが、やっぱりお前だったか、ミス・ブラック!!」

「それはこっちのセリフよ!いつもいつもいいときにジャマしてくれて…今日という今日は覚悟なさい!!」

「覚悟するのはお前のほうだぜ!天空市の平和を乱すものは風精戦士ハヤテが許さん!!とうっ!!」

 

決め台詞もそこそこに、空高く飛び上がるハヤテ。闇の眷属妖精たちが迎え撃つ。しかし…。

「でぇいっ!!」

「ぐえーっ!!」

「とぉぉりゃぁぁぁっ!!」

「ゲギャーッ!!」

ハヤテはすばやい動きで次々に闇の眷属たちを翻弄していく!

一撃が重かったのか、闇の眷属たちは身動きひとつとることができない。

「おのれ…!ならばこれはどうだっ!!」

ミス・ブラックは銀の杖を手に取ると、そのままハヤテに闇のビームを放つ。

「ぐっ…!!」

ビームはまるでロープのように、ハヤテの身体を縛り上げる。

 

「おーっほっほっほ!無様ね。残念だけどお前はここでオシマイよ!せいぜいここでこの街が闇に包まれるのを見てるがいいわ!!」

と、高笑いするミス・ブラック。だが、ハヤテは気力を振り絞ると、闇の束縛を自力で打ち破ってしまった!!

「な、なにっ!?」

「わかっちゃいないなミス・ブラック。正義は必ず勝つものだッ!!」

「くそっ…もう一撃!」

再び、闇のビームを放つミス・ブラックだが、ハヤテはそれをジャンプでかわす。

「同じ手を食うか!…トルネード・ブレェェェード!!!」

 

叫び声とともに現れた竜巻の剣、トルネードブレード。

それを手にしたハヤテは、一気にミス・ブラックめがけ剣を振り下ろす!!

「必殺!!大竜巻斬り!!」

閃光、そして爆発。

「おのれーーー!!覚えてなさいよ、風精戦士ハヤテーーーーーっ!!」

ボロボロになり、爆発の勢いで吹っ飛んでいくミス・ブラックと闇の眷属たち。

彼女らが空の彼方に消えたのを見届けると、ハヤテは足元に落ちていた魔法グッズを集め始める。

「さてと、こいつは元の持ち主に返してやらないとな」

魔法グッズショップ『レイニーディ』。

「ひっく…ぐすん…」

まだ泣きじゃくっていたレインの元に、ハヤテが現れる。

「探し物はこれかな?」

「…っ…ハヤテさん!」

ハヤテは、レインに魔法グッズを差し出す。

 

「今回の事件は闇の妖精たちの仕業だったよ。でももう大丈夫だ。俺が取り返してきたからな」

そう言って、魔法グッズを手渡したハヤテに、レインは声をかける。

「あの…ありがとうございます!」

「いいんだよ。それが守護妖精…風精戦士としての務めだからな…」

「あっ、ハヤテさ…」

「困ったときは、またいつでも呼んでくれ!とうっ!!」

そう言うと、ハヤテはまたどこかへ風のように去っていった…。

…ここ天空市はいたって平和である。その平和の陰で暗躍する黒い影がいないとは限らない。

しかしそれは同時に、悪を裁く者もまた存在しているということなのだ。

そう、天空市の平和は、ヒーローによって今日も守られているのである!

 


 
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