三河
新・名古屋城前
橋上にて二つの光が走っている
一つは橋の丁度中央に立つ者に対して悲嘆の刃を振るい
一つは二振りの刀を持って受け流し捌き、時として悲嘆の所有者へ斬鉄をも可能な刃を振るう
立花『速度は私の方が上・・・・なのに斬り込めない?!』
たった数合打ち合って気付いた宗茂はその事実に驚く
突きを放てば側面に鍔を当て点の位置を自分からずらし
返しの着いた刃で刈り取ろうとすれば柄頭で打たれ弾かれ
剣砲を持って砲撃すれば砲弾を一刀のもとに両断され
神格武装の蜻蛉切と同じように刃に対象を写し掻き毟ろうとすれば『掻き毟りごと斬られる』
立花「無茶苦茶ですっ!いったい何の術式を使えばこのような事に・・・・・?!」
一刀「ああ、簡単な事だよ」
一刀「侍の理想は『全てを斬り・全てを斬らない』らしいからそれを実践しただけだよ」
立花「答えに成っていません!」
一刀「まぁそうだよね。詳細は離せないけど俺はkillじゃなかった『斬る対象を選択できる』って事だ」
立花「つまりこれは純粋な技術で行っている・・・・っと?」
一刀「ジャッジ。まぁ普通の刀じゃ無理だろうけど」
一刀「『居合は技術・刀は物質に過ぎない』まさにその通りだ。だがいかに最高の剣士と言えど鈍(なまくら)で斬鉄は出来ず。如何に鋼をも斬る宝刀であろうと赤子には振るえず意味を成さない」
一刀「それに俺はどう言う訳か極東や旧派を含む色々な術式を試したが何一つ習得できなかった・・・・故に身に付けたのが」
立花「自分自身を鍛え上げ。その身に宿る莫大な流体を持って己の武具を拵えた・・・・さらには」
立花「術式が使えないが為に編み出した流体で体を強化する・・・・ですか」
一刀「ジャッジ、そのとうりだよ」
一刀「初めにこの断刀(たち)を拵えた時に思いついたのさ・・・・だけど一つだけ間違っている。否知らないようだね?」
立花「・・・・何をですか?」
一刀「ジャッジ。それは」
彼は抜き身の刀身を鞘に納め。両手の平を西国無双に向け左右に広げると
手の平から青を黒が縁取った読み解く事の出来ない流体の文字が帯のようになって現れた
一刀「他所の神に願掛けするくらいなら自分自身で生み出し創り上げる」
彼を中心に空中で回転していた文字列は砕け光の粒子となり
西国無双へと放たれた
流体の弾丸と成った光の粒子を立花宗茂は余裕を持って避けた。後ろで着弾の音を聞き正面に立つ一刀をs注意しつつ振り向いて確認すると
立花『着弾ヶ所に先ほど出現した物と同じ文字が刻まれている?』
立花「ゼロから作り上げた創作術式の様ですが私に射撃は通用しませんよ?」
一刀への注意を外さずに振り向いた後。もう一度一刀の方を向くと
文字の鞭が自身を目掛けて振り抜かれていたのを目視し。反射的に加速し数メートル後ろに下がった
一刀「あれま。今の決まったと思ったんだが・・・・まぁいっか?」
立花『攻撃の気配を感じなかった!?否。それよりも何時の間に間合いを』
一刀「甘いな~立花くん。何を当たり前な事を言って(思って)いるんだか」
一刀「武蔵や英国の書記なんかは解かってると思うけど。文字をバカにするもんじゃぁない」
一刀「この術式の名は『ザイフォン』ザイフォンは文字の形をしている。そしてその文字は意味を持ち術者の心境をも映し表す・・・・まぁコレを使えるのは俺だけだから文字の意味なんて分かるハズないんだけどな」
立花「となると先ほどのは射撃を意味し。私の間合いに忍びこんで来たのは」
立花「今アナタの周りを巡っている二本の文字列の意味成す者は隠密系の気配と音を遮断する物。そして」
立花「眼前に迫って来た鞭は暗殺等の奇襲系の意味を持つ・・・・ですか?」
一刀「ジャッジジャッジ。素晴らしい観察眼と頭の回転だ。初見でここまで見破られたのは初めてだよ」
立花「そうやって時間を稼がれるのも面白くありません」
