No.734433

真・恋姫†無双 外史 ~天の御遣い伝説(side呂布軍)~ 第五十一回 拠点フェイズ:鳳統①・本屋街ところによって一時俄かパピオンにご注意を(後篇)

stsさん

みなさんどうもお久しぶりです!初めましてな方はどうも初めまして!

今回はひなりんの拠点ラストです!

果たしてパピオンは前回限りの出オチなのか、それとも、、、

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2014-11-02 00:16:33 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:4785   閲覧ユーザー数:3975

陳宮「・・・・・・・・・」

北郷「・・・・・・・・・」

 

 

 

成都城内にある執政室では、腕を組んで仁王立ちしている陳宮を前に、北郷が正座をして居心地の悪そうに頭を垂れていた。

 

息詰まる静寂の中、沈黙を破ったのは陳宮である。

 

 

 

陳宮「・・・・・・もう一度聞きますぞ。政務を途中でほっぽり出して、いったい何をしていたですか?」

 

北郷「・・・いや・・・だから・・・巴郡の整備は・・・机上の論通りには・・・いかなくてだな―――」

 

陳宮「ちなみに、張任殿から一刀殿が雛里と二人きりで本屋街に向かったという話はすでに聞いているのです」

 

 

 

北郷の口からポツリポツリと言い訳がましく出てくる言葉に対して、陳宮はかぶせ気味にピシャリと退路を断つ。

 

 

 

北郷「あ、あのピッカリおやじめェ・・・」

 

 

 

北郷は、張任がその自慢の頭で陽光を反射させながら、いい顔で町中に北郷と鳳統のことを、

 

色々脚色しながら言いふらしている光景を思い浮かべ、恨めしそうに呟いた。

 

 

 

陳宮「で、どうなのですか?正直に言った方が一刀殿のためなのですぞ?」

 

北郷「お、落ち着けって!雛里が迷子だっていうから!仲間が困ってるのを助けるのも、立派な主君としての務めだろ!?」

 

 

 

やや膝に力を入れ、今にもちんきゅーキックの姿勢に入りそうな陳宮に対して、北郷は必死に弁解を試みた。

 

正座している状態で陳宮の跳び蹴りなど受けようものなら、間違いなく顔面にクリーンヒットである。

 

ここで普段の股間にクリーンヒットとどちらがと聞かれれば、これはいろんな意味で議論の余地があるところではあるが。

 

 

 

陳宮「まぁ、百歩譲って雛里の付き添いに行ったことは目を瞑ったとしますです。それでも、一刀殿にはもう少し君主という立場を自覚

 

してほしいものなのですよ」

 

 

北郷「いやいやあれは不可抗力だよ!確かに君主として公の場でするようなことじゃないかもしれないけど・・・それでも!男たるもの、

 

あんなもの見たらそりゃ抑えられないって!」

 

 

 

陳宮の苦言に、しかし北郷はとてもいい顔をしてそのようにきっぱりと宣言した。

 

 

 

陳宮「(公の場?・・・ま、まぁそこが一刀殿の危ういところでもあり、良いところなのですが・・・)」

 

 

 

そのような堂々とした北郷の男気溢れる宣言に、若干頬が朱に染まる陳宮。

 

 

 

北郷「へ?良いところ?」

 

陳宮「な、何でもないです!!」

 

 

 

北郷が妙なところだけ鸚鵡返ししたせいで、陳宮はさらに頬を赤く染めながら声を荒げた。

 

 

 

北郷「とにかく、今後あんな誰でも取れるようなところに有害図書が置かれるようなことにならないよう注意を―――」

 

 

 

しかし、北郷のこの言葉を聞いた瞬間、陳宮は先ほど一瞬感じた違和感が、さらに深まった。

 

 

 

陳宮「有害図書?いったい何の話ですか?」

 

北郷「へ?何って、だから、オレが挙動不審に有害図書に手を出し―――――――――あれ?」

 

