No.743449

艦隊 真・恋姫無双 13話目

いたさん

また、新キャラ多数……。 12/17……加筆修正しました。

2014-12-14 00:55:39 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1928   閲覧ユーザー数:1601

【 艦娘達の返事 の件 】

 

〖 益州北部 天蕩山 にて 〗

 

劉焉「最早──我慢などぉお出来るかッ! 儂は攻める! 攻めるぞぉ!!」

 

董扶「へ、陛下!? どうか……お心鎮めて下さい!! ここで……殺戮など……手荒い真似をすれば……陛下の御威光に傷が付き───あぁああッ!」

 

劉焉は、足に纏わりつく董扶を……荒々しく蹴り飛ばすッ!

 

劉焉「黙れぇ! 黙れぇえ! 黙れぇえええッ!! 儂は待てん!! あの者達は何を考えている!? お前の献策を受け入れて、降伏勧告を出してやったのに………何だと言うのだ!? あの返事はぁ────ッ!?!?」

 

ーーー  ーーーー

 

話は、漢中を攻める途中より始まる。

 

劉焉は、武力での制圧を望んでいたが……董扶の献策も受け入れていた。 

 

師である董扶の顔を立てる事もあるが、知に関しても聡い劉焉。 両方取り入れて、早期決着を図った故に……この状態が生まれたのだ。

 

《 『剛』である武力に寄る威圧、『柔』である降伏勧告の両面作戦 》

 

董扶は、早速使者を選び……漢中に送り込んだ!

 

★☆☆

 

こうして、漢中側に降伏勧告を行う為に使者が向かい、その度に返事の書簡が渡されている。 

 

だが、この返事が驚いた事に『紙の入れ物(封筒)』に封入してあるのだ。

 

この時代の紙は、まだ生産方法が確立されたばかりの貴重な物。 それが、無造作に綺麗な全体茶色の入れ物に封入、しかも印まで押してある。

 

幾ら劉焉の財力が高くても……高価な紙を……このような『器』に変えて、相手に渡すなど……とても……無理だ。 これだけ高級な紙なら……幾らするか見当が付かない。 

 

漢中に居る『謎の異人』の凄さが……垣間見える………。

 

ーー  ーー  ーー

 

最初に漢中に入る前に送り出し、後に帰還した使者から、返書として渡された書簡を……丁寧に開ければ、二言書いてある。

 

 

《な、何よ…それで勝ったつもり!?》

 

《えーとえーと、どうしたら良いでしょうか?》

 

 

些か弱気な態度の返事に、董扶は……己の策に自信を持ち、劉焉に拝見して貰い、更なる継続を進言した。

 

ーーー  ーーー  ーーー

 

二回目の使者を送り出したのは、天蕩山を奪取してからだ。

 

要害の定軍山に籠もったのは、漢中軍最後の悪あがきと見たからだ。 ならば、圧力を強めて……降伏以外の道を潰すのみ!!

 

董扶『相手は……これで降伏を………決断をすると思われます!』

 

劉焉に進言し、使者が帰るのを待った。

 

ーーーーーーーー

 

少し経過してから使者が帰還したが……表情が暗い。

 

震える手で差し出された『紙の入れ物』を慌てて破き、中身を読めば……また二言……。 しかも……前とは違う反応。

 

 

《なにそれ!? 意味分かんない》

 

《ったく…どんな采配してんのよ…本っ当に迷惑だわ!》

 

 

この文面の内容に、劉焉は額に青筋を立てながら怒鳴りつけた!

 

劉焉『愚者とは……儂の寛大な配慮まで見抜けぬようだなッ!!』

 

董扶『陛下……。 これは……我々の勧告と……行動が一致しない事で……状況を飲み込めて……いないようです。 降伏を勧めておきながら……攻める動きをみせた為の動揺……かと』  

 

劉焉『ふんッ! なら……どうするのだ!?』

 

董扶『今しばらく……様子を伺いましょう。 2日程動かなければ……向こうも、我々の攻撃の意志が……無い事が分かり……降伏し受け入れ易くなる筈。 その間、兵を休め……英気を養いましょう!!!』

 

ーーーー ーーーー ーーーー

 

………だが、4日目になり……使者を送り………戻ったきた例の『書簡』を劉焉が直接開けて、一気に読んだ。 

 

劉焉『しっ! ししし───痴れ者共があぁあああッ!!!』グシャッ! ポィッ!

