No.729162

英雄伝説~運命が改変された少年の行く道~

soranoさん

第296話

2014-10-10 20:10:46 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:1979   閲覧ユーザー数:1773

 

 

~トリスタ~

 

「ひゃっほう!!」

「や、やった………!」

「お兄様……!」

「よかった、これで……」

「そ、そんな……」

ヴァリマールの勝利に仲間達が浮かれている中、スカーレットは信じられない表情をした。

 

「ハハ……マジかよ。八葉一刀流に加えて”飛燕剣”、だったか。……ここにきて限界を引き上げやがったか。」

「そうしないと誰かさんに届かないからな……約束だ―――守ってもらうぞ!」

そしてヴァリマールが剣をオルディーネに付きつけたその時何とオルディーネは全身に凄まじい何かの力を纏い、立ち上がった!

 

「……?あ――――」

「お前はそいつに乗ったばかり……だが俺は3年目からコイツを乗りこなしている。悪いが―――”奥の手”を出させてもらうぜ。」

「……っ!?」

クロウの言葉にリィンが驚いた瞬間、オルディーネは強烈な一撃をヴァリマールに叩きつけて地面に叩きつけた!

 

「そ、そんな………ここまで通用しないなんて……」

リィンは悔しそうな表情をしていたが突如頭痛が襲い、顔をしかめた。

「くっ……なんだ……」

「騎神が受けるダメージは起動者にもフィードバックされるわ。やっぱり早すぎた―――いえ、遅すぎたかもしれないわね。」

頭を抑えている様子のリィンを見たセリーヌは悔しげな口調で呟いた。するとその時オルディーネがヴァリマールに近づいてきた。

 

「あ……」

そしてオルディーネがヴァリマールに攻撃を仕掛けようとしたその時!

「させるか――――!」

仲間達がヴァリマールを守るように武器を構えてオルディーネと対峙していた!

 

「……!みんな……いったい何を……」

「みんなで決めたの!貴方をここから逃がそうって!」

「何とか立て直してここから離脱するがよい!」

「今こそお兄様のパートナードラゴンとして、全力でお兄様をお守りします!」

アリサとラウラ、セレーネはそれぞれ決意の表情で仲間達と共に武器を構えて声を上げ

「そ、そんな……そんなの出来る訳ないだろうっ……!?」

玉砕も覚悟しているアリサ達の決意を聞いたリィンは悲痛そうな表情で声を上げた!

 

「いいから行きたまえ……!帝都が占領された以上、これから内戦が始まるだろう!」

「たとえ後れをとっても帝国全土の正規軍は精鋭……多分、熾烈な戦いになる。」

「でも、リィンやリィンが契約している人達――――ベルフェゴール達に加えて”灰の機神”がいたら……貴族派でも、革新派でもない第三の”力”が存在したら……!」

「必ずやその流れを変える”風”となってくれるだろう!」

エリオット、マキアス、フィー、ガイウスは撤退する事を否定するリィンを諭す為にそれぞれ説明し

「あ……だ、駄目だ……!生身で敵う相手じゃない!みんなこそ逃げてくれ……!」

エリオット達の説明を聞いて呆けたリィンだったがすぐに血相を変えた。

 

「フン、満身創痍のお前に心配される謂れはないな。」

「そーそー。ボクたちに任せときなって!」

リィンを安心させるかのようにユーシスとミリアムはそれぞれ不敵な笑みを浮かべ

「私達も、この場を切り抜けたら教官達と合流しますから!セリーヌ、リィンさんをお願い!」

「って言われても……」

エマの言葉を聞いたセリーヌが戸惑ったその時、操縦席に声が聞こえて来た。

 

「コレ以上ノ損傷ハ危険ト判断……戦場カラノ離脱ヲ提案スル……」

「こ、この声は……」

「そうか……その段階まで来てたのね!”ヴァリマール”、離脱して!なるべく遠くへ―――でも帝国内―――メンフィル帝国領あたりに!」

「了解……離脱ヲ開始スル。」

(何ですって!?)

(……………………)

(そ、そんな!?皆さんを犠牲にして自分だけ撤退するなんて、仲間思いのリィン様にとっては余りにも辛すぎます……!)

(リィン……みんな……!)

セリーヌの指示を聞いたベルフェゴールは怒りの表情で声を上げ、リザイラは静かな怒りを纏って黙り込み、メサイアとアイドスは辛そうな表情をし

「か、勝手な事を言うなっ!!」

「リィンッ!」

セリーヌにリィンが怒鳴ったその時、アリサがヴァリマールの顔の部分を通してリィンを見つめた。

 

「アリサ……」

「リィン……貴方は私に”道”を見出す勇気を……そして恋を教えてくれた。だから、今度は私が貴方の”道”を切り開く……!……いつか絶対に再会して、またいっぱい愛し合いましょうね……―――愛しているわ、リィン……」

「アリサ……!!やめろ、やめてくれええええええっ!」

アリサの告白にリィンが叫んだその時、ヴァリマールは立ち上がって空へと跳躍し、リィンの悲鳴を無視してどこかへと飛び去った!

 

「…………………」

一方その様子をレンと共に見守っていたサフィナは重々しい様子を纏って目を伏せて黙り込み

「―――サフィナお姉様。レン達が時間を稼いで、セレーネ達を逃がすわよ!」

「ええ!―――レン、まずはパテル=マテルによる牽制攻撃をお願いします!」

「わかったわ!」

そしてパテル=マテルの片手に乗っているレンと共にアリサ達を助ける為に飛竜を操って地上へと急降下させた!

 

 

 

 

これで原作の閃Ⅰは終わりですがここから閃Ⅰ最後のオリジナル展開ですww


 
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