 

 

その刹那、北郷もお互い想定している内容が異なっているのではという可能性を思い立つ。

 

そして、その予感は目の前にいる陳宮の様子の激変で確信に変わる。

 

陳宮は、笑顔のままゴゴゴッとまがまがしい怒りのオーラを小さな体の全身から放っている。

 

 

 

陳宮「有害図書に手をォ?ねねは、一刀殿が雛里を盗人から守ろうとした話をしているのですがァ?」

 

 

北郷「・・・・・・あっれ~~~~~~?あ、ああ、そっちね!そっちか!!そうだよな!!確かに主君としては易々己の身を危険に晒す

 

なんて軽率だったかもしれないな!なるほどそっちかなんだそうならそうと早ぐげばかごぎゃぴゃぇあ!?」

 

 

 

公務中に何いかがわしいものに手を出しているですかぁあああああああ!!!という叫びと共に放たれたちんきゅーキックは、

 

北郷の斜め前方から鋭角に入り、寸分違わず北郷の股間へと吸い寄せられた。

 

 

 

 

 

 

【益州、成都・食堂街】

 

 

本屋街から抜け出した北郷と鳳統は、とりあえず一息つきたかったこと、

 

また、ちょうど時刻も3時と小腹のすく頃合いということもあり、近くを通った北郷御用達の麻婆専門店『麻婆伯伯』に入ることにした。

 

 

 

店主「へぃらっしゃ――あっ、御遣いの旦那ァ!と、なんでィ、また別の娘に手ェ出してるってェのかいッ!?」

 

 

 

相変わらずのボディビルばりの肉体美を誇る店主は、もはやフードをかぶることをあきらめた北郷と鳳統の姿を確認すると、

 

水を差し出しながらニヤニヤとした冗談交じりの笑顔で尋ねた。

 

 

 

鳳統「あわっ・・・!?」

 

北郷「親父さん!オレが違う女の子と一緒に飯食いに来るたびにそれ言うの勘弁してくれよ!本当に命の危機に直結するんだからな!」

 

 

 

北郷は呂布や陳宮たちと一緒にご飯を食べに『麻婆伯伯』に行くたびに、店主と今回のようなやり取りをしており、

 

そのたびに北郷は一緒にいる女性から刺すような視線を浴びる(一部手や足が出る人物もいるが)ことになるのであった。

 

 

 

北郷「じゃあ、麻婆まん一つ。雛里もよかったら驕るよ」

 

雛里「あわわ・・・では、御主人様と同じものを」

 

 

 

合点でィ!といういつもの了解の意を告げる力強い声と共に隆々とした胸がドンと叩かれると、すぐさま店主は厨房へと入っていった。

 

 

 

鳳統「あの、先ほどはすみませんでした。私がボーっとしていたせいで、ご主人様を危ない目に―――」

 

 

 

と、謝罪の言葉を最後まで告げきる前に、北郷がポンと鳳統の頭に手を置いて言葉を遮った。

 

 

 

北郷「そこはありがとうって言って欲しかったかな。それに、あんな不意打ちを雛里が簡単に避けられたら、オレはしばらく落ち込むぞ。

 

でもまあ、気づいたら体が勝手に動いてたし、それに、結局最後に助けてくれたのはあの謎の仮面の人だったしな」

 

 

 

北郷はニッと微笑んで鳳統の頭を優しく撫でた。

 

その瞬間、鳳統の頬が急激に赤みを帯びていく。

 

俯いた鳳統の頭の中には、自身の心音が早鐘を打っているのが意識せずとも感じられていた。

 

 

 

鳳統「で、ですが、万一御主人様の身に何かあれば・・・」

 

 

北郷「その時はその時かな。まぁ、確かに君主っていう今のオレの立場を考えると軽率だったかもしれない。だけど、目の前の仲間を、

 

それも可愛い女の子を助けられないようじゃあ、主君以前に男として失格だからね」

 

 