 

董扶『一体……何度が? ────こ、これはっ!?!?』

 

そこに書かれていた事は、四つの文になり………… 

 

 

 

《ふんっ…馬鹿みたい》

 

 

《俺に勝負を挑む馬鹿は何奴だぁ?》

 

 

《馬鹿め…と言って差し上げますわ!》

 

 

最初に三つ書かれ………一番最後の部分に……………

 

 

 

《何度言わせんのよ、このクズ!》

 

 

ーーー  ーーーー  ーーー

 

 

劉焉「次期皇帝になる儂を……ここまで愚弄する輩など……誰が赦す者かぁあああッ!! 趙韙ッ! 趙韙は居らんかぁあ!!」

 

趙韙「────へいぃいいっ!! 旦那様ぁ! 只今ぁああ!!」

 

劉焉「定軍山で事を構える漢中の賊軍共を───鏖殺(おうさつ)せよ!! どのようなやり方でも構わん!! 女共は好きにして良いッ! 男は殺せッ! 但し……指導者だけは生かして連れて来るのだぁあ!!」

 

趙韙「………旦那様が……始末するワケ……ですかい?」

 

劉焉「余計な詮索の罪は───お前の命で償う事になるぞ?」

 

趙韙「わっ! 分かりやしたッ! 直ちに出撃致しやすッ!!!」ダッ!

 

 

憤怒の表情で趙韙を呼ぶと、東州兵を率いて定軍山を攻めるように命じた! 

 

趙韙は、東州兵約二万を率いて、定軍山を攻め寄せる為、行動を開始するのだった!!

 

 

◆◇◆

 

【 混沌の屋敷内外 の件 】

 

〖 益州 成都 紫苑屋敷 にて 〗

 

雷「一刀司令官!! ほらぁ!! 大変、大変なんだからぁああ!!」グイッ!

 

電「一刀さんっ! 早くぅ早くぅううう!!」グイッ!

 

一刀「待て待てっ!! 状況を説明してくれぇ!?」

 

────ピタッ!

 

雷「私達が説明するより、見てもらった方が早いのよぉ!!」グイッグイッ!

 

電「なのですぅぅううう!!」グイッグイッ!

 

一刀「わあぁあああ─────ッ!!」

 

そこには、二人に腕を引っ張られ………曳航される一刀の姿があった。

 

 

★☆★ ★☆★ ★☆★ ★☆★

 

今から、少し前の事。

 

孔明と士元に抱きつかれて、困惑した一刀だったが、貂蝉の説明で胸を撫で下ろした。

 

一刀「それじゃ……仲間に加わってくれるんだね? えぇ~と、孔明ちゃんと士元ちゃん?」

 

号泣する二人を慰めた後、一刀は孔明、士元が仲間に参加してくれる事を、快く承諾。 喜んだ二人は、真名を一刀を始めとする皆に預けると約束した。

 

朱里「うぅぅ………ちゃん付けは止めてくださいぃいい!! わ、私の真名は……『朱里』です! 今後とも宜しく御願いします! ご主人様! 皆さん!!」

 

雛里「………あわわわ……真名は『雛里』と云います。 朱里ちゃん共々、宜しくです……ご主人様! そして………皆さん!!」

 

一刀「わかった! 此方こそ……宜しく頼む! 分からない事だらけだから……頼りにしてるよ!! 『朱里』、『雛里』!!!」

 

朱里「ご、ご主人様ぁああ!!」

 

雛里「わあぁあああん!!」

 

一刀から……真名で改めて呼ばれて……感涙に咽び……抱きつく二人。

 

───────ドンッ!

