No.728678

Gundam SEED another Destiny =PHASE 09=

RASNさん

12月のガンダムブレイカー2は本当に楽しみです、なんせ前作みたくレアりリティが排除されて楽々だという噂を聞いた上にダークハウンドが出るらしいとも聞きましたし。

2014-10-08 07:41:26 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:767   閲覧ユーザー数:758

PHASE 09  癒えぬ傷痕

 

 

ユニラの作り出した機械によってシンとルナマリアが倒れた、そして二人は生き死にの境をさ迷うことなく翌日を迎えようとしていた。

 

 

 

「ユニラ、例の艦についてだが調べがついたぞ。」

 

「やはりか…第81独立機動軍ファントムペインか…」

 

「あぁ…まるで数年前のヘリオポリスみたいだな。」

 

「あの時はいなかったがな…」

 

「知ってるよ。」

 

「…アンタ本当に何者なんだ…?」

 

「君のファンだよ…」

 

「は…?」

 

「…冗談だよ、それにしてもさー」

 

「ん?」

 

「名前で呼んでよ、な・ま・え。」

 

「…第一にアンタの名前知らんがな…」

 

「…まぁ一方的にやったのはこっちだし…そうだな~Mr.Y…Yと呼んで…」

 

「ダサ…」

 

「…ともかくYだからな!以上!」

 

\ブツッ!!/

 

「……言動とかはアレだが調べとか完璧だな、やっぱり。あとは…報告はしない方がいいな…」

 

 

 

 

…MS奪取犯の強襲から約一日…

 

=ミネルバ整備室=

 

「…んで何が落ちるって!?」

 

「ユニウスセブンですよ、あのユニウスセブンです。」

 

整備室にはユニラとシンがいてコアスプレンダーのコックピットにはユニラが色々いじくり回していた。

 

「ユニウスセブンといえばユニウス条約締結の地で地球には落ちないはずだろ?」

 

「それが落ちるんですよ、地球に何でかは分かりませんがね。」

 

「…でもよぉ、アレはいくらデカイデブリにぶつかっても動けるものじゃないけどな~」

 

「でも動いちゃってるんですよ!?」

 

「…あー、それに今俺たち結構そこに近いから…俺達に行けって言われるだろうな~」

 

「…行って調査ですか?」

 

「それもやるかもしれないし…最悪砕くしかない事もあるな…っと!」

 

ユニラは左手に工具箱を掴みながらコアスプレンダーから飛び降り、シンの近くに着地した。

 

「砕くって…それこそあんなデカイのをどうやって破壊するんですか…?」

 

「…まずMSの火力じゃまず無理だから…艦砲や専用の機材とかだろうな。」

 

「…なるほど…」

 

「んで…何か用か?」

 

「あっ…」

 

「ん?何だその不意をつかれたような声は?」

 

「あー…艦長と議長がブリッジに来るようにって…」

 

\ガツンッ!/

 

「痛っ!?」

 

ユニラは工具箱の中のとんかちを取り出して柄の方でシンを軽く叩いていた。

 

「シン・アスカ…他人から承った報告事項があるならば即刻報告する。ましてやその出本が上官ならば尚更である。…だろ?」

 

「あ…はい…申し訳ありません…」

 

「…ならよしっ!」

 

ユニラはとんかちで叩いていた箇所を2,3回擦ってから、出口へと向かった。

 

「シン!コアスプレンダーにちょっぴり改良を施してみたから見ておいとけ!」

 

そう言い残してユニラは整備室から去って行き、ブリッジへと向かった。

 

そして整備室にはシンとコアスプレンダーが残っていた。

 

「…改良って、またピーキーだったり途中で爆破は御免だしな…見てみるか!」

 

シンは勢い良くコアスプレンダーに飛び乗り色々とスイッチを押したりした。

 

「…あれ?前とそんなに変わってない…?なんだぁ…?」

 

「……」

 

「それに何か変な目線を…って…あれって!?」

 

 

 

 

「…失礼します、ユニラ・クライン入ります。」

 

ブリッジに至る扉をノックしてからユニラはブリッジへと足を踏み入れた。

 

「………あれ?議長は…それに艦長までも…?」

 

ブリッジ内の艦長が座るべき席には誰も座っておらず、ブリッジ内は副艦長のアーサー・トライン及びにルナマリアの妹でミネルバの管制官であるメイリン・ホークとあとその他複数の管制官のみであった。

 

「あっ!ユニラさん、お呼ばれでしたか?」

 