一刀「そりゃそうだ。ギアを上げようか?」
立花「望むところです!」
次の瞬間。二人の姿が消えたかと思うと、丁度二人の間の所で爆音のような衝撃が起き二人の姿が表れるも。また姿が消えるとまたも爆音と衝撃と共に姿を現す
片や足の負荷を一切考慮しない幾重もの加速によって
片や着物の様に自身に幾つもの速さや軽さを意味する文字の帯を纏い
互いが互いにゼロからMAXの速度を出し交差する
故に姿が一瞬消えたように見えた次の瞬間。二人の交叉する場所に姿が表れる
一刀「ここから先は通さん!」
立花「押し通る!結べ!悲嘆の怠惰!」
一刀「術斬!」
立花「本当に無茶苦茶ですね!?」
再び抜いた二振りの日本刀を持って一刀は立花の術式を切り捨てた
幾千もの剣戟を交わした所で立花は加速の為に踏み込んだ足場が崩れる感覚が
立花「橋が!?」
一刀「まぁこれだけ派手にやり合えばそうなるわな?」
崩れる橋から堕ちる二人
その大きな隙を見逃さず立花は瓦礫を足場に橋があった場所を通りすぎ。新名古屋城側へと着地しすぐさま悲嘆の怠惰の超過駆動を発射した。あとは先行した光をなぞって掻き毟りが走るのを待つのみ
一刀「うあちゃぁ~・・・・・ヤッベェ」
元信「もう撃たれちゃったのはしょうがない。何とかしなさい!」
一刀「ジャッジ!」
悲嘆の怠惰が撃たれたそのすぐ後に戻って来た一刀は事態を知り焦るがすぐさま行動を起こす
立花「無駄です!如何にその左腰に佩いている神格武装をもってしても悲嘆の怠惰は止まりません!」
一刀「まぁ普通はそうだろうね?普通は」
一刀は両手に持つ刀を鞘に戻し。体に纏っていたザイフォンも解除した
一刀「ちなみに立花夫くん?俺の立場は知っているよね?」
立花「・・・?この期に及んで時間稼ぎは意味を成さないかと」
一刀「いやいやいやいや。稼ぐ必要なんてないよ・・・・なぜなら」
彼は右手を自身の胸の中央へ翳すと
手の甲に光の十文字の紋様が浮かび。翳された胸の中央が泉を連想させる輝きを放つ
一刀「俺は白狼や東国無双の襲名代行とか色々やって言われているけど基本は殿や皆と意見を交わし合ったり。相談に乗ったり、意見を聞いたりね」
一刀「その立場上彼女の感情を用いて作られた大罪武装について他の国よりかは多少知っている位なんだけど」
一刀「そこで俺は人の持つ罪について興味が出て来てね・・・・・俺専用の術式を創った」
光の泉に手を入れれば銀の帯が宙に揺れ。その手に糸のように絡みついた
引き抜いた手にあるのは長い銀色の結晶
胸から引き抜かれ天に腕を掲げれば
腕に絡む結晶は削られるように離れ。ウチに秘めた罪の形を晒す
一刀「大罪武装は人の感情を持って作られている・・・・ならば」
一刀「その人の持つ罪を術式を持って具現化することも可能ではないか・・・と」
立花「まさか・・・・・・それが」
一刀「ジャッジ。これこそが俺が持つ罪の形。意識・無意識に関わらずその人が持ち。犯した罪を具現化する術式」
銀の糸と赤い宝珠を舞い揺れる一刀の持つ罪が形を持った片刃の大剣
祖の名は
一刀「『罪の王冠』『ギルティクラウン』」
・・・つづくぞ?by一刀
あとがき
どうもアサシンです
久々?に言います(書きます)・・・・・ヤッチマッタZ△E!?
知っている人は知っている術式名はそのまま彼の作品から引用しております
そしてザイフォンですがこっちの外史で少し使用を追加変更してみました
可能であるなら真・恋姫D×Dでも使用したいと思っています(他の作品でも)
では次回予告へ
次回 真・恋姫ホライゾン第十二話 消え逝く三河、連れ去られる姫
ではでは
Judgement!
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一刀「ギアを上げるぞ!」
立花「望むところです!」