 

雷「一刀司令官! 邪魔するわ………よぉ!?」

 

電「失礼しますぅ……う!?」

 

……………………★

 

雷「なっ!? な、なななななーっ!?!?」

 

電「はわわわぁ!!?」

 

朱里「はわわわッ!!」

 

雛里「あわわわわわ──────ッ!!」

 

長門「ぜ、全員!! お、落ちつけ!! 落ちつけぇ!!!」

 

貂蝉「流石ねぇ~この鉢合わせのタ・イ・ミ・ン・グゥ! ………ご主人様も~よく同じ事引き起こして、皆に怒られていたわぁあん!?」

 

一刀「感傷的になってないで、止めるのを手伝ってくれぇえええ!!!」

 

……………………★

 

──────数十分後

 

雷「……そうなら、もっと早く言いなさいよっ!! もぅ……心配したじゃない。 司令官に新しい彼女ができたかと………」

 

電「はわわぁ~~~って!! 安心してる場合じゃないんですっ! 一刀さん!! は、早く一緒に来て下さいっ!!!」 

 

一刀「なっ、何があった!?!?」

 

雷「来れば分かるわよぉお──っ!!!」

 

★☆★ ★☆★ ★☆★ ★☆★

 

 

そんなこんなで、最初の曳航場面に戻り……着いた先は───混沌としている門前だった。

 

 

白い顔が……真っ赤に染まって立ち竦む港湾棲姫

 

土下座して必死に謝る若者

 

泣きながら港湾棲姫を睨む男の子

 

逆に目をキラキラさせて、港湾棲姫を見詰める女の子

 

 

一刀「これは………どういう………ことかな?」

 

雷「知らないわよっ! 電と二人で……お菓子の配分してたら、外があんまり騒がしいから来てみれば……こんな状態だったのよ!!」

 

電「そうなんです! 私達が声を掛けても……港湾棲姫さんはボォ~としたまま、若い男の人は……私達を見て、余計に謝り出して……。 この子達は……ちょっと……声が掛けづらいのです………」

 

一刀「う~ん。 あっ……電、お菓子だけど俺の分はある?」

 

雷「ちょっと!? こんな時にお菓子を心配するなんてぇ!?」

 

電「…………分かりました! 直ぐに持ってきますね!!」

 

雷「えっ!? 電までぇ!? ………一刀司令官、説明なさい!! 私だけ意図が分からないなんてっ! そんな除け者扱いは御免だわっ!!」グスッ!

 

一刀「………理由が分からなければ……何にも解決には至らない。 だからね? 落ち付いて貰うには……腹を満たして貰った方がいいかな……と思ったから。 少ないけど……俺の分で食べて貰えばと電に頼んだんだ!」

 

雷「…………もうっ!! それなら素直に私にも頼りなさいよぉ!! ……私の分も……今から持ってきてあげるからぁ!」ダァ!!

 

一刀は、2人に感謝しながら……4人の様子を見守るのだった。

 

 

◆◇◆

 

【 定軍山の戦い(第一次) の件 】

 

〖 益州北部 定軍山 にて 〗

 

霧島「…………計算通りですね! 敵の部隊が大挙して攻めてきます! 皆さん、準備は大丈夫ですが!?」

 

ーーーー  ーーーー

 

赤城「此方は大丈夫です! 第一次攻撃隊、発艦してください!」

 

加賀「みんな優秀な子たちですから!!」

 

ーーーー  ーーーー

 

瑞鶴「翔鶴姉っ! 準備は出来たのぉ……って! どうしたの!? そんな青い顔してぇ!?!?」

 

翔鶴「………私の艦載機に特殊弾『ペイント弾』が発射出来なかったのよ……。 発射確認までしなかった私の落ち度! 一航戦の先輩方や霧島さん達の足を引っ張る事になるなんて………」

 

瑞鶴「────私が直掩隊として時間を稼ぐから、直ぐに于吉さんに頼んで鎮守府にある『○○○○ボール』を貰って搭載して! その方が効果が高いと思うから!! ドラ○○ボールと間違えちゃ駄目だよ!?」

 

翔鶴「────分かったわ! 直ぐに頼んできますね!! それまで……お願いっ! 瑞鶴!!」

 

瑞鶴「なるべく早めにっ!! さぁっ! 第一次攻撃隊………発艦始め!」

 