鳳統「御主人様・・・」

 

 

 

再び穏やかな微笑みと共に頭をなで続ける北郷のその言葉に、鳳統はボッという音と共に体中から蒸気を発し、

 

頭の中でめまぐるしく様々な思考が高速回転していた。

 

今日に限ってなぜかマッチョ店主の「へいお待ちッ!」の声がなかなかやってこない。

 

一瞬が何時間にも感じられた鳳統は、未だ目まぐるしく巡る思考の波におぼれそうになった結果、

 

何とか気を紛らわせるため無理やり別の話題をねじ込んだ。

 

 

 

鳳統「そ、そういえば、今思えば街で盗みが発生したというのは少し問題かもです・・・」

 

北郷「うん、盗みの行動に出るってことは生活が厳しいってことだろ?」

 

 

 

幸いというか安定というか、北郷は鳳統のそのあまりにもわかりやすい変化に特に気を留めることもなく、そのまま話題についていった。

 

 

 

鳳統「はい、幸い、今回被害にあいそうになったのは本ですから、食料のように必需品ではないので生死にかかわるほど追い詰められて

 

いるというわけではないのでしょうが、それでも、生活必需品以外に手を出す余裕がない民衆がいるという証拠と言えます」

 

 

 

鳳統も、真面目な話になると軌道に乗ったのか、普段通りに何とか装えることができた。

 

 

 

北郷「まぁ、2年前とかに比べたら最近はほとんど盗みとかの事件の報告は受けてなかったからなぁ。そろそろ貧富の差とかが生まれてる

 

のかもしれないな・・・」

 

 

華蝶「貧富の差が生まれているかは知らぬが、少なくとも、今回の盗人に関しては違うようだぞ?」

 

北郷「え?それはいった――――――――――――――――――――――――――――――ッッッ!!??」

鳳統「――――――――――――――――――――――――――――――――――――――ッッッ!!??」

 

 

 

しかしその時、

 

 

 

華蝶「取り調べをしていたものの話を少しばかり小耳にはさんだのだが、どうやら店番をしていたのが娘であったため、如何わしいもの

 

を堂々と買うことが憚れ、結果愚行に及んだそうだ」

 

 

 

白を基調とした振袖に、長いスカイブルーの髪を後ろで一つに束ね、

 

そして顔に装着したアゲハチョウを模したパピオンマスクが特徴的な謎の女、

 

華蝶仮面が突然隣の席から話に加わってきたため、北郷と鳳統は思わず飛び上がってしまいそうなほど驚いた。

 

 

 

北郷「パ、パピオンマスク!!」

 

華蝶「ぱ、ぱぴょ、ぱ、ぱぴぃ?」

 

 

 

盗人の動機に、どうしてサンドウィッチ手法を利用しなかったんだ!と頭の隅で思い浮かべた北郷であったが、

 

今はそのことに言及している余裕はなく、とにかく頭の大部分に占められた目の前の謎の女性に対する印象をそのまま声に出して叫んだ。

 

そして、北郷から聞きなれない呼び名を叫ばれたせいで、華蝶仮面は復唱できず頭に?を浮かべている。

 

 

 

北郷「いつの間に・・・!?」

 

華蝶「はて、最初から一緒にいたが?」

 

店主「へいお待ちッ!麻婆まん二つに、メンマ山盛りでィ!」

 

 

 

華蝶仮面が飄々と答えるのと同時に、その言葉が真実であると言わんばかりに、

 

アメフトマッチョ店主が饅頭二つと、メンマが山盛りに積まれた皿を北郷たちの目の前にそれぞれ置いていった。

 

 

 

北郷「メ、メンマ山盛りぃ!?」

 

 

 

北郷は目の前に突如として現れたパピオンマスクに色々と言いたいことがあったのだが、

 

まず第一に出た言葉が、皿にメンマばかりが文字通り山盛りにされて出されたという非現実的な状況に対するツッコミであったことは、

 

