「う……ん…ん?」
牢屋の小さな窓から光が差し込んでいる…
そうだ……僕は、過去かもしれない所に居るんだ……
「結局朝まで寝てしまったな……?」
突然ドタドタと扉の方から音が聞こえた。
恐らくは、昨日の奴等が、奴隷の仕事ってヤツをさせに来たんだろう……
「出来れば殺したく無いな………、でも…ここに居ても何させられるか分かったもんじゃない……
それに昨日、目的も出来た…もし、この世界の未来に生まれてくる僕が…もし、先生と出会えなかったら??
そんなのは、嫌だ……僕は、僕を殺すよ…先生……不幸な僕は、一人でいい…ここで、人の歴史を…終らせる…
だから取り敢えずは、流れに乗って見ようかな……」
一人そう呟くと、昨日の爺さんと男たちが降りて来た。
「昨日は良く眠れましたか??哀れな奴隷の君」
相も変わらず、腹立たしい爺さんだな……
いいさ……僕は、誰も…信じないよ、全ては敵だから。
信じるのは貴方だけです……先生……
「返事はどうしたのですか??」
爺さんがそう言うと、隣に居た男が鞭で腹を打たれた、
バシッ!!
「うぐっ!!」
僕の両腕を二人の男に左右から掴まれ、爺さんの前で両膝を突いている状態になった。
「貴方は、私の奴隷、昨日そう言った筈ですが??」
爺さんは、拓也の髪を鷲摑みにし顔を上げさせた。
「そん…なの…、知るもんか!!」
僕は、爺さんの顔めがけて、思い切り唾を吹きかけた。
「奴隷には、まずは躾が必要ですな…」
顔を拭きながら、爺さんは男たちに命令し、僕の上着を脱がせ、鞭を振るい始めた。
バシッ!!バシッ!!バシッ!!
「ぐっ!!うぐ!!…がぁ!!」
『殺せばいい』頭の中で、まるで声が聞こえるかのように、
『歴史を終らせるんだろ??なら何時殺しても同じじゃないか』そうだ……そうだけど…
『まだ、迷ってんのか??』……あぁ…
バシッ!!バシッ!!バシッ!!
「うっ!!くっ!!」
そうだ…僕は迷っている、もし此処で人を終らせれば……この世界の未来の先生は………生まれない…
先生の存在が…消えてしまう……
『所詮は、自分が救われたいが為の、全人類抹殺だもんな』……そうだ…僕は…もう、救われてるじゃないか。
僕は、先生と出会ったのが偶然でも、これ以上は……もう…
……………………望むのは……欲張り…だよな…?………………………
バシッ!!バシッ!!
ならこれからは、幸せを貰った恩を……返そうかな……
先生には返せないけど、今まで人を傷つけた分………誰かに…返し…たいな………
「あん??コイツ、気絶しやがったぜ、はははは!!!っうっ!!」
隣で倒れた男を気遣おうとするも、その男にも変化は訪れた。
「おい!!どうし!うぐ!!」
そして、その場に居た男たちは、突然倒れ、命を失った。
そう……これは……拓也の力…
『完全絶命能力』
???:SIDE
ある宮殿の庭に4人の女の子が楽しそうに、穏やかに過していた。
しかし……
「!!??……変」
刺青をした赤い髪の女の子が突然そう言った。
隣に居た御しとやかな雰囲気の白髪の女の子がそれに答えた。
「どうか、したんですか??」
「どうせ、お腹すいた~~っとか、そんなんでしょ??」
緑色の髪を揺らしながら、話すメガネを掛けた女の子
その言葉に、黄緑の髪の女の子が反論する。
「恋殿への侮辱は許しませんぞ!!」
「はいはい、で!恋。何が変なの??」
「流すなーですー」
その言葉に赤い髪の女の子は答えた。
「強い……氣…感じた……向こう」
その言葉に、首を傾けるメガネの女の子…
「……見て来る…」
赤い髪の女の子が立ち上がると、周りの子も立ち上がった。
「そこまで言うなら、私もついて行くわよ」
「ねねは恋殿行くところならば、何処へでも~です~」
「私も気になるし……」
白髪の女の子がそう言うと、メガネの女の子が焦りだした。
「ゆ、月~、恋が強いって言ったんだから危険かも知れないんだよ??」
「大丈夫だよ、詠ちゃん。なら霞さんにもお願いして一緒に来てもらう??」
「…大丈夫……私が…守る…行こ」
話もまとまり、四人の女の子は、恋という子が感じた『何か』をみに足を運んだ……
爺:SIDE
爺さんは、躾(拷問)が終ったか見に牢屋まで足を運んだ。
「さてさて、少しは大人しくなったでしょうかね、フフフフッ」
そして、爺さんは牢屋の中を見て驚いていた。
「!!??…なっ…なんですか!?これは、この男たち……!!し…死んでる!!な…何故…」
爺さんはそこで、経緯を必死に探していた……
???:SIDE
「……ここ」
恋という子は扉を指差し呟いた。
「ここ……って、恋、アンタ此処が何か知ってるの?今は使われていない牢屋よ??」
「詠ちゃん…とりあえず見てみようよ、誰か居るかもしれないよ??」
月と呼ばれる子になだめられ「うう~~」とは言っていたものの、4人は中へと足を踏み入れた。
中に入った月達は驚いていた、そこには国の文官とその部下たちと、拷問を受けた跡がある男。
「ちょっと!!アンタ、此処で何をしてるの!!」
「ここは、立ち入りの禁止をしてたはずですー」
詠と音々音が文官を怒鳴りつけ恋と月が倒れている人を調べていた。
「え…詠ちゃん……、傷の人以外の人が…」
「……死んでる」
その言葉に驚き、もう一度文官を睨む。
「ここで何をしてたの!!!答えなさい!!」
此処でようやく爺さんは口を開いた。
「こんなに早く見つかるとは…いやはや、お飾りの王にも少しばかりの力はあった、という事ですかな??」
「!!…あんた…月を馬鹿にして!!!」
「その男たちの死は知りませんぞ??私も驚いていたのですから」
「なら、あの人はどうしてあんなに傷だらけなんです!?」
音々音の問いにも答えは直ぐに返ってきたが、信じられないような言葉だった。
「そやつは昨日私が拾ったのですよ…奴隷としてですがね、それでその男達に躾を任せたのです」
男は開き直ったかのような口ぶりでそう告げた。
その時!恋が、男を切り裂いた。
「…お前の言葉……もう聞きたくない」
「恋殿……」
「…月…手当て…しよう??」
「はい!」
月は嬉しそうに返事をし恋が、男を担ぎ城まで運んだ……
あとがき
お疲れ様~~
コメントありがとうww
痛み入ります~~いや、マジで!!
友達に助けを求めても「強く生きてくれ」←こんなんで死ぬかい!!!とか
「ドンマイ!!」←………え?それだけ?とかばかりだったのでコメに泣きましたよ。
ですから、頑張りましたよ!!ええそりゃあもう!!
今回のお話はどうでしたか??
コメントどんどんお待ちしております。
次回ご期待!!(して……くれるよね??)ちょっとは進歩??
てな訳で、また次回!!V(^^)
ではでは~~~~~~~
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上がってきた!上がってきたー!!←ザギですか…
てな訳で二章だポン
コメントありがとう!!
雨にも、風(インフルエンザ)にも負けずに頑張ってます。