ーーーー  ーーーー

 

球磨「やっと………出番だクマァ!!」

 

多摩「でも………なんで艤装付けても弾を撃てないにゃあ?」

 

木曾「そりゃあ、俺達は砦に来る敵を追い散らすだけだからな! ふふふっ! やはり……戦ってやつは……艤装ばかりに頼ると、腕が鈍るもんさ! 俺の本領発揮……見せてやるぜぇ!!」

 

球磨「おぉ───ッ! 木曾が萌えてるクマァ! お姉ちゃんも頑張るクマァ!!!」

 

多摩「…………字が違っているように思うにゃ。 でも、意外としっくりくるのは……何故かにゃあ?」

 

★☆☆

 

趙韙「ぐふふふふっ! 確か漢中勢の手勢は……精々数千の寡兵! 防御も簡単な柵と逆茂木が設置してある単純な防御施設! これなら、旦那様の溜飲を下げる事など容易いわい! 野郎共っ! 攻め掛かれぇええ!!!」

 

東州兵「趙韙様ぁあ! 頭上をぉおお!!!」

 

趙韙「頭上に何があるっ!? 敵が弓矢を放ってでもきた……のかぁあ!?」

 

ーーーー  ーーーー

 

趙韙達が見たのは………この時代に絶対有り得ない……縦隊隊形の九九式艦爆が複数編隊を組みつつ、頭上を飛行中。

 

妖精「敵発見! 各機──散開セヨ!!」

 

『────了解!』

 

東州兵達の頭上を高速飛翔で通過したり、中にはインサイドループ (低空飛行から急に高度を上げ、大きく一回転をする)を披露する者と様々!

 

 

東州兵「うわあぁ! 弓で落とせぇ!! 落とせぇ!!」

 

 

東州兵の弓隊が一緒懸命に狙うが……当然ながら簡単に避けられる。 

 

ある戦闘機は、敵前に低空飛行で近付き……矢が放たれば急に高速で離脱したり、高度より降りてきて、そこを狙われて斉射をされるが、『木の葉落とし』で急激に減速して外すと云う、曲芸飛行を見せ付けた!!

 

赤城『一航戦の誇り…こんなところで失うわけには…』

 

加賀『みんな優秀な子たちですから』

 

これが出来るのも、加賀や赤城の戦闘機隊が誇る高い練度ゆえである!

 

ーーーー☆

 

 

東州兵1「グボッ! な、なんだぁ……こりゃあぁああ!!」

 

東州兵2「これはぁ────!?!?」

 

 

瑞鶴の艦載機に寄るペイント弾! 狙いは守備力が高い鎧! 頭を狙えば、威力が高い為……死ぬ恐れがある! その為、被害が軽微になりやすい鎧に発射するのだ!

 

しかも……色は赤色が多い! 怪我を負い劣勢に立たされば……人の士気は必ず落ちる。 落ちれば……敵の攻撃力や防御力も勢いも低下。 

 

例え……怪我が負わずにせよ、赤色=血の色が戦場の思考パターン。 大多数が赤色に染まれば……勘違い野郎は圧倒的に増える。

 

 

東州兵3「なんだぁあ! テ、テメェの血の色は……何色だぁあああ!!!」

 

 

おっと……某アニメキャラの台詞みたいな叫び声が響き渡る! 当たりの色に染まった兵が何人か居るようだ……。

 

赤色以外に、青色、黄色、緑色、紫色とカラフルな色を使用した。

 

何故……か。 決して在庫不足で補った訳ではない。 

 

毒々しい物を思い浮かぶと、大多数がコレを想像すると思うが……実は、カビの色がコレに当たるから。

 

カビは、今こそ有効活用できる事も多いが……当時は少数。 上流階級程……この手を苦手とする輩が圧倒的。

 

日頃から、威張り散らす東州兵も……元は流民だろうが変わらない。 日頃の行い次第では、昔の事さえも忘れるのだ。 どんなに苦労した事も、贅沢すれば、時の彼方に忘却される。  

 

 

東州兵3「気味ワリィわぁああ!! あっちへ行けぇええ!!」

 

東州兵1「うぅ……………!」

 

東州兵4「こっちに来るな! 他へ行けよぉおお!!」

 

東州兵2「お、お願いだぁあ! た、助けてくれぇええ!!!」

 

 

元々練度など……趙韙が云う程なかった兵士達。 日頃は、劉焉の威を借りて乱暴狼藉、夜は宴会三昧の日々。 戦って勝てば……好きな事が出来る荒くれ者達。 加賀達艦娘の練度に……遠く及ばず!!