この場合やむを得ないことであろう。

 

 

 

華蝶「なに、驚くのも無理はあるまい。何せこれは品書きに載っていない知る人ぞ知る幻の一品」

 

北郷「う、裏メニューってやつか・・・っていうか、常連のオレですら知らないのになんでアンタが知ってるんだよ?」

 

華蝶「めにゅう?・・・当然、この品を考案し、店主に出すよう頼んだのは私だからに決まっているが?」

 

鳳統「あわわ・・・」

 

 

 

もはや、鳳統に至っては会話に参加できないであわあわ言っている始末である。

 

 

 

華蝶「では、この世の全てのメンマとメンマ職人に感謝して、いただきます!」

 

 

 

もはやどこからツッコんでいいかわからない北郷。

 

ツッコミが追いつかず、どこの美食屋だ!といい言葉が頭をよぎるも、もはや北郷にそれを言葉として発する元気は残されていなかった。

 

 

 

北郷「・・・そういえば、先ほどは助けていただきどうもありがとうございました」

 

 

 

そして、ツッコむ元気がなくなったことである程度冷静さを取り戻した北郷は、今になって命の恩人たる華蝶仮面に礼を述べた。

 

 

 

華蝶「いえ、当然のことをしたまで」

 

 

 

そのようにそっけなく返事した華蝶は、丁寧な箸使いで山積みにされたメンマを丁寧に一掴みすると、恭しく所作で口元に運んだ。

 

 

 

華蝶「うむ、このシャキシャキとした歯ごたえといい、素材の旨みを殺さない絶妙の味加減といい、他の店とは一線を画する至高の腕前。

 

やはり旨いな・・・店主!すまないが、残りを手土産に持ち帰りたい。包んではくれまいか?」

 

 

店主「合点でィ!お安い御用ってェもんよッ!」

 

北郷「あれ、もう帰っちゃうんですか?」

 

華蝶「ふむ、私は正義の身故、忙しいのだ。それに今回は良い収穫もあったことだし、早々とお暇させてもらおう」

 

 

 

物々しくそのように告げすっと立ち上がった華蝶の袖からは、

 

先ほど北郷が本屋でとっさに手に取った謎の通読本『新麺碼通読 巻三』が確かに見て取れた。

 

そして、店主から大きめの包みを手にすると、そのまま入口へと向かった。

 

 

 

華蝶「いやはや、朝早くから成都入りした甲斐があった。このような美味いメンマを朝と昼だけでなく、この間食含め三食もいただける

 

ことになるとは、まさに至福の極みだな。このような優れたメンマ職人が我らの方にも現れてくれないものか」

 

 

 

華蝶は仮面で顔を隠しているとはいえ、それでも明らかにニヤニヤしてると思われる声色で独り言を言いながらヨダレをぬぐっていた。

 

 

 

華蝶「それでは御遣い殿(●●●●)、相も変わらず己の身も顧みず女子を助けんとするその危うくも殊勝なる気概、しかと見届けさせてもらった!

 

いずれまた会おう!去らば!」

 

 

 

こうして風のように現れた謎の華蝶仮面は、風のようにあっという間に去ってしまった。

 

 

 

華蝶「そうだ、そこの娘。もう少し積極的にならぬと、大物はなかなか手に入らぬぞ?」

 

鳳統「あわっ―――」

 

 

 

鳳統にとって忘れようとしていた爆弾を最後の最後に放り投げながら。

 

 

 

北郷「まったく、世の中いろんな人がいるもんだなぁ」

 

鳳統「そ、そうでしゅ・・・あわわ・・・」

 

 

 

鳳統は再び顔を真っ赤にしながら噛んでしまい、さらに顔を真っ赤に染め上げるのであった。

 

 

 

北郷「(・・・ん?そういえばあのパピオン、外から来た人かと思ったけど、領内の人だったのか?オレ、名乗ってないもんな・・・)」

 

 

 

