それは12月某日、風天区、とあるショッピングモールにて。
「えーと、あとはレーズンと小麦粉と…」
食料品売り場で買い物をしているドイツ人の少女は、アンネ・フライベルク。
どうやらお菓子の材料を買いに来ている様子…。そこへ通りかかったのはオオカミ形セリアンスロゥピィの少女、寺内菜乃花であった。
「あ、菜乃花ちゃん」
「こんにちは。アンネさんもお買い物ですか?」
「うん、ちょっとクリスマス関連でね」
「へぇ~、お菓子売り場ということはクリスマスケーキか何かですか?」
「うーん、似てるんだけどちょっと違うかなあ。シュトレンの材料を買いにきたのよ」
「シュトーレン?…ああ、お菓子の本に載ってました!」
「そうそう。ほらあたしたちってドイツの生まれだしさ。クリスマスにはシュトレンを食べる習慣があるのよね」
ここで説明しておこう。
シュトレンとはクリスマスを待つ『アドベント』の間に少しずつスライスして食べるドイツの菓子パンのことである。
生地にはドライフルーツやナッツが練りこまれており、表面には砂糖がまぶされている。
フルーツなどの風味が日ごとにパンに移っていくため、食べれば食べるほどクリスマスが待ち遠しくなるというパンなのだ。
「これを一日ずつ食べてさ~、クリスマスまだかな…って楽しむのがドイツ流なんだよ」
「そうなんですか、奥が深いですねえ…」
「でさ、みんなにもこの味を知ってもらおうと思って、ウチの店でも出すことにしたの」
「あ、それじゃあ是非作り方を教えていただけませんか?」
「モチのロンだよっ!」
と、話し込んでいると、後ろからマシーナリーの少年がやってきた。
菜乃花のボーイフレンド・高千穂悠だ。
「おーい!菜乃花ちゃーん!」
「あ、悠くん」
悠が手に下げていたのは、フルーツの入った袋だ。
「こっちのフルーツは準備完了だよ」
「えへへ、ありがとうです。これでケーキが作れますね」
「ほう、お二人さんはケーキですか(ニヤニヤ」
「え!?ちょ、なんだよその顔…(///)」
「アンネさんってば…(///)」
「えへへwあ、そうだ!じゃあせっかくだからシュトレンの作り方教えるよ。今日は店もお休みだし、キッチン貸してあげる!」
「「…(///)」」
アンネのその言葉に、菜乃花と悠の二人は、ただただ顔を赤らめるばかりであった…。
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とか言うタイトルにしておいて実態はラヴラヴ話というねw
■出演
アンネ:http://www.tinami.com/view/739789
菜乃花:http://www.tinami.com/view/739115
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