 

大いに混乱を起こす有り様になった!

 

★★☆

 

前方の様子に………不敵に笑う木曾!

 

左右には、自分を優しく見守る姉2人。

 

 

木曾「よしっ! 好機到来だ!! 俺は行くぜぇ!!」

 

球磨「木曾が行くのに、何故お姉ちゃん達が留守番なんかしなくちゃならんクマ!? 勿論────行くクマ!!」

 

多摩「無論、多摩も活躍するにゃああ!!」

 

 

更に……その後ろには、霧島が予想外の数である敵勢力排除の為、頼もしき援軍を付けていた。

 

 

天津風「追い風を受けている今が好機! 私も攻撃するわ!!」

 

陸奥「あらあら! 私も参加許可を貰ったのよ? 一緒に出撃させてね!!」

 

愛宕「愛宕、抜錨しま~す♪」

 

 

参加人数は、計6人。 敵は…………約2万!

 

 

木曽「へっ! 上等だぁ! 派手に暴れまくろうぜ! 行くぜぇえええ!!」

 

『おおぉぉおう!!!』

 

 

6人は、勢い良く───敵勢力に───突っ込んでいった!!!

 

 

ーーーー★

 

東州兵「お前らはぁあ───ッ!? 」

 

球磨「喰らえぇ! 熊鬼○拳!!」

 

東州兵「グボッ!」

 

球磨「う~ん! クリーンヒットしなかったクマ~!」

 

ーーー

 

多摩「フギャ────ッ!!」バリバリバリバリ

 

東州兵「痛ぁっ!! ひっ、引っ掻くなぁああっ!!」

 

ーーー

 

天津風「臆病風に吹かれる貴男達に、負ける私達じゃないのよ!!」

 

東州兵5「う、うるせぇ!! この剣で切り裂いてやらぁ!!」

 

東州兵6「死ねやぁ!!!」

 

天津風「この私が素手で来たとでも!? 連装砲くん! やっちゃてぇ!!」

 

連装砲くん「────!!」ババババババッ!!

 

東州兵5「うわあぁあああ!!」バタン!

 

東州兵6「ゴホ───ッ!!」バタン!

 

天津風「中身は『ゴム弾』だから、命に別状は無いわよ? 風見鶏のような生き方をする貴男達なんかに……私達……負ける訳には……いかない!!」

 

ーーー

 

東州兵7「こ、こいつはぁ………スゲェぜぇ!!」

 

東州兵8「全員で……弄んでやっからっよ!?」ヘヘヘヘッ!

 

『ヤッホッオオオ───ッ!』

 

愛宕「敵兵多数発見! 攻撃開始ね!」

 

東州兵7「オラァ──ッ!!『いやーん!』ゲハァ!!」

 

東州兵8「な、舐めるなぁあ『ぁん! やめってたら!!』ガ、ガハッ!」

 

ドカドカッ! バキバキッ! ドスッ! 

 

グオォオオッ! オラオラァ……ギャアアアア!!!!!!

 

愛宕「ふぅ……。 ちょっと、やりすぎたかしら? うふふっ!!」

 

ーーー

 

陸奥「私の出番ね。いいわ、やってあげる!」

 

趙韙「くそぉ! くそおぉおおお!!!」ブゥーン!

 

陸奥「ふう~ん、少しはやるじゃない。 でもぉ!」

 

趙韙「ウグッ! う、腕があぁああ!?」ズザッ!