鳳統が湯気を上げながら恥ずかしそうに俯いているのをよそに、北郷はふと疑問に思ったのであった。

 

 

 

 

 

 

その後、なんだか気まずい雰囲気の中、軽食を済ませ、北郷はそのまま鳳統を宿舎まで送っていくことにした。

 

 

 

鳳統「きょ、今日は本当にありがとうごじゃりまちた」

 

北郷「ははは、また言ってくれればいつでも協力するよ」

 

 

 

北郷は鳳統の噛み噛みな様子を微笑ましく見つめ、穏やかな言葉と共に鳳統の頭を優しく撫でた。

 

そして・・・

 

 

 

鳳統「あわわ~」

 

 

 

去りゆく北郷の背中をぼんやりと眺めながら、鳳統は自身の胸元にそっと手を添えた。

 

華蝶仮面の去り際の一言以来、ずっと心臓の鼓動が張り裂けんばかりに鳴動していた。

 

もはや俯いても隠し切れないほどの顔の火照りも収まる気配がない。

 

 

 

鳳統「(あぅ・・・これは、明らかに仕えるべき主に対する親愛の度合いを超えてるよぉ~・・・)」

 

 

 

頭に未だ残る北郷の大きな手の温もり。

 

瞼を閉じれば浮かぶ北郷の穏やかな微笑み。

 

耳に残る北郷の優しい声。

 

 

 

 

 

 

 

<―――雛里の軍略は本物だよ!それに見た目だってこんなに可愛らしくて―――>

 

 

 

<―――目の前の仲間を、それも可愛い女の子を助けられないようじゃあ、主君以前に男として失格だからね>

 

 

 

<―――もう少し積極的にならぬと、大物はなかなか手に入らぬぞ?>

 

 

 

 

 

 

 

鳳統「あわわぁ~・・・」

 

 

 

そして、トドメと言わんばかりに華蝶仮面の言葉が脳内をよぎり、

 

ボッと湯気が出るのではと思えるほど耳に至るまで顔中真っ赤になった。

 

心臓はもはや爆発するのではと思えるほど、手を当てないでもわかるほどはっきりとそのビートを刻んでいる。

 

 

 

鳳統「ど、どうしよぉ~・・・」

 

 

 

この後、鳳統は頭の中の北郷と小一時間戦うことになるのであった。

 

 

 

【第五十一回 拠点フェイズ:鳳統①・本屋街ところによって一時俄かパピオンにご注意を(後篇) 終】

 

 

 

 

 

 

あとがき

 

 

第五十一回終了しましたがいかがだったでしょうか?

 

さて、今回ひなりんの拠点にも関わらずかなり目立ってしまったパピオンさん。

 

成都には詳細不明の仕事で来てたり、北郷を御遣いと知っていたりと、

 

実は今後の本編ともかかわってくる重要な邂逅だったりします。

 

 

とまぁパピオンさんの話はこれくらいに、クドイですがこれは雛里ちゃんの拠点です!

 

結局例によって一刀君の無自覚ナチュラルマイルドスマイルと黄金の右手にやられてしまったわけですが、

 

軍師としてはねねとは重なる属性があるとはいえ性格が全然違いますから、

 

桔梗さんの仰る通りちんきゅーの独占的立場に陰りが見えそうな予感、がんばれちんきゅー・・・

 

 

それでは、また次回お会いしましょう!