「え…あぁ。シンから議長が呼んでいるって言われたから来てみたけどさ…」

 

「…グラディス艦長ならば議長と共に艦長室だと思う…うぅ…」

 

呻く声の先には管制官が皆座っているにも関わらず立っているアーサーであった。

 

「…なぁメイリンよ…副長どうしたらああなったんだ?」

 

「…あのですね…実は戦闘体制のミネルバのブリッジは隔壁遮蔽されますよね。」

 

「…まぁそうだよな…」

 

「それでその時は全員分の席が用意されるんですけど…アーサーさん有事以外の席が無くて立ちっぱなしで…」

 

「成る程、あんな風になるわけか…」

 

アーサーをよく見てみると足は微妙であるがガクガクと震えており、そして壁に手を押し当てていた。

 

「なんか…可哀想ですよね…」

 

「…今度椅子でも作ってあげようかな…?」

 

 

 

 

それからユニラはブリッジを出て艦長室へと向かった、案の定艦長と議長は室内で茶を飲みながら話をしていた。

 

「…済まないね、呼び出しておいて勝手に移動してしまって。」

 

長い黒髪とオレンジ色の瞳を持つギルバード・デュランダルは手にしたティーポッドでティーカップに紅茶を注いでいた。

 

「いえいえ…私も呼び出しに素早く対応できずに申し訳ありません。」

 

ユニラは深々とお辞儀をした、だがデュランダルの対面に座しているミネルバ艦長の水色の瞳は細めていた。

 

「でも…私はシンに伝言を頼んで呼び出させた…だったら間に入っているシンが伝えるのが遅れた、というのは?」

 

「う…」

 

「まぁまぁ、原因の追及は後にしておいて…。ユニラ君立ちっぱなしというのも辛いだろうから座りたまえ。」

 

「あっ…はい。では…」

 

ユニラはタリアの隣の席に座り、目の前に置かれたカップの紅茶をすすった。

 

「それで…議長、呼び出しの理由はユニウスセブンですか?」

 

「ご名答、その通りだよ。」

 

「私も正直に信じられませんよ、確かアレは百年位は安全周回軌道を保てると言われてましたしね。」

 

「確かにそうとも言われていたが、今現在そのユニウスセブンが地球へと向かっている…」

 

「ええ…」

 

部屋の中に沈黙が少しの間積もった。そしてその沈黙を破ったのはデュランダルであった。

 

「……タリア、すまないが少し席を外れてもらえないかね?暫くユニラ君と話しておきたい事があるのでな。」

 

「…分かりました、それでは私はブリッジにおりますので。」

 

タリアはそそくさと帽子を被ってその場から立ち去った。

 

「さて…二人きりになった事で聞きたいことがいくつかあるのだが…いいかね?」「…構いません。」

 

「そうか、なら先ずは…あのユニウスセブンはどう思っている?」

 

「…どうとは…?」

 

「…あのユニウスセブンが落ちていく原因は一体何であろうかね?」

 

「……少なくとも自然発生はおかしいと思いますが…」

 

ユニラの顔が少し陰る。

 

「自然発生ではないのであらば…人為的なものであると考えているのかね?」

 

「…一応そうでは無いかと思いますが…そ

 

れを実行しそうな者はまだ…」

 

「……何にせよ今はユニウスセブンを砕かねばなるまい、その為に君の力も貸してほしい。」

 

デュランダルは席から立ち上がりユニラへと握手を求めた。

 

「無論です、例え議長の為では無くても自分はアレを止めるつもりです。」

 

ユニラも立ち上がり差し伸べられていた手をしっかりと握った。

 

「ありがとう、やはり君がいると心強い。」

 

「…ですが我々の任務は恐らく援護となるでしょうがね。」

 

「あぁ、ボルテールが運ぶメテオブレイカーの護衛となる。あのボギーワンも消息不明だからな…」

 

「はい、留意します。…それでは準備等あるので私はこれで…」

 

ユニラは部屋を去ろうと扉へと向かって行った。

 

「…そういえば…」

 

ユニラが立ち去り一人となったデュランダルは呟いた。

 

「確かユニラ君の姉君とあの娘達は地球だったな…」

 

 

 

=ミネルバMSデッキ=

 

「各員準備急げよ!」

 

ミネルバは落下していくユニウスセブンへと向けて前進しており、MSデッキ内は騒がしかった。

 

「隊長ー。」

 

「ん?シンか?」

 