 

陸奥「あら? 剣を持つ腕に、軽く『腕がらみ』を仕掛けただけよ。 でも、利き腕は暫く使えない筈、大人しく観念なさ───ッ!?」

 

────スッ

 

腕を押さえて逃走を図る趙韙、逃がす気など無い陸奥。 

 

その両者の対陣している間に、割り込みようにして現れた人影があった。

 

★★★

 

東州兵?「ここは私がっ! 早く御逃げをっ!!」

 

趙韙「おぉおおう!! 任せるぞぉおお!! 死んでも死守せよ!!」ダッ!

 

趙韙は、そう言い捨てると………撤退命令を出して逃走を開始した!

 

陸奥「あらあら。 あんな奴に……命を懸けるつもりなの?」

 

東州兵?「………彼奴はゲスだが、まだ死んで貰っては困るのでな!」

 

陸奥「──────くっ!」

 

陸奥より遥かに小柄だが、顔に布を巻き付け、眼光鋭い視線を向ける東州兵!

 

明らかに……実力は周りの東州兵より段違い!! 

 

片手で剣を操りながら、陸奥を激しく攻め立てる! 

 

陸奥も、普段の実力であれば難なく叩きのめせれるのだが、あくまで無血で退散させる役目を背負う。 やり過ぎは……禁じられている!

 

しかも、陸奥は力技は得意だが、素早さには難点があるので、この東州兵の速さを持て余し気味であった!

 

東州兵?「─────ふっ! 貰ったあぁああ!!」

 

陸奥「─────!!!!」

 

一瞬の隙を突かれ、陸奥の艤装をかいくぐり……刃が首筋に────!!

 

『ガキィイイン!!』 

 

木曾「雑魚ばかりかと思えば……とんでもない大物が混じっていたようだな!? おもしれぇ……!」

 

………ニヤリと笑いつつ、相手の剣を自分の得物で受け止めていた木曾。

 

木曾「……些か雑魚ばかりで退屈してたんだッ!! 今度は……俺の相手をしてくれよぉおおお!!!」

 

東州兵?「─────私の剣を受けきるか! できるな………!!」

 

木曾と東州兵?……距離を開けて対峙するが、どちらも、隙が無く………攻撃への起点が掴めない!

 

そんな実力伯仲の二人に、頼りになるお姉ちゃんが……駆けつける!!

 

球磨「木曽ぉおお! 大丈夫かクマ!? お姉ちゃんが助けるクマ!!」

 

多摩「多摩も助太刀するにゃあ!!!」

 

この援軍に不利を感じた東州兵?は、剣を収め勝負を預ける事を提案した。

 

東州兵?「ちぃ! …………分が悪い。 この勝負、預けさせて貰う!」

 

木曾「構わねぇよぉ! 姉ちゃん達の力を借りて勝っても……自慢にもならねえぇ……。 サッサと消えちまいな!!」

 

興覇「…………私の名は甘興覇(真名 思春)。 お前の名は?」

 

木曾「『球磨型 5番艦  軽巡洋艦 木曾』だが……木曾でいい! 次の機会に勝負を付けさせて貰うぜ!? 甘興覇!!」

 

興覇「………こちらも、楽しみにしている!」スッ!

 

東州兵?……いや……甘興覇は、音も無く消え去った。

 

木曾は満足げに笑うが……後になると、妹を心配する『お姉ちゃんズ』から、詰問と抱き付きに悩まされる事になる。

 

ーーーーー  ーーーーー

 

こうして………東州兵の攻撃は退けた漢中勢!

 

しかし、安心するのも束の間。 

 

後方には劉焉が……完全攻略の為、全軍に出撃命令を出していたのだった。

 

 

ーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー

 

あとがき

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!

 

作品中の劉焉に対する返書の言葉……とある艦娘達の台詞を、そのまま利用しております。 なるべく、別の娘と選んだんですが……分かりますでしょうか? 因みに作者に聞いても、分かりません(笑)。

 

ノリとツッコミで作成するので、覚えていないんです。

 

だから、次回の構想も白紙に近い状態です。

 

また、新キャラが出て賑やかに……なってきましたが……応援宜しくお願いします。  甘寧……出す予定じゃなかったのに………。

 


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
16
0

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択