 

 

 

はい、ということで今回も久々におまけあります。初の拠点のおまけは北郷軍通過儀礼の女子会です。なんだそれ?という方々のために簡単にご説明いたしますと、以後のおまけの世界は、本編とは似て非なる一線を画する魔の空間。キャラ崩壊メタ発言時代錯誤なんでもござれの、作者の自己満が広がる世界でございます。本編だけで十分だしそんなのいらねぇという方はここでストップしていただきたく、そんなの気にしねぇしむしろウェルカムだし!という方はこのままお読みくださいませ・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ  第七回北郷軍女子会 ~鳳統篇~

 

 

 

「さぁ!久々にやってまいりました!北郷軍女子会も数えること七回目!栄えあるラッキーセブンを引き寄せた幸運の主役ははもちろん

 

この人!魔女っ娘あわわ軍師、みんなのひなりんこと雛里や!」

 

 

「あわわ・・・ど、どうもです」

 

「ですが、これで法正様が不在で不安の残る頭脳班に、ようやく優秀な軍師が加入しましたね」

 

「・・・なな、売られた喧嘩は買いますぞ・・・?」

 

「落ち着けねね。文官陣営が心許ないないと言っていたのはねねじゃないか。優秀な人材が増えるに越したことはないだろう?」

 

 

「その通りだねねよ。曹操軍を見てみよ。荀彧、郭嘉、程昱。今ぱっと思いついただけで名のある軍師が3人だ。この時点ですでに我が

 

軍よりも多いのだぞ?」

 

 

「・・・・・・張松や黄権もいる」

 

「恋よ、あの二人と荀彧らを比べるのは少しばかり酷というものだぞ?」

 

「いえ、問題はそこではないのです!問題なのは悪意に満ち満ちた先ほどのななの言い回しなのです!」

 

「え?別にそのようなつもりはありませんけど?そのように聞こえるのは自覚があるからでは?」

 

「な・ん・で・す・とぉおおおおおおっ!!」

 

「はいはいじゃれるんはそこまでや!これは雛里の拠点やっちゅーねん!主役を置いてきぼりにするんやない!」

 

「あわわあわわあわわ・・・」

 

「雛里も肩の力抜きーや!この会は言うなれば雛里とウチらの親睦会やからな!遠慮せずハメはずしーや!」

 

「は、はいです」

 

「ほなら、気を取り直して乾杯や!酒も入らんと腹割って話せんやろ!」

 

 

 

 

 

 

「「「「「「「かんぱーーーーーーーい!!!!!!!」」」」」」」

 

 

 

 

 

 

「で、一刀とのでえとはどーやったんや?」

 

「あわわ、別にでえとというわけでは・・・」

 

「あきらめろ雛里。張任のヤツが町中に言いふらしてたし、お館も最後の方は顔を隠すのをあきらめていたようだからな」

 

「ですが、本屋でえと・・・ますますねねと被っていますな・・・」

 

「・・・あいでんてぃてぃ」

 

「恋様、安心してください。ねねと雛里では性格の良し悪しに天と地ほどの差がありますから」

 

「今日はやけに突っかかってきますな!?」

 

「突っかかる?言いがかりですね。別に雛里の拠点なのにちゃっかり美味しい場面をもらったことを僻んでいるわけではありませんから」

 

「・・・なな、お前それでいいのか・・・?」

 

「んで、でえとはどーやったっんや!?っちゅーても雛里のことや。何もできひんかったんやろ?」

 

「あわわ・・・で、ですが、て、手をつないだり、あ、頭を撫でてもらってゃりぃ・・・ひぅぅ・・・」

 

「くっ・・・なるほど、これはお館でなくとも思わず撫でたくなるな・・・これが保護欲というヤツか」

 

「・・・かわいい」

 

「チッ、焔耶も恋も甘いわ!桔梗はん!黙って一人で呑んどらんと、ビシッと言ったってんか!?」

 

「ゴクッゴクッふぅ~。良いか雛里よ!男を落とすには、お館様を落とすには!取り敢えず乳を揉ませておけばよいのだ!!」

 

「あわわ!?」

 

「桔梗ォォォッ!!今の暴言は聞き捨てなりませんぞ!?撤回するです!!」

 

「ねね、今回ばかりは意見が一致したみたいですね。桔梗、一刀様は胸の大きさにはこだわらない方です!恐らく!」

 

「ん?別に乳の大きさの話などしておらぬが?わしは大きかろうが小さかろうが揉ませればよいと言っておるのだ!!」

 