シンはユニラの元へと駆け寄っていた、ユニラは自分のザクの盾の部分に何かを施しているようであった。

 

「隊長…あの装備は確かに使えそうですけど…少し…」

 

「別にいいだろ?一人より二人、一つより二つの方がいいだろ?」

 

「そりゃ…そうですけど…」

 

「まぁ…要らないなら外せばいい話だしな、そこら辺は任せるよ。」

 

「へぃ~」

 

シンはとぼとぼとコアスプレンダーのある場所へと向かった。

 

…しばらくして、ユニウスセブン周辺へと近づきシン達は各自のMSへと搭乗していた。

 

「あー、各員通信の状態を確認。各機応答せよ。」

 

「こちら、シン・アスカ。異常無しです。」

 

「レイ・ザ・バレル、異常無し。」

 

「ルナマリア・ホーク、こちらも異常無しです。」

 

「…アレックス・ディノだ、異常無し。」

 

「…よし、全部で五機……って…えっ?」

 

「隊長、どうしましたか?」

 

レイがユニラへと聞いてきた。

 

「いやいや…一人多くね?」

 

「…確かにね。」

 

「デイルはショーンに付きっきりだから出撃出来ないんだけどなー。」

 

「…」

 

MSデッキ内にはカタパルト近くに配置されてる機体以外は固定装置で固定されており、動けるのは別デッキのコアスプレンダーとザクが4機でありザクの数が前回の出撃より一機多いのであった。

 

「じゃあ…あのザクは…?」

 

「デイルとショーンはまだザクは使えないはずだ…」

 

「…誰だ?応答しろ…」

 

「こちらは、オーブのカガリ・ユラ・アスハ代表の護衛役のアレックス・ディノ。自分はデュランダル議長にユニウスセブン破砕作業に志願したものです…」

 

「「「!?」」」

 

「…。(アレックスって…確かアスランっぽい人…だっけ?)」

 

「…。(アスラン…何故だ…)」

 

「…っ!(オーブ…)」

 

「…。(ギルから許しか…)」

 

「…分かりました、アレックスさん。では作業に関しては私達の指示に従って下さい。」

 

「…了解した。」

 

アレックスは通常カラーのザクに乗っており、ブレイスウィザードを取り付けていた。

 

「……ッ!」

 

シンはコアスプレンダーのハンドルを力強く握り締めていた。

 

「シン!シン!リラックス!リラックス!」

 

「……あぁ、分かってるよ。」

 

シンの座っている座席の上後ろには青白いハロが居座っていた。

 

「オチツケヨッ!オチケツヨ!オチツケヨッ!オチツ…」

 

「あー、はいはい。」

 

「ミギャァ…」

 

シンは口を塞ぐようにハロの前面を手で掴み隠した。

 

 

 

 

「ユニラ隊長、もうすぐ目的地点のユニウスセブンです。」

 

「うぬ。…メイリン、現地のボルテールの情況とかは分からないか?」

 

「あっ、はい。…!?現在ボルテールは謎の部隊の襲撃を受けている模様!」

 

「…!」

 

「隊長!」

 

「分かってる、少し早いが出撃を行う。行けられる者から行け!」

 

「了解!シン・アスカ行きますっ!」

 

「レイ・ザ・バレル、発進する。」

 

コアスプレンダーとレイのザクが先に出撃した。

 

「情況が変わりましたね、如何されますかアレックスさん?」

 

「…馬鹿にするな。」

 

「…そうですか、ではお先に行きます。」

 

次にルナマリアのザクも出撃した。

 

「……。」

 

「…アスラン、聞こえるか?」

 

「あぁ…。…って違う!俺は…」

 

「大丈夫だ、プライベート回線だから他の人に聞かれる事もない。」

 

「…そうか。…ユニラ…お前は…」

 

「それじゃ、俺は行くぞ。」

 

「え?」

 

「可愛い後輩達を待たせてるからな、臆病者は引っ込んでもいいんだぞ、アスラン?」

 

「…。」

 

「それじゃ。」

 

「…あの。」

 

「ん?どしたのメイリン?」

 

「実はボギーワンもこの宙域にいるみたいです。」

 

「…分かった、一応みんなに知らせておけよ。」

 

「分かりました、では気をつけて。」

 

「了解、ユニラ・クライン出るよ!」

 

ユニラのザクも出撃した。

 

「………アスラン・ザラ…出るぞ!」

 

アスランを乗せたザクもユニウスセブンへと発進された。

 

 


 
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