「はぅあっ!?で、ででではももも揉めるほどの大きさが無けれ―――」

 

「ねね落ち着いてください!自ら傷口に塩を塗ってどうするのですか!?」

 

「あわわ、○っぱいもげろ」

 

「え?」

 

「・・・?焔耶、どうかした?」

 

 

「とにかくや!今の時代ちっこくて可愛いだけじゃやっていかれへんのや!そんなんが通用するんは袁術軍の紀霊くらいや!あと一刀は

 

たぶん、いや、絶対おっぱい魔神や!」

 

 

「違いますな!今でも小さいことは十分戦力になりますぞ!この前も一刀殿は“すてえたす”だとかなんとかで不利どころかむしろ利点

 

だと言っていましたぞ!」

 

 

「ねね!一刀様が言っていたのは胸の話で今霞が言っているのは背丈の話ですよ!?」

 

「はうわっ!?な、ななん・・・雛里!雛里も何か反撃の一言を!今こそねねたちが団結するときですぞ!」

 

 

「あわわ、ご、ご主人様は胸の大きさ小さいに拘る方ではないと思いましゅ。でしゅが、私は“すていたす”の他に“おぷしょん”とか

 

“あどばんていじ”とも聞きました。このように複数の呼称があることからも、天の国では胸が小さいことは汎用的だと思われましゅ。

 

つまり、ご主人様も、汎用性がある方がより親しみやすく、好みという可能性が高いと言えましゅ!」

 

 

「おぉ、噛み噛みだがなんだかすごく賢そうな発言だな。ねねとは大違いじゃないか」

 

「なに感心しとんねん焔耶!アンタはこっち側の人間やろ!?」

 

「はーはっはっはっですぞー!これこそ我らが力ですぞー!」

 

「結局小さいことを認めざるを得ないのが否めませんけど、というか結局胸の話に戻っていますね・・・」

 

 

「はッ!甘い甘い甘ァい!!甘いわッ!雛里の理論やと胸の大きいのは珍しいっちゅーことやろ!?珍しいもんに惹かれるんは男以前に

 

人としての性や!つまり、結局は大きいもんの勝利やっちゅーことやで!」

 

「お、おい霞、もうそろそろその辺にしておいたら―――」

 

「荀彧殿を呼ぶですーーー!!!これは戦ですぞーーー!!!」

 

「いかに今の発言が愚かなものであったかを思い知らせて見せましょう!」

 

「あわわ、もげろ」

 

「ほ、ほらねね達も落ち着けよ。みんな少し呑み過―――」

 

「でか乳は黙ってろです!」

「巨乳は黙っていてください!」

「もげろ」

 

「なっ!?」

 

 

「はぁ、まったく情けない。胸が大きいだの小さいだの、そのようなこと、お館様にとってはどちらでもよいことだろうに。大きいから

 

といってよいものでもないぞ?」

 

「「「―――――――――ッッッ!!!」」」

 

 

 

・・・このあと、恋たちは朝になるまで、胸のことを話し続けた・・・ねむい・・・

 

 

 

【第七回北郷軍女子会 ~鳳統篇~ 終】

 

 

 

あとがき2

 

 

さて女子会雛里ちゃん篇終了しましたがいかがだったでしょうか?

 

と言いましても、雛里ちゃんをなかなか主役っぽく書けないのがstsの実力でして、

 

結局胸の話に逃げてしまいました。

 

ですが、これで雛里ちゃんも北郷軍にちゃんと馴染んでいるよ というのが感じていただければ本望でございます。

 

あ、でも一応この女子会は異空間ですから本編とはたぶん関係ありませんね 笑

 

 

それではおまけまでお読みいただきありがとうございました。

 

 

また次回お会いしましょう!

 

 

 

大切なのは大きさや形ではなく、その子のことが好きかどうかである ← ただし時と場合によっては死亡フラグ的思想

 


 
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